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拝啓、私に愛を教えてくれた君へ
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この日は鈴虫が耳に残るほどよく鳴き、額にべっとりとした汗をかくほどの熱帯夜だった。まだ緑の虫かごが大きく感じるほど小さい私と大きな背中の君と二人でカブトムシを採りに山へ出かけた。君は車を走らせ、私は目をキラキラと輝かせ、車の窓ごしに夜には見づらい木々を観察する。ゴツゴツとして鱗のような木を見つけては車を止めて、木々を嘗め回すように見た。君は率先して木を蹴ったり、叩いたり。目には見えないくらい上に止まっているのを振り落とすにはこれがいいんだぞって笑顔で教えてくれた。しかし、なかなか見つからず、時間だけが経つにつれて、威勢がなくなっていった。不貞腐れる私を見て背中をポンポンと押して、もう一か所だけ見に行こうと微笑むと、君は車を山の頂上まで走らせる。頂上にある公園の端にたどり着いた。探していた大きな木を見つけるなり、君は私の手を引き、これならいそうだぞって優しく励ましてくれた。それから、二人で上を見上げた。大人の身長でも手では届かないくらい高いところに、お目当てのカブトムシが、しかもペアで仲良く樹液を吸っていたのだ。驚いた私はみるみる目の輝きを取り戻す。君はよかったね、採れそうだと笑顔で虫網を準備してくれた。期待にはずむ私は君から虫網を受け取るなり精一杯腕を伸ばすも届かない。腕のブレスレッドが取れてしまうくらいジャンプをしながら網を一生懸命伸ばした。しかし、やはり届かない。そんな姿を見て君は、落ちたブレスレッドを拾い、おいで、といっておぶってくれた。なんなく虫網はカブトムシまで届き、ついに捕まえたのだ。とても満足げに笑う私を見て、君は諦めないでよかったなと笑顔でいっぱい頭を撫でてくれた。
そんな懐かしい夢の終わりとともに、目が覚めた夜更け。あの日と同じように汗をびっしょりとかいていて、鈴虫の鳴き声がやけに耳についた。もう一度寝ようにも寝付けず、今ではぴったりサイズとなったブレスレッドを、額に当てて目をつむる。
朝日が顔を出し、なんてことない一日がまた始まる。そう思って仕事に向き合った。一本の電話がくるまでは。私はどんな顔をしていたか分からない。いや、覚えてない。ただ、涙が出なかったことだけは鮮明に覚えている。ただただ、この日がきてしまったのかと俯きながらも、君の元へ行く準備を進めた。
なんて君に声をかけたら、言葉を贈ったらいいのだろう。そんなことばかり思ってただひたすらに君の元へと急いでいた。ひとつも言葉が出てこないなんて今まで一度もなかったのに、かけたい言葉が思い浮かばなかった。
そして、変わり果てた君に会う。ダムが決壊したかのように涙が零れ、みるみるマスクが濡れたおしぼりのようになっていった。あの夢が覚めなければこんな想いしなくて済んだだろうか。もしくは、私が今とは違う道を歩んでいれば君ともっといれただろうか。そんなどうしようもないことばかり思いがこみ上げる。心の中で「ありがとう」と「ごめんね」が交差する。でも、ぐしゃぐしゃな心のままじゃ送れない。落ち着かせるために、外の空気を吸いに出た。
自販機へ震えた指を伸ばす私にふと「お久しぶりです。覚えていますか」と若い男性が声をかけてきた。どこかあどけない顔が私の記憶を呼び覚ます。昔、一緒に遊んだ記憶がある。彼が私を覚えていてくれてたことに嬉しい気持ちと同時に懐かしさを感じ、軽く頷いた。「あっ。よく覚えてるなって顔してますね。そりゃそうですよね。随分時間も経っちゃってますし。でも、僕と兄弟のように一緒に疲れるまで全力で遊んでくれたこと。とっても嬉しかったです」と笑顔で教えてくれた。私ははっと気づいた。彼が私と遊んだ日を忘れなかったように、私もまたいつまでもあの日を夢で見るほど鮮明に覚えていたんだと。そう、私は産まれてはじめて、君から愛というものを教えてもらっていたんだって。私は彼に「ありがとう」と伝えると一目散に別室へと向かった。
