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入学~一年目 さぁ恋、なぐり愛
22_原作のヒロインはこんな動きしない。
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「我が主、ユウヴィー嬢が対魔物区画に到着しました」
「よし、監視するわよ。それにしても、対魔物区画の使用理由をちゃんと報告しにきたのは偉かったわね。理由もなんだか、なんか……よくわからなかったけれど」
エリーレイドは影の魔法を壁に掛けられている絵画に展開し、壁掛けのディスプレイのようにユウヴィーの姿を映した。
「一カメ、二カメ、三カメ、よし! 音声も良し!」
絵画に展開された影から映し出された映像は色彩を帯び、音声も発生させていた。また、エリーレイドの意思で設置していた複数の影の魔法から視点も切り替えも出来ることを確認していた。
マーベラスは当初、この一カメ、二カメ、三カメの意味がわからずだったが、長く使い魔として仕えていくうちに理解したのだった。
「領地に居た頃の感覚を取り戻したい、って言っていたけれど、そんなに頻繁に光の魔法を使っていたのかしら?」
エリーレイドはユウヴィーの貧乏生活を知らなかった。公爵令嬢であるため、爵位が高いのもあり、日々の生活で苦労をすることがない。また爵位が違えど、貴族であるため貴族ではない一般人のような生活をしているとは思っていなかった。いや想像できなかった。
闘技場のような場所でユウヴィーが瘴気に汚染された魔物と戦いだした。
「ねぇ、なんで彼女は武器も防具もちゃんとしていないのかしら? あと使い魔が観戦席に座ってるわ、普通一緒に戦わない?」
「我が主、戦えと言われれば私も――」
「あ、マーベちゃんは戦う事はないから」
「は、はい……」
使い魔のマーベラスはブラックアサシンパンサーと呼ばれる人語を介する動物であり、訓練すれば対魔物に訓練した騎士が複数人いて、陣形を組み対応をしないと倒せない程の強さを持つ存在である。しかし、今はただの太った二足歩行も出来て、前足で器用に本を開いたり、閉じたり、持ったりするすごい猫であった。
エリーレイドの影の魔法によって映し出された映像から、小さな魔物との戦闘だった。
「いつ、光の魔法を使って浄化するのかしら?」
危なげではあるものの、魔物からの攻撃に対応し回避していた、さすがヒロインだなとエリーレイドは思っていた。
次第に魔物の大きさが大きく鳴っていき、待機してる騎士の数も段々増えていった所で、エリーレイドは何かおかしいと感じ始めた。
(あれ、これ乙女ゲーの世界よね? なんかすごく戦い慣れてない?)
「我が主、この攻略本によれば――ヒロインは浄化、つまりは光の魔法を使って魔物たちを近寄らせず無力化していく聖女と書かれています。決して、この映し出されているような事はこの攻略本には書かれていません」
「ですよね?」
(そう、そんな戦闘イベントは存在しない。まるで暗殺を想定してるような……暗殺イベントというものも存在しない。していたら、絶対覚えてるし、暗殺者を選抜して根回しするわ。もしかして、殉愛するときに身を守る為? いやでも光の魔法だけが使える犠牲魔法を使用するし……)
答えが出なく困惑しながら華麗に魔物からの攻撃をひたすら避けたり、当たっても何事もなかったかのように受け身をとって、動き回っていた。
「んん??」
疑問がつきないエリーレイドだった。答えが見つかるはずもなく、何のためにそんな事をしているのか、ただ階段で転ばされても対応できる為の訓練をしているなんて思いもしないし、想像はできなかった。
「ストレス発散の運動ではないでしょうか」
マーベラスが疑問に答えてくれた気がした。
「そんな気がするわね。」
だが、その後に明らかにヤバイ魔物との訓練が始まり、エリーレイドとマーベラスは言葉を失った。エリーレイドは公爵令嬢であるため、様々な瘴気に汚染された魔物の知識を知っている。その魔物が領地にもたらす被害と出現した時の対処方法などを教え込まれているからだ。
ベヒーモス種は出現した場合、近隣の村は全滅を覚悟し、退治した場合は浄化が完了するまで結界を貼らなければいけない。また生き残った領民が居たとしても、ベヒーモス特有の瘴気に汚染されていたら殺す必要があると言われている存在さった。
「う、うそでしょ……自殺したいの?」
瘴気に汚染されたベヒーモス種の幼獣であっても、災害と呼ばれる為、エリーレイドは親からもし領内に発生した場合、親は最前線で陣頭指揮をし対応するため、あとを引き継ぐ滞りなく責務を果たせと言われていた。
しかし、映し出された映像からは、ユウヴィーはベヒーモスを翻弄し、角で刺されたと思ったら生きていて、何やらまばゆい光を発していて、影の魔法で設置していた監視魔法はいつの間にか解除されたのだった。それが光の魔法により解除されたのだが、エリーレイドは気づかなかった。
エリーレイドは見ていた映像が夢だったのかと思う事にした。
(そういえば、前世の記憶を思い出したのは最近っぽいから、何が出来るのか確かめたのかしら? 私も前世の記憶を思い出してから、この影魔法の可能性を追求したりしたっけと思いふけ、光の魔法と比較して瘴気に対して何ら有効打にならないのがねぇ、嫌になったっけ……)
影の魔法に悔しさを感じるエリーレイドだった。ユウヴィーとベヒーモスとの戦いは疲れから影の魔法が映し出した幻だろうと思ったのだった。
数時間後、初の人畜無害となったベヒーモスの情報が耳に入り、彼女は叫んだのだった。
「あぁんのシャイニングマジカルチィィタァァァア!!」
「我が主、この攻略本では――」
