1 / 25
1学生結婚
しおりを挟む
佐倉桜27歳は、1歳年上の旦那佐倉裕介とは学生結婚で結ばれ、同棲3年を経て結婚5年目。ここのところ旦那の帰宅が遅い。
帝国大学では、新入生の時にサークルの勧誘をしてくれたのが、旦那だった。サークルはワンダーフォーゲル部でともにカラダを鍛え、毎週のように山登りをしていた。
佐倉も旦那も共に高校生の頃までは、イジメられっ子で、桜はブスでがり勉とよく虐められ、旦那も地味でパシリをよくさせられていたがり勉と罵られていたことがわかり、「そんなイジメていた奴のことなど気にするな。今度からは俺が守ってやる。」と急接近して、一緒に暮らすようになったのだ。
そのうち、旦那が就職したことで4年生になった時に、入籍し、いつまで経ってもラブラブな新婚生活を送っていたと思っていたら。
「好きな人ができたんだ。頼む。別れてくれ。」
「え?私のことを好きだって言っていたくせに?何それ?信じられないわ!」
真面目だけが取り柄の夫だと思っていたのに、相手は美人OLで同じ会社の受付嬢をしていたのだ。
その時は、相手のOLのことをよく知らずにいたのだが、旦那が浮気ではなく相手に本気になっていることを知り、離婚してもいいかな?と思った矢先、旦那の携帯に相手の女から着信が!
ちょうど旦那がお風呂に入っている最中だったので、ついうっかり見てしまった。相手の女の名前を見て、ビックリしてしまう。
相手の女は、涼森鈴、赤薔薇女子学園では、女王様のようにふるまっていた美人。でもお金の力で、学歴は買えず、普通なら赤薔薇女子大へエスカレーター式で行けるところを学園では推薦状ももらえず、結局高卒が最終学歴となったのだ。
鈴は、桜の天敵で、高校生の頃、桜のことを「ブス」呼ばわりして、さんざんイジメられていた性格ブスの女。それがこともあろうに旦那の浮気相手になろうとは、夢にも思っていなかったのだ。
偶然ではなく、鈴は、エリートサラリーマンの妻が桜だと言うことを知って、旦那に近づいたのだ。
「あんなブスが、イケメンエリートと結婚してるなんて、許せない。もったいないわ。彼の隣は私のほうがふさわしいわよ。」
同窓会で、桜に(旧姓佐藤)とあったことに不審に思い、珍しい桜の苗字から旦那をつきとめたら、なんと自分の派遣先の会社のエリートコースに乗っているサラリーマンだということがわかったのだ。
そりゃね。一応世界に名だたる最高学府の帝国大学を卒業しているわけだから。民間企業に入れば、エリートコースに乗れる。誰でも。
それからは、鈴が猛アタックを繰り返し、ついに裕介を落としたのだ。
裕介は、恋愛慣れしていないから、鈴にコロっと騙されてしまう。見かけだけの中身のない女に。
鈴は美人だけあって、セレブな雰囲気を持っている。
一緒に食事をすると、裕介までもが、特別の人間になったような錯覚を覚える。桜と一緒にいたら、絶対に味わえないような優越感を経験することで、次第に鈴に惹かれていく。
裕介は別に桜のことが嫌いになったわけではない。一緒にいると安心感があり、一番気を使わなくてもいい安心できる存在なのだ。
心地よい距離感は大学時代からで、それで部屋代がもったいないからと、二人で一緒に住むようになったのだ。
桜は日常でも山でもお料理担当で、桜のお料理の腕前はなかなかのものだ。
堅実で優しく気配りができる桜と永遠の愛を誓ったのは、博衛堂に入社したときに社長から、「好きな人がいるのなら、早めに身を固めたまえ」とアドバイスをもらったから、暗に変な女に引っかかるなよ。という意味だったことを桜と離婚してから知る。
変な女とは、まさしく鈴のことで、鈴と結婚したことにより、裕介は会社内での評価が下がり、降格処分が待っていたのだ。
それでもクビにならなかったのは、帝国大学卒業の学歴があったため。
最初、学生時代は、眼鏡をかけていたのだが、なかなか内定をもらえない裕介に、桜が「コンタクトにしてみたら?印象が変わるかもしれないよ。」とアドバイスをくれ、言われた通りにしてみたら、それからバンバン内定がもらえるようになったのだ。
帝国大学では、新入生の時にサークルの勧誘をしてくれたのが、旦那だった。サークルはワンダーフォーゲル部でともにカラダを鍛え、毎週のように山登りをしていた。
佐倉も旦那も共に高校生の頃までは、イジメられっ子で、桜はブスでがり勉とよく虐められ、旦那も地味でパシリをよくさせられていたがり勉と罵られていたことがわかり、「そんなイジメていた奴のことなど気にするな。今度からは俺が守ってやる。」と急接近して、一緒に暮らすようになったのだ。
そのうち、旦那が就職したことで4年生になった時に、入籍し、いつまで経ってもラブラブな新婚生活を送っていたと思っていたら。
「好きな人ができたんだ。頼む。別れてくれ。」
「え?私のことを好きだって言っていたくせに?何それ?信じられないわ!」
真面目だけが取り柄の夫だと思っていたのに、相手は美人OLで同じ会社の受付嬢をしていたのだ。
その時は、相手のOLのことをよく知らずにいたのだが、旦那が浮気ではなく相手に本気になっていることを知り、離婚してもいいかな?と思った矢先、旦那の携帯に相手の女から着信が!
