16 / 84
スクール編
勧誘
しおりを挟む
「だから提案と言ってはなんだが、どうじゃチェイサー君。ジャスターズに入らんか」
「……へ?」
俺の聞き間違えじゃなければ、今ジャスターズに勧誘されたよな?
話が急展開すぎて思考がついて来ないんだが。
「今ジャスターズには実践経験の少ない者が多いんじゃよ。今回の騒動ですぐに駆けつけられなかったのもその理由じゃ」
「い、いや、そうかもしれないですが。だからって俺がジャスターズに入る理由にはならなくないですか」
「あのキューズの幹部と闘った実績があるじゃろ」
「あれは」
「ロール君のお陰なのは確かじゃが、それまで耐えていたのはチェイサー君の力じゃないか」
何かを言えばすぐ上から押さえつけられ、俺が反論する暇もなく言葉のラッシュが飛んでくる。
これが校長というものなのか、それともこの人の性格なのか。
とにかく今分かった事は、俺はこの人が苦手って事だ。
「急に言われても、俺が来たのはつい最近ですよ。まだここの事も分かってないし、進路も決めてないんですよ」
「進路? チェイサー君はまだ進路の話をされてないのかい」
咄嗟に出て来た言葉なのでその意味を理解していなかったが、どうやら校長には進路という言葉が引っかかったらしい。
「はい。まだ進路の話とやらはされていません。なので、どこに行くかはまだ決めていないんです」
ここからはハッタリが勝負の鍵を握っている。
進路の話が出て来てから明らかに校長の態度が変わった。
「進路が分からない以上は私も口出しは出来ないの。仕方ない。進路が決まったらまたここに来てくれ」
あっさりと終わってしまった。
てっきり今から夜まで口論を続けると思っていたんだが。
俺が呆然としているとカラカラとカーテンが開けられ、ナインハーズが入ってくる。
「話は終わったか? ストリート」
既に校長は居なくなっており、再びナインハーズと2人きりになった。
「言い合っていた様に聞こえたが、校長とどんな話をしてたんだ?」
どうやらさっきの声は外に漏れていたらしい。
内容は分からずとも、大体の状況は把握できた様だ。
「実はジャスターズに勧誘された」
「ジャスターズに!? なんて返事したんだ」
「もちろん断った。つもりだけど、実際はぐらかしただけかもしれない。あの人グイグイくるから俺は苦手だな」
俺が問いに答えると、ナインハーズは驚いたのか目を大きく開く。
しかしすぐにそれを戻し、呆れた風に聞いてくる。
「なんで断ったんだ。いいチャンスだったんじゃないか」
「チャンス?」
「スクールからジャスターズに入るには、最低でも半年はかるんだぞ? 別にストリートは社会復帰なんて考えてないだろうし、断る理由が分からない」
「それは……」
振り返ってみると、自分でもなぜ断ったのか見当がつかない。
普通に考えてみれば、ここにいる奴は犯罪者や救えない屑、社会復帰を目指してる奴やジャスターズに入りたい奴。
その目的の1つであるジャスターズに、こんな短期間で入れるのはかなりのアドバンテージだと思う。
それは頭で分かっているが、不思議と後悔はしていない。
なにか今ジャスターズには入ってはいけない。そんな気がした。
こんな事をナインハーズに言っても、理由にはならないだろう。
しかしここで『忘れてた』などと言ったら、今すぐにでも校長に話をつけられてしまう。
適当な言い訳を作らなければ。
「い、いや。まだここの事もよく分かってないし、ジャスターズとか急すぎて頭が追いついてない」
「ジャスターズに入れば、ここの事は気にしなくてよくなるぞ。なんせ卒業する訳だからな。もしそうなれば、クリミナルスクール史上最短の卒業生になるな」
その称号も悪くないが、今はここにいたい。そんな気持ちが俺の中で蔓延っていた。
「……もう少し考えさせてくれ」
「校長の推薦だろ? 考えている間に気が変わったらどうするんだ。考えることは後でも出来る。俺が今から校長に掛け合ってやるよ」
そう言い、ナインハーズが席を立つ。