こうして紙とペンを持って、今、素直な気持ちでこの手紙をしたためている。君に最後の言葉を直接伝えることはできなかったけど、君が教えてくれたもの、他にも書ききれないほどいっぱいある。だから、感謝の言葉を改めて書き記したい。ありがとう。君の大きな背中でどっしりと構え、真剣に仕事に向き合う姿に、小さな頃から私は尊敬の眼差しを向けていた。一人で職場に立ち、お客さんを笑顔にして帰す。そんな誇れる職人だったと思う。多忙な時でも私が来たときには笑顔で出迎えてくれたり、私がやりたいって我儘を言うとそうかそうかって言いながらやらせてくれたり。大人になった私なら分かる。それがどれだけ難しく、簡単にできないかを。仕事をするようになった私のお手本のような存在です。でも、何より大事だったのは、私に愛を伝えてくれたことだったって彼のおかげでもあるけれど、そう思う。
本当にありがとう。私に愛を教えてくれた君。またあの夏の日に私の話を聞いてほしい。虫かごと虫網を持って夜の山を駆け巡ろう。だから、またね。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
私は手紙をしたためた後、君と最後の対面をした。二つ折りにした手紙を握りしめる。一粒の涙が零れ、手紙の端っこを濡らした。これ以上濡らさぬよう、そっとポケットにしまった。
最後のお別れの時間がきた。そっと君の頭に手を置いた。手が凍てつくような冷たさを感じて、改めて現実を肌で感じる。堰のないダムのように涙があふれ出る。お花をいくつか貰い、職人の魂ともいえる手と心にお花を添えた。手がお花で埋もれる前に手を握り、ポケットからくしゃくしゃになった手紙を渡した。君と最後の別れを告げた。
君が教えてくれたもの、伝えてくれたこと、残してくれたもの、どれも私にとっては偉大で、私が目指すべき人であることを改めて思った。惜しむらくは私が創った作品を見せられなかったことだけがすごく心残りではある。けれど、これから空の上できっと見守っていてくれるから。私は愛を誰かに伝えるために、これからも生き続ける。だって、君のところに私が飛び立った時、たくさんあったこと、これから未来でやることの話を聞いてほしいから。
この日は鈴虫が耳に残るほどよく鳴き、額にべっとりとした汗をかくほどの熱帯夜だった。まだ緑の虫かごが大きく感じるほど小さい私と大きな背中の君と二人でカブトムシを採りに山へ出かけた。君は車を走らせ、私は目をキラキラと輝かせ、車の窓ごしに夜には見づらい木々を観察する。ゴツゴツとして鱗のような木を見つけては車を止めて、木々を嘗め回すように見た。君は率先して木を蹴ったり、叩いたり。目には見えないくらい上に止まっているのを振り落とすにはこれがいいんだぞって笑顔で教えてくれた。しかし、なかなか見つからず、時間だけが経つにつれて、威勢がなくなっていった。不貞腐れる私を見て背中をポンポンと押して、もう一か所だけ見に行こうと微笑むと、君は車を山の頂上まで走らせる。頂上にある公園の端にたどり着いた。探していた大きな木を見つけるなり、君は私の手を引き、これならいそうだぞって優しく励ましてくれた。それから、二人で上を見上げた。大人の身長でも手では届かないくらい高いところに、お目当てのカブトムシが、しかもペアで仲良く樹液を吸っていたのだ。驚いた私はみるみる目の輝きを取り戻す。君はよかったね、採れそうだと笑顔で虫網を準備してくれた。期待にはずむ私は君から虫網を受け取るなり精一杯腕を伸ばすも届かない。腕のブレスレッドが取れてしまうくらいジャンプをしながら網を一生懸命伸ばした。しかし、やはり届かない。そんな姿を見て君は、落ちたブレスレッドを拾い、おいで、といっておぶってくれた。なんなく虫網はカブトムシまで届き、ついに捕まえたのだ。とても満足げに笑う私を見て、君は諦めないでよかったなと笑顔でいっぱい頭を撫でてくれた。
そんな懐かしい夢の終わりとともに、目が覚めた夜更け。あの日と同じように汗をびっしょりとかいていて、鈴虫の鳴き声がやけに耳についた。もう一度寝ようにも寝付けず、今ではぴったりサイズとなったブレスレッドを、額に当てて目をつむる。
