前世持ち公爵令嬢のワクワク領地改革! 私、イイ事思いついちゃったぁ~!

Akila

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2章 魔法使いとストッカー

07 レクリエーション2日目2

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「ジェシー様。お昼は21領主は別になります」
ロッシーニが3年の集団からこちらへ向かって来た。

湖畔の側では、学校の食堂のスタッフが色々と用意をして、ビュッフェスタイルのランチが始まっている。1年から3年まで、各学年で食べる場所が決まっており、私達も、班毎にシートを敷いて『さぁご飯を取りに行こうか』と、言っていた時だった。

「えっ?そんな事聞かされていなかったけど?」

「今朝、変更になったそうです。殿下のご要望です」

「。。。そう。。。では、少し待って。ロッシーニはニックを連れて来てくれる?急がないと」
ロッシーニは回れ右をし、1年の方へ向かった。

「テオ君。そう言う事らしいから先生へ報告してから行くわ。楽しみだったのに。。。ミーナ、準備をお願いね」

「しょうがないよ。俺も一緒に報告へ行くよ」
テオ君とロッド先生の所へ向かう。途中で、メリッサ君とも合流した。

「お~い。ジェシカ君。急に何だろうね?せっかくの班交流が。。。あ~、行きたくない」
メリッサ君は目に見えてがっかりしている。

「ふふふ。しょうがないわ。今日だけお嬢様に戻りましょう。わたしも堅苦しいのはパスしたいんだけど。。。殿下のご指示だそうだし」

そんなやりとりをテオ君が見ていて、
「ぷぷぷ。ウチのクラスの21領主様達は。。。本当にあなた達でよかったよ。少しの間だからがんばって」

「テオ君!私も思い切って魔法科へ来てよかったよ。みんな色眼鏡で見ないし!クラスでは羽が伸ばせるんだ!」
と、メリッサ君はテオ君の肩をバンバン叩いている。

「先生。21領主に召集がかかったみたいです。班を離脱します」
「同じく」
私達は、のんきに『あ~ん』と、食べていたロッド先生へ報告した。

「もぐもぐもぐ。。。ん、らしいな。がんばれよ。ちょうどいいから、テオ、昼は残りのメリッサ班と合流しろ」
先生はヒラヒラと手を振って私達を追いやる。

。。。本当にダルい先生だな。まっ、やり易くていいけど。

「では、テオ君。あとはお願いね。ちょっと公爵令嬢してくるわ。あはは」
と、その場でテオ君とは別れた。

しばらくすると、ロッシーニ達がこちらへ来る。メリッサ君のお付きもだ。

「ジェシー様。では、参りましょう。メリッサ様、では後ほど」
ロッシーニが誘導する感じで歩き始めた。

「ロッシーニ、何か気をつける点は?」

「ありません。予想していなかったので。。。どの方達も準備はできていないでしょう。。。普通にしていれば良いかと」

「そう。。。わかったわ」
私達は無言で少し離れたテントが張られた場所へ行く。

長いテーブルと椅子が用意されており、殿下を囲んでの食事のようだ。

あぁぁぁ、ビュッフェでワイワイしたかった。。。

「ロンテーヌ領より、ジェシカ様をお連れいたしました」
ロッシーニがテント入口に立つ護衛に名を告げる。

「ようこそ。ジェシカ嬢。急ですまないな。こんな機会は滅多にないからね」

キラキラ笑顔の第二王子自らエスコートしてくれる。みたい。

私は手を取り、勧められる椅子へ着席した。殿下から右側の2つ横。殿下は長テーブルの真ん中。お誕生日席だ。

すでに殿下の真横2つの席は埋まっていた。私の横はエルメダ様だ。

「あぁ、エルメダ様。先ほどぶりです。横を失礼いたします。よろしくお願いいたします」
私はスッと座ると、殿下はまた入口へ向かった。

殿下の横隣の4席が埋まった頃、殿下も着席した。後の下座は2席ほど空席がある。

「もう少し待ってくれ。まだ2人来ていないんだ」
私達は会釈する。

みんな無言で残り2人を待つ。慌てて来た2人は席に座っている私達を見てタジタジだった。

そりゃそうだろ。。。心臓に悪いよね。わかる。

殿下は席を立ちスピーチを始めた。
「皆集まってくれてありがとう。今年は学校に4公爵の子らと王族が全て揃った。こんな事は前代未聞だ。この良き出会いにささやかながら昼食会を設けた。楽しんでいって欲しい。あとは、顔合わせも兼ねている。順に名乗りをお願いしようかな?」
最後にニコっと笑った殿下を見た側近のご令嬢達から『は~ん』と黄色い声が聞こえた。

エルメダ様はすっと立ち上がり自己紹介する。
「エルメダ・ロストです。2学年の特進科に所属しております」

次は?私はドキドキしながら残り2人を見る。すると、殿下とその2人の視線は私を見ている。。。。って事は私か。

「ジェシカ・ロンテーヌです。2学年の魔法科に所属しております」
よし、終わったと座ろうとした時、殿下より声をかけられた。

「ジェシカ嬢。確か療養されていたのですよね?」

「。。。はい。少し体が弱いもので。もう治りましたわ。お気遣いありがとうございます」
さぁ、座るぞ。

「ご令嬢が魔法科とは珍しい。特別な特化でもお持ちですか?」

。。。座らせろよ!後がつかえてるだろう?