「駄目だ」
少し声を荒げてしまった。
俺が真剣な目でナインハーズの方を見ると、その異変に気が付いたのか、開けようとしていたカーテンから手を離した。
「どうしたんだストリート。何かあったのか」
ナインハーズは再び席につき、俺に向き合う。
今の俺はその問いの答えを持っていない。
しかし、ここで答えない訳にもいかないだろう。
気が付いたら口が開いていた。
「違和感を感じるんだ」
「違和感?」
「自分でも頭が整理できてないから、変な事言ってる様に聞こえるだろうが、今ジャスターズに入ったら駄目な気がするんだ」
「気がするって……。そんな不確定な事で棒に振るのか」
「棒に振る気はない。ただ、今じゃ無いってのは分かる」
「はぁ」
ナインハーズは訳が分からないと呆れた様に溜息をつく。
「一旦部屋に戻って頭冷やせ。明日また聞きに行く」
そう言い、今度こそカーテンを開けて出て行った。
俺も立ち上がり、ナインハーズに続き部屋を出る。
出口に行くまでに、どこからか得体の知れない視線を感じたが、気が付いていないフリをして職員室を後にした。
廊下に出て、毎度の事ながら帰り道が分からずに迷っていると、遠くにトレントとチープを見つけた。
「チェス! 大丈夫だったか」
こちらに気が付いたらしく、トレントが勢いよく走ってくる。
「チェスー」
その後に続き、チープがトレントを追い抜く勢いで迫ってくる。
「うぇっ、どゆことどゆこと」
その勢いに圧倒され、俺は数歩後ろへ下がる。
しかし、チープは止まる事なく俺にタックルして来た。
「ぐうぁえ」
状況の分からないまま押し倒されてしまう。
「何やってんだよチープ」
後から追いついて来たトレントも状況が分かっていなかった。
「トレントがいきなり走るので、てっきりそういうゲームなのかと思って負けじと走りました」
という事らしい。
こいつ天然と思っていたが馬鹿の成分も入ってるな。
「とりあえずどいてくれ」
上に乗っかっていたチープを退かし、立ち上がる。
「もう怪我は無事なのか?」
「平気だ。今からでも闘えるぞ」
俺は冗談交じりに言う。
「それは良かったです。3日も眠っていたのですから流石に心配しましたよ」
チープはニコニコしている。
お前のせいで骨が折れかけたんだぞ。
「そうだスウィンはどこ行ったんだ? 一緒じゃ無いのは珍しいな」
俺が話題を振ると、2人とも暗い顔をして黙ってしまった。
てっきりスウィンはとっくに回復しているものだと思っていたが、どうやら違うらしい。
「もしかして、やばい感じなのか?」
俺が言うと2人は頷くだけで何も言わなかった。
闘いの時、ポケマンの攻撃をもろに喰らっていたのは、俺じゃなくてスウィンだからな。
俺より深刻な状況でもおかしくは無いだろう。少し考えたら分かる事なのに。
俺は軽率な発言をしてしまったと後悔した。
「スウィンはどこにいるんだ。見舞いだけでもしたい」
「……今は集中治療中で無理だとよ。俺らも行こうとしたけど同じ理由で弾かれた」
「救助されてからずっとなんです。スウィンの生命力の強さは信じていますが、ここまで来ると心配が勝ちますね」
集中治療。それも3日の間ずっと。スウィンの容態は俺の思っているよりずっと深刻なものと化していた。
「……そうか。なら行くのは無理だな」
俺はそこを立ち去ろうとする。
「ちょっと待ってくれ」
するとトレントが引き留めてきた。
「どうしたんだ?」
「少し部屋で話さないか?」
俺の事を気遣っての誘いだろう。
会ってそんなに日の経たない俺に、ここまで優してくれる友人を無碍には出来ない。
「それもそうだな」
俺は出来るだけ笑顔で答えた。
「私も行っていいんですよね?」
チープが確認をとってくる。
こいつは天然なのか、理解力が無いのか。
まぁそのマイペースな感じで少し気が楽になった気がする。
「そりゃそうだろ」
今度は本当の笑顔で答えた。
「……へ?」
俺の聞き間違えじゃなければ、今ジャスターズに勧誘されたよな?
