最強のチー

転移は森から

第五話 捨て身の選択！

「スキルも作ったしそろそろこの低いステータスをどうにかしないとな。｣

   俺はこのステータスを上げるにはどうにかしてレベルアップしなければばならない。だがそうはいってもスキルクリエーターで憧れの魔法スキルを手に入れても、MPが10しかない今のステータスでは使用してもすぐ尽きてしまう。
   そこで選択は2つに絞られる。

   1、捕縛系の罠を張ってかかった所を手持ちの角でぶっ刺す。
   2、『鑑定』と『隠密』で倒せそうなのをさがして、『超再生』頼みの突撃でなんとか勝つ！

「でも罠にかかるか分かんないんだなぁ。そもそも罠作れねーし、ラノベで主人公が罠張って魔物を倒すなんて、合ったにはあったけど魔法とか駆使してたし出来ないから…ここは1だな！」

   そう言って、転移してきた場所であり、俺の異世界初勝利を飾った場所でもある一角兎を倒した所へ向かおうと歩き出したが、

   「本当はもっとスキル作ってから行きたいんだけどレベル上げたいしこのまま行くとして」

   「ガサガサ…ピィ！｣

   「まずは目の前に出てきたコイツを倒すか。出来立てホヤホヤのスキルを試してやるぜ。『鑑定』！｣

   
＃＃＃＃


《ステータス》

   種族:ホーンラビット

   ランク:F

   Lv:3

   状態:健康、興奮


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「あれ？あ、『鑑定』のレベルが低いからステータス全部は無理か。早くレベル上げなきゃな｣

「ピギィーー！」
    
   『鑑定』のスキルは上げておきたいと考えた俺は、突っ込んで来る一角兎、いやホーンラビットを躱してガラ空きの腹に蹴りを入れて苦しんでいる所を手持ちの角でトドメをさした。

「角が生えたちょっとでかい兎でもやっぱりグロいな、精神系のスキル作ろう」

    倒したホーンラビット『アイテムボックス』で回収し、新しくノーマルスキルの『精神強化』に『恐怖耐性』、それと痛いのがヤダから痛覚遮断を作ろうとしたらユニークスキルの『ノーペイン』が出来た、俺の予想だとユニークスキルはカタカナになるんだと思う、多分…まぁこれからわかるだろう。
   そして俺は今度こそ放置していた最初のホーンラビットの所へ向かった。


==10分後==


   歩いている途中は魔物に遭遇せず『ワールドマップ』を駆使しながら目的地に到着しようとしていた。

   「何かいる…『ワールドマップ』では三体しかいないけど、あれは絶対オオカミだよね？！しかも普通よりでかい気がするし、本物見た事無いけど。
   気を引き締めて行かないもマジで死ぬなこれ、でもやらなきゃ行けないんだよな…頑張るか、『鑑定』！」


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《ステータス》

   種族:フォレストウルフ

   ランク:E

   Lv:4

   状態:健康、警戒

   HP:1５
   MP:8


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   「HPとMPが表示されるってことは鑑定がレベルアップしたってことだな、『取得経験値増加』のおかげかな？」

   フォレストウルフは皆まとめてLv:4でステータスも同じだった。仲良しか？
   俺は『鑑定』を終えて戦いに行こうとしていた。前世の俺ではオオカミってだけでビビって逃げていただろうが今は『恐怖耐性』の効果で落ち着いてはいる。

   決意を固め生きる為に戦う。

   オオカミに喧嘩を売る16歳は地球ではいないだろう。
  そして、俺の戦いが始まった。