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姉を見下す妹
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王宮の夜会での一コマ
「侯爵令嬢マリアンヌ、貴様との婚約は今をもって破棄することとする。」
「なぜでございましょうか?理由をお聞かせ願いたいのですが。」
「貴様の妹リリアーヌ嬢のほうがいいからではないか、リリアーヌ嬢は見た目可憐で庇護欲がそそる。貴様とは大違いだ。貴様は、一人でも生きていけるだろうが、俺は、リリアーヌの側にいてやりたいのだ。あの美しく可憐な容姿に心奪われてしまったのだ。」
高らかに宣言しているのは、侯爵家令息エドワード様である。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
今、婚約破棄を突きつけられているのは、私の姉、マリアンヌです。
ざまあみろ、と内心思っているのは、妹のリリアーヌ、私のことです。
姉は、私に比べれば、何も持っていないブスで愚鈍で。別に小さい時から仲が悪かったわけではないのよ。幼い時は、けっこういいお姉さんだったんだけど、ちょっと鈍くさいのよね。
ある時、私が泣きまねしたら、周囲の大人たちは、皆、私の味方になってくれたのよ。それでこれは遣える!とひらめいたのよ。お姉さんが悪かったわけではなく、単なる私の我が儘だったと記憶しているわ。だけど、その時瞳を潤ませて、泣くフリをしたら大人はイチコロだった。私のほうが美人で可愛い顔をしていたから、大人はなんでも私の言うことに賛同してくれたのよ。悪いのは、ブスな姉で妹に嫉妬して、意地悪をしていると勝手に解釈してくれるようになったのよ。
姉は決してバカではないのだけど、女としては、バカだと思うわ。自分の女としての最大の武器を遣わず理詰めでものを解決しようとするから、涙よ。女の武器は涙!でも、姉は涙を見せることは負けだと思っているらしい。だから、バカなのよ。
!姉との婚約破棄が終わったらしく、エドワード様が私のほうへ来られるわ。私よりもイイ男を婚約者にするからよ。バカ・マリアンヌ。
「リリアーヌ嬢、相変わらず君は、美しい。どうか、私の婚約者になってほしい。」
「そ、そんな姉を差し置いて、エドワード様と婚約なんて……、姉に申し訳が立たず……、姉に恨まれてしまいますわ。」
ハイ、ここでいつもの泣きまね。瞳に涙をいっぱい浮かべて上目遣いでエドワード様を見つめる。
「君の姉さんのマリアンヌとは、婚約破棄したよ。だから、何も障害はない。大丈夫だよ。」
「それなら、なおさらですわ。姉が自分から辞退したのならともかく、姉の婚約者を奪ったみたいで……。」
リリアーヌ語を訳せば、お前みたいなくだらないオトコ興味がないんだよ。たった一人の女にも愛を全うできないクズ、どうせまた、もっと若くて可憐な女が出てきたら、コロっと態度変えて、ポイする気だろ。
「リリアーヌ嬢、君はなんと心根が優しいのだろう。ますます君が欲しくなった。愛しているよ。リリアーヌ。」
そういって、リリアーヌを抱き寄せようとするエドワードの手からするりと身を翻して、
「たった今、姉と婚約破棄して、妹に懸想するなど……、私が誘惑しているように見えるではございませんか?」
「ああ、そういう風にも、見えるな。済まなかった。ことを急ぎすぎたようだ、改めて、御父上に婚約の申し込みをするよ。前向きに検討してくれ。」
リリアーヌ語、誰がお前なんぞと婚約するか!マリアンヌも大した男を掴まないわね。まあ、ブスでバカだから仕方ないか。マリアンヌは私の当て馬。当て馬は当て馬らしく、悲しんでないで、さっさと次の男、捕まえてきなさい。
帰宅してから、姉は父と何やら話し込んでいるようだった。あとで偵察に行こうかしら。
姉は、修道院に入るらしい。ええ!私の当て馬が、なんてところに行くのよ。そしたら、私が侯爵家の家督を継ぐ羽目になるの?いやよ。貴族の次男坊、三男坊なんてロクな男いないじゃないの!
