64 / 187
最後の円舞は君と・・。
最後の円舞は君と・・。⑧
しおりを挟む
楽しいダンスパーティは、兄やジュリー達と談笑しながらあっという間に時は過ぎていく・・。
生徒会のメンバーと、何故かカイルと合流した私は手元にあったワインを飲んでいた。
漆黒に金で精緻な刺繍がなされたフロックコートに身を包んだ
どっかの国の王太子が、私の前に嫣然と立ちふさがっていた・・。
コバンザメのような、華やかな女性たちもその前後に溢れかえっている。
私を見付けたカイルは、一瞬立ち止まって信じられない物でも見るかのような
表情を浮かべていた。
ユヴェールも同じような表情を浮かべて、私を見つめていたのだった。
「シア、さぁ。僕と踊ろう??
そんなに美しい装いでいるのに、ただ壁の花になっているなんて勿体ないよ!!」
「私は、明日結婚式の花嫁になる身なのよ??
貴方みたいな目立つ人物と踊って・・。
変に注目を浴びて噂になったら、クロードや貴方の評判まで落としてしまうわ??
(訳・カイルと踊ると目立つから、却下で宜しく!)」
「僕と踊るとそりゃあ、注目を浴びてしまうだろうけど・・。
シアだって、クロードが来てないんだし踊る相手がいないと困るだろ?」
「いえ、別に。
困るどころか・・、美味しいご馳走をしっかり堪能して元を取りますので、結構です!!」
「シア・・。だけど、俺との約束があるだろ?一緒に踊るぞ。」
先約・・??
質問の間違いだろうな。
レオはコミュニケーションに難があるのかしら・・!?
レオの周りにも存在感を放って群れた女性たちが、
品定めするような目線を私に送っていた。
「・・・ど、どちらとも踊りたくないわ。視線だけで射殺されそう。」
カイルの周りも、レオの周りも女の子が取り囲んでいる中で
どちらかを選んで、ふてぶてしくダンスが出来るかっつーの・・!!
「どうしたの・・??騒がしいけど、みんな何の話??」
そんな時、遠くからダンスを終えたユヴェールが戻って来た。
チャンス・・!!
面倒くさいこの場から、脱出する機会だわ・・!!
グッドタイミングよ、ユヴェール・・。
「私、折角だから・・。ユヴェールとダンスして来るわ!!
カイルも、レオも側にある美しい花々に目を向けて
ゆっくり踊っていらしたらいいと思うわ!!」
「し、シア??どうして・・。カイルとレオはいいの??」
ユヴェールの耳元でこそっと小声で呟いた。
「あの集団の女性たちの視線見てよ・・。
今にも、射殺されそうだわ!!
ハッキリ言って面倒くさいから、助けると思って一緒に踊って??」
私の言葉に、チラりと人だかりの輪を見ると納得したように
ユヴェールは頷いた。
「そ、そうだね・・。僕で良ければ喜んで!!さあ、シア・・。お手をどうぞ。」
「ええ、ダンスは下手なのよ。お手柔らかにね、王子様!!」
私はユヴェールを見上げて、微笑んだ。
一瞬真っ赤になったユヴェールは、コホンと咳払いをして私を見下ろすと
品のある、礼を取って私の両手を掴む。
ゆっくりとフロアの中心へと導かれて行った・・。
華麗なステップで動き出した。
その横に、カイルに熱い目線を送りながら踊りを続けるグリーンのドレスを着た令嬢と、
踊りながらも、私達に必死で目線を送り続けるカイルが横切る・・。
今のは何・・?
踊りながら、視線は常にこっちって怖いから・・!!
先ほど居た場所では何故か、女性の誘いを無視しまくって酒を呷るレオの姿が確認出来た。
今のも何なのよ・・。
カイルは失礼すぎるし、レオは荒れすぎ!!
生徒会のメンバーと、何故かカイルと合流した私は手元にあったワインを飲んでいた。
漆黒に金で精緻な刺繍がなされたフロックコートに身を包んだ
どっかの国の王太子が、私の前に嫣然と立ちふさがっていた・・。
コバンザメのような、華やかな女性たちもその前後に溢れかえっている。
私を見付けたカイルは、一瞬立ち止まって信じられない物でも見るかのような
表情を浮かべていた。
ユヴェールも同じような表情を浮かべて、私を見つめていたのだった。
「シア、さぁ。僕と踊ろう??
そんなに美しい装いでいるのに、ただ壁の花になっているなんて勿体ないよ!!」
「私は、明日結婚式の花嫁になる身なのよ??
貴方みたいな目立つ人物と踊って・・。
変に注目を浴びて噂になったら、クロードや貴方の評判まで落としてしまうわ??
(訳・カイルと踊ると目立つから、却下で宜しく!)」
「僕と踊るとそりゃあ、注目を浴びてしまうだろうけど・・。
シアだって、クロードが来てないんだし踊る相手がいないと困るだろ?」
「いえ、別に。
困るどころか・・、美味しいご馳走をしっかり堪能して元を取りますので、結構です!!」
「シア・・。だけど、俺との約束があるだろ?一緒に踊るぞ。」
先約・・??
質問の間違いだろうな。
レオはコミュニケーションに難があるのかしら・・!?
レオの周りにも存在感を放って群れた女性たちが、
品定めするような目線を私に送っていた。
「・・・ど、どちらとも踊りたくないわ。視線だけで射殺されそう。」
カイルの周りも、レオの周りも女の子が取り囲んでいる中で
どちらかを選んで、ふてぶてしくダンスが出来るかっつーの・・!!
「どうしたの・・??騒がしいけど、みんな何の話??」
そんな時、遠くからダンスを終えたユヴェールが戻って来た。
チャンス・・!!
