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8.結婚話
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すっかりドMになったまま、大さんとの結婚が決まる。
さくらの両親は、大さんが川村医院の次男だと知り、大喜びしている。さくらは一人娘で、いくいくは、婿を取り、佐倉クリニックを継がせるつもりでいたから。
あの合コンから、わずか1か月でのスピード婚だったが、カラダの相性がピッタリで、大さんが結婚を急いだために、結婚することになってしまったのだ。
川村大は、結婚さえしてしまえば、また開業医仲間とともに、性欲処理のハンターに出かけるつもりでいたのだ。
さくらを妻という名目で家にしばりつけ、自分は、抱きたいときにだけ、さくらを抱きながら、佐倉クリニックの後を継ぐ。
そんな虫のいい考えから、結婚を急いだ。
さくらは、確かに極上級の女だが、毎日、抱くとなると飽きる。たまには、ブカブカでもイケイケでもスカスカでも、他の女を味わいたくなる。
毎晩の寝物語で、さくらが一人娘だと知ってからは、結婚したいと申し出たのだ。
さくらは、結婚に当たり、二つだけ条件を提示する。それは、さくらの仕事を続けること、佐倉家に養子に入るからには、浮気をしないこと。
夫婦別性も考えたけど、佐倉の両親が養子の方が、今までの患者さんが混乱しないということで、婿養子を提案したという。
実のところ、川村大の医院は、火の車の経営状況で、一刻も早く佐倉クリニックに入りたかった。外資系OLと合コンしたのも、外資系OLは、内資企業に比べて、給料がはるかに高い。
医者のすべてが高給取りというわけではない。食えない医者の方が多い。ほんの一握りの開業医と民間の医療機関の勤務医だけが、勝ち組になる。
後は、国立大学付属病院の講師以上が辛うじて、食える医者というところ。
だから川村大は、どうしても、さくらを捕まえておきたかった。こんな優良物件、二度とお目にかからないことは、大が一番よく知っていた。
ウエディングドレスは、レンタルにして、別にデキ婚でもないから選び放題だった。ただ、あまりのスピード婚のため、招待状というよりも、電話連絡で、来るか来ないかの出欠を取った。
いつもの合コン感じを呼ぶかどうしようか、なぜか大さんともめる。
「あの娘は、よくないよ。」
「え?どうして?」
「あの娘は、さくらに悪影響を与える。だから、呼んではダメだよ。会社の人はなるたけ呼ばない方がいい。」
「そう?でも、結婚したことを言わないと、また合コンに誘われる可能性があるよ。」
「会社に結婚の報告だけをすればいい。誰と結婚した窯で、言う必要があるか?」
「うーん。まぁ、嫁に行くわけではないから、大学時代の友達だけにしようか。」
「あ、それいいね。さくらの大学の友達で、医者の娘っている?」
「高校の友達なら、いたよ。その娘、薬大に進学したから。」
そう。医者の娘で、出来が悪いと、たいてい薬大に進学するというのがある。それで就職するわけでもなく、結婚するまでの間、親の病院で腰掛程度の仕事?をする。ほとんど、仕事らしい仕事をしなくても、親の名前だけで、ベテラン看護師よりも高給をもらっているのだから、気楽なものだ。
その代わり、普通の大卒より、2年遅くまで薬大があるから、女の価値としては下がる。
男性医師から見れば、薬剤師など価値はない。薬剤師と付き合うぐらいなら、看護師の方がまだ使えるだけ、マシというもの。
24歳で卒業された娘など、年寄りで、処女だったら気持ちが悪いだけ、処女でなかったら、なかったで遊び歩いていたという印象がある。
現在の医療法には、看護基準なるものが存在していて、医師一人では、開業できない仕組みになっている。
薬剤師程度の薬学の知識なら、医師は十分備わっているので、必要がないが、看護師は貴重な存在で、そのため結婚相手としては、不足があるものの、看護師をつなぎとめるため、愛人にしている医師が多い。
看護師の給料に愛人としてのお手当てを上乗せする形で、高給を支払う。
それなら、いっそのこと看護師を妻に娶ればいいのではないかと思われるだろうが、それでは世間体が悪い。
医師の妻は親が医師か、本人が医師でなければ、周りから白い目で見られるのがオチなのだ。
その点、さくらは両親が医者で、しかも開業医。それに22歳で美人の処女とくれば、これはもうトロフィーワイフと呼べる水準で、捕まえた川村大からしてみれば、御の字ともいえる申し分がない相手だったというわけで、結婚を急いだのだ。
それなのに、結婚後、浮気を前提としているところが許されない瑕疵だということに気づいていない。
さくらの会社の合コン幹事を呼べば、さくらが合コン相手と結婚したことがバレバレになり、大の女狩りをしている仲間を呼ぶのに、鉢合わせはマズイだろうと思った。
イケイケ幹事をヤリ捨てた仲間がいる以上、あの女は呼べない。それに聞くところによれば、イケイケはブカブカだったというから、どれだけ遊び歩いているのかと思うし、病気の心配もある。
