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第六章
8.それから(終)
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「リルー! カリムー! ゼンー!」
神隠しの森へ入って行った長老達一行は、三人の名前を呼びながら、森の奥へ奥へと進んでいった。
村人のほぼ全てが、光虫が進む方向に向かって歩いていた。
「お母さーん!」
すると、森の奥から声が聞こえて来た。
リルの母親はその声を聞いて、慌てて声のする方向に向けて草木を掻き分けながら、その場所に着いた。
「リル! リル!」
母親は娘の名前を何度も呼んで、その声に応える。
奇妙な扉は目の前に。その中に。
あれほど捜し続けたリルはいた。
少し遅れて長老達が辿り着くと、母親はぽろぽろと涙を流し、手で口を覆って一人娘を見ていた。
扉が埋め込まれた巨木の前では光虫が夜の森を照らし、木がさわさわと柔らかい風になびく。
まるで村人達を歓迎しているかのようだった。
「何と、これは……」
長老達一同は、呆然とそれを見つめた。
「お母さんは、この扉の中に入っちゃダメだよ。リル、カリムとここで誰も入って来ないように見張ってるの」
「どうして――」
「ここに入ると、皆、光虫になっちゃうの。だからダメ」
☆
幾何学大学では、昼間の騒ぎはすっかり落ち着いて、十樹と桂樹は育児研究部で話をしていた。
「だから、リルとカリムに言ったんだよ。お前達の村の奴等が、来るのを食い止めておけって」
「上手くいっているといいが」
「この時間になっても、何の騒動も起こってないって事は大丈夫だろ」
そんな話をしている内に、育児研究部に備え付けられたテレビに、幾何学大学の学長が逮捕されたという緊急ニュースが流れた。
「……やっとか」
桂樹は、ぼそりと呟く。
今は幾何学大学では、夜に入った時間帯だ。
この時間までニュースとして報道されなかったのは、学長の取り巻きやSPと大学警察との話し合いで揉めたからであろう。
『先月の学長代理殺害事件では死者が出ており、幾何学大学の学長代理は不在のまま。そして、今度は学長の不祥事です。今後、幾何学大学はどうなって行くのでしょう』
テレビに映っているコメンテーターが、視聴者に向けてそんなコメントを出した。
そして、学長の大学追放と数々の罪状が告げられる。
『近々、幾何学大学の選考委員が幾何学大学内で学長候補を集め、学長選挙が行われるでしょう』
(また選挙か……)
二人は同時にそう思った。
『あっ、今、選考委員から候補者の名前が挙がりました』
コメンンテーターがそう言うと、テレビの画面が切り替わり、五人の候補者の名前が挙げられた。
その中に当然のように、白石十樹の名前もあったのである。
「私は学長の器ではないと、以前から言っているんだが……」
「そんな事言わずに、素直に引き受けたらいいんじゃねーか? あの三人の事もあるし、四季との紛争を終わらせる事だって出来るぜ? 何たって、学長の上には誰もいねーんだからさ」
十樹は、カリムやリルやゼンの事を想った。
『十樹、偉い人に光虫にならないように頼んでみるの』
そう言っていたリルの言葉を思い出し、笑った。
桂樹は十樹の本当に笑った顔を、久しぶりに見た気がした。
☆
そして、幾何学大学では穏やかに時は流れ、学長選挙の結果が発表された。
学長の不正を暴き、逮捕劇に一役買った功績が認められたためか、十樹は見事、その日から学長に就任したのである。
その場には、カリム、リル、ゼンもおり、皆で十樹の学長就任を祝った。
「ねぇ、ねぇ、十樹。オレたちカーティス村に戻れるのか?」
「偉い人になったから大丈夫だよね」