面倒くさいこの場から、脱出する機会だわ・・!!
グッドタイミングよ、ユヴェール・・。
「私、折角だから・・。ユヴェールとダンスして来るわ!!
カイルも、レオも側にある美しい花々に目を向けて
ゆっくり踊っていらしたらいいと思うわ!!」
「し、シア??どうして・・。カイルとレオはいいの??」
ユヴェールの耳元でこそっと小声で呟いた。
「あの集団の女性たちの視線見てよ・・。
今にも、射殺されそうだわ!!
ハッキリ言って面倒くさいから、助けると思って一緒に踊って??」
私の言葉に、チラりと人だかりの輪を見ると納得したように
ユヴェールは頷いた。
「そ、そうだね・・。僕で良ければ喜んで!!さあ、シア・・。お手をどうぞ。」
「ええ、ダンスは下手なのよ。お手柔らかにね、王子様!!」
私はユヴェールを見上げて、微笑んだ。
一瞬真っ赤になったユヴェールは、コホンと咳払いをして私を見下ろすと
品のある、礼を取って私の両手を掴む。
ゆっくりとフロアの中心へと導かれて行った・・。
華麗なステップで動き出した。
その横に、カイルに熱い目線を送りながら踊りを続けるグリーンのドレスを着た令嬢と、
踊りながらも、私達に必死で目線を送り続けるカイルが横切る・・。
今のは何・・?
踊りながら、視線は常にこっちって怖いから・・!!
先ほど居た場所では何故か、女性の誘いを無視しまくって酒を呷るレオの姿が確認出来た。
今のも何なのよ・・。
カイルは失礼すぎるし、レオは荒れすぎ!!
0
あなたにおすすめの小説
【完結】転生地味悪役令嬢は婚約者と男好きヒロイン諸共無視しまくる。
なーさ
恋愛
アイドルオタクの地味女子 水上羽月はある日推しが轢かれそうになるのを助けて死んでしまう。そのことを不憫に思った女神が「あなた、可哀想だから転生!」「え?」なんの因果か異世界に転生してしまう!転生したのは地味な公爵令嬢レフカ・エミリーだった。目が覚めると私の周りを大人が囲っていた。婚約者の第一王子も男好きヒロインも無視します!今世はうーん小説にでも生きようかな〜と思ったらあれ?あの人は前世の推しでは!?地味令嬢のエミリーが知らず知らずのうちに戦ったり溺愛されたりするお話。
本当に駄文です。そんなものでも読んでお気に入り登録していただけたら嬉しいです!
異世界に喚ばれた私は二人の騎士から逃げられない
紅子
恋愛
異世界に召喚された・・・・。そんな馬鹿げた話が自分に起こるとは思わなかった。不可抗力。女性の極めて少ないこの世界で、誰から見ても外見中身とも極上な騎士二人に捕まった私は山も谷もない甘々生活にどっぷりと浸かっている。私を押し退けて自分から飛び込んできたお花畑ちゃんも素敵な人に出会えるといいね・・・・。
完結済み。全19話。
毎日00:00に更新します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
記憶を失くして転生しました…転生先は悪役令嬢?
ねこママ
恋愛
「いいかげんにしないかっ!」
バシッ!!
わたくしは咄嗟に、フリード様の腕に抱き付くメリンダ様を引き離さなければと手を伸ばしてしまい…頬を叩かれてバランスを崩し倒れこみ、壁に頭を強く打ち付け意識を失いました。
目が覚めると知らない部屋、豪華な寝台に…近付いてくるのはメイド? 何故髪が緑なの?
最後の記憶は私に向かって来る車のライト…交通事故?
ここは何処? 家族? 友人? 誰も思い出せない……
前世を思い出したセレンディアだが、事故の衝撃で記憶を失くしていた……
前世の自分を含む人物の記憶だけが消えているようです。
転生した先の記憶すら全く無く、頭に浮かぶものと違い過ぎる世界観に戸惑っていると……?
「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します
スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」
眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。
隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。
エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。
しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。
彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。
「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」
裏切りへのカウントダウンが今、始まる。
スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!
侯爵家の婚約者
やまだごんた
恋愛
侯爵家の嫡男カインは、自分を見向きもしない母に、なんとか認められようと努力を続ける。
7歳の誕生日を王宮で祝ってもらっていたが、自分以外の子供を可愛がる母の姿をみて、魔力を暴走させる。
その場の全員が死を覚悟したその時、1人の少女ジルダがカインの魔力を吸収して救ってくれた。
カインが魔力を暴走させないよう、王はカインとジルダを婚約させ、定期的な魔力吸収を命じる。
家族から冷たくされていたジルダに、カインは母から愛されない自分の寂しさを重ね、よき婚約者になろうと努力する。
だが、母が死に際に枕元にジルダを呼んだのを知り、ジルダもまた自分を裏切ったのだと絶望する。
17歳になった2人は、翌年の結婚を控えていたが、関係は歪なままだった。
そんな中、カインは仕事中に魔獣に攻撃され、死にかけていたところを救ってくれたイレリアという美しい少女と出会い、心を通わせていく。
全86話+番外編の予定
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。
蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。
これで、貴方も私も自由です。
……だから、もういいですよね?
私も、自由にして……。
5年後。
私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、
親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、
今日も幸せに子育てをしています。
だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。
私のことは忘れて……。
これは、すれ違いの末に離れ離れになった夫婦の物語。
再会したとき、二人が選ぶのは「離婚」か、それとも「再構築」か。
妻を一途に想い続ける夫と、
その想いを一ミリも知らない妻。
――攻防戦の幕が、いま上がる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる