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25.ポール
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それから1週間の間、ずっと部屋にこもりきりで、ヤりまくった。
もうカラダの節々が痛くて、痛くて。でも、ひろみの女優魂が「もうやめて」と言えない。
フィリップに抱かれるたびに考えていることがある。それは、福井県の西尋坊から落ちて、異世界の魔の森に着いた。精の山の滝を潜れば、今度は秩父の山中。いったいどうなっているのか、皆目見当がつかない。
西尋坊と秩父、どんな共通点があるのだろう。
たぶんあの世界は異世界と言うより、異次元にある世界なのだろう。
だったら、異次元に通じる穴を探せば、そこから自由に、異次元へ行けるはず。そしたら、ポールを帰してあげられる。
ポールのために、近くの借家を借りてあげることにした。
ポールもそういつまでも、ひろみの実家にいても気まずいだろうから。
近所に引っ越しをしてから、ポールは頻繁に我が家?を訪ねることになった。というか、ほとんど入りびたりで、なかなか二人きりになれない。
まぁ、その分夜は激しくなったのだが、それはそれで腰が痛い。
「ねぇ、そろそろあちらの世界に戻らなくていいの?」
「帰る道がわからない。その上、ここでの生活が心地いいから、あの不便な世界へ戻りたいとは思わない。」
「拙者も同じでござる。この世界は幸せに満ち足りているでござるよ。」
ポールは、ひろみの実家にいるとき、一日中時代劇チャンネルを観て、すっかりハマってしまったのだ。
「ポール、そんなこと言っても恋人はどうするの?」
「うむ。フローラのことだけが気がかりなのだ。フローラもなんとか、この世界に参れぬものかと案じておる。」
帰るのではなく、呼ぶつもり!?
せっかく、あちらの世界で伯爵になったというのに。
今の肩書は、フィリップがメルセデス社ニッポン法人社長だから、ポールは、その秘書と言った扱い?になるのか?
元々、この世界にポールは存在していなかったのだから、戸籍はどうなるのかと思っていたら、なんとか在留資格はなるらしい。
それからというもの、3人でお弁当を持って、ピクニック気分の探検に出かけることになった。いつあちらの世界に行っても大丈夫なように、大きなスーツケースを抱え、リュックサックを背負いと、それぞれのスタイルをして、行く。
フィリップは、もうあちらの世界に戻る気もない。ひろみは当然、元からの世界に留まるつもりでいるが、ポールのことがあるから、時空のゆがみがある場所までしか送ることしかできないつもりでいる。
一応北は秩父、南?西?は西尋坊までの範囲を休日の度にしらみつぶしに探すが、なかなか時空のゆがみを発見できない。
次官だけが無駄に流れていき、今頃あの世界でのマリオはどうしているかと思うと、気が気ではない。
マリオは、フィリップやポールの馬に引かれて、王都の厩舎に戻るはずだったのに。
今頃どうしているものやら、案外野生に帰って、元気よく駆けまわっていたら、いいのだけど……。
思い悩んで数日、ママから思いがけない京都旅行をプレゼントしてもらう。
「京都へは、撮影で何度も行っているけど、プライベートでは初めてかも?」
「ひろみちゃん、この間から、旦那さんとポールを連れて、あっちこっち探し回っているのは、何を探しているのか、ママに話してくれない?」
「行っても信じてくれないかもしれない。」
「そんなことはないわ。ママを信じて、どんなに荒唐無稽な話でも、ひろみちゃんが言うのなら、信じる。約束よ。」
自分を産んでくれたママにそこまで言われたら、本当のことを包み隠さず話すことにした。
「まぁ!では、フィリップもあちらの世界の人なの?なんて、ロマンティックな出会いなのかしら?」
ママは夢見る年頃でもないのに、うっとりとしている。
もうカラダの節々が痛くて、痛くて。でも、ひろみの女優魂が「もうやめて」と言えない。
フィリップに抱かれるたびに考えていることがある。それは、福井県の西尋坊から落ちて、異世界の魔の森に着いた。精の山の滝を潜れば、今度は秩父の山中。いったいどうなっているのか、皆目見当がつかない。
西尋坊と秩父、どんな共通点があるのだろう。
たぶんあの世界は異世界と言うより、異次元にある世界なのだろう。
だったら、異次元に通じる穴を探せば、そこから自由に、異次元へ行けるはず。そしたら、ポールを帰してあげられる。
ポールのために、近くの借家を借りてあげることにした。
ポールもそういつまでも、ひろみの実家にいても気まずいだろうから。
近所に引っ越しをしてから、ポールは頻繁に我が家?を訪ねることになった。というか、ほとんど入りびたりで、なかなか二人きりになれない。
まぁ、その分夜は激しくなったのだが、それはそれで腰が痛い。
「ねぇ、そろそろあちらの世界に戻らなくていいの?」
「帰る道がわからない。その上、ここでの生活が心地いいから、あの不便な世界へ戻りたいとは思わない。」
「拙者も同じでござる。この世界は幸せに満ち足りているでござるよ。」
ポールは、ひろみの実家にいるとき、一日中時代劇チャンネルを観て、すっかりハマってしまったのだ。
「ポール、そんなこと言っても恋人はどうするの?」
「うむ。フローラのことだけが気がかりなのだ。フローラもなんとか、この世界に参れぬものかと案じておる。」
帰るのではなく、呼ぶつもり!?
せっかく、あちらの世界で伯爵になったというのに。
今の肩書は、フィリップがメルセデス社ニッポン法人社長だから、ポールは、その秘書と言った扱い?になるのか?
元々、この世界にポールは存在していなかったのだから、戸籍はどうなるのかと思っていたら、なんとか在留資格はなるらしい。
それからというもの、3人でお弁当を持って、ピクニック気分の探検に出かけることになった。いつあちらの世界に行っても大丈夫なように、大きなスーツケースを抱え、リュックサックを背負いと、それぞれのスタイルをして、行く。
フィリップは、もうあちらの世界に戻る気もない。ひろみは当然、元からの世界に留まるつもりでいるが、ポールのことがあるから、時空のゆがみがある場所までしか送ることしかできないつもりでいる。
一応北は秩父、南?西?は西尋坊までの範囲を休日の度にしらみつぶしに探すが、なかなか時空のゆがみを発見できない。
次官だけが無駄に流れていき、今頃あの世界でのマリオはどうしているかと思うと、気が気ではない。
マリオは、フィリップやポールの馬に引かれて、王都の厩舎に戻るはずだったのに。
今頃どうしているものやら、案外野生に帰って、元気よく駆けまわっていたら、いいのだけど……。
思い悩んで数日、ママから思いがけない京都旅行をプレゼントしてもらう。
「京都へは、撮影で何度も行っているけど、プライベートでは初めてかも?」
「ひろみちゃん、この間から、旦那さんとポールを連れて、あっちこっち探し回っているのは、何を探しているのか、ママに話してくれない?」
「行っても信じてくれないかもしれない。」
「そんなことはないわ。ママを信じて、どんなに荒唐無稽な話でも、ひろみちゃんが言うのなら、信じる。約束よ。」
自分を産んでくれたママにそこまで言われたら、本当のことを包み隠さず話すことにした。
「まぁ!では、フィリップもあちらの世界の人なの?なんて、ロマンティックな出会いなのかしら?」
ママは夢見る年頃でもないのに、うっとりとしている。
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