ゼンとリルがタッグを組んで、十樹に詰め寄る。
「先程、荷物が届いたんだ」
十樹は、学長室の鍵を見せると、一同、「おーっ」と珍しそうに鍵を見つめる。
豪華な赤い箱の中央に位置した、金色に輝く鍵を見て、桂樹は言った。
「これが純金だったら、金に換えてもらうのに」
金は本来、やわらかい物質の為、鍵には適さない。
金メッキであるのだろう。
十樹は桂樹の頭をはたいた。
「何すんだよっ」
「学長室に来る様、呼ばれているんだ。お前も来てくれ」
そうして、十樹と桂樹は学長室に向かった。
☆
「お待ちしておりました」
十数名のSPと大学警察が、廊下の両脇に並んで立っていて、その真ん中を歩いて行く十樹と裏腹に、桂樹は一人一人に「どうも、どうも」とぺこぺことお辞儀をしながら学長室へと入って行った。
そこに置いてあった椅子に趣味の悪さを感じた十樹は、後で換えさせようと思っていたが、気がついたら桂樹が座っていた。
「おおーっ! ふかふかで金色で、まさにオレのために用意された様な椅子だな!」
「…………」
そんな桂樹を横目で見て、十樹が学長の机を探っていると、何かを動かす装置を見つけた。
「これだな……」
十樹は部屋に入ってきたSP達を一端追い出すと、引き出しの奥にあるスイッチを押した。
すると、ゴゴゴ……という音と共に、カーペットで覆いつくされている一角が四角くへこんだ。
「何だ? これ」
二人で、カーペットをはがすと、その下には地下に向かう階段が現れ、十樹の勘は確信へと変わる。
「今まで、歴代の学長しか知らない、メインコンピューターへ通じる階段だよ」
十樹は白衣のポケットに手を突っ込んでその階段を降りていくと、桂樹もそれに続いた。
三回分程の階段を下った時、そこに見えてきたのは、青い水晶の柱が立つ、美しいメインコンピューターの全貌だった。
「さあ、あの三人との約束を果たさないとね」
これが、学長になってからの十樹の初めての仕事となる。
☆
十樹と桂樹が研究室に戻り、子供達三人にとっての吉報を伝えると「やったあ!」と飛び上がって喜んだ。
そうして、三人は光虫にならない事を確認する為、研究室の物置へと向かった。
「いくぞっ皆!」
ゼンが、いっせーのと声をかけて扉をくぐった時、瞳に映ったのは、神隠しの森で光虫になっていた多くの人々の本来の姿だった。
皆が拍手をして、三人を褒め称える。
「君達のおかげで僕達は……」
「救われた……ようやく元の姿に」
歓喜あまって泣き出す者、家へと戻っていく者、近くにいた仲間と抱き合う者等、様々な村人の姿がそこにはあった。
――そして、三人の家族の姿も。
「リル……」
「お母さんっ!」
泣いて喜ぶ母親に、リルは飛び込んでいった。
「お母さん、リルね、しゅーってなった後、分かんなくなってね。ぐるぐるした後、元に戻ったの!」
「そう、そう……良かった。リルが生きてて良かったわ」
その姿を見て、微笑んだカリムは自分の両親と対面する。
「…………カリム」
「心配かけてごめん、父さん母さん」
「元気そうね?」
「うん」
そして、ゼンは慌しかった。
「ゼン、お前って子は。どんだけ親に心配かけるんだい!」
ゼンの母親は、尻を素手でばんばん叩いて、息子を叱った。
「いってーいてーよ! 母ちゃん、オレ、父ちゃんに知らせねーと!」
その言葉に、ゼンの母親の手が止まる。
「母ちゃん、待ってな! 父ちゃんや他の皆も連れてくる!」
「父ちゃんって……生きてるのかい!? 生きてるのかい!?」
ゼンは頷いて、扉の向こうへ戻った。
「神様――…」
ゼンの母親は、両手を結んで、ジムの生存を喜んだ。
☆
特別病棟にいた患者のほとんどが、カーティス村に戻る事を選択し、その日は慌しく過ぎていった。
