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2章 王城と私
01 始まりのラッパ
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「ラモン団長、手を」
馬車を降りる私をエスコートしてくれたのはドーンだ。
黒のスーツにグレーのズボン。渋い。てか、ロマンスグレーなイケオジだ。上品な仕草が更に艶めいて見える。
いかん、いかん。ちゃんとしなければ。ボ~ッと見とれていてはいけないんだった。
「ありがとう、ドーン」
「団長、目立ちたく無いと仰って居ましたが… 他の華など枯れ草に見えましょう。とてもおキレイです」
さりげなく褒めてニコッと笑うドーン。
「やだ~、余計緊張して来た。今日はそんな会話が飛び交うのよね? 私ちゃんと褒め言葉いえるかな?」
「ふふふ。本心ですよ。ごほん、そうですな、表裏が入り乱れる会話でしょうな。私がお側に居りますのでご安心を」
「そうね。ドーンがいるから大丈夫か。は~、隅にいようね? 隅か料理コーナー。でも料理コーナーでも端っこにしよう」
「おや? ダンスはされないのですか?」
「されません」
「せっかくの王城ですよ? 今回の会場のシャンデリアは本当に素晴らしいのです。その下で踊る団長はさぞ輝いて美しいでしょうに、勿体ない」
「ちょっと、さっきからさドーン? ちょいちょいお貴族モードだよね? 私には社交辞令とかいいよ? 普通に行こうよ」
「本心なんですがね? まぁ、いいでしょう。普通にか… いつも通りフランクな感じで、ですね?」
「そうそう」
「了解しました」
ふ~っとやっと緊張の肩が一旦降りる。
会場へ入るとまず隅をチェックだ。って、隅って、護衛と警備騎士でしょ、あとはでっかい花瓶達に占領されていた。
「しまった。どうしよう」
私がぐるぐると悩んでいるとドーンが席を外すとか言ってくる。
「飲み物をもらって来ます。少し待っていて下さい」
「え~… 一人に」
言い終わる前に、さっさと行ってしまった。
どうしよう。こう言う場合って、ただ立ってればいい? 早く帰って来て。壁際へそろっとそろっと移動だ。
「ラモンちゃん?」
「あ~、ユーグさん!!! 神か!」
「どうしたの? 変な子ね。それより、よく似合ってるわ。ふふふ、その耳飾りも」
「あっ。ありがとうございます。ユーグさんも彫刻のような美しさです」
「ぶっ。彫刻って。あはは、ありがとう。ラモンちゃんなりに誉めてくれたのよね? うれしいわ」
ユーグさんは薄い水色に白のネクタイ、白のパンツスーツ。めっちゃキレイ。この色を着こなすのってマジ尊敬する。
「それより一人? ドーンは? あのオヤジが離れる訳ないものね? 用かしら? その耳を見たらわかるし」
と、キョロキョロと会場を見回すユーグさん。
「耳が何ですか? ドーンは飲み物を取りに行きました。マジで一人でどうしようかと… ユーグさん一緒にいて下さい!」
私はユーグさんの手を取り懇願する。
「まぁまぁ困った子ねぇ… って、ドーン居たの… ラ、ラモンちゃん、ちょ~っと手を離そうか? 私の命の危機よ」
振り返るとドーンが戻って来ていた。手にはジュース。
「ユーグ殿、何がありましたか?」
「いえ、何も」
ドーンは手を凝視したままユーグさんに話す。
「そうですか… 紳士がする行為ではございませんよ。離して下さい」
「いや、私じゃなくて… すみません、はい」
ユーグさんはバッと私の手を振り払った。
「え? ドーンもしかして怒ってる? それより、そうだ! これからどうする? 何する? 早く帰りたいぃ」
ドーンは笑顔に戻って飲み物を渡してくれる。