そんな女を新婦の友人として、見たくはないという本音がある。
さくらの両親は、大さんが川村医院の次男だと知り、大喜びしている。さくらは一人娘で、いくいくは、婿を取り、佐倉クリニックを継がせるつもりでいたから。
あの合コンから、わずか1か月でのスピード婚だったが、カラダの相性がピッタリで、大さんが結婚を急いだために、結婚することになってしまったのだ。
川村大は、結婚さえしてしまえば、また開業医仲間とともに、性欲処理のハンターに出かけるつもりでいたのだ。
さくらを妻という名目で家にしばりつけ、自分は、抱きたいときにだけ、さくらを抱きながら、佐倉クリニックの後を継ぐ。
そんな虫のいい考えから、結婚を急いだ。
さくらは、確かに極上級の女だが、毎日、抱くとなると飽きる。たまには、ブカブカでもイケイケでもスカスカでも、他の女を味わいたくなる。
毎晩の寝物語で、さくらが一人娘だと知ってからは、結婚したいと申し出たのだ。
さくらは、結婚に当たり、二つだけ条件を提示する。それは、さくらの仕事を続けること、佐倉家に養子に入るからには、浮気をしないこと。
夫婦別性も考えたけど、佐倉の両親が養子の方が、今までの患者さんが混乱しないということで、婿養子を提案したという。
実のところ、川村大の医院は、火の車の経営状況で、一刻も早く佐倉クリニックに入りたかった。外資系OLと合コンしたのも、外資系OLは、内資企業に比べて、給料がはるかに高い。
医者のすべてが高給取りというわけではない。食えない医者の方が多い。ほんの一握りの開業医と民間の医療機関の勤務医だけが、勝ち組になる。
後は、国立大学付属病院の講師以上が辛うじて、食える医者というところ。
だから川村大は、どうしても、さくらを捕まえておきたかった。こんな優良物件、二度とお目にかからないことは、大が一番よく知っていた。
ウエディングドレスは、レンタルにして、別にデキ婚でもないから選び放題だった。ただ、あまりのスピード婚のため、招待状というよりも、電話連絡で、来るか来ないかの出欠を取った。
いつもの合コン感じを呼ぶかどうしようか、なぜか大さんともめる。
「あの娘は、よくないよ。」
「え?どうして?」
「あの娘は、さくらに悪影響を与える。だから、呼んではダメだよ。会社の人はなるたけ呼ばない方がいい。」
「そう?でも、結婚したことを言わないと、また合コンに誘われる可能性があるよ。」
「会社に結婚の報告だけをすればいい。誰と結婚した窯で、言う必要があるか?」
「うーん。まぁ、嫁に行くわけではないから、大学時代の友達だけにしようか。」
「あ、それいいね。さくらの大学の友達で、医者の娘っている?」
「高校の友達なら、いたよ。その娘、薬大に進学したから。」
そう。医者の娘で、出来が悪いと、たいてい薬大に進学するというのがある。それで就職するわけでもなく、結婚するまでの間、親の病院で腰掛程度の仕事?をする。ほとんど、仕事らしい仕事をしなくても、親の名前だけで、ベテラン看護師よりも高給をもらっているのだから、気楽なものだ。
その代わり、普通の大卒より、2年遅くまで薬大があるから、女の価値としては下がる。
男性医師から見れば、薬剤師など価値はない。薬剤師と付き合うぐらいなら、看護師の方がまだ使えるだけ、マシというもの。
24歳で卒業された娘など、年寄りで、処女だったら気持ちが悪いだけ、処女でなかったら、なかったで遊び歩いていたという印象がある。
現在の医療法には、看護基準なるものが存在していて、医師一人では、開業できない仕組みになっている。
薬剤師程度の薬学の知識なら、医師は十分備わっているので、必要がないが、看護師は貴重な存在で、そのため結婚相手としては、不足があるものの、看護師をつなぎとめるため、愛人にしている医師が多い。
看護師の給料に愛人としてのお手当てを上乗せする形で、高給を支払う。
それなら、いっそのこと看護師を妻に娶ればいいのではないかと思われるだろうが、それでは世間体が悪い。
医師の妻は親が医師か、本人が医師でなければ、周りから白い目で見られるのがオチなのだ。
その点、さくらは両親が医者で、しかも開業医。それに22歳で美人の処女とくれば、これはもうトロフィーワイフと呼べる水準で、捕まえた川村大からしてみれば、御の字ともいえる申し分がない相手だったというわけで、結婚を急いだのだ。
それなのに、結婚後、浮気を前提としているところが許されない瑕疵だということに気づいていない。
さくらの会社の合コン幹事を呼べば、さくらが合コン相手と結婚したことがバレバレになり、大の女狩りをしている仲間を呼ぶのに、鉢合わせはマズイだろうと思った。
イケイケ幹事をヤリ捨てた仲間がいる以上、あの女は呼べない。それに聞くところによれば、イケイケはブカブカだったというから、どれだけ遊び歩いているのかと思うし、病気の心配もある。
そんな女を新婦の友人として、見たくはないという本音がある。
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