転生騎士団長の歩き方

Akila

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2章 王城と私

41 やっぱりね

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団に戻った後、みんなで話し合った結果を報告書にまとめ、今私は第1に来ている。

「そうか… このスラム街の件だがなぜ今まで報告が上がってなかった?」

「それは、業務報告書を見た所、前団長が『スラム街など見回りしなくて良い』と巡回経路を勝手に変更していました。その他、教会周辺も巡回経路から外していましたね」

「意図的か… あとで本人に直接聞くか。それよりよく報告してくれた。これで確証を得たな」

「確証ですか?」

「あぁ。王女につけた第5の影の報告だと、王女の従者のほら、元リューゲン公爵家の3男が居ただろう? そいつが王女に代わり色々と動いていたそうだ。その行動範囲に平民街のこの西の教会が入っている。それに王女は闇魔法が出来るみたいでな、侍女と入れ替わって王女自身も何やら動いていた」

「侍女と入れ替わる? ん? 闇魔法は関係あるんでしょうか? 王族だし普通に影武者じゃないんですか?」

「いや、影武者がつくのは陛下と皇太子様だけだ。闇魔法の目眩し系の魔法だと思う。第5の目を掻い潜り、何度か侍女と入れ替わっていたのだ。第5の話じゃ本人そっくりに見えるんだと。見抜くのに時間がかかったと言っていた。王女は、その隙に城の図書館や王宮の過去の書物を読み漁っていたらしい」

「書物… 具体的にどんな物を?」

「初代国王の日記だ」

当たりか。

「了解です。なんとなく話が繋がりました。やはり王女は諦めてなかったんですね?」

「恐らくな。しかしこれでこっちも具体的に動ける。でかしたラモン。西の教会の不穏な動きと消えた人達。連動して捜査に入るぞ」

「はい」

「近々、団長会議を招集するからそのつもりで」

「了解です」

「時に、ラモン。その後ドーンと話したか?」

「いえ、あれ以来会っていません」

「そうか… ドーンだが、明後日から復帰する。大丈夫か?」

ドキッ。

先週、総団長と3人で会って以来だな。てか明後日からまた会えるのか… でも微妙な関係だし。

「大丈夫ですよ。ははは。また1から関係を築きます」

「ならいい。あの頭痛の事もあるし、しばらくはそっとしておいてくれ」

「了解です。私も無理にあれやこれやと話しかけません」

… 正直寂しい。でも無理に思い出してもらおうとして痛みを与えるのは私としても嫌だし。

「すまん」

「いえ、総団長が謝る事でもないですし。それより今は王女ですよ、次の会議までに追加で調査できる事があればやっておきます」

「うむ」

私は総団長に敬礼して団に戻る。後ろでミロとグローはちゃんと直立でいい子にしていた。

「グロー、言った通りちゃんとしてくれてうれしいわ」

「うっす。俺はやれば出来るんです」

へへ~っとドヤ顔している横でミロが涼しい顔でグサッと一言。

「今までロクな上官がいなかっただけでしょう? てか今のは普通・・の事では?」

「んだと? 気取りやがって。団長は褒めて下さったんだ。素直に喜べばいいだろうがよ。それとも何か? 俺が褒められた事に嫉妬してんのか?」

「アホか。あんな事で褒められて何がうれしいんだ? これだから作法を知らない平民は」

「おい!」

ダメだこれは。本当にもう、ヒマを見つけてはミロはグローにケンカ売るのやめてくんないかな。は~。

「てか、ミロ。さっきのはアウト。作法を知らないのはそうかもだけど、平民は関係ない。グローに謝って」

「… すまなかった」

お~! 素直じゃん。

「グローもいちいち突っかからないの。ミロはちょっとだけ人に辛口なだけよ。慣れなさい」

「… うっす」

は~。大丈夫かこの2人。

「てか団長。やっぱり西の教会が怪しいんすね?」

「そうみたいね。あと、さっき聞いた王女様の事は内密にね」

「了解です」

ミロは王女が絡んでいるのは知っていたのか、特に驚いた様子はなかった。

「涼しい顔しちゃって。ミロは王女様の事知ってたの?」

「それとなく。元第5ですから風の噂で」

「ふ~ん。私が知らない情報ってある?」

「先程、総団長がほとんど話していましたよ。そうですね~あとは入れ替わっていた侍女の件でしょうか。先頃、断罪された男爵がいたでしょう? 侍女はその娘ですね。王女は意図して罪人の身内を味方にしているようですよ」

男爵? あ~、下半身が緩い男爵か。そう言えばそんな人いたな。

「恨みを持つ者を集めるって… その先って、もしかして私じゃない? トロイ達が私を目の仇にしてたし。え~何でよ~」

「ははは。それはお分かりでしょうに。私は団長の護衛を兼ねていますよ?」

そう言えば監視と護衛と言ってたな。そう言う事か。

「あなたの主がわかった気がするわ」

「そうですか~? ちなみに陛下ではないですよ?」

「え? じゃぁ誰?」

「さぁ、誰でしょうね~」

ミロはニコニコといつものように表情が読めない。教えないつもりだね。

「そう。まぁ、心強いからいいや。いつもありがとう」

「いえ、仕事ですので」

「って事で、再度聞き込みと巡回経路を戻して会議に備えるわよ」

「うっす」
「了解です」
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