「そうですね~、通常ですと、陛下が開会の挨拶をして王妃とのダンスが始まります。その後、自由な歓談時間に入り、王族への挨拶に列に並んで、最後に新年のお言葉を頂いて終わりでしょうか」
「そうね、でも、今回は騎士団の事にも触れるから、順番がわからないわ。それに、王妃様って謹慎中でしょう? 立太子の件もあるし… 今日は本当にわからないわね。このまま隅に居ればいいわよ?」
「ここが隅? 結構真ん中じゃないですか?」
「隅よ。ダンスするわけでもなし、壁に近いんですもの。他を見てみなさい? 皆立ち話してるけど、結構部屋の中心寄りでしょ? 王族の近くに居たいのよ普通は。こんな壁際の椅子がある場所なんて、足の悪い老人ぐらいよ」
足の悪い老人って。まぁ、いいや。隅っこならそれで。
「ドーン、まさか、今日はこのお嬢さんのワガママに付き合う気? あなた侯爵家はいいの?」
「はい、私は副団長ですので今日は団長と共にいます。家の事は上の息子に任せているので問題ありません」
「へぇ~。ま~いいけど。じゃぁねラモンちゃん。またね~」
と、ユーグさんはあっさり去って行った。
「ドーン、ごめんね。付き合わせちゃって」
「問題ないと言ってるでしょう? 私はあなたの副団長です。要らぬ心配は止めて下さいね。それより、始まったら料理を見に行きましょう。王城の料理は流石と言える物ばかりです」
「そう? そうね。料理食べよう。でも、一応総団長とかに挨拶しなくていい?」
「まぁ、会えればでいいです。会場はこんなに広いですし… って、覚えてないんですか? 総団長は前王弟ですよ。挨拶に行くなら王族関係は中央で目立ちますよ?」
目立つの嫌だなぁ。
「わかった。でも、やっぱり上官だし。挨拶はしないとね」
「いやいや、団長同士は同列です。そんな事、適当でいいんですよ」
「それ、副団長が言っていいセリフ? 今日のドーンはちょっといつもと違うよ? 大丈夫? 無理させてない?」
「大丈夫です」
パッパカパ~ン。
私達の会話を遮って、パーティーが始まるラッパの音が響き渡った。
馬車を降りる私をエスコートしてくれたのはドーンだ。
黒のスーツにグレーのズボン。渋い。てか、ロマンスグレーなイケオジだ。上品な仕草が更に艶めいて見える。
いかん、いかん。ちゃんとしなければ。ボ~ッと見とれていてはいけないんだった。
「ありがとう、ドーン」
「団長、目立ちたく無いと仰って居ましたが… 他の華など枯れ草に見えましょう。とてもおキレイです」
さりげなく褒めてニコッと笑うドーン。
「やだ~、余計緊張して来た。今日はそんな会話が飛び交うのよね? 私ちゃんと褒め言葉いえるかな?」
「ふふふ。本心ですよ。ごほん、そうですな、表裏が入り乱れる会話でしょうな。私がお側に居りますのでご安心を」
「そうね。ドーンがいるから大丈夫か。は~、隅にいようね? 隅か料理コーナー。でも料理コーナーでも端っこにしよう」
「おや? ダンスはされないのですか?」
「されません」
「せっかくの王城ですよ? 今回の会場のシャンデリアは本当に素晴らしいのです。その下で踊る団長はさぞ輝いて美しいでしょうに、勿体ない」
「ちょっと、さっきからさドーン? ちょいちょいお貴族モードだよね? 私には社交辞令とかいいよ? 普通に行こうよ」
「本心なんですがね? まぁ、いいでしょう。普通にか… いつも通りフランクな感じで、ですね?」
「そうそう」
「了解しました」
ふ~っとやっと緊張の肩が一旦降りる。
会場へ入るとまず隅をチェックだ。って、隅って、護衛と警備騎士でしょ、あとはでっかい花瓶達に占領されていた。
「しまった。どうしよう」
私がぐるぐると悩んでいるとドーンが席を外すとか言ってくる。
「飲み物をもらって来ます。少し待っていて下さい」
「え~… 一人に」
言い終わる前に、さっさと行ってしまった。
どうしよう。こう言う場合って、ただ立ってればいい? 早く帰って来て。壁際へそろっとそろっと移動だ。
「ラモンちゃん?」
「あ~、ユーグさん!!! 神か!」
「どうしたの? 変な子ね。それより、よく似合ってるわ。ふふふ、その耳飾りも」
「あっ。ありがとうございます。ユーグさんも彫刻のような美しさです」
「ぶっ。彫刻って。あはは、ありがとう。ラモンちゃんなりに誉めてくれたのよね? うれしいわ」
ユーグさんは薄い水色に白のネクタイ、白のパンツスーツ。めっちゃキレイ。この色を着こなすのってマジ尊敬する。
「それより一人? ドーンは? あのオヤジが離れる訳ないものね? 用かしら? その耳を見たらわかるし」
と、キョロキョロと会場を見回すユーグさん。
「耳が何ですか? ドーンは飲み物を取りに行きました。マジで一人でどうしようかと… ユーグさん一緒にいて下さい!」
私はユーグさんの手を取り懇願する。
「まぁまぁ困った子ねぇ… って、ドーン居たの… ラ、ラモンちゃん、ちょ~っと手を離そうか? 私の命の危機よ」
振り返るとドーンが戻って来ていた。手にはジュース。
「ユーグ殿、何がありましたか?」
「いえ、何も」
ドーンは手を凝視したままユーグさんに話す。
「そうですか… 紳士がする行為ではございませんよ。離して下さい」
「いや、私じゃなくて… すみません、はい」
ユーグさんはバッと私の手を振り払った。
「え? ドーンもしかして怒ってる? それより、そうだ! これからどうする? 何する? 早く帰りたいぃ」
ドーンは笑顔に戻って飲み物を渡してくれる。
「そうですね~、通常ですと、陛下が開会の挨拶をして王妃とのダンスが始まります。その後、自由な歓談時間に入り、王族への挨拶に列に並んで、最後に新年のお言葉を頂いて終わりでしょうか」
「そうね、でも、今回は騎士団の事にも触れるから、順番がわからないわ。それに、王妃様って謹慎中でしょう? 立太子の件もあるし… 今日は本当にわからないわね。このまま隅に居ればいいわよ?」
「ここが隅? 結構真ん中じゃないですか?」
「隅よ。ダンスするわけでもなし、壁に近いんですもの。他を見てみなさい? 皆立ち話してるけど、結構部屋の中心寄りでしょ? 王族の近くに居たいのよ普通は。こんな壁際の椅子がある場所なんて、足の悪い老人ぐらいよ」
足の悪い老人って。まぁ、いいや。隅っこならそれで。
「ドーン、まさか、今日はこのお嬢さんのワガママに付き合う気? あなた侯爵家はいいの?」
「はい、私は副団長ですので今日は団長と共にいます。家の事は上の息子に任せているので問題ありません」
「へぇ~。ま~いいけど。じゃぁねラモンちゃん。またね~」
と、ユーグさんはあっさり去って行った。
「ドーン、ごめんね。付き合わせちゃって」
「問題ないと言ってるでしょう? 私はあなたの副団長です。要らぬ心配は止めて下さいね。それより、始まったら料理を見に行きましょう。王城の料理は流石と言える物ばかりです」
「そう? そうね。料理食べよう。でも、一応総団長とかに挨拶しなくていい?」
「まぁ、会えればでいいです。会場はこんなに広いですし… って、覚えてないんですか? 総団長は前王弟ですよ。挨拶に行くなら王族関係は中央で目立ちますよ?」
目立つの嫌だなぁ。
「わかった。でも、やっぱり上官だし。挨拶はしないとね」
「いやいや、団長同士は同列です。そんな事、適当でいいんですよ」
「それ、副団長が言っていいセリフ? 今日のドーンはちょっといつもと違うよ? 大丈夫? 無理させてない?」
「大丈夫です」
パッパカパ~ン。
私達の会話を遮って、パーティーが始まるラッパの音が響き渡った。
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