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第2章
効果はばつぐんだ!
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「ありがとうございました」
和服姿の店員さんに見送られて俺と亜衣菜は店を出る。
奢ってくれるというから任せたが、果たしていくらだったんだろうか。
カード1回って言ってたけど、怖いから聞くのはやめておこう。
「おいしかったねー」
「ああ、めっちゃ美味かった」
「また来たくなったでしょ~?」
「そ、それは、まぁ、うん」
「またこよーよ」
「いや、でも高そうだからなー」
「えー、あたし出すよ?」
「それは男としてのプライドがある」
亜衣菜の提案を断るのは、男としての矜持だ。
ボーナス直後とかならいいけど、さすがにこの店は、敷居が高い……!
俺たちは店を出てから、まっすぐに駅の方へ戻っていた。
既に時刻は22時。いつもならログインしてLAをプレイしている時間だが、久々の時間に今日ばかりは話し込んでしまった。
日曜のこの時間に外にいるのは、俺としてはけっこう珍しいことなんだがな。
さすがにもう、駅周辺にも既に人影は少ないようだ。
「じゃあ、菜月ちゃんも誘って、今度は違うとこいこー?」
「へ?」
「だめー?」
「いやー、何でお前らそんな仲良くなったの?」
「えー秘密だけど、しいて言うなら……」
「うん」
「仲間だからかな?」
「あー、まぁたしかに女ゲーマーは、多くはないわな」
俺の周りにはいっぱいいるみたいですけどね!!
「あははー。りんりんは面白いなぁ」
「は?」
「そういうことにしといてあげるよ」
「どういうことだよ?」
要領を得ない俺に、亜衣菜は笑って見せるだけ。
弾むように歩く度に揺れるワンピースが、なんだか少しだけ、幻想的に見える。
外に出たため再びマスクと伊達眼鏡姿になっているが、そんな動きを見ていると、やっぱり可愛いなとか思うのは、しょうがないよな!
「けっこう遅くなっちゃったねー」
「そうなー」
「でも、あっという間だったー」
「うん、まぁそうだな」
「なんで楽しい時間ってあっという間なんだろ?」
その言葉に俺はなんと返せばいいのだろうか?
同意したい気持ちはあるが、こいつといるのが楽しいと、伝えてしまった時の意味を考えてしまう。
俺はもっとこいつといたいのか?
やっぱり、好きなのか?
あー、わかんねぇ!
「引っ越したいなー」
「なんで?」
「出版社近いから、秋葉原住んでるけど、やっぱあたし知ってる人がねー」
「あー、多いか」
「うん。写真撮られるのはまぁしょうがないとしても、触ってこようとしたりとかさー、ちょっと怖いよね」
「まじ? そんなやついんの?」
「たまーにね? たまーにくらいだけど」
「送ってくか?」
「え、ううん! さすがにりんりん明日仕事だし、駅からタクシー乗るよっ」
「そうか、気を付けろよ」
「うん、ありがと……やっぱりりんりん、優しいね」
「そんな話聞けば普通だろ」
「えー、そっかなー?」
そしてたどり着く、神田駅の改札前。
「じゃあ、今日はご馳走様」
「んーん。楽しかったよっ」
「まぁ、俺も」
「ん、素直でよろしい」
「んだよ、じゃあな。気を付けて帰れよ?」
別れる直前だったから、今度は素直に楽しかったと伝えられた。
言い逃げみたいだから言えたってのは、ちょっと情けないけど。
俺は「じゃあな」と言って軽く手を振ってから、改札へ向かったはずだったが。
何かが、俺の歩みにストップをかける。
左手に感じる、不思議な温もり。
「や、やっぱり! ……家まで送ってほしいんだけど?」
「……へ?」
「……だめ?」
首を傾げて、上目遣いにそう言ってくる亜衣菜。
首傾げ+上目遣い+甘えた声。
これはどんなボスも倒せる連撃と同じくらいの強さだろう!
ああ、くそ。それが許されるのは可愛い子だけ……って、そうだ、こいつ可愛いんだった……。
自分の顔が、赤くなるのを感じる。
こう言われて断れる男なんて、この世にいるもんかよ。
どうやら、俺と亜衣菜の時間はもう少し伸びるようです。
和服姿の店員さんに見送られて俺と亜衣菜は店を出る。
奢ってくれるというから任せたが、果たしていくらだったんだろうか。
カード1回って言ってたけど、怖いから聞くのはやめておこう。
「おいしかったねー」
「ああ、めっちゃ美味かった」
「また来たくなったでしょ~?」
「そ、それは、まぁ、うん」
「またこよーよ」
「いや、でも高そうだからなー」
「えー、あたし出すよ?」
「それは男としてのプライドがある」
亜衣菜の提案を断るのは、男としての矜持だ。
ボーナス直後とかならいいけど、さすがにこの店は、敷居が高い……!
俺たちは店を出てから、まっすぐに駅の方へ戻っていた。
既に時刻は22時。いつもならログインしてLAをプレイしている時間だが、久々の時間に今日ばかりは話し込んでしまった。
日曜のこの時間に外にいるのは、俺としてはけっこう珍しいことなんだがな。
さすがにもう、駅周辺にも既に人影は少ないようだ。
「じゃあ、菜月ちゃんも誘って、今度は違うとこいこー?」
「へ?」
「だめー?」
「いやー、何でお前らそんな仲良くなったの?」
「えー秘密だけど、しいて言うなら……」
「うん」
「仲間だからかな?」
「あー、まぁたしかに女ゲーマーは、多くはないわな」
俺の周りにはいっぱいいるみたいですけどね!!
「あははー。りんりんは面白いなぁ」
「は?」
「そういうことにしといてあげるよ」
「どういうことだよ?」
要領を得ない俺に、亜衣菜は笑って見せるだけ。
弾むように歩く度に揺れるワンピースが、なんだか少しだけ、幻想的に見える。
外に出たため再びマスクと伊達眼鏡姿になっているが、そんな動きを見ていると、やっぱり可愛いなとか思うのは、しょうがないよな!
「けっこう遅くなっちゃったねー」
「そうなー」
「でも、あっという間だったー」
「うん、まぁそうだな」
「なんで楽しい時間ってあっという間なんだろ?」
その言葉に俺はなんと返せばいいのだろうか?
同意したい気持ちはあるが、こいつといるのが楽しいと、伝えてしまった時の意味を考えてしまう。
俺はもっとこいつといたいのか?
やっぱり、好きなのか?
あー、わかんねぇ!
「引っ越したいなー」
「なんで?」
「出版社近いから、秋葉原住んでるけど、やっぱあたし知ってる人がねー」
「あー、多いか」
「うん。写真撮られるのはまぁしょうがないとしても、触ってこようとしたりとかさー、ちょっと怖いよね」
「まじ? そんなやついんの?」
「たまーにね? たまーにくらいだけど」
「送ってくか?」
「え、ううん! さすがにりんりん明日仕事だし、駅からタクシー乗るよっ」
「そうか、気を付けろよ」
「うん、ありがと……やっぱりりんりん、優しいね」
「そんな話聞けば普通だろ」
「えー、そっかなー?」
そしてたどり着く、神田駅の改札前。
「じゃあ、今日はご馳走様」
「んーん。楽しかったよっ」
「まぁ、俺も」
「ん、素直でよろしい」
「んだよ、じゃあな。気を付けて帰れよ?」
別れる直前だったから、今度は素直に楽しかったと伝えられた。
言い逃げみたいだから言えたってのは、ちょっと情けないけど。
俺は「じゃあな」と言って軽く手を振ってから、改札へ向かったはずだったが。
何かが、俺の歩みにストップをかける。
左手に感じる、不思議な温もり。
「や、やっぱり! ……家まで送ってほしいんだけど?」
「……へ?」
「……だめ?」
首を傾げて、上目遣いにそう言ってくる亜衣菜。
首傾げ+上目遣い+甘えた声。
これはどんなボスも倒せる連撃と同じくらいの強さだろう!
ああ、くそ。それが許されるのは可愛い子だけ……って、そうだ、こいつ可愛いんだった……。
自分の顔が、赤くなるのを感じる。
こう言われて断れる男なんて、この世にいるもんかよ。
どうやら、俺と亜衣菜の時間はもう少し伸びるようです。
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