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断罪後
22.ざまあ3
その日以来、王国から人々の笑顔が消えてしまう。
クリストファーも終始、沈痛な表情をしたままで執務にも身が入らない。前王が生きている間の執務の補佐のほとんどは、アンジェリーヌが行っていたもので、自分に引継ぎをされないまま、あんな事件が起きてしまったと思っている。
どこまで行っても他人事のように感じるクリストファーがいる。
いの一番に、魔女の毒牙にかかったのは、お前だろうがっ!
キャサリンとジュリエンヌは側妃の夢が潰えて、さぞかし喜んでいるのかと思ったら、アンジェリーヌ以上の妃にはなれないと自ら、修道院行きを希望し、それが認められた。
どうせ、今から結婚相手を探しても、みんなアンジェリーヌ絡みの曰く付きの男性しかいない。それならば、修道院へ行き、神の怒りを鎮めるべく身を粉にして働いた方がマシというもの。
人々からは笑顔が消え、女を抱けない、発狂できない、死ねないカラダを恨めしく思う。
酒を飲んでも、美味くはない。女を抱けないなら、生きる意味がない。試しに妻相手にヤろうとしたが、妻をその気にさせたものの、肝心なところが萎えてしまってダメだった。
女がダメなら、美少年ならどうかと思い、常日頃から、ナヨナヨしている少年を攫い、路地裏に連れ込んでヤろうとしたら、根元から折れてしまった。もう、絶望的だが、その絶望にもさせてもらえないカラダに嫌気がさす。
ある者は、自暴自棄になり、一家心中を図るため、家に火を放った。全焼したが、亡くなったのは、幼い子供2人だけ、自分は全身に大やけどを負うが、熱いのと痛いだけで、死ねない。怒った男の妻は、男の胸に包丁を突き立てるも、それでも男は死なない。
シャーロックとエリーゼは離婚し、エリーゼは実家のシャルマン公爵家に帰った。ひとり息子はシャルマン家の跡取りとする予定で、今のところ、マキャベリに跡継ぎはいない。
「嫡男を罪人の子供とする気ですか!」の一言が効いたようで、シャーロックはグゥの音も出ない。実際のところはわからないが、エリーゼが浮気をしていた可能性もある。
シャーロックの次の子供は絶望的で、両親も、アンジェリーヌに性的虐待はしていないものの、無体を働いたことに変わりはなく。今から頑張っても無理だと判断している。
マキャベリ家の執事セバスチャンは、アンジェリーヌだと気づかずに鞭を揮ったことへの罪悪感から、マキャベリ家を辞し、今は路上生活者となっている。
皆、反省して、元の生活を送れるように少しでも努力している。それなのに、何も努力したことを表明もしないで、ふんぞり返っているクリストファー国王に対して、人々の不満がくすぶり始める。
そんな矢先、国境を越えて、魔物が襲ってきたのだ。すでに隣国は壊滅状態で、この世界に聖女様がいなくなったことで、闇の王が立ち上がり、これまでの鬱憤を晴らすという仕打ちを行い始めた。
「今こそ、人間どもを食い散らかしてやる!」
王宮には、外国からの救援要請が来ていたが、クリストファーは、内政を優先させ、外政までは、手が回らない。ほったらかしにしていたツケが回ってくる。
結果的に、その内政もあまりにも管理がずさんで、民衆からそっぽを向かれている有り様。
クリストファー王は、魔物討伐命令を出す。
アンジェリーヌとあのまま結婚していたら、父王のような賢王と呼ばれることになったかもしれないが、もうどうしようもないほど、何もかもが後手に回り、退位したいと願ってはいる。もう、神に卑怯だと罵られても、どうでもいい気分。
命令を受けた兵士や騎士は手足、首を失っても、出血多量で死ぬことはなく、ある意味、魔物より最強となったゾンビ化している。
首を斬られた兵士は、自分の首を持ちながら、魔物と戦っているのだ。
そこへ災害級の自然災害が発生して、とうとう世界そのものが消滅した。
クリストファーも終始、沈痛な表情をしたままで執務にも身が入らない。前王が生きている間の執務の補佐のほとんどは、アンジェリーヌが行っていたもので、自分に引継ぎをされないまま、あんな事件が起きてしまったと思っている。
どこまで行っても他人事のように感じるクリストファーがいる。
いの一番に、魔女の毒牙にかかったのは、お前だろうがっ!
キャサリンとジュリエンヌは側妃の夢が潰えて、さぞかし喜んでいるのかと思ったら、アンジェリーヌ以上の妃にはなれないと自ら、修道院行きを希望し、それが認められた。
どうせ、今から結婚相手を探しても、みんなアンジェリーヌ絡みの曰く付きの男性しかいない。それならば、修道院へ行き、神の怒りを鎮めるべく身を粉にして働いた方がマシというもの。
人々からは笑顔が消え、女を抱けない、発狂できない、死ねないカラダを恨めしく思う。
酒を飲んでも、美味くはない。女を抱けないなら、生きる意味がない。試しに妻相手にヤろうとしたが、妻をその気にさせたものの、肝心なところが萎えてしまってダメだった。
女がダメなら、美少年ならどうかと思い、常日頃から、ナヨナヨしている少年を攫い、路地裏に連れ込んでヤろうとしたら、根元から折れてしまった。もう、絶望的だが、その絶望にもさせてもらえないカラダに嫌気がさす。
ある者は、自暴自棄になり、一家心中を図るため、家に火を放った。全焼したが、亡くなったのは、幼い子供2人だけ、自分は全身に大やけどを負うが、熱いのと痛いだけで、死ねない。怒った男の妻は、男の胸に包丁を突き立てるも、それでも男は死なない。
シャーロックとエリーゼは離婚し、エリーゼは実家のシャルマン公爵家に帰った。ひとり息子はシャルマン家の跡取りとする予定で、今のところ、マキャベリに跡継ぎはいない。
「嫡男を罪人の子供とする気ですか!」の一言が効いたようで、シャーロックはグゥの音も出ない。実際のところはわからないが、エリーゼが浮気をしていた可能性もある。
シャーロックの次の子供は絶望的で、両親も、アンジェリーヌに性的虐待はしていないものの、無体を働いたことに変わりはなく。今から頑張っても無理だと判断している。
マキャベリ家の執事セバスチャンは、アンジェリーヌだと気づかずに鞭を揮ったことへの罪悪感から、マキャベリ家を辞し、今は路上生活者となっている。
皆、反省して、元の生活を送れるように少しでも努力している。それなのに、何も努力したことを表明もしないで、ふんぞり返っているクリストファー国王に対して、人々の不満がくすぶり始める。
そんな矢先、国境を越えて、魔物が襲ってきたのだ。すでに隣国は壊滅状態で、この世界に聖女様がいなくなったことで、闇の王が立ち上がり、これまでの鬱憤を晴らすという仕打ちを行い始めた。
「今こそ、人間どもを食い散らかしてやる!」
王宮には、外国からの救援要請が来ていたが、クリストファーは、内政を優先させ、外政までは、手が回らない。ほったらかしにしていたツケが回ってくる。
結果的に、その内政もあまりにも管理がずさんで、民衆からそっぽを向かれている有り様。
クリストファー王は、魔物討伐命令を出す。
アンジェリーヌとあのまま結婚していたら、父王のような賢王と呼ばれることになったかもしれないが、もうどうしようもないほど、何もかもが後手に回り、退位したいと願ってはいる。もう、神に卑怯だと罵られても、どうでもいい気分。
命令を受けた兵士や騎士は手足、首を失っても、出血多量で死ぬことはなく、ある意味、魔物より最強となったゾンビ化している。
首を斬られた兵士は、自分の首を持ちながら、魔物と戦っているのだ。
そこへ災害級の自然災害が発生して、とうとう世界そのものが消滅した。
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