ポイ活聖女様~結婚に慎重になり過ぎて💦今世はやりたいように生きる

青の雀

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第3章

36.空の旅

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 真理子は異世界での聖魔法やポイントで交換したスキルで、重宝しているものは、料理スキルと瞬間移動、後は浄化魔法は瞬時に掃除が完了するので便利かな?

 ニッポンは異世界ほど未開の地ではないので、使う魔法が少なくて済むが、使わなくても消えてなくならないのがいい。

 必要があれば、たいていのことは間に合うと思う。でも、空を飛ぶことや海の上を歩いて渡るなど、突拍子もないことはできない。目立ってしまうので。そういえば、異世界の前世で息子夫婦に王位を譲った後、時折、領地の湖の上を歩いて渡ったものだったことを思い出しながら、ほくそ笑む。

 あの時は、湖に棲む魚からビックリされて声をよくかけられたものだ。その時は、乗馬パンツにハイヒールは脱いで、裸足で歩いたもの。だって、スカートだと魚が中に入り込んで大変だからね。裸足なら魚を踏んづけたところで、それほど衝撃がある?わけでもないだろうと思って、突き刺さるよりは、マシでしょ?とか思いながら、歩いたもの。

 ああ、懐かしいわ。でも、もう二度と戻れない世界。だって処女じゃないもの。自重を交えながら思い出し笑いをしているうちに、卒業式の火が近づいてくる。もう未婚ではないから、振袖は着られない。だけど、留めそでを着るほど、年寄りでもない。迷った挙句、つけさげ訪問着を着ることにしたのだ。そこそこ若いので、華やかさを残しつつ若奥様の気品漂う着こなしに、太郎は正直なところ、二度惚れしてしまうぐらいだった。

 それで、留学の際の荷物に、その訪問着もそっとしのばせることにする。

 そして、いよいよ新婚旅行兼留学に向けて、旅立つ日が来た。その日は改正で、最初にハワイへ行き、それから南半球のオーストラリアから世界一周の旅が始まる。

 ハーバード大学の最寄り国際空港は、ボストン東部のBoston Logan空港を利用するため、JALの直行便を利用せず、アメリカンテッド航空などを利用していくことになった。

 ヨーロッパからだとアメリカ東部は近い、飛行機には、ほとんど白人が搭乗している。

 ビジネスマンだけでなく、子供連れのファミリーが多いことも特徴的なのだ。真理子と太郎は、もったいないけどファーストクラスに乗ったので、座席が広く楽々で寝ることもできる。

 真理子は、ビデオを見て、ゆっくり過ごし、太郎は英会話の勉強に余念がない。東大生なら、一般教養の語学だけで、ペラペラの人が多いというのに、意思疎通ができなくては、コミュニケーションが成り立たないなどと言って、勉強をしている。真面目なんだから。

 真理子は、異世界チートスキルを持っているので、映画は何語であってもネイティヴで理解できるし、喋れるから、そんな心配はいらないのだけどね。

 あまりにもチートスキルが当たり前になり過ぎていて、あまりありがたみを感じていなかったけど、考えてみれば、コミュニケーションは、外国へ行くとどうしても心配になってしまうもののひとつに上げられるから、それだけでも、 不安要素がないということは非常にありがたいこと。

 下ない間にウトウトしていたら、ガタンという大きな音がコックピット辺りから、漏れ聞こえてくる。

 ん?なんとなく、進行方向に目を遣ると、そこには大きな竜巻状の柱が建っているのが見える。

 え!嘘!?それは、真理子の眼から見ると、竜巻ではなく、今まで過去に何度か体験したことがある、明らかな時空の歪みが起きている。

 なぜ、ここに!?今度こそ幸せな人生が送れると思っていたのに、この時空の歪みに吸い込まれてしまったら、また異世界へ飛ばされるか、はたまた、ここで全員墜落死してしまうかのどちらかだと思われる。

 ここにいる生娘と思われる人は乗っているのか?

 エコノミーまでは、見渡せないけど、少なくとも、ファーストクラスにはいない。だとしたら、全員投げ出されて、死ぬしかないのかもしれない。もう何度も死んでは、転生を繰り返してきたので、ある程度の余裕はあるが、隣の太郎を見ると完全にパニくっているのがわかる。それはそうだよね、普通。

「大丈夫だ。真理子、俺が付いている!」

 だから、何なのよ?とは言わない。

 黙って頷くが、その後、機体は大きくうねり出し、ダッチロールするようになる。そして錐もみ回転した状態で、どんどん真っ逆さまに落ちていく。機内は騒然となり、悲鳴が飛び交っている。

仕方なく、真理子は、機体全体に浮遊魔法をかけ、とにかく平行に安定させるように努める。

 別にこのまま墜ちちゃって、死んでもいいけど……、今までの人生の中で一番、平穏で幸せだったから、言えることで、「好事、魔多し」というからね。

 でも、カラダがバラバラになって死ぬのは勘弁してもらいたい。拾い集めて並べると腕が三本あったり、脚が一本しかなかったり、ということがあるらしい。

 今は、とにかく綺麗に死ねるのなら、それでよしと思うしかない。

 そうこう言っている間に、エンジン付近から、きな臭い匂いがしてくる。エンジンがあるのは、広報、つまりエコノミークラス。だkじゃらエコノミーは安い、一番危険だから料金も安い設定になっているのだけど、今はそんなことどうでもいい。
 
 達観していたものの、やっぱり死にたくない!
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