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シェンブルグ共和国の姿。
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「・・・ルベルト・・さ・ま。・・アルベルト様?大丈夫ですか??」
ガタンガタン。
大きな馬車の揺れも気にならない程、思いめぐらせていた。
アルベルトを心配そうにエリカは覗き込んだ。
「いつまでも愚図愚図しなーーーい。
貴方のせいでも、誰のせいでもないのですよ?血は繋がってはいなくとも、サフィール様とアルベルト様の時間は真実です。変わらず弟で良いではないですか!!」
さらっと笑顔でエリカは優しい言葉を言う。
アルベルトは、エリカの言葉に胸が少しだけ軽くなる。
「そうだね。サフィールは弟だ、大切な弟なんだ・・・。」アルベルトは顔を上げ、嬉しそうにエリカに告げた。
「辛気臭い顔はよして元気出してください!いつか思いは通じます。きっと王妃様もそう思っておいでですよ。さぁ!シェンブルグの国境の街ルピリシアにもうすぐ着きますよー!!
あ、チョコレートが美味しいって書いてますよ。お土産買いましょうねー!!」
いやいや、お土産は旅の最後でしょう。
エリカの明るさに、アルベルトは笑顔になる。
「運命に皆を巻き込み、自分の呪われた生まれのせいで傷つけてばかりの私のほうが辛いのだぞ、アルベルト。」カイザルに揶揄され、アルベルトも苦笑いをする。
「そりゃそうだな!!カイザルの重圧ったらないぞー??俺なら御免だ、勘弁だ。」
「お兄様、カイザル様に謝って!ほら、・・図星すぎてちょっと落ち込んじゃったじゃない!」もー。と怒り、すまんすまん。とサイラスが笑う。カイザルも横を見ながら少し拗ねている。
他愛もない会話に私たちは笑顔を取り戻す。
シェンブルグまでは馬車で2日、1日目の行程を経て国境を超えたルピリシアまでもうすぐ。
ルピリシアは、行商が行き交う賑やかな街だと聞いていた。
大きな広場に噴水があり、憩いの場になっていると・・シェンブルグの見聞録には確か書いてあった。
大きな森を抜け、街が見えて来た。
書き記されたような、賑やかな街並みはそこにはなく一同が呆然と窓の外を見ていた。
焼け焦げ、原型の保たぬ家とが無数にあり、人の姿は見えない。
「なんだ・・・。なんで国境近くの町がこの有り様なんだ?」
サイラスは驚き、窓から身を乗り出す。
「自棄に静かだ。それに町の様子が絵とは違いすぎる・・。人の気配も疎らだ・・・。まるで死んだ町だな・・・。」カイザルは驚いて馬車を止めるよう指示をする。
「お兄様、広場の方に倒れた人々が・・・。」「いや、それよりも・・・。川の方には死体の山が築かれている・・・。疫病か、戦でもあったのか?」
手分けをして街の様子を見に行く。
この町の様相を知れば知るほど、その惨状に凍り付く。
倒れる人と、死体の数々・・。焦げた家々が物語る現状の悲惨さに吐き気がする。
「お姉ちゃん・・・。お水ある?」
ドレスの裾を引かれ、驚いて下を見ると痩せこけた頬に、簡素な布を纏った女の子が立っていた。
慌てて私は、持っていた水筒を手渡すと少女はがぶがぶと飲み始めた。
泣きながら「何日ぶりかのお水だった・・・の。有難う・・。」
そう言ってその場に倒れた。
私は急いで、少女を抱き留め座り込んだ。
「えっ、ちょっと!!しっかりして。何があったの?!」
意識が薄れた少女に問うと、「お・・王様・・・に殺さ・・れ・・・・。」
その言葉に近くにいたカイザルは眼差しを険しくした。
すぐにカイザルは魔力を放ち少女に手を翳した。時すでに遅く、光を放つ間もなく少女の息は絶えてしまった。
心臓マッサージを繰り返すも、脈は触れることはなかった・・・。
さっきの彼女の言葉は・・・王様?王様に・・・。
まさか!!
この先が紡ぐ言葉に唖然とする。
私は頭の中に疑問が浮かんだ。
エミリアン王子はシェンブルグは魔法が主流の国家であり、医術よりも魔法が万能であると言っていた。
「・・ここに魔術使いはいないの?こんな数の病人が出ている町を王家は無視しているなんて・・・。
あんな小さな子が水も飲めず死んでいるのに・・・。」
私は悲痛な顔でカイザルの方を見た。
先ほどのカイザルの眼差しは、何かを知っているようだった。
私を静かに見下ろしたカイザルは、悲しそうに呟いた。
「この国はもう王の暴走により、民は疲弊し、病に侵されても治すための魔術師は王都にすべて召し上げられている。医術を認めず、魔術にも頼れず・・・。
この国では一日に何千人もの民が死んでいっているのだ。自らの私欲のために、民の命を守らぬ愚かな愚王を・・・私は許せぬ。」
「王様が民の命を?そんなの信じられない・・・。」
ルーベリアの王族を見て育ったルナの記憶がある私には、信じられなかった。
カイザルも、陛下や父や、アルベルトを見て育っている。
宿命を知り、シェンブルグの現状を知った時はどんなに驚いたであろう。
祖国の民の命が軽んじられる国に、王への憤りは凄まじい物であった筈だ。
「私はそんなシェンブルグの愚王と決着を着けるためにこの国にやって来たのだ。
何時までも刺客を放ち、母と私の命を狙ってくる王と対峙する為に・・・。
私は闇の力と光の力の二者択一を選択をする宿命を持つ王子だ。私の選択はいつか王を殺し、闇を選択することになるかもしれない。・・・・その為に私は一人でここに来ようとしていた。」
ガタンガタン。
大きな馬車の揺れも気にならない程、思いめぐらせていた。
アルベルトを心配そうにエリカは覗き込んだ。
「いつまでも愚図愚図しなーーーい。
貴方のせいでも、誰のせいでもないのですよ?血は繋がってはいなくとも、サフィール様とアルベルト様の時間は真実です。変わらず弟で良いではないですか!!」
さらっと笑顔でエリカは優しい言葉を言う。
アルベルトは、エリカの言葉に胸が少しだけ軽くなる。
「そうだね。サフィールは弟だ、大切な弟なんだ・・・。」アルベルトは顔を上げ、嬉しそうにエリカに告げた。
「辛気臭い顔はよして元気出してください!いつか思いは通じます。きっと王妃様もそう思っておいでですよ。さぁ!シェンブルグの国境の街ルピリシアにもうすぐ着きますよー!!
あ、チョコレートが美味しいって書いてますよ。お土産買いましょうねー!!」
いやいや、お土産は旅の最後でしょう。
エリカの明るさに、アルベルトは笑顔になる。
「運命に皆を巻き込み、自分の呪われた生まれのせいで傷つけてばかりの私のほうが辛いのだぞ、アルベルト。」カイザルに揶揄され、アルベルトも苦笑いをする。
「そりゃそうだな!!カイザルの重圧ったらないぞー??俺なら御免だ、勘弁だ。」
「お兄様、カイザル様に謝って!ほら、・・図星すぎてちょっと落ち込んじゃったじゃない!」もー。と怒り、すまんすまん。とサイラスが笑う。カイザルも横を見ながら少し拗ねている。
他愛もない会話に私たちは笑顔を取り戻す。
シェンブルグまでは馬車で2日、1日目の行程を経て国境を超えたルピリシアまでもうすぐ。
ルピリシアは、行商が行き交う賑やかな街だと聞いていた。
大きな広場に噴水があり、憩いの場になっていると・・シェンブルグの見聞録には確か書いてあった。
大きな森を抜け、街が見えて来た。
書き記されたような、賑やかな街並みはそこにはなく一同が呆然と窓の外を見ていた。
焼け焦げ、原型の保たぬ家とが無数にあり、人の姿は見えない。
「なんだ・・・。なんで国境近くの町がこの有り様なんだ?」
サイラスは驚き、窓から身を乗り出す。
「自棄に静かだ。それに町の様子が絵とは違いすぎる・・。人の気配も疎らだ・・・。まるで死んだ町だな・・・。」カイザルは驚いて馬車を止めるよう指示をする。
「お兄様、広場の方に倒れた人々が・・・。」「いや、それよりも・・・。川の方には死体の山が築かれている・・・。疫病か、戦でもあったのか?」
手分けをして街の様子を見に行く。
この町の様相を知れば知るほど、その惨状に凍り付く。
倒れる人と、死体の数々・・。焦げた家々が物語る現状の悲惨さに吐き気がする。
「お姉ちゃん・・・。お水ある?」
ドレスの裾を引かれ、驚いて下を見ると痩せこけた頬に、簡素な布を纏った女の子が立っていた。
慌てて私は、持っていた水筒を手渡すと少女はがぶがぶと飲み始めた。
泣きながら「何日ぶりかのお水だった・・・の。有難う・・。」
そう言ってその場に倒れた。
私は急いで、少女を抱き留め座り込んだ。
「えっ、ちょっと!!しっかりして。何があったの?!」
意識が薄れた少女に問うと、「お・・王様・・・に殺さ・・れ・・・・。」
その言葉に近くにいたカイザルは眼差しを険しくした。
すぐにカイザルは魔力を放ち少女に手を翳した。時すでに遅く、光を放つ間もなく少女の息は絶えてしまった。
心臓マッサージを繰り返すも、脈は触れることはなかった・・・。
さっきの彼女の言葉は・・・王様?王様に・・・。
まさか!!
この先が紡ぐ言葉に唖然とする。
私は頭の中に疑問が浮かんだ。
エミリアン王子はシェンブルグは魔法が主流の国家であり、医術よりも魔法が万能であると言っていた。
「・・ここに魔術使いはいないの?こんな数の病人が出ている町を王家は無視しているなんて・・・。
あんな小さな子が水も飲めず死んでいるのに・・・。」
私は悲痛な顔でカイザルの方を見た。
先ほどのカイザルの眼差しは、何かを知っているようだった。
私を静かに見下ろしたカイザルは、悲しそうに呟いた。
「この国はもう王の暴走により、民は疲弊し、病に侵されても治すための魔術師は王都にすべて召し上げられている。医術を認めず、魔術にも頼れず・・・。
この国では一日に何千人もの民が死んでいっているのだ。自らの私欲のために、民の命を守らぬ愚かな愚王を・・・私は許せぬ。」
「王様が民の命を?そんなの信じられない・・・。」
ルーベリアの王族を見て育ったルナの記憶がある私には、信じられなかった。
カイザルも、陛下や父や、アルベルトを見て育っている。
宿命を知り、シェンブルグの現状を知った時はどんなに驚いたであろう。
祖国の民の命が軽んじられる国に、王への憤りは凄まじい物であった筈だ。
「私はそんなシェンブルグの愚王と決着を着けるためにこの国にやって来たのだ。
何時までも刺客を放ち、母と私の命を狙ってくる王と対峙する為に・・・。
私は闇の力と光の力の二者択一を選択をする宿命を持つ王子だ。私の選択はいつか王を殺し、闇を選択することになるかもしれない。・・・・その為に私は一人でここに来ようとしていた。」
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