一通りの事に決着がつくと、村に戻ったはずのカリムやリルやゼンは、赤ん坊の世話をするために、幾何学大学を度々訪れていた。
そして全てを自供することで罪を軽減させた神崎は、今日もブレイン朝日につつかれながら、赤ん坊の世話をしている。
「いいんですか? この研究室にいて」
橘は、学長に就任したはずの十樹が研究室に入り浸っている事を心配している。
十樹から言わせて貰えば、元々子供達を戻す為に学長になったようなもので、学長という役職に興味はないということだ。
そして、学長席に座っているのは。
「はっはーっ! オレ、学長みたいだなあ……そういえば、新種のゴキブリはどうなったんだ!?」
相変わらず、ゴキブリの事が頭から離れない桂樹だった。
☆
学長が白石十樹に変わった後、幾何学大学は衛星『四季』への攻撃を一切やめた。
それからしばらくして、幾何学大学の気候は安定し、朝には朝の日差しが、夜には星の瞬く夜が、ゆっくりと訪れるようになった。
これから季節は進み、春には桜が、夏には光り輝く太陽が、秋には紅葉が、冬には雪が、かつては当たり前だった、そんな気候に恵まれていくのだろう。
「はあー、風が気持ちいいなあ」
「本当ね」
ぽかぽか照らす日の光に、心地よい風を身体の全身に受けて、桂樹と亜樹が言う。
十樹は、ぐっと背伸びをした。
これから幾何学大学には、また多くの新入生達が自らの目標を持って入学して来る。
時代は流れ、次の世代へ引き継がれていく。
十樹は瞳を閉じ、まだ見ぬ未来に想いを馳せた。
それぞれの足元に未来は広がっていく。
誰の元にも、それが平等であることを願っている。
(終)
----------------------------------------------------------------------
ここまで読んで下さって本当にありがとうございます。
本編は、これで終了になりますが、
引き続き、番外編を読んで頂けたら幸いです。
神隠しの森へ入って行った長老達一行は、三人の名前を呼びながら、森の奥へ奥へと進んでいった。
村人のほぼ全てが、光虫が進む方向に向かって歩いていた。
「お母さーん!」
すると、森の奥から声が聞こえて来た。
リルの母親はその声を聞いて、慌てて声のする方向に向けて草木を掻き分けながら、その場所に着いた。
「リル! リル!」
母親は娘の名前を何度も呼んで、その声に応える。
奇妙な扉は目の前に。その中に。
あれほど捜し続けたリルはいた。
少し遅れて長老達が辿り着くと、母親はぽろぽろと涙を流し、手で口を覆って一人娘を見ていた。
扉が埋め込まれた巨木の前では光虫が夜の森を照らし、木がさわさわと柔らかい風になびく。
まるで村人達を歓迎しているかのようだった。
「何と、これは……」
長老達一同は、呆然とそれを見つめた。
「お母さんは、この扉の中に入っちゃダメだよ。リル、カリムとここで誰も入って来ないように見張ってるの」
「どうして――」
「ここに入ると、皆、光虫になっちゃうの。だからダメ」
☆
幾何学大学では、昼間の騒ぎはすっかり落ち着いて、十樹と桂樹は育児研究部で話をしていた。
「だから、リルとカリムに言ったんだよ。お前達の村の奴等が、来るのを食い止めておけって」
「上手くいっているといいが」
「この時間になっても、何の騒動も起こってないって事は大丈夫だろ」
そんな話をしている内に、育児研究部に備え付けられたテレビに、幾何学大学の学長が逮捕されたという緊急ニュースが流れた。
「……やっとか」
桂樹は、ぼそりと呟く。
今は幾何学大学では、夜に入った時間帯だ。
この時間までニュースとして報道されなかったのは、学長の取り巻きやSPと大学警察との話し合いで揉めたからであろう。
『先月の学長代理殺害事件では死者が出ており、幾何学大学の学長代理は不在のまま。そして、今度は学長の不祥事です。今後、幾何学大学はどうなって行くのでしょう』
テレビに映っているコメンテーターが、視聴者に向けてそんなコメントを出した。
そして、学長の大学追放と数々の罪状が告げられる。
『近々、幾何学大学の選考委員が幾何学大学内で学長候補を集め、学長選挙が行われるでしょう』
(また選挙か……)
二人は同時にそう思った。
『あっ、今、選考委員から候補者の名前が挙がりました』
コメンンテーターがそう言うと、テレビの画面が切り替わり、五人の候補者の名前が挙げられた。
その中に当然のように、白石十樹の名前もあったのである。
「私は学長の器ではないと、以前から言っているんだが……」
「そんな事言わずに、素直に引き受けたらいいんじゃねーか? あの三人の事もあるし、四季との紛争を終わらせる事だって出来るぜ? 何たって、学長の上には誰もいねーんだからさ」
十樹は、カリムやリルやゼンの事を想った。
『十樹、偉い人に光虫にならないように頼んでみるの』
そう言っていたリルの言葉を思い出し、笑った。
桂樹は十樹の本当に笑った顔を、久しぶりに見た気がした。
☆
そして、幾何学大学では穏やかに時は流れ、学長選挙の結果が発表された。
学長の不正を暴き、逮捕劇に一役買った功績が認められたためか、十樹は見事、その日から学長に就任したのである。
その場には、カリム、リル、ゼンもおり、皆で十樹の学長就任を祝った。
「ねぇ、ねぇ、十樹。オレたちカーティス村に戻れるのか?」
「偉い人になったから大丈夫だよね」
ゼンとリルがタッグを組んで、十樹に詰め寄る。
「先程、荷物が届いたんだ」
十樹は、学長室の鍵を見せると、一同、「おーっ」と珍しそうに鍵を見つめる。
豪華な赤い箱の中央に位置した、金色に輝く鍵を見て、桂樹は言った。
「これが純金だったら、金に換えてもらうのに」
金は本来、やわらかい物質の為、鍵には適さない。
金メッキであるのだろう。
十樹は桂樹の頭をはたいた。
「何すんだよっ」
「学長室に来る様、呼ばれているんだ。お前も来てくれ」
そうして、十樹と桂樹は学長室に向かった。
☆
「お待ちしておりました」
十数名のSPと大学警察が、廊下の両脇に並んで立っていて、その真ん中を歩いて行く十樹と裏腹に、桂樹は一人一人に「どうも、どうも」とぺこぺことお辞儀をしながら学長室へと入って行った。
そこに置いてあった椅子に趣味の悪さを感じた十樹は、後で換えさせようと思っていたが、気がついたら桂樹が座っていた。
「おおーっ! ふかふかで金色で、まさにオレのために用意された様な椅子だな!」
「…………」
そんな桂樹を横目で見て、十樹が学長の机を探っていると、何かを動かす装置を見つけた。
「これだな……」
十樹は部屋に入ってきたSP達を一端追い出すと、引き出しの奥にあるスイッチを押した。
すると、ゴゴゴ……という音と共に、カーペットで覆いつくされている一角が四角くへこんだ。
「何だ? これ」
二人で、カーペットをはがすと、その下には地下に向かう階段が現れ、十樹の勘は確信へと変わる。
「今まで、歴代の学長しか知らない、メインコンピューターへ通じる階段だよ」
十樹は白衣のポケットに手を突っ込んでその階段を降りていくと、桂樹もそれに続いた。
三回分程の階段を下った時、そこに見えてきたのは、青い水晶の柱が立つ、美しいメインコンピューターの全貌だった。
「さあ、あの三人との約束を果たさないとね」
これが、学長になってからの十樹の初めての仕事となる。
☆
十樹と桂樹が研究室に戻り、子供達三人にとっての吉報を伝えると「やったあ!」と飛び上がって喜んだ。