話が急展開すぎて思考がついて来ないんだが。
「今ジャスターズには実践経験の少ない者が多いんじゃよ。今回の騒動ですぐに駆けつけられなかったのもその理由じゃ」
「い、いや、そうかもしれないですが。だからって俺がジャスターズに入る理由にはならなくないですか」
「あのキューズの幹部と闘った実績があるじゃろ」
「あれは」
「ロール君のお陰なのは確かじゃが、それまで耐えていたのはチェイサー君の力じゃないか」
何かを言えばすぐ上から押さえつけられ、俺が反論する暇もなく言葉のラッシュが飛んでくる。
これが校長というものなのか、それともこの人の性格なのか。
とにかく今分かった事は、俺はこの人が苦手って事だ。
「急に言われても、俺が来たのはつい最近ですよ。まだここの事も分かってないし、進路も決めてないんですよ」
「進路? チェイサー君はまだ進路の話をされてないのかい」
咄嗟に出て来た言葉なのでその意味を理解していなかったが、どうやら校長には進路という言葉が引っかかったらしい。
「はい。まだ進路の話とやらはされていません。なので、どこに行くかはまだ決めていないんです」
ここからはハッタリが勝負の鍵を握っている。
進路の話が出て来てから明らかに校長の態度が変わった。
「進路が分からない以上は私も口出しは出来ないの。仕方ない。進路が決まったらまたここに来てくれ」
あっさりと終わってしまった。
てっきり今から夜まで口論を続けると思っていたんだが。
俺が呆然としているとカラカラとカーテンが開けられ、ナインハーズが入ってくる。
「話は終わったか? ストリート」
既に校長は居なくなっており、再びナインハーズと2人きりになった。
「言い合っていた様に聞こえたが、校長とどんな話をしてたんだ?」
どうやらさっきの声は外に漏れていたらしい。
内容は分からずとも、大体の状況は把握できた様だ。
「実はジャスターズに勧誘された」
「ジャスターズに!? なんて返事したんだ」
「もちろん断った。つもりだけど、実際はぐらかしただけかもしれない。あの人グイグイくるから俺は苦手だな」
俺が問いに答えると、ナインハーズは驚いたのか目を大きく開く。
しかしすぐにそれを戻し、呆れた風に聞いてくる。
「なんで断ったんだ。いいチャンスだったんじゃないか」
「チャンス?」
「スクールからジャスターズに入るには、最低でも半年はかるんだぞ? 別にストリートは社会復帰なんて考えてないだろうし、断る理由が分からない」
「それは……」
振り返ってみると、自分でもなぜ断ったのか見当がつかない。
普通に考えてみれば、ここにいる奴は犯罪者や救えない屑、社会復帰を目指してる奴やジャスターズに入りたい奴。
その目的の1つであるジャスターズに、こんな短期間で入れるのはかなりのアドバンテージだと思う。
それは頭で分かっているが、不思議と後悔はしていない。
なにか今ジャスターズには入ってはいけない。そんな気がした。
こんな事をナインハーズに言っても、理由にはならないだろう。
しかしここで『忘れてた』などと言ったら、今すぐにでも校長に話をつけられてしまう。
適当な言い訳を作らなければ。
「い、いや。まだここの事もよく分かってないし、ジャスターズとか急すぎて頭が追いついてない」
「ジャスターズに入れば、ここの事は気にしなくてよくなるぞ。なんせ卒業する訳だからな。もしそうなれば、クリミナルスクール史上最短の卒業生になるな」
その称号も悪くないが、今はここにいたい。そんな気持ちが俺の中で蔓延っていた。
「……もう少し考えさせてくれ」
「校長の推薦だろ? 考えている間に気が変わったらどうするんだ。考えることは後でも出来る。俺が今から校長に掛け合ってやるよ」
そう言い、ナインハーズが席を立つ。
「駄目だ」
少し声を荒げてしまった。
俺が真剣な目でナインハーズの方を見ると、その異変に気が付いたのか、開けようとしていたカーテンから手を離した。
「どうしたんだストリート。何かあったのか」
ナインハーズは再び席につき、俺に向き合う。
今の俺はその問いの答えを持っていない。
しかし、ここで答えない訳にもいかないだろう。
気が付いたら口が開いていた。
「違和感を感じるんだ」
「違和感?」
「自分でも頭が整理できてないから、変な事言ってる様に聞こえるだろうが、今ジャスターズに入ったら駄目な気がするんだ」
「気がするって……。そんな不確定な事で棒に振るのか」
「棒に振る気はない。ただ、今じゃ無いってのは分かる」
「はぁ」
ナインハーズは訳が分からないと呆れた様に溜息をつく。
「一旦部屋に戻って頭冷やせ。明日また聞きに行く」
そう言い、今度こそカーテンを開けて出て行った。
俺も立ち上がり、ナインハーズに続き部屋を出る。
出口に行くまでに、どこからか得体の知れない視線を感じたが、気が付いていないフリをして職員室を後にした。
廊下に出て、毎度の事ながら帰り道が分からずに迷っていると、遠くにトレントとチープを見つけた。
「チェス! 大丈夫だったか」
こちらに気が付いたらしく、トレントが勢いよく走ってくる。
「チェスー」
その後に続き、チープがトレントを追い抜く勢いで迫ってくる。
「うぇっ、どゆことどゆこと」
その勢いに圧倒され、俺は数歩後ろへ下がる。
しかし、チープは止まる事なく俺にタックルして来た。
「ぐうぁえ」
状況の分からないまま押し倒されてしまう。
「何やってんだよチープ」
後から追いついて来たトレントも状況が分かっていなかった。
「トレントがいきなり走るので、てっきりそういうゲームなのかと思って負けじと走りました」
という事らしい。
こいつ天然と思っていたが馬鹿の成分も入ってるな。
「とりあえずどいてくれ」
上に乗っかっていたチープを退かし、立ち上がる。
「もう怪我は無事なのか?」
「平気だ。今からでも闘えるぞ」
俺は冗談交じりに言う。
「それは良かったです。3日も眠っていたのですから流石に心配しましたよ」
チープはニコニコしている。
お前のせいで骨が折れかけたんだぞ。
「そうだスウィンはどこ行ったんだ? 一緒じゃ無いのは珍しいな」
俺が話題を振ると、2人とも暗い顔をして黙ってしまった。
てっきりスウィンはとっくに回復しているものだと思っていたが、どうやら違うらしい。
「もしかして、やばい感じなのか?」
俺が言うと2人は頷くだけで何も言わなかった。
闘いの時、ポケマンの攻撃をもろに喰らっていたのは、俺じゃなくてスウィンだからな。
俺より深刻な状況でもおかしくは無いだろう。少し考えたら分かる事なのに。
俺は軽率な発言をしてしまったと後悔した。
「スウィンはどこにいるんだ。見舞いだけでもしたい」
「……今は集中治療中で無理だとよ。俺らも行こうとしたけど同じ理由で弾かれた」
「救助されてからずっとなんです。スウィンの生命力の強さは信じていますが、ここまで来ると心配が勝ちますね」
集中治療。それも3日の間ずっと。スウィンの容態は俺の思っているよりずっと深刻なものと化していた。
「……そうか。なら行くのは無理だな」
俺はそこを立ち去ろうとする。
「ちょっと待ってくれ」
するとトレントが引き留めてきた。
「どうしたんだ?」
「少し部屋で話さないか?」
俺の事を気遣っての誘いだろう。
会ってそんなに日の経たない俺に、ここまで優してくれる友人を無碍には出来ない。
「それもそうだな」
俺は出来るだけ笑顔で答えた。
「私も行っていいんですよね?」
チープが確認をとってくる。
こいつは天然なのか、理解力が無いのか。
まぁそのマイペースな感じで少し気が楽になった気がする。
「そりゃそうだろ」
今度は本当の笑顔で答えた。
0
あなたにおすすめの小説
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
勇者の隣に住んでいただけの村人の話。
カモミール
ファンタジー
とある村に住んでいた英雄にあこがれて勇者を目指すレオという少年がいた。
だが、勇者に選ばれたのはレオの幼馴染である少女ソフィだった。
その事実にレオは打ちのめされ、自堕落な生活を送ることになる。
だがそんなある日、勇者となったソフィが死んだという知らせが届き…?
才能のない村びとである少年が、幼馴染で、好きな人でもあった勇者の少女を救うために勇気を出す物語。
幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕だけ別な場所に飛ばされた先は異世界の不思議な無人島だった。
アノマロカリス
ファンタジー
よくある話の異世界召喚…
スマホのネット小説や漫画が好きな少年、洲河 愽(すが だん)。
いつもの様に幼馴染達と学校帰りの公園でくっちゃべっていると地面に突然魔法陣が現れて…
気付くと愽は1人だけ見渡す限り草原の中に突っ立っていた。
愽は幼馴染達を探す為に周囲を捜索してみたが、一緒に飛ばされていた筈の幼馴染達は居なかった。
生きていればいつかは幼馴染達とまた会える!
愽は希望を持って、この不思議な無人島でサバイバル生活を始めるのだった。
「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つものなのかな?」
「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達よりも強いジョブを手に入れて無双する!」
「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は魔王から力を授かり人類に対して牙を剥く‼︎」
幼馴染達と一緒に異世界召喚の第四弾。
愽は幼馴染達と離れた場所でサバイバル生活を送るというパラレルストーリー。
はたして愽は、無事に幼馴染達と再会を果たせるのだろうか?
はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~
さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。
キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。
弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。
偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。
二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。
現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。
はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる