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一章 村編
お爺ちゃん賢者は銃を作ろうとしました。
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結局あの後、兄には逃げられてしもうたわい。
分家の人間が何を企んでいるのかは知らんが……
ちなみにあの男は分家の人間、名をカムという。
そして会話の雰囲気から察するに、あれは何かの陰謀じゃ。
となると分家の反抗という線も考えられるが、だとしたら担ぎ出すのは儂じゃろう。
兄者が本家を継ぐはずじゃからな。
……この時、賢者は両親がすでにクレイに家を継がせることを決意していることを知らなかった。
****
今日は新しい武器を作ろうと思う。多分じゃが、魔物が弱いのはここぐらいじゃからの。
都会や奥地に行けば、まだ賢者の時代の力を百分の一すら取り戻していない儂なら敗北すらありうる。
まして、全盛期の儂と同等の力を持った賢者などが来ると確実に負けるじゃろう。
儂は危険なのは嫌なので、転移数週間前に教えてもらった武器を実用化してみようと思う。
よって今回の事に踏み切ったのじゃ。
前世では時間が無くて再現できなかったものが異世界の武器にはある。
これらを装備すれば、全盛期以上の力を手に入れることができると儂は確信している。
「父上、母上。暫く家を空けることになりますじゃ」
今から開発しようと思うものは、威力が半端無いものじゃ。
うっかり周辺で発動させようものなら、半径13㎞圏内は一瞬にして荒野と化してしまう。
だから離れた場所でやろうと思い、しばらく外出することにしようと思ったわけじゃ。
「また研究?頑張ってねー」
「田畑の区画整理は俺がやっておくからなー」
両親は優しく送り出してくれるようじゃ。
ちなみに、田畑の区画整理は儂が提案したこと。
その方が植えやすいし、分かりやすいからの。
父上は曲がりなりにも村長だからそれだけの権力はあるようじゃ。
これで年貢の計算間違いにも気づいてくれればいいがのう。
「じゃ、行ってきますじゃ」
儂は今まで溜めてきた極小の魔石数万個と、少しの水分を持って数㎞先の野山へと向かった。
****
「ねーねーそれ何ー?」
「うるさいのぉ……少しは静かにできんのか」
「私も使いたい!」
……このお騒がせなモンスターは幼馴染のシルじゃ。
研究中に騒がれるとうるさくて厄介なことこの上ないが、我慢するほかはない。
これがむさ苦しい男なら消し飛ばすところなんじゃがのう。
…今は、魔石の合成を行っておる。
これは比較的簡単な作業で、単に魔石同士をがんってぶつければ良いのじゃ。
勝手に融和部が溶け合ってくっ付くからの。
何せ極小の魔石では何もできない。少し大きくせねばならんということで今合成を行っておる。
ここらへんではいくら探してもなかなか魔石が大きい魔物がおらん。
こうして何年も経たないと、何もできないわけじゃ。
「こらこら、魔石を触ってはいかん」
「うーークレイのケチ!」
やはりモンスター並じゃのうこの我が儘さは。
魔石を埋め込んでも平気で生活しそうじゃ。
今日は様々な銃を作ろうと思う。
銃とは火薬や様々な気体の圧力を用いて、弾丸と呼ばれる小型の飛翔体を高速で発射する物のことをいうそうじゃ。
なんとなく概念は理解したが、小型の飛翔体というのを何にしようか迷っておる。
まあ、そこらへんは後から理解すればいいからの。
まずは銃身から作っていくのじゃ。
****
<銃身完成!>
銃身はとりあえず錬成で作ろうかのう。
銃口制退器や銃口消炎器は難しそうなのでつけないようにするのじゃ。
何より名前からして威力墜ちそうじゃしな。
儂が欲しいのは魔王をワンパン出来るぐらいの威力じゃ。
減退なぞ論外。
しかしライフリングぐらいの加工はしようと思う。
威力が上がるのは大歓迎じゃ。
ライフリングというのは、銃身の中の螺旋状の溝で、銃弾を回転させて威力を上げるという効果がある。
要はジャイロ回転でのスピードアップじゃな。
ジャイロ回転を利用して技の出力を上げた経験は儂にもある。
さて、銃身はこんなもんかの。
もう出来たわい。
