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檸檬が宇治の本店に歩いていくのには理由がある。急いでいくことを重視するならば、転移魔法で行けば済む話。それをあえてせず、わざわざ京阪電車や徒歩を利用するのは、道中で、もしかすれば、利休様に会えるのではないかとの思惑があったため、でも、今は、あれだけ晴れていたことがウソのような曇天になり、今にも降り出しそうな勢いに困惑していることが事実なのだ。
橋を渡り終わり、ふと気づくと、今まではなかった行列が確かにそこにあった。トートバッグの中の吹雪と隼人が騒ぎ出し、吹雪は、檸檬の肩に乗っかかってくる。
え?
いやいや、あるはずがないものが視えているのか?
そしてその行列まで、あっという間に追い越しそうになってしまう。「無礼者」なんて、言われたら困るから、向かい側を通ることにしよう。車が来ていないか、左右をよく見てから向かい側に渡ることにした。
心置きなく籠を追い越して。って、え⁉籠?ただの行列だけでなく籠だなんて、今日、宇治でお祭りでもあったのかしらと思う。
もう一度、振り返って、見るがやはりそれは黒塗りの漆の加護であったことは間違いないようで。ここいらでは、人力車が観光客用に走っているけど、籠バージョンもできたのかしらと思っていると、その籠がおもむろに止まり、中から出てこられたのは、利休様、その人だった。
「よかった。ここを通れば、檸檬殿に会えるやもしれぬと思うて、うまいぐあいに出くわして、よかった」
気が付けば、さっきまでの曇天は嘘のように晴れ渡り、宇治橋もコンクリート造りの橋から木の橋へと姿が変容している。
アスファルトも横断歩道もなくなり、じゃりじゃりとした土の道になっている。
こうしてみると、利休様とは、つくづく何らかの縁でつながっているとしか思えなくなる。
無事に宇治で会えたけど、こう偶然が何度も重なると、もはや必然と呼べるのではないかと勘繰ってしまう。
本店のお茶室を借りて、密談する。表向きの話であって、実際は、幻影魔法を作り出し、あたかも利休様がそのお茶室にイルカのような影を作っているだけ。
実際は、京の利休様が今、いらっしゃる聚楽第の中にお忍びで入り込むことに成功する。檸檬は、利休様と二人に隠ぺい魔法をかけ、とにかく聚楽第付近まで、転移魔法で飛ぶことにして、そこから先は、利休様の案内で、いつも軟禁されているお屋敷まで案内して言ってもらう。
お茶室内に隠し部屋を作り、その部屋と堺の隠し部屋を結ぶ。さらに宇治と伏見、醍醐に北野天満宮、大徳寺にも行けるように、様々な抜け穴を作り、何食わぬ顔をして、本店のお茶室に戻ってきたのだ。
そのまま檸檬は現代に戻り、利休様は、その後、平等院の鳳凰殿に行き、献茶をしてから用事が済んだとばかりに再び籠に乗り込まれ、京を目指して帰られることになった。
宇治の平等院と言えば、10円玉で有名で、浄土をかたどった憧憬である。
平等院は、春は桜、藤、つつじ、夏は蓮、水連、百日紅、秋は紅葉、冬は室町椿に山茶花、四季折々の景色を堪能できる。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
3月のお彼岸頃になり、いよいよ翔との結婚式が近づいてくる。
約4か月も前に内輪だけの入籍と結婚式を済ませているが、朝比奈家の財力からいって、それだけでは済まされない。
招待客5000人を集める結婚披露宴をしなければ取引先が納得しないと言われ、上垣内家は、質素にしたいと渋っていても、やはり大事な息子さんを貰う立場なので、強くは言えない。
披露宴会場は、蹴上ホテルになる。最高級のフレンチフルコースと決まったが、そこで問題が一つ出てくる。
上垣内家の来賓として、千利休宗匠様をお呼びしている。利休様おひとりでは、心細かろうと江戸の宇治屋清兵衛さんも一緒に呼んでいるけど、前もって、二人には「フレンチフルコースのマナーを教えるのが大変なので、お二人だけは、懐石料理にしましょうか?」と打診したところ、利休様は、バテレンの食するものがいいとおっしゃって……。
聞けば、信長公より、時々ご相伴にあずかっていたとか……?それでも、テーブルマナーに不安があるので、二人に猛特訓をしている。
利休様より岩井の品を出すと言われたので、どのようなものかと案じていたら、なんと!一楽茶碗であった。しかも箱書き付きで利休様の直筆というから恐れ入る。ひとつ1億円はくだらない。
利休様は、招待客全部に引き出物として、配ればよいとあっさり言われるが、5000億円もの値打ものの骨とう品を世に出せば、値崩れを起こすことは間違いないこと。それで、丁重にお断りさせていただきました。
それでも宇治屋清兵衛さんと朝比奈さんのお家には、それぞれひとつずつ一楽茶碗を頂けることになっただけでも、相当な値打ものということになる。
結果的に、上垣内家に二つの一楽茶碗が現存することになってしまうが、最初から二つあることがわかっているので、明治のご維新の時、茶畑がダメになった時に、換金しているかもしれないと思う。
テーブルマナーのレッスンは、檸檬の前世、ヴェロニカ聖女様の魔法で作った異空間内のレストランもどきで行っていたら、ニオイに誘われて?安土桃山時代の武将が、たまに顔を出されるようになった。
なんで?まあ、異空間内は、あの世ともつながっているのかもしれないけど、一応、権限が付与されていない人は、お出入り禁止にしているはず。
吹雪や隼人と一緒にテーブルマナーのレッスンについているからか、吹雪の前世の魂が過去世の人物をおびき寄せるのか?はわからないが、今日のお客様は、あの織田信長公が飛び入りで参加となったのだ。
「宗易よ。久しいのぉ。これはまた異なところへ出てきたものだ」
あのスケート選手だった人物と確かに面影がよく似ている。
信長公は、キョロキョロと興味深そうに眺めている。元はといえば、利休様の私室を延長したものだから、信長公のお気に召すところがあるのかもしれないけど……、なんで呼ばれもしないのに、出てくるのよ?
「うまそうだな。儂にも同じものを頼む」
今日のお料理は、先日、朝比奈家との顔合わせというか、結婚式前の打ち合わせで食べた萬養軒のサイコウキュウディナーを再現しているもので……、檸檬は聖女魔法で、一度食べた料理を再現する魔法がいつの間にか使えるようになっていたので、それを再現しているだけなのだが……、もう勝手に席についている。
「蘭丸、面白い趣向じゃ。帥も座れ」
え!まだ増えるの?
「御館様、そこの檸檬殿の祝言で出される料理の礼儀を習っておるのです。ですから、施主である檸檬殿の許可が必要になるかと……」
利休様は、とりなしてくださるようで……、でも、素直に聞くと思えない面構えに檸檬はすっかりビビッてしまう。
あのさぁ、アンタら今の時代には、とっくの昔に死んでいる人よ。それに本能寺の変では1582年に起こったから、利休様よりも早く亡くなっているのよ。
それが萬養軒のディナーなんて、もったいなさすぎるっつうの!
信長公は、席を立たずして、その場で口だけで断りを入れる。
「長くあの世で、退屈しておったのだ。檸檬とやら、儂と蘭丸に馳走してくれぬか?」
やはり戦国武将のことだけはある。有無をも言わさぬ迫力にタジタジとなる。それに見ているこちらまで、楽しそうにしていらっしゃるご様子に、NOとは言えない。
仕方なくスープを二人前追加で、出す。
信長公はスープ皿を片手でつかみ、そのまま飲み干そうとなさるので、思わず
「ダメです!スープは汁物という意味ですが、この大きめの円いお匙で手前から、向こうに掬って音を立てずに飲まなければなりません!これができないのであれば、退出していただきます!」
「そうですよ。これは異国の作法の問題なのですから、郷に入れば郷に従えと申すではございませんか?信長公が生きていらっしゃった時代より、はるかに遠い未来での食事作法なのです」
利休様が助け舟を出してくださる。
「はるかに?とは?」
「ざっと542年後の世のことで、ございますれば」
「ほぅ。わかった。無礼を赦してくれ」
橋を渡り終わり、ふと気づくと、今まではなかった行列が確かにそこにあった。トートバッグの中の吹雪と隼人が騒ぎ出し、吹雪は、檸檬の肩に乗っかかってくる。
え?
いやいや、あるはずがないものが視えているのか?
そしてその行列まで、あっという間に追い越しそうになってしまう。「無礼者」なんて、言われたら困るから、向かい側を通ることにしよう。車が来ていないか、左右をよく見てから向かい側に渡ることにした。
心置きなく籠を追い越して。って、え⁉籠?ただの行列だけでなく籠だなんて、今日、宇治でお祭りでもあったのかしらと思う。
もう一度、振り返って、見るがやはりそれは黒塗りの漆の加護であったことは間違いないようで。ここいらでは、人力車が観光客用に走っているけど、籠バージョンもできたのかしらと思っていると、その籠がおもむろに止まり、中から出てこられたのは、利休様、その人だった。
「よかった。ここを通れば、檸檬殿に会えるやもしれぬと思うて、うまいぐあいに出くわして、よかった」
気が付けば、さっきまでの曇天は嘘のように晴れ渡り、宇治橋もコンクリート造りの橋から木の橋へと姿が変容している。
アスファルトも横断歩道もなくなり、じゃりじゃりとした土の道になっている。
こうしてみると、利休様とは、つくづく何らかの縁でつながっているとしか思えなくなる。
無事に宇治で会えたけど、こう偶然が何度も重なると、もはや必然と呼べるのではないかと勘繰ってしまう。
本店のお茶室を借りて、密談する。表向きの話であって、実際は、幻影魔法を作り出し、あたかも利休様がそのお茶室にイルカのような影を作っているだけ。
実際は、京の利休様が今、いらっしゃる聚楽第の中にお忍びで入り込むことに成功する。檸檬は、利休様と二人に隠ぺい魔法をかけ、とにかく聚楽第付近まで、転移魔法で飛ぶことにして、そこから先は、利休様の案内で、いつも軟禁されているお屋敷まで案内して言ってもらう。
お茶室内に隠し部屋を作り、その部屋と堺の隠し部屋を結ぶ。さらに宇治と伏見、醍醐に北野天満宮、大徳寺にも行けるように、様々な抜け穴を作り、何食わぬ顔をして、本店のお茶室に戻ってきたのだ。
そのまま檸檬は現代に戻り、利休様は、その後、平等院の鳳凰殿に行き、献茶をしてから用事が済んだとばかりに再び籠に乗り込まれ、京を目指して帰られることになった。
宇治の平等院と言えば、10円玉で有名で、浄土をかたどった憧憬である。
平等院は、春は桜、藤、つつじ、夏は蓮、水連、百日紅、秋は紅葉、冬は室町椿に山茶花、四季折々の景色を堪能できる。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
3月のお彼岸頃になり、いよいよ翔との結婚式が近づいてくる。
約4か月も前に内輪だけの入籍と結婚式を済ませているが、朝比奈家の財力からいって、それだけでは済まされない。
招待客5000人を集める結婚披露宴をしなければ取引先が納得しないと言われ、上垣内家は、質素にしたいと渋っていても、やはり大事な息子さんを貰う立場なので、強くは言えない。
披露宴会場は、蹴上ホテルになる。最高級のフレンチフルコースと決まったが、そこで問題が一つ出てくる。
上垣内家の来賓として、千利休宗匠様をお呼びしている。利休様おひとりでは、心細かろうと江戸の宇治屋清兵衛さんも一緒に呼んでいるけど、前もって、二人には「フレンチフルコースのマナーを教えるのが大変なので、お二人だけは、懐石料理にしましょうか?」と打診したところ、利休様は、バテレンの食するものがいいとおっしゃって……。
聞けば、信長公より、時々ご相伴にあずかっていたとか……?それでも、テーブルマナーに不安があるので、二人に猛特訓をしている。
利休様より岩井の品を出すと言われたので、どのようなものかと案じていたら、なんと!一楽茶碗であった。しかも箱書き付きで利休様の直筆というから恐れ入る。ひとつ1億円はくだらない。
利休様は、招待客全部に引き出物として、配ればよいとあっさり言われるが、5000億円もの値打ものの骨とう品を世に出せば、値崩れを起こすことは間違いないこと。それで、丁重にお断りさせていただきました。
それでも宇治屋清兵衛さんと朝比奈さんのお家には、それぞれひとつずつ一楽茶碗を頂けることになっただけでも、相当な値打ものということになる。
結果的に、上垣内家に二つの一楽茶碗が現存することになってしまうが、最初から二つあることがわかっているので、明治のご維新の時、茶畑がダメになった時に、換金しているかもしれないと思う。
テーブルマナーのレッスンは、檸檬の前世、ヴェロニカ聖女様の魔法で作った異空間内のレストランもどきで行っていたら、ニオイに誘われて?安土桃山時代の武将が、たまに顔を出されるようになった。
なんで?まあ、異空間内は、あの世ともつながっているのかもしれないけど、一応、権限が付与されていない人は、お出入り禁止にしているはず。
吹雪や隼人と一緒にテーブルマナーのレッスンについているからか、吹雪の前世の魂が過去世の人物をおびき寄せるのか?はわからないが、今日のお客様は、あの織田信長公が飛び入りで参加となったのだ。
「宗易よ。久しいのぉ。これはまた異なところへ出てきたものだ」
あのスケート選手だった人物と確かに面影がよく似ている。
信長公は、キョロキョロと興味深そうに眺めている。元はといえば、利休様の私室を延長したものだから、信長公のお気に召すところがあるのかもしれないけど……、なんで呼ばれもしないのに、出てくるのよ?
「うまそうだな。儂にも同じものを頼む」
今日のお料理は、先日、朝比奈家との顔合わせというか、結婚式前の打ち合わせで食べた萬養軒のサイコウキュウディナーを再現しているもので……、檸檬は聖女魔法で、一度食べた料理を再現する魔法がいつの間にか使えるようになっていたので、それを再現しているだけなのだが……、もう勝手に席についている。
「蘭丸、面白い趣向じゃ。帥も座れ」
え!まだ増えるの?
「御館様、そこの檸檬殿の祝言で出される料理の礼儀を習っておるのです。ですから、施主である檸檬殿の許可が必要になるかと……」
利休様は、とりなしてくださるようで……、でも、素直に聞くと思えない面構えに檸檬はすっかりビビッてしまう。
あのさぁ、アンタら今の時代には、とっくの昔に死んでいる人よ。それに本能寺の変では1582年に起こったから、利休様よりも早く亡くなっているのよ。
それが萬養軒のディナーなんて、もったいなさすぎるっつうの!
信長公は、席を立たずして、その場で口だけで断りを入れる。
「長くあの世で、退屈しておったのだ。檸檬とやら、儂と蘭丸に馳走してくれぬか?」
やはり戦国武将のことだけはある。有無をも言わさぬ迫力にタジタジとなる。それに見ているこちらまで、楽しそうにしていらっしゃるご様子に、NOとは言えない。
仕方なくスープを二人前追加で、出す。
信長公はスープ皿を片手でつかみ、そのまま飲み干そうとなさるので、思わず
「ダメです!スープは汁物という意味ですが、この大きめの円いお匙で手前から、向こうに掬って音を立てずに飲まなければなりません!これができないのであれば、退出していただきます!」
「そうですよ。これは異国の作法の問題なのですから、郷に入れば郷に従えと申すではございませんか?信長公が生きていらっしゃった時代より、はるかに遠い未来での食事作法なのです」
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