60 / 99
第2章
60.留学3
翌日も、学園に行くと、側近の方に待ち伏せされていた。
「ったく、どこまでしつこいのでございますか?これでは、ストーカーと変わりがございませんわね」
「あい、すまぬ。されどクリストファー殿下が、どうしてもお会いして、謝罪したいと申されまして……我々も、困り果てているのでございます」
「あの殿下、クリストファー様とおっしゃるのね?この国に来たばかりで、よくわからないけど、わたくしも故郷の王太子殿下から婚約破棄されたので、この国を新天地だと思い、婚活しに来たわけです、ですから、そっとしていただきたいのです」
「なんと!ジェニファー嬢も婚約破棄されてしまわれたと言われるのですね!それで、ご立腹していらっしゃるから、クリストファー殿下とは、お会いすることを躊躇っていらっしゃるということですか?」
「有り体に言えば、その通りですわ。わかったら、二度とわたくしの前に現れないでいただけるかしら?正直なところ、縁起が悪いったら、ありゃしない」
あれほど、ハッキリお断りしたのに、また次の日にも、側近の方が見える。
もう、こうなれば我慢比べというか、なんというか。側近の方の見上げた根性というべきかもしれない。
それで、とうとう根負けしてしまい、今、学園の制服を着たまま、王城の応接間に座っている。
家に帰れば、いくらでもいいドレスを持っているが、着替えるのも邪魔くさいし、どうせすぐ帰るのだから、と制服のまま来ている。後ろには、一応、護衛の騎士が付いているけど、いざとなれば、魔物ぐらい一人でも倒せるので、飾りというしかない。
「いや、お待たせして申し訳ない。それに、先日は、婚約者殿と間違えてしまって、まことに重ね重ねすまないことをした」
まさか!?それだけを言うために、わたくしをわざわざここまで、ご足労をさせたの!?めっちゃ、ムカつく。
「カトリーヌ様との婚約破棄はいかがなされましたの?」
「ああ、それか……実は、王家の恥を晒すようで、みっともないが私の弟とカトリーヌ嬢は、小さいときから思いあっているのだが、父が無理やり私とカトリーヌ嬢を婚約させたせいで、カトリーヌ嬢と婚約破棄すれば、王位を弟に譲るつもりでいたのだが、なんだかジェニファー様のおかげで、すんなりコトが運びまして、今日はそのお礼も兼ねて、一度ちゃんとご挨拶をと思いまして……お呼び立てしました」
「そうですか。それはようございました。カトリーヌ様も想い人と結ばれることになり、さぞかしお喜びでしょうね」
「はい。あの二人を見ていると、心が和みます。真に愛し合っている者同士が結ばれることが本来あるべき姿だと思います。ところで、ジェニファー様は、国元で婚約破棄されたばかりだと伺いまして、もしよろしければ、これも何かのご縁ですから、私と結婚していただけないでしょうか?」
「はあ?」
「いや、驚かれても致し方がないのですが、実はあの人違いの時から、ジェニファー様に一目ぼれを致しまして……ダメですよね?でも、ジェニファー様が心変わりされるまで、いつまでも、お待ちしています。どうか私を一人の男として、ジェニファー様の婚約者候補の一人に加えていただけませんでしょうか?」
これは、思わぬ展開になった。
確かに新品の優良物件だけど……。ここで、すぐハイ。とは、返事できないよね。いや、言ってもいいか?手付だけなら、後でキャンセルすることも可能か……?でも、物欲しそうにしているように見えたのか?
「あの……。それでしたら、わたくしの方も異存がございません」
「えっ!?それは、つまり、私を婚約者としてもいいということでございましょうか?」
「はい。この国には、婚活で参った次第でございますから。こんなに早く婚約者候補が見つかるとは、思ってもおりませんでした」
「ったく、どこまでしつこいのでございますか?これでは、ストーカーと変わりがございませんわね」
「あい、すまぬ。されどクリストファー殿下が、どうしてもお会いして、謝罪したいと申されまして……我々も、困り果てているのでございます」
「あの殿下、クリストファー様とおっしゃるのね?この国に来たばかりで、よくわからないけど、わたくしも故郷の王太子殿下から婚約破棄されたので、この国を新天地だと思い、婚活しに来たわけです、ですから、そっとしていただきたいのです」
「なんと!ジェニファー嬢も婚約破棄されてしまわれたと言われるのですね!それで、ご立腹していらっしゃるから、クリストファー殿下とは、お会いすることを躊躇っていらっしゃるということですか?」
「有り体に言えば、その通りですわ。わかったら、二度とわたくしの前に現れないでいただけるかしら?正直なところ、縁起が悪いったら、ありゃしない」
あれほど、ハッキリお断りしたのに、また次の日にも、側近の方が見える。
もう、こうなれば我慢比べというか、なんというか。側近の方の見上げた根性というべきかもしれない。
それで、とうとう根負けしてしまい、今、学園の制服を着たまま、王城の応接間に座っている。
家に帰れば、いくらでもいいドレスを持っているが、着替えるのも邪魔くさいし、どうせすぐ帰るのだから、と制服のまま来ている。後ろには、一応、護衛の騎士が付いているけど、いざとなれば、魔物ぐらい一人でも倒せるので、飾りというしかない。
「いや、お待たせして申し訳ない。それに、先日は、婚約者殿と間違えてしまって、まことに重ね重ねすまないことをした」
まさか!?それだけを言うために、わたくしをわざわざここまで、ご足労をさせたの!?めっちゃ、ムカつく。
「カトリーヌ様との婚約破棄はいかがなされましたの?」
「ああ、それか……実は、王家の恥を晒すようで、みっともないが私の弟とカトリーヌ嬢は、小さいときから思いあっているのだが、父が無理やり私とカトリーヌ嬢を婚約させたせいで、カトリーヌ嬢と婚約破棄すれば、王位を弟に譲るつもりでいたのだが、なんだかジェニファー様のおかげで、すんなりコトが運びまして、今日はそのお礼も兼ねて、一度ちゃんとご挨拶をと思いまして……お呼び立てしました」
「そうですか。それはようございました。カトリーヌ様も想い人と結ばれることになり、さぞかしお喜びでしょうね」
「はい。あの二人を見ていると、心が和みます。真に愛し合っている者同士が結ばれることが本来あるべき姿だと思います。ところで、ジェニファー様は、国元で婚約破棄されたばかりだと伺いまして、もしよろしければ、これも何かのご縁ですから、私と結婚していただけないでしょうか?」
「はあ?」
「いや、驚かれても致し方がないのですが、実はあの人違いの時から、ジェニファー様に一目ぼれを致しまして……ダメですよね?でも、ジェニファー様が心変わりされるまで、いつまでも、お待ちしています。どうか私を一人の男として、ジェニファー様の婚約者候補の一人に加えていただけませんでしょうか?」
これは、思わぬ展開になった。
確かに新品の優良物件だけど……。ここで、すぐハイ。とは、返事できないよね。いや、言ってもいいか?手付だけなら、後でキャンセルすることも可能か……?でも、物欲しそうにしているように見えたのか?
「あの……。それでしたら、わたくしの方も異存がございません」
「えっ!?それは、つまり、私を婚約者としてもいいということでございましょうか?」
「はい。この国には、婚活で参った次第でございますから。こんなに早く婚約者候補が見つかるとは、思ってもおりませんでした」
あなたにおすすめの小説
【完結】王位に拘る元婚約者様へ
凛 伊緒
恋愛
公爵令嬢ラリエット・ゼンキースア、18歳。
青みがかった銀の髪に、金の瞳を持っている。ラリエットは誰が見ても美しいと思える美貌の持ち主だが、『闇魔法使い』が故に酷い扱いを受けていた。
虐げられ、食事もろくに与えられない。
それらの行為の理由は、闇魔法に対する恐怖からか、或いは彼女に対する嫉妬か……。
ラリエットには、5歳の頃に婚約した婚約者がいた。
名はジルファー・アンドレイズ。このアンドレイズ王国の王太子だった。
しかし8歳の時、ラリエットの魔法適正が《闇》だということが発覚する。これが、全ての始まりだった──
婚約破棄された公爵令嬢ラリエットが名前を変え、とある事情から再び王城に戻り、王太子にざまぁするまでの物語──
※ご感想・ご指摘 等につきましては、近況ボードをご確認くださいませ。
今、私は幸せなの。ほっといて
青葉めいこ
ファンタジー
王族特有の色彩を持たない無能な王子をサポートするために婚約した公爵令嬢の私。初対面から王子に悪態を吐かれていたので、いつか必ず婚約を破談にすると決意していた。
卒業式のパーティーで、ある告白(告発?)をし、望み通り婚約は破談となり修道女になった。
そんな私の元に、元婚約者やら弟やらが訪ねてくる。
「今、私は幸せなの。ほっといて」
小説家になろうにも投稿しています。
冤罪で追放された令嬢〜周囲の人間達は追放した大国に激怒しました〜
影茸
恋愛
王国アレスターレが強国となった立役者とされる公爵令嬢マーセリア・ラスレリア。
けれどもマーセリアはその知名度を危険視され、国王に冤罪をかけられ王国から追放されることになってしまう。
そしてアレスターレを強国にするため、必死に動き回っていたマーセリアは休暇気分で抵抗せず王国を去る。
ーーー だが、マーセリアの追放を周囲の人間は許さなかった。
※一人称ですが、視点はころころ変わる予定です。視点が変わる時には題名にその人物の名前を書かせていただきます。
わたくしがお父様に疎まれている?いいえ、目に入れても痛くない程溺愛されております。
織り子
ファンタジー
王国貴族院の卒業記念パーティーの場で、大公家の令嬢ルクレツィア・アーヴェントは王太子エドワードから突然の婚約破棄を告げられる。
父であるアーヴェント大公に疎まれている――
噂を知った王太子は、彼女を公衆の面前で侮辱する。
悪役断罪?そもそも何かしましたか?
SHIN
恋愛
明日から王城に最終王妃教育のために登城する、懇談会パーティーに参加中の私の目の前では多人数の男性に囲まれてちやほやされている少女がいた。
男性はたしか婚約者がいたり妻がいたりするのだけど、良いのかしら。
あら、あそこに居ますのは第二王子では、ないですか。
えっ、婚約破棄?別に構いませんが、怒られますよ。
勘違い王子と企み少女に巻き込まれたある少女の話し。
異世界に逃げたシングルマザー経理は、定時退勤だけは譲れない
木風
恋愛
DV夫から一歳の娘を抱えて逃げた鈴木優子は、光に飲まれて異世界の王宮へ転移してしまう。
生きるために差し出した武器は簿記と経理経験――崩壊寸前の王宮会計を『複式簿記』で立て直すことに。
ただし譲れない条件はひとつ、「午後五時の定時退勤」。娘の迎えが最優先だからだ。
その姿勢に、なぜか若き国王ヴィクトルが毎日経理室へ通い始めて――仕事と子育ての先に、家族の形が芽吹いていく。
【完結】婚約破棄に祝砲を。あら、殿下ったらもうご結婚なさるのね? では、祝辞代わりに花嫁ごと吹き飛ばしに伺いますわ。
猫屋敷むぎ
恋愛
王都最古の大聖堂。
ついに幸せいっぱいの結婚式を迎えた、公女リシェル・クレイモア。
しかし、一年前。同じ場所での結婚式では――
見知らぬ女を連れて現れたセドリック王子が、高らかに宣言した。
「俺は――愛を選ぶ! お前との婚約は……破棄だ!」
確かに愛のない政略結婚だったけれど。
――やがて、仮面の執事クラウスと共に踏み込む、想像もできなかった真実。
「お嬢様、祝砲は芝居の終幕でと、相場は決まっております――」
仮面が落ちるとき、空を裂いて祝砲が鳴り響く。
シリアスもラブも笑いもまとめて撃ち抜く、“婚約破棄から始まる、公女と執事の逆転ロマンス劇場”、ここに開幕!
――ミステリ仕立ての愛と逆転の物語です。スッキリ逆転、ハピエン保証。
※「小説家になろう」にも掲載。
※ アルファポリス完結恋愛13位。応援ありがとうございます。