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3 忍び寄る足音
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澄んだ湖、綺麗な山々、変な鳥、見た事のない魚。
目覚めた俺は、自分のいる場所が夢の世界だと思いたくなった、現実逃避という言葉が1番当てはまるだろう。
目覚めた時は何故か湖の浅瀬に浮いていた。
驚きで一瞬溺れかけたが浅瀬で足がつく場所だったのがせめてもの救いだ。
勝ち割られた頭はというと、傷は深いものの血は止まっていた。
血をたくさん流し過ぎたか頭がクラクラする。
食事もとってないせいかもしれない。
腹減った、そして俺は今どこにいるんだ…。
フラつきながらなんとか陸に辿り着いた。靴も流されたのかずぶ濡れの靴下で足をつく。
綺麗な紫色の花々が桃太によって踏まれていくが、そんな事構っている暇はない。
何か食糧がないと生きてはいけないし、今の状況いつも冷静な桃太も前代未聞で焦っている。
しかも何故か紫の花を踏んだと同時に異臭を放ち始めた。
「くっせ?!何だこの花!」
踏むまいと思っても咲いていない所がないくらいびっしりと紫の花が咲いていた。
気分わりぃのになんなんだ。まさかあの発狂男に変な呪いでもかけられたか……。
俺は生きていけるのだろうか。
最近は何も不安に思った事はなかったのに…。
頭の中は不安と、若干の好奇心もあった。
ここは日本ではない、それはわかっていた。
なにかの力によって、どこかの世界に飛ばされた、外国か……最悪の場合、地球には存在しない場所。
最悪の場合は避けたいが。
外国ならなんとか日本に帰れる手段はあるだろう、だが後者の場合日本に帰るのは不可能に近い。
ぐるぐる考えが交差していく。
取り敢えず臭いが人がいる所まで歩こう。
と、歩き始めた時。
急に遠くから何かのとてつもない叫びが聞こえた。今まで聞いたことがないような声だ。
獣か?猪か?いや違う…。
なんなんだ、助かったと思ったら。
苦虫を噛み潰したような顔をする。
激しい足音と叫び声はだんだんと近づいてくる、相当足の速い獣なのだろう。
どうしようもないが、死ぬ訳にはいかない…逃げるか……いや……。
戦うか。
素手は無理だと思い、近くに転がっている石と木をへし折り、垂れ下がったツルを長めに引きちぎり木と石を括り付けた。
これで倒せるだろうか。
わからないが、簡単に殺されてたまるか。
息を飲み、少し木が生い茂った場所へ移動する。
もう獣は近い、すごい声だ。
目覚めた俺は、自分のいる場所が夢の世界だと思いたくなった、現実逃避という言葉が1番当てはまるだろう。
目覚めた時は何故か湖の浅瀬に浮いていた。
驚きで一瞬溺れかけたが浅瀬で足がつく場所だったのがせめてもの救いだ。
勝ち割られた頭はというと、傷は深いものの血は止まっていた。
血をたくさん流し過ぎたか頭がクラクラする。
食事もとってないせいかもしれない。
腹減った、そして俺は今どこにいるんだ…。
フラつきながらなんとか陸に辿り着いた。靴も流されたのかずぶ濡れの靴下で足をつく。
綺麗な紫色の花々が桃太によって踏まれていくが、そんな事構っている暇はない。
何か食糧がないと生きてはいけないし、今の状況いつも冷静な桃太も前代未聞で焦っている。
しかも何故か紫の花を踏んだと同時に異臭を放ち始めた。
「くっせ?!何だこの花!」
踏むまいと思っても咲いていない所がないくらいびっしりと紫の花が咲いていた。
気分わりぃのになんなんだ。まさかあの発狂男に変な呪いでもかけられたか……。
俺は生きていけるのだろうか。
最近は何も不安に思った事はなかったのに…。
頭の中は不安と、若干の好奇心もあった。
ここは日本ではない、それはわかっていた。
なにかの力によって、どこかの世界に飛ばされた、外国か……最悪の場合、地球には存在しない場所。
最悪の場合は避けたいが。
外国ならなんとか日本に帰れる手段はあるだろう、だが後者の場合日本に帰るのは不可能に近い。
ぐるぐる考えが交差していく。
取り敢えず臭いが人がいる所まで歩こう。
と、歩き始めた時。
急に遠くから何かのとてつもない叫びが聞こえた。今まで聞いたことがないような声だ。
獣か?猪か?いや違う…。
なんなんだ、助かったと思ったら。
苦虫を噛み潰したような顔をする。
激しい足音と叫び声はだんだんと近づいてくる、相当足の速い獣なのだろう。
どうしようもないが、死ぬ訳にはいかない…逃げるか……いや……。
戦うか。
素手は無理だと思い、近くに転がっている石と木をへし折り、垂れ下がったツルを長めに引きちぎり木と石を括り付けた。
これで倒せるだろうか。
わからないが、簡単に殺されてたまるか。
息を飲み、少し木が生い茂った場所へ移動する。
もう獣は近い、すごい声だ。
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