二者択一で転生した令嬢は将来も選択したい

館花陽月

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その後

新しい国。

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美しい木漏れ日が差す聖堂は、ステンドグラスの光が虹色に輝いていた。
そこに、そっと大きな花束が置かれた。

そこには、シェンブルグの王となった、カイザルと王妃のルナ。

将軍となったエミリアンが並ぶ。

リリアとサイラスも静かにその様子を見守る。

二人は、子供を連れて隣国であるシェンブルグ共和国を訪れていた。

ルーベリア王国は、アルベルトの死後にサフィールが王位を放棄し、侯爵位に下った。

王の娘であったリリアは女王の位を授かり、サイラスは王配として

国と女王を献身的に支えたのであった。

「アルベルト様、エリカ・・・。貴方たちのお陰で、この国もルーベリアも
美しく、医術や魔術も守られ、民も病に倒れることは少なくなった。

光の選択により、シェンブルグは明るい未来への希望を持った民たちが、
いつも笑って暮らせる国家になった。・・・感謝している。」

カイザルは聖堂を眩しく見上げ、天に向かい言葉を告げた。

「エリカ、貴方が変えてくれた私たちの間違った選択は、全て
弱さだったのかもしれないわ・・。
目の前のことに、人に向き合うことや、拒絶されることへの不安や
怖さから逃げていた私の選択ではこうはならなかった・・・。貴方に沢山教えられたわ。」

「エリカ義姉さま、ルーベリアの医術は発展して、
民たちは自分の家に薬を持てるようになりました。
青空診療所は、王宮だけに留まらず、田舎の医師がいない場所にも
巡回で訪問に行って治してます。
お義姉さまの遺志を継いだ者達が育ってますよ。
私も、国を、民を豊かに、笑顔にするために、サイラス様と頑張りますわ。」


エミリアンも、サイラスも静かに天を仰ぐ・・。

二人のことを思い出しながら、懐かしく切なく痛む胸を・・

そっと目を閉じながら噛みしめる。

「今頃、エリカとアルベルトは幸せに会えているのかな?」
サイラスは痛みが残る表情でルナを見る。

「アルベルト様の選択はイムディーナの神力で叶えられています。
きっと・・・。エリカもアルベルト様もこの同じように続く何処か空の下で笑っていますわ。」


カイザルは、そっとルナの手を握り笑う。

「アルベルトが命がけで選んだ選択の上にこの平和があるのだ。
・・・守り切る覚悟はある。
私たちがそれを忘れぬ限り、この世界の未来は明るい・・・。」

静かに祈りを捧げた。


その時、聖堂の扉が開かれ、明るい光と共に少女が駆けて来た。


「父上ーー!!お話しは終わった?もう遊べる?」

子供たちの中でも一番元気なエリカが走ってカイザルに抱き着く。

「エリカは、、お転婆だな。そうだな、抱っこしてやるからおいで。」

父の抱擁に嬉しそうに頬にすりすりしているエリカは、

活発そうな目をキラキラ輝かせている。

「なんだか、エリカに似てるわね・・。」ルナはクスクス笑っていた。

サイラスとリリアの息子も乳母車ですやすや眠っている赤ちゃんと、
4歳のエリカと同い年の娘が走り回っている。

リリアは、「また一人、未来への希望を繋ぐ子どもが産まれるわね。」ルナを見て
嬉しそうに笑った。

「男の子なら、誇り高いお二人から名を頂こうとカイザル様と話していたの。
カイザル様のお父様、そして私たちの素敵な親友の名前を・・・。
今度こそ、・・・私たちの手で絶対に・・・幸せにして見せるわ。」

強い瞳でルナは誓った。
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