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2章 王城と私
11 ゲインとキリス
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今日は第3の2大派閥の代表と会う予定だ。
「それにしても昨日の侍女長は… 相当まいっていたのか… 印象が強烈だった」
「ははは。そうですな。ま~何より最終的に協力的になったのは良かったですな」
「そうね。最後の方は祈りを通り越して踊ってたわ。アビー、不思議な感じ。せっかく美人なのに」
「確か、伯爵家の方ですよ。未婚だそうですが。前王妃様のお気に入りだとか」
「そう… 侍女という職業に誇りを持ってるのね。だから余計… まずは第3の隊員達をどうにかしないと」
ドーンと団長室で今日も資料を読む。警備に関しての地図や警備位置、巡回路などだ。
結構、王城って広いな。1階の大玄関と応接室、従者や侍女達の休憩所や仕事場、北の1/4は調理場になっている。リネンもここだ。2階は資料室や図書室、事務室。あとは休憩所など。3階は領主や陛下の側近達、大臣達の執務室だ。4階は陛下の執務室、謁見の間、サロン、ここには第1の執務室兼団長室もある。第3魔法士団の部屋もこの階だ。4階は王宮と渡り廊下で繋がっている。王族の方達のお住まい。私達は入口を守るだけで、あとは王族護衛の第4の仕事になる。他の魔法士団は王城の周りに専門塔がある。第5と第6も同じく専門塔だ。
第3はどこって?
第3は地下だ。地下の半分に執務室と休憩所、詰所などがあり、あと半分が王城職員専用の食堂になっている。寮は王城の裏手に建物がある。王城勤務者なら誰でも入れて、結構キレイで広い。歩いて10分。超便利なのに第3の騎士の利用者はいない。みんな王都のタウンハウスからの通いだそうだ。
「勤務体制や給与はユーグさんの時と同じでいいよね。私が考えたモノとあまり変わりないっぽいし」
給与など詳細は省かれていたが、適正な計算がされていた。
「すごいよね。ユーグさんて有能。ちなみに第1に行った理由は何だろう? 『総務の鬼スバル』みたいな感じで何かに特化してるんでしょう?」
「ユーグ殿は『人脈』でしょうか? あの性格です、懐に入るのが実に巧みだ。それに友人が多い。公爵と言う肩書きを普段あまり表に出されませんが、使い方は心得ている様で… とにかくユーグ殿が知らない人物はいないでしょう」
「へ~。私の事って… 本当に友人? 実は仮面被ってるとかないよね?」
「それはないですよ。他の方とは笑顔が違います。その内わかります。私は長年見てきていますから」
「そう? ドーンが言うなら信じるわ。私も疑ってはダメね。今まで散々お世話になって来たのに」
「そうです。しかし、団長はちょっと人との距離が近いですからね。気をつけて下さい。要らぬ虫が着きかねません」
「虫?」
「えぇ、アレク達です」
「あはは、誰かと思えば、アレクは大丈夫よ。爵位云々は関係ないって言っても王子様だから… 次元が違いすぎるわ。よく言っても友人よ」
「安心しました」
「変なの」
コンコンコン。
さぁ、来たね。第3の問題児達。私達はソファーに移動して2人を招き入れる。
「どうぞ」
「「失礼します」」
と、2人同時に入室するが距離が離れている。はは、分かりやすい。
「前に座ってくれるかしら? 少し長くなるから」
顔を見合わせてソファーの端と端に座る。子供か。
「では、初めましてね。私はラモン。この度、第3の団長に就任したの。後ろはドーン副団長。よろしくね」
「「はっ」」
声はぴったりなんだけど…
「それで呼び出した理由なんだけど単刀直入に言います。キリス、ゲイン、私の側近になってもらいます」
「「は?」」
「否はないわ」
「しかし!」
キリスが困惑している横で、ゲインはちょっと嬉しそうだ。
「あなた達の事は噂程度しか知らないわ。最初は観察でもしようかと思ったのだけど、時間がもったいなくて。はっきり言って、私には派閥云々って関係ないから。現にどこにも所属してないし、これからするつもりもないわ。しょうもない。あなた達は騎士なの。所属は第3。そんな小さな中で歪み合って… もう一回言うわ、しょうもない」
「き、貴様! 団長だからと言って、言っていい事と悪い事の区別もつかないのか! 私は辺境伯爵だぞ!」
「ゲイン。だから? 辺境伯爵様の功績は知っているわ。でもそれはあなたの親よね。実家だから少しは助力したのでしょうけど、結局は親、あなたじゃないの。あなたは当主じゃないでしょ?」
「はん、成り上がりがバカめ… 団長、我々は団長とも仲が良いゲート公爵家を支持しております。何かとお役に立つと思います」
『ふっ』とゲインを鼻で笑いながら勝ち誇ったように言うキリス。こっちもアカンやつだった。ふ~。
「キリス、私がユーグさんと仲がいい事とあなたは関係ないわよ。あなた、私の友人? それともユーグさんと友人なの?」
「い、いえ…」
「家の派閥とか色々あるんでしょうけど、家のゴタゴタを仕事場に持ち込むなって言ってるの。わかる? 2人共よ?」
「「…」」
「私の友人関係は私のプライベートです。あなた達には微塵も関係ありません。私の家の爵位もです。子爵位ですが、私は団長です。騎士団では私はあなた達の上官です。分かりましたね? 再度規約を叩き込みなさい。騎士になった本分は? 派閥争いをする為なの? それなら騎士を辞めて当主を目指しなさい。社交界で思う存分派閥やなんやら出来るわよ」
「…」
「返事は?」
「「… はい」」
「では、2月の着任からよろしく」
2人はハテナな顔になっている。
「だから、側近よ」
「「え~!!!」」
ここでドーンがちょっと大きい声を出してくれた。ナイス!
「お前達、団長に返事は? 敬礼!」
「「イエッサー」」
息ぴったりだ。直立不動でキレイな敬礼。うんうん。2月からが楽しみだ。
「それにしても昨日の侍女長は… 相当まいっていたのか… 印象が強烈だった」
「ははは。そうですな。ま~何より最終的に協力的になったのは良かったですな」
「そうね。最後の方は祈りを通り越して踊ってたわ。アビー、不思議な感じ。せっかく美人なのに」
「確か、伯爵家の方ですよ。未婚だそうですが。前王妃様のお気に入りだとか」
「そう… 侍女という職業に誇りを持ってるのね。だから余計… まずは第3の隊員達をどうにかしないと」
ドーンと団長室で今日も資料を読む。警備に関しての地図や警備位置、巡回路などだ。
結構、王城って広いな。1階の大玄関と応接室、従者や侍女達の休憩所や仕事場、北の1/4は調理場になっている。リネンもここだ。2階は資料室や図書室、事務室。あとは休憩所など。3階は領主や陛下の側近達、大臣達の執務室だ。4階は陛下の執務室、謁見の間、サロン、ここには第1の執務室兼団長室もある。第3魔法士団の部屋もこの階だ。4階は王宮と渡り廊下で繋がっている。王族の方達のお住まい。私達は入口を守るだけで、あとは王族護衛の第4の仕事になる。他の魔法士団は王城の周りに専門塔がある。第5と第6も同じく専門塔だ。
第3はどこって?