美人で可愛い妹のほうが、優秀な婿養子の来てがあると、父が踏んだらしい。
ちょっと、やり過ぎた?とにかく家督を継ぐのは嫌だから、上目遣いで父にお願いしてみよう。そう思っていたら、リリアーヌの部屋の扉がノック音がして父が入ってきた。
「リリアーヌ、ちょっといいか?実は、リリアーヌの婚約者が決まったよ。相手はエドワード侯爵令息だ、喜ばしいことに、わが家へ養子に来てもいいと言ってくださっている。どうだ?嫡男でありながら、養子に来てもいいと仰ってくださっているのは実にめでたい。お前さえよければ、すぐにでも結婚式をしたいとおっしゃっているのだが。」
「嫌です!お父様、エドワード様だけは、絶対に、いやですわ。だって、お姉さまの婚約者だった方ではありませんか?それを妹に乗り換えるなど……、お姉さまに対して、ひどい!とは、思われませんか?」
「エドワード様が結婚相手になるとは、もう決まった話だ。諦めてくれ。
今度ばかりは、上目遣いでもダメだったわ。よりによって、婚約者・結婚相手がマリアンヌのお古になるとは、ドレスでも宝石でもなんでもリリアーヌ・ファーストだったのに、リリアーヌのお古をマリアンヌが着ていたのである。
マリアンヌが修道院へ行く日が決まり、その日が私とエドワード様の結婚式となった。我が侯爵邸から、マリアンヌ一人いなくなるとすぐ一人エドワード様が入ってくるということで、部屋の割り振りは、今まで通りで済むからという理由で。ということは、マリアンヌの部屋がなくなり、そこはエドワードの部屋となるわけである。
結婚式が終わり、晴れて、エドワード様と夫婦になったのだが、初夜をどうしようかと思い悩んでいる。なんで、嫌いな男に抱かれなくてはならないの?どうやって、やり過ごせないかを考えている。
夕食のスープに眠り薬を仕込んでもらおうか、食後のお茶のほうがいいか?姉のことをダシにして、白い結婚を提案してみようか?
いろいろ考えるが、エドワードより、もっとクズと結婚させられるよりは、まだマシかも?一応、エドワードは侯爵家の嫡男だったわけで、いやいや、埋めれてきた順番がただ早かっただけなのだから、嫡男でも次男でもクズはクズ。
仕方なく、おとなしく抱かれたわ。エドワードは自分だけが満足すればいいというタイプだったみたい。前戯もロクにされず、いきなり、ズボっだったから、痛かったわ。でも、満足したみたいですぐ寝てくれたから、良かったのかもしれない。朝まで、しつこいのは嫌だからね。
こんな日々が今夜から、ずっと続くかと思えば、気が重い。初夜から毎晩、求められる。全裸にされて、キスだけされて、あとズボっです。それで終わるのだけど、正直、苦痛でしかない。最初の夜ほどは痛くないけど、今でも十分に痛い。拷問のような痛みである。
お友達から聞いていた快感とは、程遠い夜の営みである。
ふと、マリアンヌのことを思い出す。お姉さま、どうしていらっしゃるかしら?こんなことなら、エドワードをお姉さまから奪わないでおけばよかった。
リリアーヌが、マリアンヌのことを思い出した日に驚くべき知らせが舞い込んだ。
マリアンヌは、自ら志願して修道女になったのだけど、修道院で聖女認定されて、王太子殿下との婚約が決まり、来週、挙式されるらしい、との連絡が来たのである。
挙式でのバージンロードでは、教皇様が父の代わりを務めるらしく、父は参列不要と連絡があったらしい。
「なんだって!? なんで、お姉さまが幸せになるのよ!私に、ひどいクズ男を押し付けといて!許せない!」
結婚式に参列不要と連絡があったにもかかわらず、リリアーヌは結婚式に「妹」として乗り込んでいき、「お姉さまが聖女だなんて、ありえないわ!私が聖女のはずよ!」と怒鳴り込み、念のため、リリアーヌの聖女判定をしたところ、水晶玉は何も反応しなく、偽聖女としての汚名を着せられ、国外追放となりました。だって、非処女だから、反応しないわよね。
侯爵家の家督は、婿であるエドワードが継ぎ、新しく若い嫁をもらいましたが、リリアーヌより新しい嫁のほうが従順で、カラダが何倍もよかったらしい。
リリアーヌは、手かせ足かせをされたまま、国境付近で罪人用の馬車から降ろされ、盗賊に犯されて、初めて女の悦びを知り、盗賊の情婦として生きるはめになったとか、ならなかったとか。
後の祭り話を書こうとしていて、マリアンヌがあまりに不憫なので、つい玉の輿に乗せてしまいました。これを最終話?としたいです。いやいや、まだ書くかもしれないので、うーん、書いたら読んでね。
「侯爵令嬢マリアンヌ、貴様との婚約は今をもって破棄することとする。」
「なぜでございましょうか?理由をお聞かせ願いたいのですが。」
「貴様の妹リリアーヌ嬢のほうがいいからではないか、リリアーヌ嬢は見た目可憐で庇護欲がそそる。貴様とは大違いだ。貴様は、一人でも生きていけるだろうが、俺は、リリアーヌの側にいてやりたいのだ。あの美しく可憐な容姿に心奪われてしまったのだ。」
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今、婚約破棄を突きつけられているのは、私の姉、マリアンヌです。
ざまあみろ、と内心思っているのは、妹のリリアーヌ、私のことです。
姉は、私に比べれば、何も持っていないブスで愚鈍で。別に小さい時から仲が悪かったわけではないのよ。幼い時は、けっこういいお姉さんだったんだけど、ちょっと鈍くさいのよね。
ある時、私が泣きまねしたら、周囲の大人たちは、皆、私の味方になってくれたのよ。それでこれは遣える!とひらめいたのよ。お姉さんが悪かったわけではなく、単なる私の我が儘だったと記憶しているわ。だけど、その時瞳を潤ませて、泣くフリをしたら大人はイチコロだった。私のほうが美人で可愛い顔をしていたから、大人はなんでも私の言うことに賛同してくれたのよ。悪いのは、ブスな姉で妹に嫉妬して、意地悪をしていると勝手に解釈してくれるようになったのよ。
姉は決してバカではないのだけど、女としては、バカだと思うわ。自分の女としての最大の武器を遣わず理詰めでものを解決しようとするから、涙よ。女の武器は涙!でも、姉は涙を見せることは負けだと思っているらしい。だから、バカなのよ。
!姉との婚約破棄が終わったらしく、エドワード様が私のほうへ来られるわ。私よりもイイ男を婚約者にするからよ。バカ・マリアンヌ。
「リリアーヌ嬢、相変わらず君は、美しい。どうか、私の婚約者になってほしい。」
「そ、そんな姉を差し置いて、エドワード様と婚約なんて……、姉に申し訳が立たず……、姉に恨まれてしまいますわ。」
ハイ、ここでいつもの泣きまね。瞳に涙をいっぱい浮かべて上目遣いでエドワード様を見つめる。
「君の姉さんのマリアンヌとは、婚約破棄したよ。だから、何も障害はない。大丈夫だよ。」
「それなら、なおさらですわ。姉が自分から辞退したのならともかく、姉の婚約者を奪ったみたいで……。」
リリアーヌ語を訳せば、お前みたいなくだらないオトコ興味がないんだよ。たった一人の女にも愛を全うできないクズ、どうせまた、もっと若くて可憐な女が出てきたら、コロっと態度変えて、ポイする気だろ。
「リリアーヌ嬢、君はなんと心根が優しいのだろう。ますます君が欲しくなった。愛しているよ。リリアーヌ。」
そういって、リリアーヌを抱き寄せようとするエドワードの手からするりと身を翻して、
「たった今、姉と婚約破棄して、妹に懸想するなど……、私が誘惑しているように見えるではございませんか?」
「ああ、そういう風にも、見えるな。済まなかった。ことを急ぎすぎたようだ、改めて、御父上に婚約の申し込みをするよ。前向きに検討してくれ。」
リリアーヌ語、誰がお前なんぞと婚約するか!マリアンヌも大した男を掴まないわね。まあ、ブスでバカだから仕方ないか。マリアンヌは私の当て馬。当て馬は当て馬らしく、悲しんでないで、さっさと次の男、捕まえてきなさい。
帰宅してから、姉は父と何やら話し込んでいるようだった。あとで偵察に行こうかしら。
姉は、修道院に入るらしい。ええ!私の当て馬が、なんてところに行くのよ。そしたら、私が侯爵家の家督を継ぐ羽目になるの?いやよ。貴族の次男坊、三男坊なんてロクな男いないじゃないの!
