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一章 村編
お爺ちゃん賢者は銃の性能実験のために海に向かいました。
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引き金やら安全装置などはすぐに作れた。
引き金の構造は少し迷ったがの。
なにせ火薬を使わんからどうやって動力を引っ張ってこようか、これが悩みどころじゃった。
結局は魔石を砕いて作った魔硝粉パウダーで、引き金をトリガーとして動力を作り、最終ピストンの大魔石までを繋ぐことにした。
それが何かと良さそうなのでな。
電力を使っても良かったのじゃが。
しかし、一番迷ったのはやはり銃の種類であろう。
連射性能を重視するか。
単発の威力を重視するか。
身軽さを重視するか。
様々なメリットを有する種類が多々あり、大いに迷った。
迷った結果……
「【対物大弾銃】 と【非実体弾銃:魔煉光線銃】の二つを作ろうかの」
対物大弾銃の利点は、弾丸の質量が大きい事によって弾道の直進性が高くなること。
魔力光線銃の利点は、弾を魔力を込めることによって一瞬で作り出せること。
両方の利点が欲しくて、二つ作ることにした。
二つあってどうやって持つのか、という課題もあるだろう。
それは既に解決している。
「【土魔掌】うむ、問題無いようじゃな」
土の魔力で腕を錬成する。
ま、正確に言えば腕というよりはか細い光線のような物じゃが、持てることに変わりはない。
……そして、二つの銃は完成する。
****
……出来たら速攻で実証実験。
それが儂の鉄則じゃ。
儂の作るものは大抵、大国規模で影響を及ぼすため実証実験を行わないとうっかり世界を滅ぼしかねん。
「これ撃つのー?なんかつよそー」
さっきから腕に纏わりついている小動物。
儂以外の男にはこれは止めといた方が良いと思う、むしろ儂にもやらないでという忠告をしたにも関わらず、だ。
おそらく無自覚に違いない。
危ないのぉ。将来が思いやられる。
…閑話休題。
さっき威力、っていうか込める魔力をミジンコ未満に設定して撃ってみたら山が三つ吹き飛んだ。
流石にヤベェ威力パネェと思ったため、今土の魔力で錬成した翼で海に向かっている。
自慢ではないが、儂の作り出す翼はかなり見た目が精巧な作りで、キメ細かい翼の模様がしっかりと入っている。
それというのも、大怪鳥を近づくだけで撃ち落として家に帰って丁寧に研究・・してそれを模倣したからじゃ。
決して翼を一つ一つ毟り取ってじっくり見たり、毒で細胞破壊してみて強度を試したり、薬によって鳥を生かした状態でそれらの実験を全て行ったりしたわけではないぞ(汗)
あくまで正常な人間の価値観を出ない領域で実験をやった??と思うのじゃ(嘘)
……そうこうしている内に、っていうかものの数分で、海はもう目前へと迫っていた。
もちろんシルは……
「うわーたかーい!クレイくん高いよぉー!!!」
背中にしがみついてキャーキャーやっておる。
この娘には元気という名のおぞましい何かがあるんではないんじゃろうな。
儂とは別ベクトルの狂気を感じるぞ。
****
<海岸線到着>
意外と短い時間で海岸線まで到達した。
体力はまだ残っているので、今すぐにでも実験を始めようと思う。
****
「【魔力装填】」
まずは撃つための魔力を最終射出点の大魔石に少量送り込む。
同時に、ブラックチタン製の直径約12cm強もある大きな弾丸を銃身に詰め込む。
70cm後半もある銃身は、重いかと思いきや、既に賢者時代の百分の一は取り戻している筋力のおかげで全く重く感じない。
「【照準】」
引き金に指の腹を這わせて、照準を合わせる。
今回は無限に広がるような海原の地平線にスコープで照準を合わせた。
と、同時に搭載した人工知能による的中確率円環が広がり、まるで痙攣するかのように収縮する。
その収縮は明らかに不規則で、なかなかベストの状態は引き出せない。
一番サークルが大きくなったところで、引き金を勢いよく引く。
「【発射】!」
『銃口初速89200m/s、推定有効射程2500Km。発射します』
凄い数字が出たような気がするが、気のせいのはずだ。
その大きな銃口から、直径12cm強もある凶暴な弾丸がジェット機も裸足で逃げ出すような速度で射出された。
発射してからはいろんなことが起こった。
まず先に。
海面が真っ二つに割れた。
弾道に沿って、まるでお手本のように綺麗に空間の裂け目が見えた。
次に。
水が蒸発する音。
ジャイロ回転によって生み出された強烈な回転が周囲の気圧を驚異的に高める。
気圧が高くなると、温度も必然的に上がる。
その大いなる熱は、地平線までの大きな湾の水をじゅうッという音で全てを蒸発させた。
最後に。
着弾したであろうことを示す猛烈な粉塵。
恐らく地平線のはるか向こうから飛んできたと思われる砂、瓦礫は、攻撃者のもとへも届いていた。
****
「凄い威力じゃなこれは……」
地球の銃とは全く違うわい。
こんな威力聴いた覚えがないのじゃ。
「なにせ地平線の向こうの破砕礫が飛んでくるくらいじゃからのう……」
自分の防御でも、いまいち耐えきれる自信がないクレイだった。
****
……そしてそのころ。
ジャイロ回転をする大口径の大弾の直撃を受けた地平線の向こうの小島では、一体の魔物がその腹を弾に貫通され、驚いたような顔で息絶えていた。
周りには、呆然とした様子の人間が数人いた。
偶然か、必然か。
賢者が放った死の宣告は、無情な運命によって一人の魔物――【魔王】を貫き、瞬殺していた。
引き金の構造は少し迷ったがの。
なにせ火薬を使わんからどうやって動力を引っ張ってこようか、これが悩みどころじゃった。
結局は魔石を砕いて作った魔硝粉パウダーで、引き金をトリガーとして動力を作り、最終ピストンの大魔石までを繋ぐことにした。
それが何かと良さそうなのでな。
電力を使っても良かったのじゃが。
しかし、一番迷ったのはやはり銃の種類であろう。
連射性能を重視するか。
単発の威力を重視するか。
身軽さを重視するか。
様々なメリットを有する種類が多々あり、大いに迷った。
迷った結果……
「【対物大弾銃】 と【非実体弾銃:魔煉光線銃】の二つを作ろうかの」
対物大弾銃の利点は、弾丸の質量が大きい事によって弾道の直進性が高くなること。
魔力光線銃の利点は、弾を魔力を込めることによって一瞬で作り出せること。
両方の利点が欲しくて、二つ作ることにした。
二つあってどうやって持つのか、という課題もあるだろう。
それは既に解決している。
「【土魔掌】うむ、問題無いようじゃな」
土の魔力で腕を錬成する。
ま、正確に言えば腕というよりはか細い光線のような物じゃが、持てることに変わりはない。
……そして、二つの銃は完成する。
****
……出来たら速攻で実証実験。
それが儂の鉄則じゃ。
儂の作るものは大抵、大国規模で影響を及ぼすため実証実験を行わないとうっかり世界を滅ぼしかねん。
「これ撃つのー?なんかつよそー」
さっきから腕に纏わりついている小動物。
儂以外の男にはこれは止めといた方が良いと思う、むしろ儂にもやらないでという忠告をしたにも関わらず、だ。
おそらく無自覚に違いない。
危ないのぉ。将来が思いやられる。
…閑話休題。
さっき威力、っていうか込める魔力をミジンコ未満に設定して撃ってみたら山が三つ吹き飛んだ。
流石にヤベェ威力パネェと思ったため、今土の魔力で錬成した翼で海に向かっている。
自慢ではないが、儂の作り出す翼はかなり見た目が精巧な作りで、キメ細かい翼の模様がしっかりと入っている。
それというのも、大怪鳥を近づくだけで撃ち落として家に帰って丁寧に研究・・してそれを模倣したからじゃ。
決して翼を一つ一つ毟り取ってじっくり見たり、毒で細胞破壊してみて強度を試したり、薬によって鳥を生かした状態でそれらの実験を全て行ったりしたわけではないぞ(汗)
あくまで正常な人間の価値観を出ない領域で実験をやった??と思うのじゃ(嘘)
……そうこうしている内に、っていうかものの数分で、海はもう目前へと迫っていた。
もちろんシルは……
「うわーたかーい!クレイくん高いよぉー!!!」
背中にしがみついてキャーキャーやっておる。
この娘には元気という名のおぞましい何かがあるんではないんじゃろうな。
儂とは別ベクトルの狂気を感じるぞ。
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<海岸線到着>
意外と短い時間で海岸線まで到達した。
体力はまだ残っているので、今すぐにでも実験を始めようと思う。
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「【魔力装填】」
まずは撃つための魔力を最終射出点の大魔石に少量送り込む。
同時に、ブラックチタン製の直径約12cm強もある大きな弾丸を銃身に詰め込む。
70cm後半もある銃身は、重いかと思いきや、既に賢者時代の百分の一は取り戻している筋力のおかげで全く重く感じない。
「【照準】」
引き金に指の腹を這わせて、照準を合わせる。
今回は無限に広がるような海原の地平線にスコープで照準を合わせた。
と、同時に搭載した人工知能による的中確率円環が広がり、まるで痙攣するかのように収縮する。
その収縮は明らかに不規則で、なかなかベストの状態は引き出せない。
一番サークルが大きくなったところで、引き金を勢いよく引く。
「【発射】!」
『銃口初速89200m/s、推定有効射程2500Km。発射します』
凄い数字が出たような気がするが、気のせいのはずだ。
その大きな銃口から、直径12cm強もある凶暴な弾丸がジェット機も裸足で逃げ出すような速度で射出された。
発射してからはいろんなことが起こった。
まず先に。
海面が真っ二つに割れた。
弾道に沿って、まるでお手本のように綺麗に空間の裂け目が見えた。
次に。
水が蒸発する音。
ジャイロ回転によって生み出された強烈な回転が周囲の気圧を驚異的に高める。
気圧が高くなると、温度も必然的に上がる。
その大いなる熱は、地平線までの大きな湾の水をじゅうッという音で全てを蒸発させた。
最後に。
着弾したであろうことを示す猛烈な粉塵。
恐らく地平線のはるか向こうから飛んできたと思われる砂、瓦礫は、攻撃者のもとへも届いていた。
****
「凄い威力じゃなこれは……」
地球の銃とは全く違うわい。
こんな威力聴いた覚えがないのじゃ。
「なにせ地平線の向こうの破砕礫が飛んでくるくらいじゃからのう……」
自分の防御でも、いまいち耐えきれる自信がないクレイだった。
****
……そしてそのころ。
ジャイロ回転をする大口径の大弾の直撃を受けた地平線の向こうの小島では、一体の魔物がその腹を弾に貫通され、驚いたような顔で息絶えていた。
周りには、呆然とした様子の人間が数人いた。
偶然か、必然か。
賢者が放った死の宣告は、無情な運命によって一人の魔物――【魔王】を貫き、瞬殺していた。
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