Another herikaru 〜アナザーヘリカル〜

夜鳴組

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第一章 突如始まる非日常

第三話 〜日常?〜

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 (05.)

 ~午後9時 木葉の家~

 僕達は現世に戻ってきて木葉の家にいた。

 木葉 「瑠璃の返り血…洗い落としたほうが良くない?」

 哀れみの目で木葉に言われた。 なんで?

 そう思い、自分の姿を鏡で見てみる。 ……うん。 シリアルキラーにしか見えない。

 木葉 「とりあえずお風呂入ってきな…。 貸してあげるから。」

 木葉はマンションに一人で暮らしている。

 この場を借りて話すと自分には兄がいて一軒家に二人で暮らしているが、兄は今出張に出ているため不在だ。

 そして親は行方不明なんだが仕送りだけはしてくれる。

 木葉 「お風呂沸いたよー。」

 ふと木葉の声で木葉の家の風呂は沸くのがとても早いことを思い出した。

 脱衣所に行って、(血まみれの)服を脱ぐ。

 こりゃあ落とすのが大変だろうなーと思ってお湯につけとく。

 そして浴室に入る体に湯気がまとわりつくがそれが真紅に染まって水滴となり体を伝っていく。

 それを見て僕は気絶してしまった。

 数分後……。

 瑠璃&木葉 「「ふぅ…。」」

 僕は復活した後に(木葉に手伝ってもらいながら)体を洗って湯船に浸かっていた。

 木葉 「瑠璃…ダイジョブ?」

 突然木葉に聞かれて戸惑った。 何についてのダイジョブなんだ?

 木葉 「いや、いきなり女体化現象が起こって瑠璃も混乱してるかなーって。 もしそうだったら遠慮なく私に質問してね―って意味であってべつに悩みがあったら私に聞いてくれないと許さないというか…」

 木葉は僕の身体をちらちら見ながら話してくる。 ……何が言いたいのかよくわからない。

 木葉 「だから…その時のためにいつでも一緒にいられるようにだよ…ああもう! もう単刀直入に言うね!」

 木葉は大声を出して立ち上がる。 そして僕にズイッと顔を近づけてきた。

 木葉 「つまり今日から瑠璃は木葉の彼女って言うこと! 学校に行くときもずっと一緒だからね!」

 そうやって僕は事の成り行きで木葉の彼女になった。

 なんでやねんっっっ!!


 ーーー「はっ! 夢か…。」

 僕は隣でスースーと寝息を立てている木葉を見てまるでノストラダムスの大予言だかマヤ文明の残した予言が当たらなかったときのごとく安心していた。

 実際のところは一人でお風呂に入り気絶した後すぐに復活した僕はゆっくり湯船に浸かった。

 その後自分たちの能力について滅茶苦茶な考察を交わし合っていたところ木葉の眠気が最大限まで達したので布団に入って寝ていたところあの変な夢を見たというわけだ。

 時計を見ると丑三つ時で起きるにはまだ早いと感じたがすこし尿意を感じたためトイレへ向かうことにする。

 トイレの場所はこの部屋から出て廊下に出た後突き当りをまがってまっすぐ進んだところにある。

 しかしこの時間帯の廊下は自動的に再起動しようとするAndroidケータイの画面のごとく真っ暗なので暗闇から出てきた貞子に捕まり2次元の存在にされたりしそうでものすごく怖いものだ。

 すると後ろから虫取り少年のごとくひたひたという……声がした。

 その声は段々と近づいてきた。

 だが普通はその音とともに足音も聞こえるはずなのだが足音はおろか、気配すらもしない。

 だというのにひたひたという声がする。 こんなおかしなことがあってたまるか!そう思いながらトイレへとダッシュした。

 そしてトイレのドアを開けて用を足したあとそろりとドアを開けてソロリソロリと廊下を慎重に進む。

 そうしてやっとの思いで木葉のいる部屋について木葉の寝顔を見て安心する。

 そのまま布団へと入り天井を見上げると…。

 ヘリナ 「あ、どうもー。 あなたに取り憑いているへリナと言います。 よろしくおねがいします。」

 天井にへばりついて冷や汗流している謎の生物に挨拶された。

 ……誰?
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