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第1章 王国編
第13話 デューク
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ドレイクは今なにと戦っているんだろう
この轟音の正体はなんなんだろう
頭の中では壊れたレコードのようにそんな疑問が繰り返されている
そして
一際大きな音がした後、突然森は静かになった
嫌な予感を感じずにはいられない静けさだった
一瞬の逡巡の後、僕はすぐに最後に音がしたあたりに向かってまっすぐ降りていった
そこかしこに見えるクレーターや、焼け焦げた跡から
激しい戦闘があったことは容易にわかる
ドレイクは近くには居なかった
が、点々と血のような物がたれていたので、それをたどって進んでいった
たどり始めて少しもしないうちに、すぐ近くで咆哮が聞えた
僕はなるべく音をたてないように、しかし急いで声の方に向かった
声の正体はすぐに見つかった
ドラゴンだった
咆哮を終えるとそのドラゴンは飛んでいってしまった
急いでドレイクの元に駆けよると、ドレイクはすでに虫の息だった
「ねえ!生きてるんでしょ!!!起きてよ!ねえ!」
ドレイクの体はボロボロで、信じられないほど熱かった
軽く揺さぶるとドレイクは苦しそうに意識を取り戻した
何を言うのかと思ったら、なんの脈絡もなく掠れた声で叫ばれた
「飛べ!!逃げろ!」
「え?」
「上!早く!逃げろ!」
何のことだかよくわからないまま、空へ飛び立とうとドレイクを背負って立ち上がると、目の前に光線が振ってきた
衝撃波でドレイクを背負ったまま吹き飛んだ僕は、ドレイクを守るためお腹から地面に叩きつけられた
すぐに起き上がった僕は森に紛れて全力でそこから逃げ出した
後ろからドラゴンの雄叫びが聞えたが、脇目も振らず全力で逃げた
しばらく逃げてから後ろを振り返ると、ドラゴンが追ってきていた
もう既に自分がどこに居るのかもわからないし、体力も限界が近い
このままではジリ貧で捕まってしまう
どうしようどうしようどうしよう
荒い呼吸をしながら考えるが何も思い浮かばない
気がつくと僕は地面に倒れ伏していた
とうとう体力の限界が来てしまったのだ
それでも僕は目の前の地面に爪をたて、限界の体に鞭を打って進み続けた
後ろから勝ち誇ったかのような咆哮が聞えてきた
諦めるもんか!今の僕は歩けるんだ!走れるんだ!
絶対に!逃げてやる!
そんな僕をあざ笑うかのように、僕たちの目の前に降り立ったドラゴンは僕の手を踏みつけてきた
「おい、貴様なぜ人間を助ける」
「!?」
「人間なんぞクソためのようなやつばかりだろう!なぜ助ける!」
思いがけない問いかけに戸惑いつつ、僕はその問いに答えていた
「この人は生まれてすぐ捨てられた僕を育ててくれたんだ!僕の親なんだ!」
「何を言っている?捨てられた?育ててもらった?貴様にドラゴンとしての誇りはないのか!」
意味のわからない返答に戸惑った僕は答えに詰まってしまったが、それを怯みと捉えたのかそのドラゴンは更に畳みかけてきた
「ドラゴンが人間に育てられるなど笑止千万!腑抜けに生きる価値などない!」
そう叫ぶとドラゴンは僕とドレイクをつかんで飛び上がった
この轟音の正体はなんなんだろう
頭の中では壊れたレコードのようにそんな疑問が繰り返されている
そして
一際大きな音がした後、突然森は静かになった
嫌な予感を感じずにはいられない静けさだった
一瞬の逡巡の後、僕はすぐに最後に音がしたあたりに向かってまっすぐ降りていった
そこかしこに見えるクレーターや、焼け焦げた跡から
激しい戦闘があったことは容易にわかる
ドレイクは近くには居なかった
が、点々と血のような物がたれていたので、それをたどって進んでいった
たどり始めて少しもしないうちに、すぐ近くで咆哮が聞えた
僕はなるべく音をたてないように、しかし急いで声の方に向かった
声の正体はすぐに見つかった
ドラゴンだった
咆哮を終えるとそのドラゴンは飛んでいってしまった
急いでドレイクの元に駆けよると、ドレイクはすでに虫の息だった
「ねえ!生きてるんでしょ!!!起きてよ!ねえ!」
ドレイクの体はボロボロで、信じられないほど熱かった
軽く揺さぶるとドレイクは苦しそうに意識を取り戻した
何を言うのかと思ったら、なんの脈絡もなく掠れた声で叫ばれた
「飛べ!!逃げろ!」
「え?」
「上!早く!逃げろ!」
何のことだかよくわからないまま、空へ飛び立とうとドレイクを背負って立ち上がると、目の前に光線が振ってきた
衝撃波でドレイクを背負ったまま吹き飛んだ僕は、ドレイクを守るためお腹から地面に叩きつけられた
すぐに起き上がった僕は森に紛れて全力でそこから逃げ出した
後ろからドラゴンの雄叫びが聞えたが、脇目も振らず全力で逃げた
しばらく逃げてから後ろを振り返ると、ドラゴンが追ってきていた
もう既に自分がどこに居るのかもわからないし、体力も限界が近い
このままではジリ貧で捕まってしまう
どうしようどうしようどうしよう
荒い呼吸をしながら考えるが何も思い浮かばない
気がつくと僕は地面に倒れ伏していた
とうとう体力の限界が来てしまったのだ
それでも僕は目の前の地面に爪をたて、限界の体に鞭を打って進み続けた
後ろから勝ち誇ったかのような咆哮が聞えてきた
諦めるもんか!今の僕は歩けるんだ!走れるんだ!
絶対に!逃げてやる!
そんな僕をあざ笑うかのように、僕たちの目の前に降り立ったドラゴンは僕の手を踏みつけてきた
「おい、貴様なぜ人間を助ける」
「!?」
「人間なんぞクソためのようなやつばかりだろう!なぜ助ける!」
思いがけない問いかけに戸惑いつつ、僕はその問いに答えていた
「この人は生まれてすぐ捨てられた僕を育ててくれたんだ!僕の親なんだ!」
「何を言っている?捨てられた?育ててもらった?貴様にドラゴンとしての誇りはないのか!」
意味のわからない返答に戸惑った僕は答えに詰まってしまったが、それを怯みと捉えたのかそのドラゴンは更に畳みかけてきた
「ドラゴンが人間に育てられるなど笑止千万!腑抜けに生きる価値などない!」
そう叫ぶとドラゴンは僕とドレイクをつかんで飛び上がった
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