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第十二章 日本旅行編
第250話 誘拐
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「『アレキサンドライト』……。あの者も日本に来ていたのか」
先月の特殊学会でモーズと接触したフルグライトの手により、モーズの存在は『アレキサンドライト』としてペガサス教団の末端にも知れ渡っている。
何せ信徒でないにも関わらず既に洗礼名を与えられ、更には教祖が「求めている」とはっきり公言していた。と伝えられたのだから。
後に教祖本人も集会でそれを肯定。洗礼を求める信徒達の中で激震が走ったものだ。
「なぁ一つ提案だが。『アレキサンドライト』を捕らえ、教祖様に献上しないか? 達成が難しい粛正よりも取り組みやすく、何より教祖様がお喜びになる」
「そうだ。そちらの方がいい」
「鶏血も常々言っている。確実さこそ正義だと」
「あぁ。我々は鶏血の言葉に従った。それだけだ」
「では狙いを『アレキサンドライト』へ変えよう。これできっと我々も、洗礼を受けられる筈だ」
信徒達はここに来て標的と目的を変更。その理由を鶏血に押し付けつつ、行動を開始する事とした。
とは言え、信徒達も普段は普通の社会人として生活を送っている一般人。軍人や警察のような特殊な訓練は受けておらず、生身でどうにか出来る力はない。それをよく自覚している彼等は、準備をしてきた。
まずは車から出て、監視カメラの映像を頼りにドローンを飛ばす。そのドローンには白い球を持たせていた。
煙玉である。
「……ん? おい青洲、何か飛んでるぞ」
川辺に居た者の一人、茶髪の男が近寄ってくるドローンの存在に気付いたが、信徒は構わず煙玉を投下。
直後、川辺は真っ白な白煙に包まれ、一寸先もわからない状態に陥る。
ただでさえ夜の暗がりで、然程視界がよくなかった中での白煙。身動きが取れなくなるはずと読んだ信徒達は直ぐにその中へ入っていき、サーマル暗視スコープを用いて標的の位置を特定。隠し持っていた拳銃を突き付け、同行を命じれば思いの外すんなりと標的は従ってくれた。
それにより、苦も無く川辺から連行。川辺上空で待機していた空陸両用車を一旦降ろして乗り込み、そのまま逃走を図った。
やがて白煙が消えた川辺では、一人の姿が消えていた。
「アセト……ッ!?」
その消えた一人、アセトアルデヒドがいない事に血相を変えるニコチン。
すかさず浴衣の帯に挿していた拳銃型《抽射器》を手にし、砂利に残っていた複数人の足跡を頼りに走り出す。
が、燐に腕を掴まれて阻止されてしまった。
「何処に行く気だいニコチン!」
「まだそう遠く行っちゃいねぇだろ! 見付け次第、殺してやる……!!」
「待ちなぁっ! クスシの側を勝手に離れるのは御法度よ! それにアセトアルデヒドを連れて行ったのは多分民間人だろう? ウミヘビが民間人を攻撃しちゃいけないよっ!」
「民間人だろうが人攫いに遠慮なんざいらねぇだろ!!」
「落ち着け……」
そこで今まで岩に座っていた青洲がすくりと立ち上がり、ニコチンを宥める。
「アトロピン達を、呼び戻す……。追うのは、その後だ……」
「あ゙ぁ゙!? なに悠長なこと言ってんだ! 今すぐ追わせろ!!」
「ここで平常心を乱すのは、得策ではないはずだ……。追いかけた先で罠を張っている、可能性がある……」
「御託はいい! さっさと追わせろ! 屑どもを蜂の巣に……っ!」
「頭を冷やせ、ニコチン。焦った隙を突かれる方が、危険だ……」
「知るかそんなこと!!」
「落ち着けと、言っている」
ダンッ!
