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恋は混戦模様。
最恐の登場②
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「お母様・・。何故、こんな所にいらしたの?」
小刻みに私の瞳は揺れる。
私は困惑の表情で母に問う。
女の艶を漂わせるうなじに手を当て、クスリと華やかに微笑んだ。
「あら、・・ご挨拶ね、今回は「仕事」みたいな物で東京に来たのよ。
東京まで来たから、久しぶりに可愛い娘の顔を見たくてね。
ふふふ。会えて良かったわ。」
背中に冷たい物が走る。
私は、胡乱げに母を見上げていた。
「お顔はよく似てるのね・・一目見た瞬間にビックリしたわ。美桜のお母さま、若くて、綺麗だね。」
理央は私と、母の顔を見比べ驚いていた。
口を大きく開けて、私の方へと近づいて来る母に、少し後ずさる。
「あら、有難う理央さん。あのね美桜さん、今日は帝都ホテルに宿泊する事になっているの。
貴方、今夜はご予定如何かしら?親子水入らずのお食事でもと思っているのだけど。」
無理・・!絶対嫌!!
私は、怪訝そうに母を見る。
「私、今日は博士論文完成の打ち上げがあるの・・。夜は都合が悪くて。ごめんなさい。」
「遠くからいらして下さっているのに、すみません。今夜私の家で開く予定なんです。集まって完成のお祝いするんです。」
私が断ると、理央が察して助け舟を出してくれる。
「そう。遠くから母が娘に数年ぶりに会いに来たのに・・。飲み会を優先される酷い扱いを受けるなんてね。・・こんな屈辱ないわね。」
母は、眉を引きつらせ、さっきまでの貴婦人のような雰囲気から明らかに不機嫌な表情と態度を示す。
・・こういう人なのよね。
全然、変わらない。
自己中心的で、周りの空気などわざと読んであげない・・そんな女性だ。
急に凍てついた緊張感が走り、理央が真っ青になる。
「あ・・あの、すみません!!でも、博士論文は院生はみんな、かなり苦労して書き上げてきた物なので・・。
完成を互いに労うための特別な慰労会みたいな物です。その、美桜もお母さんが来ると知っていたら・・その。」
「美桜さん、そのお集まりの時間は何時から?」
細く、白い手首に嵌った腕時計を見ながら、母が聞く。
「19時からです・・・。会場は私の家なので、神田駅のすぐ側なんですが。」
理央が、私を制して答えた。
「そう、それなら仕方ないわ。今からホテルのアフタヌーンティでも頂きしょうか?すぐに帰りの用意して頂戴。」
「お母様、私もう少しここでデータを纏めたいのですけど・・。いきなり来て、自分勝手をなさると私も友人も困ります。」
「あら・・、母の言う事が聞けぬと言うの?貴方、相変わらず頭が悪いのね。
こんな学校に通う事も私は許した覚えはないのに・・。
女に学歴は必要ないわ、美しさと品があればいいのよ・・。
特に我が家のような家系には花嫁修業ぐらいで丁度良いのに・・貴方ときたら昔から変わっているから。」
冷えた空気が漂い、睨み付ける私と含み笑いで見つめる母の間でオロオロしている理央を見てハッとする。
このまま、ここで親子喧嘩を初めても仕方がない。
この人と話しても、解決などはなく平行線を辿るだけだと言う事を嫌と言うほど知っているのだ。
「・・分かりました。その代わり、約束は守ってください。
集まりの開始は19時からなので、18時には私を解放して下さいますね。」
見上げるように笑った母に、私はゾクッと寒気を覚えた。
小刻みに私の瞳は揺れる。
私は困惑の表情で母に問う。
女の艶を漂わせるうなじに手を当て、クスリと華やかに微笑んだ。
「あら、・・ご挨拶ね、今回は「仕事」みたいな物で東京に来たのよ。
東京まで来たから、久しぶりに可愛い娘の顔を見たくてね。
ふふふ。会えて良かったわ。」
背中に冷たい物が走る。
私は、胡乱げに母を見上げていた。
「お顔はよく似てるのね・・一目見た瞬間にビックリしたわ。美桜のお母さま、若くて、綺麗だね。」
理央は私と、母の顔を見比べ驚いていた。
口を大きく開けて、私の方へと近づいて来る母に、少し後ずさる。
「あら、有難う理央さん。あのね美桜さん、今日は帝都ホテルに宿泊する事になっているの。
貴方、今夜はご予定如何かしら?親子水入らずのお食事でもと思っているのだけど。」
無理・・!絶対嫌!!
私は、怪訝そうに母を見る。
「私、今日は博士論文完成の打ち上げがあるの・・。夜は都合が悪くて。ごめんなさい。」
「遠くからいらして下さっているのに、すみません。今夜私の家で開く予定なんです。集まって完成のお祝いするんです。」
私が断ると、理央が察して助け舟を出してくれる。
「そう。遠くから母が娘に数年ぶりに会いに来たのに・・。飲み会を優先される酷い扱いを受けるなんてね。・・こんな屈辱ないわね。」
母は、眉を引きつらせ、さっきまでの貴婦人のような雰囲気から明らかに不機嫌な表情と態度を示す。
・・こういう人なのよね。
全然、変わらない。
自己中心的で、周りの空気などわざと読んであげない・・そんな女性だ。
急に凍てついた緊張感が走り、理央が真っ青になる。
「あ・・あの、すみません!!でも、博士論文は院生はみんな、かなり苦労して書き上げてきた物なので・・。
完成を互いに労うための特別な慰労会みたいな物です。その、美桜もお母さんが来ると知っていたら・・その。」
「美桜さん、そのお集まりの時間は何時から?」
細く、白い手首に嵌った腕時計を見ながら、母が聞く。
「19時からです・・・。会場は私の家なので、神田駅のすぐ側なんですが。」
理央が、私を制して答えた。
「そう、それなら仕方ないわ。今からホテルのアフタヌーンティでも頂きしょうか?すぐに帰りの用意して頂戴。」
「お母様、私もう少しここでデータを纏めたいのですけど・・。いきなり来て、自分勝手をなさると私も友人も困ります。」
「あら・・、母の言う事が聞けぬと言うの?貴方、相変わらず頭が悪いのね。
こんな学校に通う事も私は許した覚えはないのに・・。
女に学歴は必要ないわ、美しさと品があればいいのよ・・。
特に我が家のような家系には花嫁修業ぐらいで丁度良いのに・・貴方ときたら昔から変わっているから。」
冷えた空気が漂い、睨み付ける私と含み笑いで見つめる母の間でオロオロしている理央を見てハッとする。
このまま、ここで親子喧嘩を初めても仕方がない。
この人と話しても、解決などはなく平行線を辿るだけだと言う事を嫌と言うほど知っているのだ。
「・・分かりました。その代わり、約束は守ってください。
集まりの開始は19時からなので、18時には私を解放して下さいますね。」
見上げるように笑った母に、私はゾクッと寒気を覚えた。
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