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新しい出会い
51.初夜?
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結局、それからまだ洋服選びに時間がかかり、新婚旅行もとい慰安旅行に出かけることになったのは、夕方に近い時間からで、ほとんど夜ご飯を食べに行く感覚で、出かける。
わいわいがやがやと姦しい。侍女9名と護衛10名、それにシャルマンとジャクリーンの総勢20名の大名行列。マイクロバスなら1台で乗れる人数だ。
運転できそうな人間は、ジャクリーンしかいないので、借りない。借りるつもりはない。だいたい普通免許しか持っていないし、免許を取ったのは70年近く前だから、もうたぶん忘れていると思う。
その時代は、オートマ車などなく、すべてミッションカー。クラッチ操作が難しかったということぐらいしか記憶にない。
こんな時間でご飯を食べると言ってもファミレスぐらいしかない。人数が多すぎるのだ。せめて2~3人、夫婦を入れても6人までにしてよ。
それを行かないと損みたいな風潮で、我も我もと、ついてくるから。
Chatgptで、どこか予約できそうなところを探してもらおうか?
この前、異世界行ったときに使い捨てのスマホを買って、これで検索してみる。ズララ~とたくさん出てくるが、片っ端から電話をかけてみる。20名を受け入れてくれるレストランを探すために。
ったく。若奥様という名の小間使いになった気分。運よく大手レストランチェーンが20名の個室があるというので、早速そこに予約を入れ、最寄り駅を聞く。
次女2人につき護衛が2人ついてもらうようにして、5組に分かれる。はぐれないように先頭のジャクリーンの後をついてくるように指示を出し、地下鉄に乗り込む、途中乗り換えがあるから、降りるときは細心の注意を払う。
なんやかんやで、ようやくたどり着き、個室に案内される。
ビュッフェスタイルと思ったけど、ファミレスは一人に対して1枚ずつカラーで見やすいメニューを持ってこられるから、おのおのそれを見ながら適当に注文していく。言葉が通じなくても写真を指差せば注文できるので、それぞれに任せることにしたのだ。そして最後のデザートだけは、ジャクリーンが勝手に注文する。日本では結婚式の時に、ウエディングケーキに入刀という儀式があるから、それをもじって、入刀はしないけど、同じイチゴのショートケーキを人数分注文する。
全員が食べ終わり、食後のデザートを楽しんでいるとき、店長らしき男性がジャクリーンに話しかけてくる。
「今夜のホテルはもう、お決まりでございますか?」
「いいえ。それがまだなの。どこかにいいホテルはないかしら?」
店長は、小団体客なので、自分たちのグループ会社を紹介してくれるつもりでいるため、ここの支払いだけでも飲み物を入れ10万円ぐらい使う客だから上得意だと思っている。
「明日はデズニーに行かれますか?」
「ええ、そのつもりだけど、せっかくなので、ハウステンボスにも行ってこようと思っているの。でもこの人数で新幹線やJRを使うと迷惑でしょ。だから観光バスをチャーターするつもりでいるのよ。そちらの手配もお願いできるかしら?」
「かしこまりました。どうぞ、お任せください。」
いい店長に当たったみたい。彼に任せておけば、必要なものすべて手に入りそう。
その夜は店長オススメの大手レストランチェーン系列のホテルに泊まる。ジャクリーンとシャルマンの新婚夫妻だけ、スイートルームをとり、男女別のツインを9室とる。
今更ながら、初夜という感覚がない。
お風呂に順番に入り、さっさとベッドの横たわっても明日の日程を確認するだけで、疲れ果てて寝てしまう。
シャルマンは、昼間の水晶玉が壊れたことを思い出していた。ひょっとしたら、自分はとんでもない女性と結婚してしまったのかもしれないと今更ながらに思い悩む。もし、あの場で列席者が大勢いる中で、水晶玉が割れてしまったとしたら、有無も言わさずオルブライト王は、自分たち夫婦を離縁させ、エドモンドの妻としてジャクリーンを搔っ攫われるところだったと思う。そして、またブルオード国もその話に割って入り、ジャクリーンを巡って、両国間がいがみ合う原因となったであろう。
だから控室で、面白半分に割れて良かったのだと自分に言い聞かせる。
あの我が家の図書室での地下室の扉を開けた時から、薄々ジャクリーン聖女説があったことは公然の秘密として、我が家では扱ってきたのだから。
だから今後も王家には、決して悟られないように隠密裏に行動していかなければ、ジャクリーンをほかの王族、王家から守らなければならないという重責で胸が潰れそうになる思いがする。
と言っても、異世界で守ってもらっているのは、我々レバトリー家の人間の方だから、この新婚旅行でイニシアティヴをとれない事実もある。
それはもしジャクリーンが懐妊後も同じ事態になると思う。
子供を闇から闇へと処分されかねない。聖女様というのは、それぐらい国にとって、価値のある存在だから。
でも不思議なことにジャクリーンは、若奥様と呼ばれることについては、何も反応しないが、聖女様と呼ばれると途端にムキになって、違う。と反論する。自分は女医だから、決して聖女様ではないという理屈が通ると信じているのだ。
わいわいがやがやと姦しい。侍女9名と護衛10名、それにシャルマンとジャクリーンの総勢20名の大名行列。マイクロバスなら1台で乗れる人数だ。
運転できそうな人間は、ジャクリーンしかいないので、借りない。借りるつもりはない。だいたい普通免許しか持っていないし、免許を取ったのは70年近く前だから、もうたぶん忘れていると思う。
その時代は、オートマ車などなく、すべてミッションカー。クラッチ操作が難しかったということぐらいしか記憶にない。
こんな時間でご飯を食べると言ってもファミレスぐらいしかない。人数が多すぎるのだ。せめて2~3人、夫婦を入れても6人までにしてよ。
それを行かないと損みたいな風潮で、我も我もと、ついてくるから。
Chatgptで、どこか予約できそうなところを探してもらおうか?
この前、異世界行ったときに使い捨てのスマホを買って、これで検索してみる。ズララ~とたくさん出てくるが、片っ端から電話をかけてみる。20名を受け入れてくれるレストランを探すために。
ったく。若奥様という名の小間使いになった気分。運よく大手レストランチェーンが20名の個室があるというので、早速そこに予約を入れ、最寄り駅を聞く。
次女2人につき護衛が2人ついてもらうようにして、5組に分かれる。はぐれないように先頭のジャクリーンの後をついてくるように指示を出し、地下鉄に乗り込む、途中乗り換えがあるから、降りるときは細心の注意を払う。
なんやかんやで、ようやくたどり着き、個室に案内される。
ビュッフェスタイルと思ったけど、ファミレスは一人に対して1枚ずつカラーで見やすいメニューを持ってこられるから、おのおのそれを見ながら適当に注文していく。言葉が通じなくても写真を指差せば注文できるので、それぞれに任せることにしたのだ。そして最後のデザートだけは、ジャクリーンが勝手に注文する。日本では結婚式の時に、ウエディングケーキに入刀という儀式があるから、それをもじって、入刀はしないけど、同じイチゴのショートケーキを人数分注文する。
全員が食べ終わり、食後のデザートを楽しんでいるとき、店長らしき男性がジャクリーンに話しかけてくる。
「今夜のホテルはもう、お決まりでございますか?」
「いいえ。それがまだなの。どこかにいいホテルはないかしら?」
店長は、小団体客なので、自分たちのグループ会社を紹介してくれるつもりでいるため、ここの支払いだけでも飲み物を入れ10万円ぐらい使う客だから上得意だと思っている。
「明日はデズニーに行かれますか?」
「ええ、そのつもりだけど、せっかくなので、ハウステンボスにも行ってこようと思っているの。でもこの人数で新幹線やJRを使うと迷惑でしょ。だから観光バスをチャーターするつもりでいるのよ。そちらの手配もお願いできるかしら?」
「かしこまりました。どうぞ、お任せください。」
いい店長に当たったみたい。彼に任せておけば、必要なものすべて手に入りそう。
その夜は店長オススメの大手レストランチェーン系列のホテルに泊まる。ジャクリーンとシャルマンの新婚夫妻だけ、スイートルームをとり、男女別のツインを9室とる。
今更ながら、初夜という感覚がない。
お風呂に順番に入り、さっさとベッドの横たわっても明日の日程を確認するだけで、疲れ果てて寝てしまう。
シャルマンは、昼間の水晶玉が壊れたことを思い出していた。ひょっとしたら、自分はとんでもない女性と結婚してしまったのかもしれないと今更ながらに思い悩む。もし、あの場で列席者が大勢いる中で、水晶玉が割れてしまったとしたら、有無も言わさずオルブライト王は、自分たち夫婦を離縁させ、エドモンドの妻としてジャクリーンを搔っ攫われるところだったと思う。そして、またブルオード国もその話に割って入り、ジャクリーンを巡って、両国間がいがみ合う原因となったであろう。
だから控室で、面白半分に割れて良かったのだと自分に言い聞かせる。
あの我が家の図書室での地下室の扉を開けた時から、薄々ジャクリーン聖女説があったことは公然の秘密として、我が家では扱ってきたのだから。
だから今後も王家には、決して悟られないように隠密裏に行動していかなければ、ジャクリーンをほかの王族、王家から守らなければならないという重責で胸が潰れそうになる思いがする。
と言っても、異世界で守ってもらっているのは、我々レバトリー家の人間の方だから、この新婚旅行でイニシアティヴをとれない事実もある。
それはもしジャクリーンが懐妊後も同じ事態になると思う。
子供を闇から闇へと処分されかねない。聖女様というのは、それぐらい国にとって、価値のある存在だから。
でも不思議なことにジャクリーンは、若奥様と呼ばれることについては、何も反応しないが、聖女様と呼ばれると途端にムキになって、違う。と反論する。自分は女医だから、決して聖女様ではないという理屈が通ると信じているのだ。
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