直後、ニコチンの身体が川辺の砂利の上にうつ伏せに叩き付けられた。彼の腕を掴んでいた燐もそれに引っ張られ、ニコチンの隣に転んでしまう。
尤も青洲は一歩も動いていない。この自身にかかる重力が倍増したかのような力は――青洲のアイギスの手によるものにも関わらず。
「クソが……っ!」
完全に身動きを封じられたニコチンは、殺意の籠った目で青洲を睨み付ける。
しかし青洲は一切動じる事なく、アトロピン達の到着を待った。彼等は呼び出すまでもなく、間もなく合流を果たす。
「青洲さん、この騒ぎは一体……。それにアセトアルデヒドの姿が見えませんが」
そしてアトロピン達と共に川辺にやってきたモーズは、ニコチン(とついでに燐も)が押さえ付けられ、アセトアルデヒドの姿が見えないという不可解な状況に狼狽えていた。
「アセトアルデヒドが、攫われたようだ……」
「えぇっ!?」
「それも、民間人……。故に下手に手を、出せなかった……」
「はぁ? 軟弱な人間にいいようにされるなど、あいつは本当にウミヘビなのか? 情けない事だ」
「パラチオン……。まずはてめぇから蜂の巣にしてやろうか……?」
その時、青洲による拘束が解かれたニコチンがゆっくりと起き上がり、殺意の矛先をパラチオンへ向ける。
尤も戦いを渇望するパラチオンはその殺意を歓迎した。
「クハッ! タイマンか? 俺様はいつでも請け負うぞ!」
「ニ、ニコチンっ! パラチオンもっ! 仲間割れをしている場合ではない! 今は状況を客観的に分析するべきで……!」
空気をひりつかせ、今にも戦闘を開始しそうな2人の間に入り、慌てて宥めるモーズ。
そんな中、ニコチンから遅れて立ち上がった燐はマイペースに浴衣についた砂を払っていた。
「穏やかじゃないねぇ。一発触発じゃあないか」
「ご安心ください、燐。いざとなれば、わたくしが鎮めます」
「おっ! そいつァ頼もしいっ!」
ニコチンとパラチオン双方の解毒剤となる毒素を持つアトロピンならば、2人を傷付ける事なく戦闘不能にする事が可能だ。そもそも彼等の解毒剤の性質を持つからこそ教育係を任されていたのだ、強制的に鎮める事には慣れている。
「しかしどうして民間人がアセトアルデヒドを連れて行ったのでしょうか?」
「……憶測だが、モーズと勘違いしたのだろう」
「えっ。……えっ!?」
「一瞬だが、黒服が見えた……。あれはペガサス教団の、物だ。奴等は以前、お前を攫おうとしていたのだろう……? そして先程アセトアルデヒドは、蛇の仮面を顔に付けていた……」
「な、なんと……」
アセトアルデヒドは燐と盛り上がった祭り会場のお面屋で、『蛇が描かれたお面』を購入していた。今は『白龍』が描かれたマスクを付けているモーズが普段、身に付けている蛇のマスク。アセトアルデヒドはそれを真似、わざわざデザインが似た物を手にしていたのだ。勘違いしてもおかしくない。
しかも先程、アセトアルデヒドはずっと首にかけていたお面を何故か顔に付けていたという。ただでさえ平素とは異なる浴衣を着ていて体格がわからず、夜の暗がりでは尚のこと見分けるが難しい。蛇のお面がそのままモーズと受け取られてしまった、と思われた。
「アッ、そういや新米は何故だか教団に狙われているんだっけ? どうする気だい、青洲の旦那」
「……此度のペガサス教団の中に、《ウロボロス》の関係者がいるかは、まだわからないが……。慎重にいく」
「だが私と勘違いして攫ったというのならば、私を交換材料にすれば直ぐにアセトアルデヒドは解放されるのではないでしょうか? それならばきっと穏便にすませられる」
さらりと、モーズはあまりにも躊躇なく自らを差し出す提案をした。直後、川のせせらぎが聞こえる程にしんと静まり返る川辺。
燐達には目を点にされ、中でもニコチンからは瞠目され、ただ合理的な判断をしただけのつもりであったモーズは「何故だ」と戸惑う。
「……。ふふふ……」
(笑った……?)
挙句、今まで一度も笑った事がなかった青洲に笑われてしまい、いよいよ混乱するモーズ。しかも微かだが肩を震わせて笑っている。余程おかしかったのだろうか。
「モーズは随分と、ウミヘビに肩入れを……しているようだな」
「か、肩入れも何も、ウミヘビも大切なラボの一員でしょう? このぐらい当然では?」
「ふっ、ふふふ……」
(また笑っている……)
自分は何も変なことは口にしていないはず、とぐるぐる思考を巡らせるモーズをよそに、青洲は心なしか穏やかな声を発してくれた。
「案ずるな。君が前に出なくとも、アセトアルデヒドは直ぐに……連れ戻せる。……そもそもアセトアルデヒドは、人間にも感染者にも、傷付ける事はできない……からな」
▼△▼
次章より『朝顔の種編』、開幕。
ここまでお読みいただき誠にありがとうございます。
『日本旅行編』これにて完結です。第十二章に入ってようやくウミヘビの製造過程を描写する事ができました~っ! こんなに遅くなるとは思わなかった……。
あと思ったよりも進行が遅くって、ニコチンとアセトアルデヒドの掘り下げが中途半端になってしまいましたね。
しかし近いうちにガッツリ過去編を入れる予定です!