「わかってるわよ!! そんな事出来るなんて書いてないわよ!!」
むんず、とマーベラスを掴みエリーレイドは吸うのであった。
――すーはーすーはー
「よし、監視するわよ。それにしても、対魔物区画の使用理由をちゃんと報告しにきたのは偉かったわね。理由もなんだか、なんか……よくわからなかったけれど」
エリーレイドは影の魔法を壁に掛けられている絵画に展開し、壁掛けのディスプレイのようにユウヴィーの姿を映した。
「一カメ、二カメ、三カメ、よし! 音声も良し!」
絵画に展開された影から映し出された映像は色彩を帯び、音声も発生させていた。また、エリーレイドの意思で設置していた複数の影の魔法から視点も切り替えも出来ることを確認していた。
マーベラスは当初、この一カメ、二カメ、三カメの意味がわからずだったが、長く使い魔として仕えていくうちに理解したのだった。
「領地に居た頃の感覚を取り戻したい、って言っていたけれど、そんなに頻繁に光の魔法を使っていたのかしら?」
エリーレイドはユウヴィーの貧乏生活を知らなかった。公爵令嬢であるため、爵位が高いのもあり、日々の生活で苦労をすることがない。また爵位が違えど、貴族であるため貴族ではない一般人のような生活をしているとは思っていなかった。いや想像できなかった。
闘技場のような場所でユウヴィーが瘴気に汚染された魔物と戦いだした。
「ねぇ、なんで彼女は武器も防具もちゃんとしていないのかしら? あと使い魔が観戦席に座ってるわ、普通一緒に戦わない?」
「我が主、戦えと言われれば私も――」
「あ、マーベちゃんは戦う事はないから」
「は、はい……」
使い魔のマーベラスはブラックアサシンパンサーと呼ばれる人語を介する動物であり、訓練すれば対魔物に訓練した騎士が複数人いて、陣形を組み対応をしないと倒せない程の強さを持つ存在である。しかし、今はただの太った二足歩行も出来て、前足で器用に本を開いたり、閉じたり、持ったりするすごい猫であった。
エリーレイドの影の魔法によって映し出された映像から、小さな魔物との戦闘だった。
「いつ、光の魔法を使って浄化するのかしら?」
危なげではあるものの、魔物からの攻撃に対応し回避していた、さすがヒロインだなとエリーレイドは思っていた。
次第に魔物の大きさが大きく鳴っていき、待機してる騎士の数も段々増えていった所で、エリーレイドは何かおかしいと感じ始めた。
(あれ、これ乙女ゲーの世界よね? なんかすごく戦い慣れてない?)
「我が主、この攻略本によれば――ヒロインは浄化、つまりは光の魔法を使って魔物たちを近寄らせず無力化していく聖女と書かれています。決して、この映し出されているような事はこの攻略本には書かれていません」
「ですよね?」
(そう、そんな戦闘イベントは存在しない。まるで暗殺を想定してるような……暗殺イベントというものも存在しない。していたら、絶対覚えてるし、暗殺者を選抜して根回しするわ。もしかして、殉愛するときに身を守る為? いやでも光の魔法だけが使える犠牲魔法を使用するし……)
答えが出なく困惑しながら華麗に魔物からの攻撃をひたすら避けたり、当たっても何事もなかったかのように受け身をとって、動き回っていた。
「んん??」
疑問がつきないエリーレイドだった。答えが見つかるはずもなく、何のためにそんな事をしているのか、ただ階段で転ばされても対応できる為の訓練をしているなんて思いもしないし、想像はできなかった。
「ストレス発散の運動ではないでしょうか」
マーベラスが疑問に答えてくれた気がした。
「そんな気がするわね。」
だが、その後に明らかにヤバイ魔物との訓練が始まり、エリーレイドとマーベラスは言葉を失った。エリーレイドは公爵令嬢であるため、様々な瘴気に汚染された魔物の知識を知っている。その魔物が領地にもたらす被害と出現した時の対処方法などを教え込まれているからだ。
ベヒーモス種は出現した場合、近隣の村は全滅を覚悟し、退治した場合は浄化が完了するまで結界を貼らなければいけない。また生き残った領民が居たとしても、ベヒーモス特有の瘴気に汚染されていたら殺す必要があると言われている存在さった。
「う、うそでしょ……自殺したいの?」
瘴気に汚染されたベヒーモス種の幼獣であっても、災害と呼ばれる為、エリーレイドは親からもし領内に発生した場合、親は最前線で陣頭指揮をし対応するため、あとを引き継ぐ滞りなく責務を果たせと言われていた。
しかし、映し出された映像からは、ユウヴィーはベヒーモスを翻弄し、角で刺されたと思ったら生きていて、何やらまばゆい光を発していて、影の魔法で設置していた監視魔法はいつの間にか解除されたのだった。それが光の魔法により解除されたのだが、エリーレイドは気づかなかった。
エリーレイドは見ていた映像が夢だったのかと思う事にした。
(そういえば、前世の記憶を思い出したのは最近っぽいから、何が出来るのか確かめたのかしら? 私も前世の記憶を思い出してから、この影魔法の可能性を追求したりしたっけと思いふけ、光の魔法と比較して瘴気に対して何ら有効打にならないのがねぇ、嫌になったっけ……)
影の魔法に悔しさを感じるエリーレイドだった。ユウヴィーとベヒーモスとの戦いは疲れから影の魔法が映し出した幻だろうと思ったのだった。
数時間後、初の人畜無害となったベヒーモスの情報が耳に入り、彼女は叫んだのだった。
「あぁんのシャイニングマジカルチィィタァァァア!!」
「我が主、この攻略本では――」
「わかってるわよ!! そんな事出来るなんて書いてないわよ!!」
むんず、とマーベラスを掴みエリーレイドは吸うのであった。
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