朝日が顔を出し、なんてことない一日がまた始まる。そう思って仕事に向き合った。一本の電話がくるまでは。私はどんな顔をしていたか分からない。いや、覚えてない。ただ、涙が出なかったことだけは鮮明に覚えている。ただただ、この日がきてしまったのかと俯きながらも、君の元へ行く準備を進めた。
なんて君に声をかけたら、言葉を贈ったらいいのだろう。そんなことばかり思ってただひたすらに君の元へと急いでいた。ひとつも言葉が出てこないなんて今まで一度もなかったのに、かけたい言葉が思い浮かばなかった。
そして、変わり果てた君に会う。ダムが決壊したかのように涙が零れ、みるみるマスクが濡れたおしぼりのようになっていった。あの夢が覚めなければこんな想いしなくて済んだだろうか。もしくは、私が今とは違う道を歩んでいれば君ともっといれただろうか。そんなどうしようもないことばかり思いがこみ上げる。心の中で「ありがとう」と「ごめんね」が交差する。でも、ぐしゃぐしゃな心のままじゃ送れない。落ち着かせるために、外の空気を吸いに出た。
自販機へ震えた指を伸ばす私にふと「お久しぶりです。覚えていますか」と若い男性が声をかけてきた。どこかあどけない顔が私の記憶を呼び覚ます。昔、一緒に遊んだ記憶がある。彼が私を覚えていてくれてたことに嬉しい気持ちと同時に懐かしさを感じ、軽く頷いた。「あっ。よく覚えてるなって顔してますね。そりゃそうですよね。随分時間も経っちゃってますし。でも、僕と兄弟のように一緒に疲れるまで全力で遊んでくれたこと。とっても嬉しかったです」と笑顔で教えてくれた。私ははっと気づいた。彼が私と遊んだ日を忘れなかったように、私もまたいつまでもあの日を夢で見るほど鮮明に覚えていたんだと。そう、私は産まれてはじめて、君から愛というものを教えてもらっていたんだって。私は彼に「ありがとう」と伝えると一目散に別室へと向かった。
こうして紙とペンを持って、今、素直な気持ちでこの手紙をしたためている。君に最後の言葉を直接伝えることはできなかったけど、君が教えてくれたもの、他にも書ききれないほどいっぱいある。だから、感謝の言葉を改めて書き記したい。ありがとう。君の大きな背中でどっしりと構え、真剣に仕事に向き合う姿に、小さな頃から私は尊敬の眼差しを向けていた。一人で職場に立ち、お客さんを笑顔にして帰す。そんな誇れる職人だったと思う。多忙な時でも私が来たときには笑顔で出迎えてくれたり、私がやりたいって我儘を言うとそうかそうかって言いながらやらせてくれたり。大人になった私なら分かる。それがどれだけ難しく、簡単にできないかを。仕事をするようになった私のお手本のような存在です。でも、何より大事だったのは、私に愛を伝えてくれたことだったって彼のおかげでもあるけれど、そう思う。
本当にありがとう。私に愛を教えてくれた君。またあの夏の日に私の話を聞いてほしい。虫かごと虫網を持って夜の山を駆け巡ろう。だから、またね。
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私は手紙をしたためた後、君と最後の対面をした。二つ折りにした手紙を握りしめる。一粒の涙が零れ、手紙の端っこを濡らした。これ以上濡らさぬよう、そっとポケットにしまった。
最後のお別れの時間がきた。そっと君の頭に手を置いた。手が凍てつくような冷たさを感じて、改めて現実を肌で感じる。堰のないダムのように涙があふれ出る。お花をいくつか貰い、職人の魂ともいえる手と心にお花を添えた。手がお花で埋もれる前に手を握り、ポケットからくしゃくしゃになった手紙を渡した。君と最後の別れを告げた。
君が教えてくれたもの、伝えてくれたこと、残してくれたもの、どれも私にとっては偉大で、私が目指すべき人であることを改めて思った。惜しむらくは私が創った作品を見せられなかったことだけがすごく心残りではある。けれど、これから空の上できっと見守っていてくれるから。私は愛を誰かに伝えるために、これからも生き続ける。だって、君のところに私が飛び立った時、たくさんあったこと、これから未来でやることの話を聞いてほしいから。
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