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最後の円舞は君と・・。
最後の円舞は君と・・。⑦
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「この花を・・。その人は・・。気づいてくれるかしら?」
目を細めて日記を閉じると、心地よい温度の温室から退出した。
学院のホールは、ミーラーボールやシャンデリアが煌めいている。
王宮の舞踏会を彷彿させるような豪奢な仕上がりだった。
プロム会場の中心には大きな木製の大階段が備え付けられてあった。
優美な刺繍と、精巧に彫られた階段の手すりの設えに驚かされた。
「行くよ、シア。」
兄、アルノルドの声にビクリと身体を震わせた。
クロードがいないので、兄のアルノルドと足を踏み入れていた。
正装に身を包んだ兄が、エスコートしてくれていた。
後ろには、入場を待っているご令嬢たちが華やかなドレス姿で並んでいた。
「ええ・・。お兄様、どうぞ宜しくお願いします。」
私は兄に目配せすると、頷いて階段を一段づつ下がる。
「明日・・。シアは、本当に結婚するのか?あんな奴と・・。」
「幼い頃からの婚約ですもの・・。抗えないわ。でも、もし・・。
私が傷つけられることがあれば、守ってくださいますか??」
「当たり前だろう??シアは、たった1人の妹だ。
お前を守る為なら、クロードを森に捨てることも・・!!
クロードを、生き埋めにしたまま放置することも・・。
クロードを海に沈めることも、厭わない!!」
「そこは厭いましょうよ・・。
全てお兄様のおっしゃる事は犯罪の部類なので・・、身内としてはあまりお薦めいたしません!!」
「そうか?ここ数日、完全犯罪を本気で考えてしまっていたよ・・。
シア、どんな事があっても・・。諦めてはだめだよ?
幸せの見込みがない結婚なんて、兄として見守るのは辛すぎるな。」
「有難う・・。お兄様のその言葉だけで、明日の不安や緊張が解れるわ。
明日は宜しくお願い致しますわね?(色々と。)」
爽やかな笑顔に、少しだけ励まされて階段を降りていく。
下で待っているレオが私を見上げていた。
シルバーグレーの光沢のあるタキシード姿に、金色の髪をさらりと靡かせて
スマートな肢体を壁に凭れていた。
蒼い瞳は大きく見開かれていた。
言うなれば、呆けたままで口を開けて驚いている様子だった。
レオに、声をかけようと口を開いた時だった・・。
「シア・・。良かった!!人が多いんですもの。
私、一人じゃ心細くて・・!!!」
階段を降りた所で、深紅のドレスを身に着けたジュリーが抱き着いてくる。
「あら、ジュリー・・。御機嫌よう。今夜は素敵で艶やかな装いなのね・・。
今夜の貴方のパートナーはどなたかしら・・??」
「シアこそ、すごく素敵よ!!みんなの視線が注がれてるわ・・。
それに、その見たこともない青色の薔薇の花も・・。とても綺麗ね。
私は、準男爵の娘の身分ですもの・・。幼馴染を連れて来たの。
ご紹介するわ、幼馴染で学院のクリケット部所属のカミル=アレンよ。」
身長はヒールを穿いた私と同じくらいの漆黒の髪に、蒼い瞳を持つそこそこの容姿の男性が
笑顔で私の手を取った。
「アレクシア様、御機嫌よう。
一度、貴方とはお話してみたかったんです!いつもお噂はジュリーから聞き及んでます。
カミル=スミス=アレンと申します。ジュリーとは、家が近隣で幼馴染なんですよ。」
「宜しくね、カミル。」
私は、差し出された手に応じて微笑んだ。
「今から、第28回王立学院プロムナイトを開催しまーす!!」
ユヴェールが、白いブラウスの正装姿で登壇すると女性から甲高い歓声が聞こえた。
王子のような出で立ちに、一同が崇拝者のような羨望の眼差しを向ける。(王子か・・。)
青いフロックコートを身に纏って、長い髪は降ろされていた。
室内に優雅な音楽が流れ始めた・・。
目を細めて日記を閉じると、心地よい温度の温室から退出した。
学院のホールは、ミーラーボールやシャンデリアが煌めいている。
王宮の舞踏会を彷彿させるような豪奢な仕上がりだった。
プロム会場の中心には大きな木製の大階段が備え付けられてあった。
優美な刺繍と、精巧に彫られた階段の手すりの設えに驚かされた。
「行くよ、シア。」
兄、アルノルドの声にビクリと身体を震わせた。
クロードがいないので、兄のアルノルドと足を踏み入れていた。
正装に身を包んだ兄が、エスコートしてくれていた。
後ろには、入場を待っているご令嬢たちが華やかなドレス姿で並んでいた。
「ええ・・。お兄様、どうぞ宜しくお願いします。」
私は兄に目配せすると、頷いて階段を一段づつ下がる。
「明日・・。シアは、本当に結婚するのか?あんな奴と・・。」
「幼い頃からの婚約ですもの・・。抗えないわ。でも、もし・・。
私が傷つけられることがあれば、守ってくださいますか??」
「当たり前だろう??シアは、たった1人の妹だ。
お前を守る為なら、クロードを森に捨てることも・・!!
クロードを、生き埋めにしたまま放置することも・・。
クロードを海に沈めることも、厭わない!!」
「そこは厭いましょうよ・・。
全てお兄様のおっしゃる事は犯罪の部類なので・・、身内としてはあまりお薦めいたしません!!」
「そうか?ここ数日、完全犯罪を本気で考えてしまっていたよ・・。
シア、どんな事があっても・・。諦めてはだめだよ?
幸せの見込みがない結婚なんて、兄として見守るのは辛すぎるな。」
「有難う・・。お兄様のその言葉だけで、明日の不安や緊張が解れるわ。
明日は宜しくお願い致しますわね?(色々と。)」
爽やかな笑顔に、少しだけ励まされて階段を降りていく。
下で待っているレオが私を見上げていた。
シルバーグレーの光沢のあるタキシード姿に、金色の髪をさらりと靡かせて
スマートな肢体を壁に凭れていた。
蒼い瞳は大きく見開かれていた。
言うなれば、呆けたままで口を開けて驚いている様子だった。
レオに、声をかけようと口を開いた時だった・・。
「シア・・。良かった!!人が多いんですもの。
私、一人じゃ心細くて・・!!!」
階段を降りた所で、深紅のドレスを身に着けたジュリーが抱き着いてくる。
「あら、ジュリー・・。御機嫌よう。今夜は素敵で艶やかな装いなのね・・。
今夜の貴方のパートナーはどなたかしら・・??」
「シアこそ、すごく素敵よ!!みんなの視線が注がれてるわ・・。
それに、その見たこともない青色の薔薇の花も・・。とても綺麗ね。
私は、準男爵の娘の身分ですもの・・。幼馴染を連れて来たの。
ご紹介するわ、幼馴染で学院のクリケット部所属のカミル=アレンよ。」
身長はヒールを穿いた私と同じくらいの漆黒の髪に、蒼い瞳を持つそこそこの容姿の男性が
笑顔で私の手を取った。
「アレクシア様、御機嫌よう。
一度、貴方とはお話してみたかったんです!いつもお噂はジュリーから聞き及んでます。
カミル=スミス=アレンと申します。ジュリーとは、家が近隣で幼馴染なんですよ。」
「宜しくね、カミル。」
私は、差し出された手に応じて微笑んだ。
「今から、第28回王立学院プロムナイトを開催しまーす!!」
ユヴェールが、白いブラウスの正装姿で登壇すると女性から甲高い歓声が聞こえた。
王子のような出で立ちに、一同が崇拝者のような羨望の眼差しを向ける。(王子か・・。)
青いフロックコートを身に纏って、長い髪は降ろされていた。
室内に優雅な音楽が流れ始めた・・。
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