「いえ。特化は所持しておりません。強いて言えば、魔法量が少し多いので入れて頂きました」

「そうなんですね。。。そう言えば、領の新商品が人気だそうで?」

。。。まだかよ。
「ええ。お陰様で。。。しかし、私は無知でして。。。申し訳ございません」

「そうですか。ありがとう。では、次の方」

やっと座れたよ。。。私の後ろにはニックとミーナ。前の席の人の後ろにはロッシーニが控えている。

私はロッシーニに目をやる。。。ちょっと険しい。ロッシーニもまさか捕まるとは思っていなかったのだろう。

順に名乗っているが、私はあまり聞こえていなかった。。。心臓バクバクだよ。何の罰ゲーム?第2王子は何がしたいんだ?

ミーナを呼んで耳打ちする。
「ごめん。余裕ないから、名前と学年と特徴をメモっておいて」

ミーナはススっとニックの陰に移り、こそっとメモを取り出す。

「では、今年は21領主中12領主、合計15名だ。仲良くしよう。乾杯」
殿下はグラスを持ち上げ、昼食開始の合図をした。

「「「「乾杯」」」」

それからは地獄だった。。。殿下は席の周り、4公爵としか話をしなかったのだ。他はその会話を聞いて無言で食事。。。

メリッサ様!私もそっち側がよかった。ぐすん。

「時に、ジェシカ嬢、兄とダンスの約束があるそうだね?」

カチャッ。

私はびっくりして、カトラリーでマナー違反すれすれの音を出してしまった。

「えっ?何のお話でしょう?」

「一昨年と去年の冬の夜会ではその噂で持ちきりだったよ。兄があなたをダンスに誘ったと」

。。。やっぱり噂になっていたのか。。。ロッシーニをチラッと見る。

ロッシーニは瞬きを一つ。答えは『正直に答えろ』だ。

「ええ。事の発端は人違いでして。。。不憫に思って下さった殿下が、私が恥をかかないように言って下さったのです。本心ではないと思います」

「へ~。人違いですか。しかし、噂とは怖いですね。一人歩きをしているのか。。。いや、何、噂では兄の婚約者候補ではないかとまで言われていたのです」

!!!

何でだよ!

ロッシーニは???瞬き3回。。。『わからない』。

「おほほほほほ。そんな恐れ多い事ですわ。私共にはそんなお話来ておりませんよ。本当に噂の域を出ない話です。現に、私は今初めて知りました」

「えっ!てっきり。。。そうか、デマだったのですね。諸君、今のを聞いたね。これからは、おふざけでもこの話はしないように」

「「「「はい」」」」

。。。

「恐れ入ります。殿下」
私は一礼する。

怖~。でも、ラッキー。知らない間に回っていた変な噂を潰せた!

無言で皆はもぐもぐする。エルメダ様は食べる以外、全く殿下を見ようとしない。。。すごい鉄人だ。

デザートに差し掛かった時、入口付近が騒がしくなった。

「ご令嬢、困ります。今は殿下ならびに21領主様のお食事中です。止まってください」

「わかってるわよ。そんな事。ちょっと殿下に用があるだけよ」

ん?あの声は。。。おきまりのパターンか?まさか、この食事会って何かのイベント的な?

エルメダ様はお澄まし顔で紅茶をすすっている。私を含む3公爵は目で合図を送る。

『どうする?どうする?』
みんな目が泳いでいる。。。そうだよね。咄嗟に対応出来ないよね。これは『おとなしく様子を伺う』がいいよね。

「何だ!食事中だぞ!」
殿下が痺れを切らして入口の方へ向かった。

「殿下!まだですの?待ちくたびれましたわ」

「あぁ。もう直ぐだ」
王子は途端に甘~い声色になり、ピンクちゃんをなだめている。

「え~、もういいんじゃないかしら?結構時間が経ちましたわよ」

「あぁ、そうだな。。。少し待ってくれ」

ガバッと、テントへ再入場した殿下が、その場で立ったまま話し始めたので、私達はバッと立ち上がる。

「すまない。お茶が残っているが私はこれで失礼するよ。有意義な時間であった。ありがとう」
殿下はそう言い残し、颯爽と出て行った。

私達は敬礼をしたままテントに残された。。。


は~。

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