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希望の歌。
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心配そうな私の頬にカイザルはそっと手を触れた。
悲壮な先ほどの言葉とは相反した優しい笑みを向けた。
ルナが震えている・・・。
カイザルの重圧を慮って苦悩しているのだろう。
「ルナ、私は以前のように死に場所を求めていた時の私ではない。
君たちのお陰で未来を望んでもいいのではないかと思うことが出来た。この国の民を消滅からも救う選択を自分が選ぶことが出来るかもしれないと。
誰かを信じ、自分を信じてみようと思ったらどんな重荷も軽くなった。信じれる人がいて、愛する君のための選択をしたいと思う。どうか、祈っていて・・・。」
強い意志の籠ったラピスの目でルナを見る。
私はルナではなくエリカなのだけど、この目を見ると涙が出るのはルナの息づく証拠であった。
この旅への同伴は許されなかっただろう。
数々の選択をし、ここに一緒にいれる事ですら奇跡なのだ。
ここから、カイザルの消滅回避の選択へ続くことを祈る気持ちを込める。
「ルナ、歌を歌ってはくれぬか。この街の民たちに優しい歌を・・・どうか、届けてあげて欲しい。」
頷き、私はこの町の民を思い、心を込めた歌を歌った。
その横で、カイザルは驚いていた。
声はそのままであるのに
私の「歌」が以前のルナ=フェナルディの歌ではなかったことに・・・。
カイザルと同じ力のある歌。
小さな光が蛍のように飛び交い、四方へと飛ぶ。
その光が風に乗って遠くへと運ばれる。
力強く、温かく励まされるような歌が響き渡る。
虹色の猫にかなり前にもらった言葉を思い出した。
<優しく人を労わる気持ちが歌に乗ると癒しの歌になる。>
「ルナ!!こっちに人がいるよ。」アルベルトが呼びに来る。
「倒れていた女性が・・目を覚ましたぞ。」サイラスも大声で叫ぶ。
人々が生気を戻して起き上がる奇跡が次々とその場で起こったのだった・・・。
虹色の猫が「要素」と呼んだ力はシェンブルグで例えると魔術の力を秘めた癒しの力だった。
「奇跡だ!!奇跡の姫が現れた!!」
まだ息があった人々は体に吸い込まれるように入った光に、体力を回復し起き上がり喜び合う。
小さな子供や、老人、数十人の人々がその奇跡を得ることになった。
ルナにアルベルトは抱き着いて喜ぶ。
サイラスは焦ってそれを引き剥がすのだった。
「そうか、ルナは、・・・・ルナではないのか・・・。やはりな。」
少し悲しそうにカイザルが笑む。
アルベルトはカイザルの肩にポンと手を置いて
「魂は同じ虹色らしいよ。カイザルはルナ=フェナルデイを愛しているのでしょう?今の彼女よりも好きだった?」
カイザルは質問の答えを自分なりの言葉でゆっくりアルベルトに伝えた。
「・・私の愛した彼女は、優しく強く夜を照らす月のようだった。
今の彼女は、まるで太陽のように眩いのだ。
宵闇が心地いい私には光が強過ぎる・・・。正直、月の女神のようなルナが恋しいな・・。」
カイザルの言葉を聞いたアルベルトは、思い切り笑った!
その反応にカイザルは驚いたが、アルベルトの嬉しそうな笑顔を見ると、カイザルも笑った。
そうだ。全然違う二人を僕たちは愛しているのだ。
ルナ=フェナルデイを好きだった想いは間違のない真実だった。
美しく、常に周りを慮る優しく儚さを讃えた少女。
守りたいと思った。
エリカは、明るく、自由な少女だった。
私にはエリカの眩しさと強い信念を突き動かして進む自由さが、好きだ。
予想外の行動力や、僕や周りを振り回す自由さと、真逆にある筋の通った言葉にいつも僕は学ばされる。
いつまでも一緒に歩いて行きたいと思った。
同じ姫を死んでもいいと思う程、愛していた2人の男。
カイザルの気持ちと、アルベルトの気持ちはいつの間にかルナとエリカを互いに別々に愛する気持ちへ
と、変化を遂げていることに気づかされたのであった。
アルベルトは自分と同じ瞳の色である空を仰ぎ見る。
自分の「選択」を改めて噛みしめた。
町の遥か遠くにある、丘陵の斜面で1人の男がその様子を見ていた。
馬上からは、嬉しそうな声がする
「ほう。・・・やはりな。姫は魔術の力をあの方から授かっていたのだな・・・。」
エミリアンのアメジストが美麗に微笑みを浮かべていた。
馬を走らせ、急ぎ町へと向かう。
<光があちらについている。ならば、私の選択は一つだ。