美人で可愛い妹のほうが、優秀な婿養子の来てがあると、父が踏んだらしい。
ちょっと、やり過ぎた?とにかく家督を継ぐのは嫌だから、上目遣いで父にお願いしてみよう。そう思っていたら、リリアーヌの部屋の扉がノック音がして父が入ってきた。
「リリアーヌ、ちょっといいか?実は、リリアーヌの婚約者が決まったよ。相手はエドワード侯爵令息だ、喜ばしいことに、わが家へ養子に来てもいいと言ってくださっている。どうだ?嫡男でありながら、養子に来てもいいと仰ってくださっているのは実にめでたい。お前さえよければ、すぐにでも結婚式をしたいとおっしゃっているのだが。」
「嫌です!お父様、エドワード様だけは、絶対に、いやですわ。だって、お姉さまの婚約者だった方ではありませんか?それを妹に乗り換えるなど……、お姉さまに対して、ひどい!とは、思われませんか?」
「エドワード様が結婚相手になるとは、もう決まった話だ。諦めてくれ。
今度ばかりは、上目遣いでもダメだったわ。よりによって、婚約者・結婚相手がマリアンヌのお古になるとは、ドレスでも宝石でもなんでもリリアーヌ・ファーストだったのに、リリアーヌのお古をマリアンヌが着ていたのである。
マリアンヌが修道院へ行く日が決まり、その日が私とエドワード様の結婚式となった。我が侯爵邸から、マリアンヌ一人いなくなるとすぐ一人エドワード様が入ってくるということで、部屋の割り振りは、今まで通りで済むからという理由で。ということは、マリアンヌの部屋がなくなり、そこはエドワードの部屋となるわけである。
結婚式が終わり、晴れて、エドワード様と夫婦になったのだが、初夜をどうしようかと思い悩んでいる。なんで、嫌いな男に抱かれなくてはならないの?どうやって、やり過ごせないかを考えている。
夕食のスープに眠り薬を仕込んでもらおうか、食後のお茶のほうがいいか?姉のことをダシにして、白い結婚を提案してみようか?
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仕方なく、おとなしく抱かれたわ。エドワードは自分だけが満足すればいいというタイプだったみたい。前戯もロクにされず、いきなり、ズボっだったから、痛かったわ。でも、満足したみたいですぐ寝てくれたから、良かったのかもしれない。朝まで、しつこいのは嫌だからね。
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お友達から聞いていた快感とは、程遠い夜の営みである。
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リリアーヌが、マリアンヌのことを思い出した日に驚くべき知らせが舞い込んだ。
マリアンヌは、自ら志願して修道女になったのだけど、修道院で聖女認定されて、王太子殿下との婚約が決まり、来週、挙式されるらしい、との連絡が来たのである。
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「なんだって!? なんで、お姉さまが幸せになるのよ!私に、ひどいクズ男を押し付けといて!許せない!」
結婚式に参列不要と連絡があったにもかかわらず、リリアーヌは結婚式に「妹」として乗り込んでいき、「お姉さまが聖女だなんて、ありえないわ!私が聖女のはずよ!」と怒鳴り込み、念のため、リリアーヌの聖女判定をしたところ、水晶玉は何も反応しなく、偽聖女としての汚名を着せられ、国外追放となりました。だって、非処女だから、反応しないわよね。
侯爵家の家督は、婿であるエドワードが継ぎ、新しく若い嫁をもらいましたが、リリアーヌより新しい嫁のほうが従順で、カラダが何倍もよかったらしい。
リリアーヌは、手かせ足かせをされたまま、国境付近で罪人用の馬車から降ろされ、盗賊に犯されて、初めて女の悦びを知り、盗賊の情婦として生きるはめになったとか、ならなかったとか。
後の祭り話を書こうとしていて、マリアンヌがあまりに不憫なので、つい玉の輿に乗せてしまいました。これを最終話?としたいです。いやいや、まだ書くかもしれないので、うーん、書いたら読んでね。
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