そうして、三人は光虫にならない事を確認する為、研究室の物置へと向かった。
「いくぞっ皆!」
ゼンが、いっせーのと声をかけて扉をくぐった時、瞳に映ったのは、神隠しの森で光虫になっていた多くの人々の本来の姿だった。
皆が拍手をして、三人を褒め称える。
「君達のおかげで僕達は……」
「救われた……ようやく元の姿に」
歓喜あまって泣き出す者、家へと戻っていく者、近くにいた仲間と抱き合う者等、様々な村人の姿がそこにはあった。
――そして、三人の家族の姿も。
「リル……」
「お母さんっ!」
泣いて喜ぶ母親に、リルは飛び込んでいった。
「お母さん、リルね、しゅーってなった後、分かんなくなってね。ぐるぐるした後、元に戻ったの!」
「そう、そう……良かった。リルが生きてて良かったわ」
その姿を見て、微笑んだカリムは自分の両親と対面する。
「…………カリム」
「心配かけてごめん、父さん母さん」
「元気そうね?」
「うん」
そして、ゼンは慌しかった。
「ゼン、お前って子は。どんだけ親に心配かけるんだい!」
ゼンの母親は、尻を素手でばんばん叩いて、息子を叱った。
「いってーいてーよ! 母ちゃん、オレ、父ちゃんに知らせねーと!」
その言葉に、ゼンの母親の手が止まる。
「母ちゃん、待ってな! 父ちゃんや他の皆も連れてくる!」
「父ちゃんって……生きてるのかい!? 生きてるのかい!?」
ゼンは頷いて、扉の向こうへ戻った。
「神様――…」
ゼンの母親は、両手を結んで、ジムの生存を喜んだ。
☆
特別病棟にいた患者のほとんどが、カーティス村に戻る事を選択し、その日は慌しく過ぎていった。
一通りの事に決着がつくと、村に戻ったはずのカリムやリルやゼンは、赤ん坊の世話をするために、幾何学大学を度々訪れていた。
そして全てを自供することで罪を軽減させた神崎は、今日もブレイン朝日につつかれながら、赤ん坊の世話をしている。
「いいんですか? この研究室にいて」
橘は、学長に就任したはずの十樹が研究室に入り浸っている事を心配している。
十樹から言わせて貰えば、元々子供達を戻す為に学長になったようなもので、学長という役職に興味はないということだ。
そして、学長席に座っているのは。
「はっはーっ! オレ、学長みたいだなあ……そういえば、新種のゴキブリはどうなったんだ!?」
相変わらず、ゴキブリの事が頭から離れない桂樹だった。
☆
学長が白石十樹に変わった後、幾何学大学は衛星『四季』への攻撃を一切やめた。
それからしばらくして、幾何学大学の気候は安定し、朝には朝の日差しが、夜には星の瞬く夜が、ゆっくりと訪れるようになった。
これから季節は進み、春には桜が、夏には光り輝く太陽が、秋には紅葉が、冬には雪が、かつては当たり前だった、そんな気候に恵まれていくのだろう。
「はあー、風が気持ちいいなあ」
「本当ね」
ぽかぽか照らす日の光に、心地よい風を身体の全身に受けて、桂樹と亜樹が言う。
十樹は、ぐっと背伸びをした。
これから幾何学大学には、また多くの新入生達が自らの目標を持って入学して来る。
時代は流れ、次の世代へ引き継がれていく。
十樹は瞳を閉じ、まだ見ぬ未来に想いを馳せた。
それぞれの足元に未来は広がっていく。
誰の元にも、それが平等であることを願っている。
(終)
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ここまで読んで下さって本当にありがとうございます。
本編は、これで終了になりますが、
引き続き、番外編を読んで頂けたら幸いです。
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