この国を、搾取し民を見捨てた父王と戦うのみ・・・。>
悲壮な先ほどの言葉とは相反した優しい笑みを向けた。
ルナが震えている・・・。
カイザルの重圧を慮って苦悩しているのだろう。
「ルナ、私は以前のように死に場所を求めていた時の私ではない。
君たちのお陰で未来を望んでもいいのではないかと思うことが出来た。この国の民を消滅からも救う選択を自分が選ぶことが出来るかもしれないと。
誰かを信じ、自分を信じてみようと思ったらどんな重荷も軽くなった。信じれる人がいて、愛する君のための選択をしたいと思う。どうか、祈っていて・・・。」
強い意志の籠ったラピスの目でルナを見る。
私はルナではなくエリカなのだけど、この目を見ると涙が出るのはルナの息づく証拠であった。
この旅への同伴は許されなかっただろう。
数々の選択をし、ここに一緒にいれる事ですら奇跡なのだ。
ここから、カイザルの消滅回避の選択へ続くことを祈る気持ちを込める。
「ルナ、歌を歌ってはくれぬか。この街の民たちに優しい歌を・・・どうか、届けてあげて欲しい。」
頷き、私はこの町の民を思い、心を込めた歌を歌った。
その横で、カイザルは驚いていた。
声はそのままであるのに
私の「歌」が以前のルナ=フェナルディの歌ではなかったことに・・・。
カイザルと同じ力のある歌。
小さな光が蛍のように飛び交い、四方へと飛ぶ。
その光が風に乗って遠くへと運ばれる。
力強く、温かく励まされるような歌が響き渡る。
虹色の猫にかなり前にもらった言葉を思い出した。
<優しく人を労わる気持ちが歌に乗ると癒しの歌になる。>
「ルナ!!こっちに人がいるよ。」アルベルトが呼びに来る。
「倒れていた女性が・・目を覚ましたぞ。」サイラスも大声で叫ぶ。
人々が生気を戻して起き上がる奇跡が次々とその場で起こったのだった・・・。
虹色の猫が「要素」と呼んだ力はシェンブルグで例えると魔術の力を秘めた癒しの力だった。
「奇跡だ!!奇跡の姫が現れた!!」
まだ息があった人々は体に吸い込まれるように入った光に、体力を回復し起き上がり喜び合う。
小さな子供や、老人、数十人の人々がその奇跡を得ることになった。
ルナにアルベルトは抱き着いて喜ぶ。
サイラスは焦ってそれを引き剥がすのだった。
「そうか、ルナは、・・・・ルナではないのか・・・。やはりな。」
少し悲しそうにカイザルが笑む。
アルベルトはカイザルの肩にポンと手を置いて
「魂は同じ虹色らしいよ。カイザルはルナ=フェナルデイを愛しているのでしょう?今の彼女よりも好きだった?」
カイザルは質問の答えを自分なりの言葉でゆっくりアルベルトに伝えた。
「・・私の愛した彼女は、優しく強く夜を照らす月のようだった。
今の彼女は、まるで太陽のように眩いのだ。
宵闇が心地いい私には光が強過ぎる・・・。正直、月の女神のようなルナが恋しいな・・。」
カイザルの言葉を聞いたアルベルトは、思い切り笑った!
その反応にカイザルは驚いたが、アルベルトの嬉しそうな笑顔を見ると、カイザルも笑った。
そうだ。全然違う二人を僕たちは愛しているのだ。
ルナ=フェナルデイを好きだった想いは間違のない真実だった。
美しく、常に周りを慮る優しく儚さを讃えた少女。
守りたいと思った。
エリカは、明るく、自由な少女だった。
私にはエリカの眩しさと強い信念を突き動かして進む自由さが、好きだ。
予想外の行動力や、僕や周りを振り回す自由さと、真逆にある筋の通った言葉にいつも僕は学ばされる。
いつまでも一緒に歩いて行きたいと思った。
同じ姫を死んでもいいと思う程、愛していた2人の男。
カイザルの気持ちと、アルベルトの気持ちはいつの間にかルナとエリカを互いに別々に愛する気持ちへ
と、変化を遂げていることに気づかされたのであった。
アルベルトは自分と同じ瞳の色である空を仰ぎ見る。
自分の「選択」を改めて噛みしめた。
町の遥か遠くにある、丘陵の斜面で1人の男がその様子を見ていた。
馬上からは、嬉しそうな声がする
「ほう。・・・やはりな。姫は魔術の力をあの方から授かっていたのだな・・・。」
エミリアンのアメジストが美麗に微笑みを浮かべていた。
馬を走らせ、急ぎ町へと向かう。
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この国を、搾取し民を見捨てた父王と戦うのみ・・・。>
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