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70. フィーナ母side 娘に迫る危機(2)
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酷い怪我を目の当たりにして涙を流しそうになっていると、ソーラスにこう言われてしまいました。
「まだ息はあるから治癒魔法を頼む。早くしないと本当に悲しいことになる」
「分かったわ……」
厳しい現実を突きつけられるとさっきまでの目頭の熱さが嘘だったかのように消えていきました。
そうして落ち着けた私はすぐに準備していた治癒魔法を起動しました。
腕が変な向きに折れ曲がっているのは私では治せないので、他の場所だけ治しながらお医者様を待ちました。
治癒魔法をかけ始めてから1分しないうちに部屋に来たお医者様は、アンナの様子を見てすぐにこう言いました。
「頭を打ったようなので、そちらにも治癒魔法をお願いします」
「分かったわ」
私が少し移動すると、お医者様は変な方向に折れ曲がった腕に何かを注射して、肌に刃物を入れ始めました。
何をするのか聞いてみたら、砕けた骨をくっつけると答えてくれました。
それから数十秒、なんとか治癒魔法をかけ終えるとアンナが少しだけ目を開きました。
「アンナっ! 私のこと分かる?」
「奥様……」
「今はまだ動かないで。身体に痛いところとかない?」
起き上がろうとしたアンナを慌てて制して問いかけると、こんな言葉が返ってきました。
「身体の中が少し痛みます……」
「爆弾の破片のせいでしょう。こちらが終わったらすぐに取り除くのでお待ち下さい」
「分かったわ」
それから10分くらいが経ち、さっきまでの怪我が嘘のように治っていました。
そこでようやく、不安そうにしていたルシアが安心した表情を見せてくれました。
それから少しして、犯人が捕らえられたので隠し部屋から出ると、うちの騎士さんが矢を手にして駆けてきました。
「旦那様、玄関にこんなものが突き刺さっておりました。危険がないのは確認済みです」
「なんだこれは……次は長女の命を頂くだと……? アイリス、フィーナに手紙を送るから準備してくれ」
「分かったわ。リア、手紙用の魔法矢を持ってきて」
「畏まりました」
侍女長のユリアが取ってきている間に、私はフィーナがいるアトランタ邸の方向に向けて索敵用の魔法を使いました。
この魔法は距離が遠いほど一度に探せる範囲が狭くなる上に、魔力の消費が大きくなるのである程度位置が分かっている時にしか使えません。
だから、今はフィーナの位置が掴めても、隣国に渡った日には不可能だったのです。
地図を見ながら距離と方向を合わせて魔法を起動すると、運良く一回目で見つけることが出来ました。
「フィーナは窓の近くにいるみたいよ」
「なら気付いてもらえるな」
この直後、手紙を入れて飛ばすための魔法矢を手にしたユリアが戻ってきて、ソーラスが書いた手紙を入れました。
「みんな少し離れてて」
「はい」
矢を放つ時の余波にみんなが巻き込まれないように口にしてから、全力で魔力を込めて窓から放ちました。
「上手く行ったか?」
「ええ、成功したわ」
フィーナ、無事でいてね……。
これ以上は何も出来ないから、心の中でそう祈るのでした。
「まだ息はあるから治癒魔法を頼む。早くしないと本当に悲しいことになる」
「分かったわ……」
厳しい現実を突きつけられるとさっきまでの目頭の熱さが嘘だったかのように消えていきました。
そうして落ち着けた私はすぐに準備していた治癒魔法を起動しました。
腕が変な向きに折れ曲がっているのは私では治せないので、他の場所だけ治しながらお医者様を待ちました。
治癒魔法をかけ始めてから1分しないうちに部屋に来たお医者様は、アンナの様子を見てすぐにこう言いました。
「頭を打ったようなので、そちらにも治癒魔法をお願いします」
「分かったわ」
私が少し移動すると、お医者様は変な方向に折れ曲がった腕に何かを注射して、肌に刃物を入れ始めました。
何をするのか聞いてみたら、砕けた骨をくっつけると答えてくれました。
それから数十秒、なんとか治癒魔法をかけ終えるとアンナが少しだけ目を開きました。
「アンナっ! 私のこと分かる?」
「奥様……」
「今はまだ動かないで。身体に痛いところとかない?」
起き上がろうとしたアンナを慌てて制して問いかけると、こんな言葉が返ってきました。
「身体の中が少し痛みます……」
「爆弾の破片のせいでしょう。こちらが終わったらすぐに取り除くのでお待ち下さい」
「分かったわ」
それから10分くらいが経ち、さっきまでの怪我が嘘のように治っていました。
そこでようやく、不安そうにしていたルシアが安心した表情を見せてくれました。
それから少しして、犯人が捕らえられたので隠し部屋から出ると、うちの騎士さんが矢を手にして駆けてきました。
「旦那様、玄関にこんなものが突き刺さっておりました。危険がないのは確認済みです」
「なんだこれは……次は長女の命を頂くだと……? アイリス、フィーナに手紙を送るから準備してくれ」
「分かったわ。リア、手紙用の魔法矢を持ってきて」
「畏まりました」
侍女長のユリアが取ってきている間に、私はフィーナがいるアトランタ邸の方向に向けて索敵用の魔法を使いました。
この魔法は距離が遠いほど一度に探せる範囲が狭くなる上に、魔力の消費が大きくなるのである程度位置が分かっている時にしか使えません。
だから、今はフィーナの位置が掴めても、隣国に渡った日には不可能だったのです。
地図を見ながら距離と方向を合わせて魔法を起動すると、運良く一回目で見つけることが出来ました。
「フィーナは窓の近くにいるみたいよ」
「なら気付いてもらえるな」
この直後、手紙を入れて飛ばすための魔法矢を手にしたユリアが戻ってきて、ソーラスが書いた手紙を入れました。
「みんな少し離れてて」
「はい」
矢を放つ時の余波にみんなが巻き込まれないように口にしてから、全力で魔力を込めて窓から放ちました。
「上手く行ったか?」
「ええ、成功したわ」
フィーナ、無事でいてね……。
これ以上は何も出来ないから、心の中でそう祈るのでした。
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