そして次章ではアセトアルデヒドの救出編が書かれると共に、青洲&アトロピンの過去に触れていきます! お楽しみに!
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先月の特殊学会でモーズと接触したフルグライトの手により、モーズの存在は『アレキサンドライト』としてペガサス教団の末端にも知れ渡っている。
何せ信徒でないにも関わらず既に洗礼名を与えられ、更には教祖が「求めている」とはっきり公言していた。と伝えられたのだから。
後に教祖本人も集会でそれを肯定。洗礼を求める信徒達の中で激震が走ったものだ。
「なぁ一つ提案だが。『アレキサンドライト』を捕らえ、教祖様に献上しないか? 達成が難しい粛正よりも取り組みやすく、何より教祖様がお喜びになる」
「そうだ。そちらの方がいい」
「鶏血も常々言っている。確実さこそ正義だと」
「あぁ。我々は鶏血の言葉に従った。それだけだ」
「では狙いを『アレキサンドライト』へ変えよう。これできっと我々も、洗礼を受けられる筈だ」
信徒達はここに来て標的と目的を変更。その理由を鶏血に押し付けつつ、行動を開始する事とした。
とは言え、信徒達も普段は普通の社会人として生活を送っている一般人。軍人や警察のような特殊な訓練は受けておらず、生身でどうにか出来る力はない。それをよく自覚している彼等は、準備をしてきた。
まずは車から出て、監視カメラの映像を頼りにドローンを飛ばす。そのドローンには白い球を持たせていた。
煙玉である。
「……ん? おい青洲、何か飛んでるぞ」
川辺に居た者の一人、茶髪の男が近寄ってくるドローンの存在に気付いたが、信徒は構わず煙玉を投下。
直後、川辺は真っ白な白煙に包まれ、一寸先もわからない状態に陥る。
ただでさえ夜の暗がりで、然程視界がよくなかった中での白煙。身動きが取れなくなるはずと読んだ信徒達は直ぐにその中へ入っていき、サーマル暗視スコープを用いて標的の位置を特定。隠し持っていた拳銃を突き付け、同行を命じれば思いの外すんなりと標的は従ってくれた。
それにより、苦も無く川辺から連行。川辺上空で待機していた空陸両用車を一旦降ろして乗り込み、そのまま逃走を図った。
やがて白煙が消えた川辺では、一人の姿が消えていた。
「アセト……ッ!?」
その消えた一人、アセトアルデヒドがいない事に血相を変えるニコチン。
すかさず浴衣の帯に挿していた拳銃型《抽射器》を手にし、砂利に残っていた複数人の足跡を頼りに走り出す。
が、燐に腕を掴まれて阻止されてしまった。
「何処に行く気だいニコチン!」
「まだそう遠く行っちゃいねぇだろ! 見付け次第、殺してやる……!!」
「待ちなぁっ! クスシの側を勝手に離れるのは御法度よ! それにアセトアルデヒドを連れて行ったのは多分民間人だろう? ウミヘビが民間人を攻撃しちゃいけないよっ!」
「民間人だろうが人攫いに遠慮なんざいらねぇだろ!!」
「落ち着け……」
そこで今まで岩に座っていた青洲がすくりと立ち上がり、ニコチンを宥める。
「アトロピン達を、呼び戻す……。追うのは、その後だ……」
「あ゙ぁ゙!? なに悠長なこと言ってんだ! 今すぐ追わせろ!!」
「ここで平常心を乱すのは、得策ではないはずだ……。追いかけた先で罠を張っている、可能性がある……」
「御託はいい! さっさと追わせろ! 屑どもを蜂の巣に……っ!」
「頭を冷やせ、ニコチン。焦った隙を突かれる方が、危険だ……」
「知るかそんなこと!!」
「落ち着けと、言っている」
ダンッ!
直後、ニコチンの身体が川辺の砂利の上にうつ伏せに叩き付けられた。彼の腕を掴んでいた燐もそれに引っ張られ、ニコチンの隣に転んでしまう。
尤も青洲は一歩も動いていない。この自身にかかる重力が倍増したかのような力は――青洲のアイギスの手によるものにも関わらず。
「クソが……っ!」
完全に身動きを封じられたニコチンは、殺意の籠った目で青洲を睨み付ける。
しかし青洲は一切動じる事なく、アトロピン達の到着を待った。彼等は呼び出すまでもなく、間もなく合流を果たす。
「青洲さん、この騒ぎは一体……。それにアセトアルデヒドの姿が見えませんが」
そしてアトロピン達と共に川辺にやってきたモーズは、ニコチン(とついでに燐も)が押さえ付けられ、アセトアルデヒドの姿が見えないという不可解な状況に狼狽えていた。
「アセトアルデヒドが、攫われたようだ……」
「えぇっ!?」
「それも、民間人……。故に下手に手を、出せなかった……」
「はぁ? 軟弱な人間にいいようにされるなど、あいつは本当にウミヘビなのか? 情けない事だ」
「パラチオン……。まずはてめぇから蜂の巣にしてやろうか……?」
その時、青洲による拘束が解かれたニコチンがゆっくりと起き上がり、殺意の矛先をパラチオンへ向ける。
尤も戦いを渇望するパラチオンはその殺意を歓迎した。
「クハッ! タイマンか? 俺様はいつでも請け負うぞ!」
「ニ、ニコチンっ! パラチオンもっ! 仲間割れをしている場合ではない! 今は状況を客観的に分析するべきで……!」
空気をひりつかせ、今にも戦闘を開始しそうな2人の間に入り、慌てて宥めるモーズ。
そんな中、ニコチンから遅れて立ち上がった燐はマイペースに浴衣についた砂を払っていた。
「穏やかじゃないねぇ。一発触発じゃあないか」
「ご安心ください、燐。いざとなれば、わたくしが鎮めます」
「おっ! そいつァ頼もしいっ!」
ニコチンとパラチオン双方の解毒剤となる毒素を持つアトロピンならば、2人を傷付ける事なく戦闘不能にする事が可能だ。そもそも彼等の解毒剤の性質を持つからこそ教育係を任されていたのだ、強制的に鎮める事には慣れている。
「しかしどうして民間人がアセトアルデヒドを連れて行ったのでしょうか?」
「……憶測だが、モーズと勘違いしたのだろう」
「えっ。……えっ!?」
「一瞬だが、黒服が見えた……。あれはペガサス教団の、物だ。奴等は以前、お前を攫おうとしていたのだろう……? そして先程アセトアルデヒドは、蛇の仮面を顔に付けていた……」
「な、なんと……」
アセトアルデヒドは燐と盛り上がった祭り会場のお面屋で、『蛇が描かれたお面』を購入していた。今は『白龍』が描かれたマスクを付けているモーズが普段、身に付けている蛇のマスク。アセトアルデヒドはそれを真似、わざわざデザインが似た物を手にしていたのだ。勘違いしてもおかしくない。
しかも先程、アセトアルデヒドはずっと首にかけていたお面を何故か顔に付けていたという。ただでさえ平素とは異なる浴衣を着ていて体格がわからず、夜の暗がりでは尚のこと見分けるが難しい。蛇のお面がそのままモーズと受け取られてしまった、と思われた。
「アッ、そういや新米は何故だか教団に狙われているんだっけ? どうする気だい、青洲の旦那」
「……此度のペガサス教団の中に、《ウロボロス》の関係者がいるかは、まだわからないが……。慎重にいく」
「だが私と勘違いして攫ったというのならば、私を交換材料にすれば直ぐにアセトアルデヒドは解放されるのではないでしょうか? それならばきっと穏便にすませられる」
さらりと、モーズはあまりにも躊躇なく自らを差し出す提案をした。直後、川のせせらぎが聞こえる程にしんと静まり返る川辺。
燐達には目を点にされ、中でもニコチンからは瞠目され、ただ合理的な判断をしただけのつもりであったモーズは「何故だ」と戸惑う。
「……。ふふふ……」
(笑った……?)
挙句、今まで一度も笑った事がなかった青洲に笑われてしまい、いよいよ混乱するモーズ。しかも微かだが肩を震わせて笑っている。余程おかしかったのだろうか。
「モーズは随分と、ウミヘビに肩入れを……しているようだな」
「か、肩入れも何も、ウミヘビも大切なラボの一員でしょう? このぐらい当然では?」
「ふっ、ふふふ……」
(また笑っている……)
自分は何も変なことは口にしていないはず、とぐるぐる思考を巡らせるモーズをよそに、青洲は心なしか穏やかな声を発してくれた。
「案ずるな。君が前に出なくとも、アセトアルデヒドは直ぐに……連れ戻せる。……そもそもアセトアルデヒドは、人間にも感染者にも、傷付ける事はできない……からな」
▼△▼
次章より『朝顔の種編』、開幕。
ここまでお読みいただき誠にありがとうございます。
『日本旅行編』これにて完結です。第十二章に入ってようやくウミヘビの製造過程を描写する事ができました~っ! こんなに遅くなるとは思わなかった……。
あと思ったよりも進行が遅くって、ニコチンとアセトアルデヒドの掘り下げが中途半端になってしまいましたね。
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