ちょうど旦那がお風呂に入っている最中だったので、ついうっかり見てしまった。相手の女の名前を見て、ビックリしてしまう。
相手の女は、涼森鈴、赤薔薇女子学園では、女王様のようにふるまっていた美人。でもお金の力で、学歴は買えず、普通なら赤薔薇女子大へエスカレーター式で行けるところを学園では推薦状ももらえず、結局高卒が最終学歴となったのだ。
鈴は、桜の天敵で、高校生の頃、桜のことを「ブス」呼ばわりして、さんざんイジメられていた性格ブスの女。それがこともあろうに旦那の浮気相手になろうとは、夢にも思っていなかったのだ。
偶然ではなく、鈴は、エリートサラリーマンの妻が桜だと言うことを知って、旦那に近づいたのだ。
「あんなブスが、イケメンエリートと結婚してるなんて、許せない。もったいないわ。彼の隣は私のほうがふさわしいわよ。」
同窓会で、桜に(旧姓佐藤)とあったことに不審に思い、珍しい桜の苗字から旦那をつきとめたら、なんと自分の派遣先の会社のエリートコースに乗っているサラリーマンだということがわかったのだ。
そりゃね。一応世界に名だたる最高学府の帝国大学を卒業しているわけだから。民間企業に入れば、エリートコースに乗れる。誰でも。
それからは、鈴が猛アタックを繰り返し、ついに裕介を落としたのだ。
裕介は、恋愛慣れしていないから、鈴にコロっと騙されてしまう。見かけだけの中身のない女に。
鈴は美人だけあって、セレブな雰囲気を持っている。
一緒に食事をすると、裕介までもが、特別の人間になったような錯覚を覚える。桜と一緒にいたら、絶対に味わえないような優越感を経験することで、次第に鈴に惹かれていく。
裕介は別に桜のことが嫌いになったわけではない。一緒にいると安心感があり、一番気を使わなくてもいい安心できる存在なのだ。
心地よい距離感は大学時代からで、それで部屋代がもったいないからと、二人で一緒に住むようになったのだ。
桜は日常でも山でもお料理担当で、桜のお料理の腕前はなかなかのものだ。
堅実で優しく気配りができる桜と永遠の愛を誓ったのは、博衛堂に入社したときに社長から、「好きな人がいるのなら、早めに身を固めたまえ」とアドバイスをもらったから、暗に変な女に引っかかるなよ。という意味だったことを桜と離婚してから知る。
変な女とは、まさしく鈴のことで、鈴と結婚したことにより、裕介は会社内での評価が下がり、降格処分が待っていたのだ。
それでもクビにならなかったのは、帝国大学卒業の学歴があったため。
最初、学生時代は、眼鏡をかけていたのだが、なかなか内定をもらえない裕介に、桜が「コンタクトにしてみたら?印象が変わるかもしれないよ。」とアドバイスをくれ、言われた通りにしてみたら、それからバンバン内定がもらえるようになったのだ。
0
あなたにおすすめの小説
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる