嫌われた大賢者と未来の竜王 ~「あれ、お前の鱗って金色だったっけ?」隠居した森で見つけたドラゴンの子供が成長しすぎて怖いです~
ある少年は生まれついて体が弱く、そのうえ病気持ちだった。
家にいる時間よりも病院にいる時間の方が長い彼の人生における数少ない娯楽は、窓の外の景色を眺めることと、映画を見ることだった。画面の向こうでは優秀なエージェントたちが華麗なアクションシーンとともに活躍し、超能力を操るモンスターや炎をはくドラゴンが自由に動き回っていた。幼い彼はその姿に憧れ、「いつか自分も」、と強く想うようになる。しかし13才になった彼は残酷な現実を知ってしまう。
映画の世界はフィクションなのだ、という現実を。
夢を失った彼は段々と無気力になっていき、そのまま持病をこじらせて死んでしまう。
もっと強い体がほしかったという強い想いを抱きながら。
――目が覚めると彼はドラゴンだった。
それも強靭な体を持つことで有名なアースドラゴンと呼ばれる種族だった。
しかし生まれ変わった余韻に浸る間も無く、なぜか母親らしきドラゴンに投げ捨てられてしまう。着地したのは、帝国の学会から嫌われて大森林に隠居した若い賢者が、丹精込めて育てている作物が生い茂る畑の真上だった。本来一人で大人になっていくはずだったドラゴンは、一人の若い賢者と出会ったことをきっかけに、本来出会わなかったはずの多くの他者と知り合い、知らなかったことを数多く学び、通常のドラゴンとは全く異なる感性をもって育つ。そんなドラゴンに影響を受け、若い賢者も自らの姿勢を省みるようになる。これはそんな一人と一匹の冒険譚の一部である。
※賢者視点、ドラゴン視点が切り替わりながら話が進んでいきます
※ドラゴンの成長は指数関数的にものすごくなっていきますので、最初は成長率が微妙です。ご了承ください。
家にいる時間よりも病院にいる時間の方が長い彼の人生における数少ない娯楽は、窓の外の景色を眺めることと、映画を見ることだった。画面の向こうでは優秀なエージェントたちが華麗なアクションシーンとともに活躍し、超能力を操るモンスターや炎をはくドラゴンが自由に動き回っていた。幼い彼はその姿に憧れ、「いつか自分も」、と強く想うようになる。しかし13才になった彼は残酷な現実を知ってしまう。
映画の世界はフィクションなのだ、という現実を。
夢を失った彼は段々と無気力になっていき、そのまま持病をこじらせて死んでしまう。
もっと強い体がほしかったという強い想いを抱きながら。
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