ちなみに素材は近所の鉱山で頑張って掘りまくった世界最高硬度の鉱石の素材となる白金に、土魔法錬成の魔力を合成したものだ。
つまり世界最高硬度の黒鋼合金石ブラックチタンを素材としているということだ。
このレシピは、前世の時に開発した。
ブラックチタンを作り出すために何を合成すればいいのか、という研究の一環じゃ。
この世界では白金は、もう量産できるレベルで獲れる。
一種のコストパフォーマンスじゃな。
「これで銃身は完成じゃ!」
儂は黒光りする銃身を高々と掲げて叫ぶ。
「わーい私もー」
そこそこいい雰囲気は、少女の間の抜けた声で木っ端微塵に粉砕された。
****
銃身は別にシルに渡しといても良かろう。
そんなもん前世の儂レベルじゃないと壊せんし。
幼い少女が恍惚とした表情で銃身を握って撫でまわしている光景にはおぞましい何かを感じたがまあ儂の精神状態以外に問題はない。
そこらへんの魔物よりはるかに恐ろしかったことは割愛しよう。
「うん?なんか失礼なこと考えてなかった?」
「し、失礼な!儂がそんなことするわけ……」
バレた。
一瞬でバレた。
この幼馴染怖すぎるのじゃ。
……さて茶番はここまでにしよう(作り出したのは儂じゃが)。
銃身を作ったものの儂の作ろうとしているイメージは地球で作られているような火薬の燃焼ガスによる圧力で射出する銃とは少し違う。
発射の際のエネルギーは大魔石による魔力機構の出力を利用する。
「これでよし……と」
まずは大魔石に、指に魔力を込めて魔法陣を刻み込む。
魔法陣のchは二つ、【吸収】と【圧縮放出】だ。
【吸収】で周囲の魔力を常に取り込み、使い捨てではなくする。
【圧縮放出】は、まあそういうことだ。
chは少ない方が効果が大きくなるので、chは二つのみだ。
つまり吸収も放出も威力はとんでもないことになっている……はず。
ちなみにこの仕組みを発見したのは儂じゃ。
「いっそのこと弾丸も魔力で作ろうかのう……」
何も物質である必要はない。
相手の体を傷つけられればそれでいいのだから。
「弾丸を生成する魔石は……と。土属性の魔力を付与すればよいのか?」
とりあえず大魔石に土属性を付与する。
銃完成までの道は、まだまだ遠いようじゃ。
分家の人間が何を企んでいるのかは知らんが……
ちなみにあの男は分家の人間、名をカムという。
そして会話の雰囲気から察するに、あれは何かの陰謀じゃ。
となると分家の反抗という線も考えられるが、だとしたら担ぎ出すのは儂じゃろう。
兄者が本家を継ぐはずじゃからな。
……この時、賢者は両親がすでにクレイに家を継がせることを決意していることを知らなかった。
****
今日は新しい武器を作ろうと思う。多分じゃが、魔物が弱いのはここぐらいじゃからの。
都会や奥地に行けば、まだ賢者の時代の力を百分の一すら取り戻していない儂なら敗北すらありうる。
まして、全盛期の儂と同等の力を持った賢者などが来ると確実に負けるじゃろう。
儂は危険なのは嫌なので、転移数週間前に教えてもらった武器を実用化してみようと思う。
よって今回の事に踏み切ったのじゃ。
前世では時間が無くて再現できなかったものが異世界の武器にはある。
これらを装備すれば、全盛期以上の力を手に入れることができると儂は確信している。
「父上、母上。暫く家を空けることになりますじゃ」
今から開発しようと思うものは、威力が半端無いものじゃ。
うっかり周辺で発動させようものなら、半径13㎞圏内は一瞬にして荒野と化してしまう。
だから離れた場所でやろうと思い、しばらく外出することにしようと思ったわけじゃ。
「また研究?頑張ってねー」
「田畑の区画整理は俺がやっておくからなー」
両親は優しく送り出してくれるようじゃ。
ちなみに、田畑の区画整理は儂が提案したこと。
その方が植えやすいし、分かりやすいからの。
父上は曲がりなりにも村長だからそれだけの権力はあるようじゃ。
これで年貢の計算間違いにも気づいてくれればいいがのう。
「じゃ、行ってきますじゃ」
儂は今まで溜めてきた極小の魔石数万個と、少しの水分を持って数㎞先の野山へと向かった。
****
「ねーねーそれ何ー?」
「うるさいのぉ……少しは静かにできんのか」
「私も使いたい!」
……このお騒がせなモンスターは幼馴染のシルじゃ。
研究中に騒がれるとうるさくて厄介なことこの上ないが、我慢するほかはない。
これがむさ苦しい男なら消し飛ばすところなんじゃがのう。
…今は、魔石の合成を行っておる。
これは比較的簡単な作業で、単に魔石同士をがんってぶつければ良いのじゃ。
勝手に融和部が溶け合ってくっ付くからの。
何せ極小の魔石では何もできない。少し大きくせねばならんということで今合成を行っておる。
ここらへんではいくら探してもなかなか魔石が大きい魔物がおらん。
こうして何年も経たないと、何もできないわけじゃ。
「こらこら、魔石を触ってはいかん」
「うーークレイのケチ!」
やはりモンスター並じゃのうこの我が儘さは。
魔石を埋め込んでも平気で生活しそうじゃ。
今日は様々な銃を作ろうと思う。
銃とは火薬や様々な気体の圧力を用いて、弾丸と呼ばれる小型の飛翔体を高速で発射する物のことをいうそうじゃ。
なんとなく概念は理解したが、小型の飛翔体というのを何にしようか迷っておる。
まあ、そこらへんは後から理解すればいいからの。
まずは銃身から作っていくのじゃ。
****
<銃身完成!>
銃身はとりあえず錬成で作ろうかのう。
銃口制退器や銃口消炎器は難しそうなのでつけないようにするのじゃ。
何より名前からして威力墜ちそうじゃしな。
儂が欲しいのは魔王をワンパン出来るぐらいの威力じゃ。
減退なぞ論外。
しかしライフリングぐらいの加工はしようと思う。
威力が上がるのは大歓迎じゃ。
ライフリングというのは、銃身の中の螺旋状の溝で、銃弾を回転させて威力を上げるという効果がある。
要はジャイロ回転でのスピードアップじゃな。
ジャイロ回転を利用して技の出力を上げた経験は儂にもある。
さて、銃身はこんなもんかの。
もう出来たわい。
ちなみに素材は近所の鉱山で頑張って掘りまくった世界最高硬度の鉱石の素材となる白金に、土魔法錬成の魔力を合成したものだ。
つまり世界最高硬度の黒鋼合金石ブラックチタンを素材としているということだ。
このレシピは、前世の時に開発した。
ブラックチタンを作り出すために何を合成すればいいのか、という研究の一環じゃ。
この世界では白金は、もう量産できるレベルで獲れる。
一種のコストパフォーマンスじゃな。
「これで銃身は完成じゃ!」
儂は黒光りする銃身を高々と掲げて叫ぶ。
「わーい私もー」
そこそこいい雰囲気は、少女の間の抜けた声で木っ端微塵に粉砕された。
****
銃身は別にシルに渡しといても良かろう。
そんなもん前世の儂レベルじゃないと壊せんし。
幼い少女が恍惚とした表情で銃身を握って撫でまわしている光景にはおぞましい何かを感じたがまあ儂の精神状態以外に問題はない。
そこらへんの魔物よりはるかに恐ろしかったことは割愛しよう。
「うん?なんか失礼なこと考えてなかった?」
「し、失礼な!儂がそんなことするわけ……」
バレた。
一瞬でバレた。
この幼馴染怖すぎるのじゃ。
……さて茶番はここまでにしよう(作り出したのは儂じゃが)。
銃身を作ったものの儂の作ろうとしているイメージは地球で作られているような火薬の燃焼ガスによる圧力で射出する銃とは少し違う。
発射の際のエネルギーは大魔石による魔力機構の出力を利用する。
「これでよし……と」
まずは大魔石に、指に魔力を込めて魔法陣を刻み込む。
魔法陣のchは二つ、【吸収】と【圧縮放出】だ。
【吸収】で周囲の魔力を常に取り込み、使い捨てではなくする。
【圧縮放出】は、まあそういうことだ。
chは少ない方が効果が大きくなるので、chは二つのみだ。
つまり吸収も放出も威力はとんでもないことになっている……はず。
ちなみにこの仕組みを発見したのは儂じゃ。
「いっそのこと弾丸も魔力で作ろうかのう……」
何も物質である必要はない。
相手の体を傷つけられればそれでいいのだから。
「弾丸を生成する魔石は……と。土属性の魔力を付与すればよいのか?」
とりあえず大魔石に土属性を付与する。
銃完成までの道は、まだまだ遠いようじゃ。
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