第3は地下だ。地下の半分に執務室と休憩所、詰所などがあり、あと半分が王城職員専用の食堂になっている。寮は王城の裏手に建物がある。王城勤務者なら誰でも入れて、結構キレイで広い。歩いて10分。超便利なのに第3の騎士の利用者はいない。みんな王都のタウンハウスからの通いだそうだ。
「勤務体制や給与はユーグさんの時と同じでいいよね。私が考えたモノとあまり変わりないっぽいし」
給与など詳細は省かれていたが、適正な計算がされていた。
「すごいよね。ユーグさんて有能。ちなみに第1に行った理由は何だろう? 『総務の鬼スバル』みたいな感じで何かに特化してるんでしょう?」
「ユーグ殿は『人脈』でしょうか? あの性格です、懐に入るのが実に巧みだ。それに友人が多い。公爵と言う肩書きを普段あまり表に出されませんが、使い方は心得ている様で… とにかくユーグ殿が知らない人物はいないでしょう」
「へ~。私の事って… 本当に友人? 実は仮面被ってるとかないよね?」
「それはないですよ。他の方とは笑顔が違います。その内わかります。私は長年見てきていますから」
「そう? ドーンが言うなら信じるわ。私も疑ってはダメね。今まで散々お世話になって来たのに」
「そうです。しかし、団長はちょっと人との距離が近いですからね。気をつけて下さい。要らぬ虫が着きかねません」
「虫?」
「えぇ、アレク達です」
「あはは、誰かと思えば、アレクは大丈夫よ。爵位云々は関係ないって言っても王子様だから… 次元が違いすぎるわ。よく言っても友人よ」
「安心しました」
「変なの」
コンコンコン。
さぁ、来たね。第3の問題児達。私達はソファーに移動して2人を招き入れる。
「どうぞ」
「「失礼します」」
と、2人同時に入室するが距離が離れている。はは、分かりやすい。
「前に座ってくれるかしら? 少し長くなるから」
顔を見合わせてソファーの端と端に座る。子供か。
「では、初めましてね。私はラモン。この度、第3の団長に就任したの。後ろはドーン副団長。よろしくね」
「「はっ」」
声はぴったりなんだけど…
「それで呼び出した理由なんだけど単刀直入に言います。キリス、ゲイン、私の側近になってもらいます」
「「は?」」
「否はないわ」
「しかし!」
キリスが困惑している横で、ゲインはちょっと嬉しそうだ。
「あなた達の事は噂程度しか知らないわ。最初は観察でもしようかと思ったのだけど、時間がもったいなくて。はっきり言って、私には派閥云々って関係ないから。現にどこにも所属してないし、これからするつもりもないわ。しょうもない。あなた達は騎士なの。所属は第3。そんな小さな中で歪み合って… もう一回言うわ、しょうもない」
「き、貴様! 団長だからと言って、言っていい事と悪い事の区別もつかないのか! 私は辺境伯爵だぞ!」
「ゲイン。だから? 辺境伯爵様の功績は知っているわ。でもそれはあなたの親よね。実家だから少しは助力したのでしょうけど、結局は親、あなたじゃないの。あなたは当主じゃないでしょ?」
「はん、成り上がりがバカめ… 団長、我々は団長とも仲が良いゲート公爵家を支持しております。何かとお役に立つと思います」
『ふっ』とゲインを鼻で笑いながら勝ち誇ったように言うキリス。こっちもアカンやつだった。ふ~。
「キリス、私がユーグさんと仲がいい事とあなたは関係ないわよ。あなた、私の友人? それともユーグさんと友人なの?」
「い、いえ…」
「家の派閥とか色々あるんでしょうけど、家のゴタゴタを仕事場に持ち込むなって言ってるの。わかる? 2人共よ?」
「「…」」
「私の友人関係は私のプライベートです。あなた達には微塵も関係ありません。私の家の爵位もです。子爵位ですが、私は団長です。騎士団では私はあなた達の上官です。分かりましたね? 再度規約を叩き込みなさい。騎士になった本分は? 派閥争いをする為なの? それなら騎士を辞めて当主を目指しなさい。社交界で思う存分派閥やなんやら出来るわよ」
「…」
「返事は?」
「「… はい」」
「では、2月の着任からよろしく」
2人はハテナな顔になっている。
「だから、側近よ」
「「え~!!!」」
ここでドーンがちょっと大きい声を出してくれた。ナイス!
「お前達、団長に返事は? 敬礼!」
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