6 / 29
一章 村編
お爺ちゃん賢者は全く知らない勇者集団はお爺ちゃん賢者の捜索に乗り出しました。
しおりを挟む
一体どうなってるのこれは!?
それはその場にいるもの数人の共通認識だった。
歴戦の猛者、この世界最強とまで歌われた彼らが、何故こんな呆然とした様子をしているのか。
それは……
「なんで魔王が瞬殺されてるんだよ!?生体反応も写んねえじゃねぇか!?」
彼らが苦戦していた魔王は、何者かの致死の弾丸によって貫かれ、命を散らしていた。
生体反応を見るのが得意な【不死術者】であるアンデがこういうのだから、魔王が死んだことに間違いはない。
魔王は、彼らの困惑などまるで知らないとばかりに、安らかな顔で永遠の眠りを謳歌していた。
****
「とりあえず魔力反応を探りましょう。幸い、凶器には魔力が付着している」
そういったのは、この勇者集団最強と目されるリーダー格のエリスだ。
彼女は聖属性魔法の使い手、【聖魔術者】であるため、魔力系統の操作は非常に得意である。
……ちなみに何故、弾丸に魔力が付着しているかというとそれは、お爺ちゃん賢者が遊び心で魔力圧によるジャイロ回転で更に威力を上げようとしたためである。
この世界では、気圧とともに、魔力圧というものがある。
魔力圧は、気圧の暴走である台風などのように、魔暴嵐を起こす。
しかし、魔力圧は気圧のように風などの影響を受けることなく、魔力による干渉にのみ反応する。
この特徴を生かそうとしたお爺ちゃん賢者は、弾に微弱の魔磁波を纏わせ魔力圧に回転をかけようとした。
よって魔力が付着する結果となってしまったのだ。
「それって魔力が付着してるの?一見、実体化物質に見えるけど……」
そういったのは、勇者集団の大人しいキャラであるユーゴ。
滅多に発言しないのに、珍しいことだと思いつつ、私は答える。
「確かに、この硬い部分は実体化物質なの。……なんだけど、周りに微弱の魔力を纏っている。これだけの魔力加工ができる人は王都にも存在しない。それぐらいの技術だわ」
私の言葉を聞いて、周りの四人が絶句する。
それだけ、王都の加工技術、および情報は私が詳しいということだ。
何故なら、私は王女なのだから。
「して、どうしましょう?この魔力の主を追いかけてゆくことは今すぐに出来ますか?魔王の顛末を報告しなければなりませんし……」
集団の頭脳格、ビュークが言う。
その通りだ、と私も思う。
「しかし、今を逃すとあらば次の機会はない。また魔王が復活しないとも限らん。その方はぜひスカウトしておきたいのだが……」
待っていたら逃げ出すかもしれない。
そんな恐怖に私は駆られていた。
「では、こうしましょう!私とエリスさんはその人の捜索で、あとの皆さんは報告っていうことでどうでしょう?」
私たち勇者の、精神的支柱、元気枠のリリスの一声で全てが決まった。
それはその場にいるもの数人の共通認識だった。
歴戦の猛者、この世界最強とまで歌われた彼らが、何故こんな呆然とした様子をしているのか。
それは……
「なんで魔王が瞬殺されてるんだよ!?生体反応も写んねえじゃねぇか!?」
彼らが苦戦していた魔王は、何者かの致死の弾丸によって貫かれ、命を散らしていた。
生体反応を見るのが得意な【不死術者】であるアンデがこういうのだから、魔王が死んだことに間違いはない。
魔王は、彼らの困惑などまるで知らないとばかりに、安らかな顔で永遠の眠りを謳歌していた。
****
「とりあえず魔力反応を探りましょう。幸い、凶器には魔力が付着している」
そういったのは、この勇者集団最強と目されるリーダー格のエリスだ。
彼女は聖属性魔法の使い手、【聖魔術者】であるため、魔力系統の操作は非常に得意である。
……ちなみに何故、弾丸に魔力が付着しているかというとそれは、お爺ちゃん賢者が遊び心で魔力圧によるジャイロ回転で更に威力を上げようとしたためである。
この世界では、気圧とともに、魔力圧というものがある。
魔力圧は、気圧の暴走である台風などのように、魔暴嵐を起こす。
しかし、魔力圧は気圧のように風などの影響を受けることなく、魔力による干渉にのみ反応する。
この特徴を生かそうとしたお爺ちゃん賢者は、弾に微弱の魔磁波を纏わせ魔力圧に回転をかけようとした。
よって魔力が付着する結果となってしまったのだ。
「それって魔力が付着してるの?一見、実体化物質に見えるけど……」
そういったのは、勇者集団の大人しいキャラであるユーゴ。
滅多に発言しないのに、珍しいことだと思いつつ、私は答える。
「確かに、この硬い部分は実体化物質なの。……なんだけど、周りに微弱の魔力を纏っている。これだけの魔力加工ができる人は王都にも存在しない。それぐらいの技術だわ」
私の言葉を聞いて、周りの四人が絶句する。
それだけ、王都の加工技術、および情報は私が詳しいということだ。
何故なら、私は王女なのだから。
「して、どうしましょう?この魔力の主を追いかけてゆくことは今すぐに出来ますか?魔王の顛末を報告しなければなりませんし……」
集団の頭脳格、ビュークが言う。
その通りだ、と私も思う。
「しかし、今を逃すとあらば次の機会はない。また魔王が復活しないとも限らん。その方はぜひスカウトしておきたいのだが……」
待っていたら逃げ出すかもしれない。
そんな恐怖に私は駆られていた。
「では、こうしましょう!私とエリスさんはその人の捜索で、あとの皆さんは報告っていうことでどうでしょう?」
私たち勇者の、精神的支柱、元気枠のリリスの一声で全てが決まった。
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる