みなしごだからと婚約破棄された聖女は実は女神の化身だった件について

青の雀

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 スサノオが5歳になった。周辺各国からは、お妃候補としての縁談が舞い込む。女神の息子で半人半神のスサノオと縁続きになれば、その国は安泰だからである。

 レオナルドもゴールデニアも、まだ早いと思っている。

 ゴールデニアはあれから毎年子供を産み、今や3男2女の母である。最初の頃みたいに、アマテラスはもう子供をくれとは言ってこない。

 これだけ人数がいれば、誰かしら神界へ行くものが出るはずであると踏んでいるのである。

 神界へ行けば、アマテラスの後継者として、君臨できるのであるから。わざわざ好き好んで人間界の貴族にならずともよいのであるともくろみがある。

 スサノオはまだわかるのだが、ヒミコをはじめとする王女や第2王子、第3王子にまで縁談が来るのである。わからないわけではないが、赤ちゃんに縁談って、どうよ?

 まるで愛玩動物みたいな扱いに、ちょっと違和感があり、辟易する。スサノオをはじめとする子供たちには、自由に恋愛してもらって進路を決めてほしい、と考えるレオナルドとゴールデニア。

 第2王女のイザナミと第3王子のイザナギは双子である。最後に双子を結構苦労して産んだので、しばらくは子作りはやめてね、とレオナルドに頼んでいる。

 ちなみに第2王子の名前は、ヤマトタケルである。アマテラスったら、オオクニヌシなんて、変な名前を言うから苦情を言うと、ヤマトタケルになったのよ。でも次、もしも男の子が生まれたら確実にオオクニヌシになっちゃうかもね?

 それがイヤで夫婦生活を拒否しているところもある。表向きは難産だということにしているのだけどね。でもこのままじゃ側妃を娶られるかもしれない。そんなことは絶対イヤであるから、そろそろ再開しようか?安全日だけOKにすれば、できないので問題ないかしらね。

 それでなくても、周辺諸国の王族が娘を側妃候補として、差し出してくるのだから、たまったもんじゃないわよ!これも表向きは行儀見習いとしてよ?どう思う?そんなお姫様として育った人に行儀見習いってね、どういうことよ?

 ゴールデニアは、まだ23歳の若さであるから、まだまだ産めるカラダなのである。レオナルド様は24歳だから、今が一番したい年頃?なのかもしれない。拒否されて、よく辛抱ができる?ひょっとしたら、ゴールデニアに隠れて、オンナがいるのかもしれない?

 レオナルド様は、アマテラスが名付け親でありがたがって、何も文句を言わないから。

 レオナルドとゴールデニアは今でも同じ寝室の同じベッドで寝ている。ある夜、せまってみたら、レオナルド様が慌てて、カラダをよじられて拒否られている?

 ええ!どうして?やっぱりほかにオンナがいて?そちらで疲れ果てているから?どうしよう。心配でその夜から、眠れなくなった。昼寝はしているけど。子供たちと一緒に昼寝はしている。だから、昼間、レオナルドが何をやっているか見張ることができないのである。

 ある日のこと、王妃殿下で姑の養母が、珍しいお茶が手に入ったと訪ねてきたのである。

 ゴールデニアの目の下のクマを見て、

 「あらー、いくらゴールデニアちゃんのことが好きすぎても、奥さんを寝させないような夫は失格ね。わたくしからレオナルドに厳しく言ってあげるわよ。」

 「違うんです!お母様、実は、最近、夜の営みはさっぱりで、何か拒否されているような気がして、ひょっとして、周辺国から側妃をもらって、その女性と……?」

 「そんなことあるはずがないわ!陛下の息子が妻以外の女性と……なんて、考えられません!でも拒否られていると感じるなら、一度聞いてみる必要がありそうね。」

 王妃様から陛下、陛下からレオナルド様へとお尋ねがあり、その夜は、ずいぶん激しかったのである。

 「今日は、安全日ではないからダメです!」

 いくら、拒否しても、

 「愛しているよ、ゴールデニア、僕がゴールデニア以外の女性を抱くわけがないだろう。」

 「だって、だって。」

 「今まで辛抱していたんだよ。僕の母が僕を産んで、子供が産めないカラダになったのは知っているよね?だから……ゴールデニアに同じ悲しみをしてほしくなかったんだよ。」

 「送り込まれた側妃候補の女性は?どうなさったのでございますか?」

 「ああ、あれは欲しい奴らに下賜したよ。」

 「へ?」

 それは何とも気の毒というべきか……?仮にもお姫様として育ったにもかかわらず、第2夫人にもなれず、家臣に嫁がされたとなれば、外交問題に発展しかねないのでは?いらぬことを心配している間も、愛撫は続けられる。

 それがそうでもないのだ。黙って祖国へ追い返されるより、女神の国の貴族夫人になる方が栄誉なことらしい。ひょっとしたら自分が産んだ子供と女神の子供が結婚するかもしれないのだから。そうなれば、大手をふって祖国へ帰れるということらしい。

 それに変に側妃となって、女神様から睨まれるよりは、祖国のためになるらしい。

 何度もイカされ、結局、また身籠ってしまったのである。

 でも、今度は女の子第3王女である。だからオオクニヌシではなく、コノハナサクヤという名前になったのである。

 発音しにくい名前ばかりで本当にイヤになっちゃうわ。
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