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開くな!新しい扉(4)
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それから神山透は半ば寝ぼけていることもあってか、私の尋問に対し、割と素直に答えていくのだった。
初めて付き合ったのは学生時代。
交際相手より研究に没頭しすぎでいたら振られたこと。
社会人になりたてで友人の紹介で断りきれずに交際を始めたけれど、仕事を覚えるのに精一杯でいたら、いつの間にか自然消滅していたこと。
……どうやらこちらが思っていた程、キラキラした恋愛にはご縁はなかった様子である。
「そういう山本さんはどうなんです?」
神山透から水を向けられたので、過去の交際相手を思い出す。
学生時代に仲のよかったグループ内でなんとなく交際が始まったけれど、お互いそれ程好きな訳ではなくアッサリ解消となったこと。
社会に出てから友人の付き合いで、合コンに参加して仲良くなって連絡先を交換した人と付き合うことになったこと。
……私も、大した恋愛遍歴じゃねえな。
かい摘んで説明すると、なぜかイケメンは不機嫌になり「山本さんも合コンとか出るんですか?その後こんな感じでお持ち帰りされちゃったりするんですか?」とか、とんでもない言いがかりをつけながら、下腹部の敏感な部分をグリグリ擦り、濡れたその中を指でぐちゃぐちゃにかきまわす。
そんなことをされてしまえば私も思わずあんあん言っちゃって、話が一旦中断してしまったのはご愛嬌である。
しばらくした後、先程より体をぎゅうぎゅうと背後からホールドされた状態ながらも尋問再開。
お次は神山透の社内恋愛事情を聞いてみよう。
「営業部には若くて可愛い娘が沢山居ますけど、紺野さん以外に好きになった人はいるんですか?」
「うーん。確かに中には営業部内で交際して結婚する人もいるようですけど……。一緒に働く仲間のことを、僕は基本的に恋愛の対象としたことはありませんね。」
おや。営業部には社内でも選りすぐりの美人達が在籍していると専らな噂なのだが、神山透は会社での出会いには興味が無いとでも言うのだろうか。
「いちいち誰と付き合いたい、とか気にしていたら仕事になりませんし。それに若くて可愛いなんてのは永遠に続くものではありませんから、別にそこに魅力は感じませんかねえ。……僕はどちらかというとそういうものより、一緒にいて楽しかったり居心地が良かったりする人が好ましいし、お付き合いもしたいなって思ってますよ。」
後は色々相性が良かったりとか、ね?
取ってつけたような甘い声で囁くと、耳をペロリと舐めながら私の胸の頂をそっと指で撫でつけて、神山透は再び自身の熱い昂りを私にグリグリと押し付けてくる。
「ひゃぁ、んっ!……だ、だめですって!まだ、話は途中なんですからあっ!」
思わずビクリと反応してしまうが、いかんいかん。またこれではまた流されてしまう。
神山透の手を胸から無理矢理外すと、悪さができないように指と指を絡ませ厳重に拘束してみせる。
「じゃあ神山さんて、社内恋愛には全く興味が無いんですか?」
「社内で好きな人の顔が見れたら嬉しいと思いますけれど、ちょっと照れくさいような恥ずかしいような気もしますよね。……だから、毎回山本さんを社内で見かける度になんだかドキドキして顔がにやけちゃって困っちゃってるんですよね。」
仕切り直しとばかりに再度質問を投げかけると、どこか面映そうにしたイケメンは、首筋にぽすりと顔をうずめてくる。
いや、我々はセフレ関係なので社内恋愛とはまた別の話では?と思いながらも、そんなことを言われると、なんやかんやでこちらも胸の奥がむずかゆくなるような、ふわふわした気持ちになってしまう。
「そう言えば、紺野さんとはなんとなく付き合うことになったって仰ってましたけど、付き合う決め手って何かあったんですか?」
少なくとも同じ部署内での恋愛はするつもりはないと言い切るこのイケメンはどうしてその考えを変えて、紺野洋子と付き合うことにしたのだろうか。
その決定打を知りたくて聞いてみると、神山透はちょっと黙った後、恐る恐ると言った口調で、「えーと…怒りません?」と言うのだった。
紺野洋子との交際の経緯について、どうして私が怒ることがあるというのだろうか。人様の過去の恋愛事情に興味はあっても、どうのこうのと口出しする程無粋じゃないぞ。
不思議に思いながらも怒らないから言ってみるよう促すと、神山透は迷った末に何か決意した様な表情で布団から抜け出して、居住まいを正してこちらを見つめてくる。
突然の改まった態度になんとなくこちらもベットの上で正座になると、イケメンはため息をひとつついた後、ちらちらとこちらの様子を伺いながら交際のきっかけとなった出来事を話し始めるのだった。
……その説明がかなりしどろもどろであった為、要約してみると「あるプロジェクトの成功祝いの宴席で、うっかり飲みつけないワインを口にしてしまったところ以降の記憶をすっかり無くし、気がついたらホテルのベッドの上で、その隣には紺野洋子がいた。それが交際のきっかけだった。」ということだった。
『酒で失敗して、気がついたらホテルにいた。』
えーと、どっかで聞いたようなシチュエーションだなコレ。
っていうか、私の時と全く一緒じゃないか。
誰かー!この人前科2犯です!!
……まあ、神山透の酒癖が悪いことはわかった。
交際の決め手は判明したものの、だったらあの日の紺野洋子の愚痴は一体何だと言うのだろう。
「じゃ、紺野さんが給湯室で話してた、神山さんが何もしてこないっていうのは……?」
「そうですね。その日のホテルで何かしたかはともかくとして、その後彼女には何もしてません。」
「それはどうして?」
思わず聞くと、
「……彼女は特別だったから、ですかね。」
言いにくそうに私から目を逸らして、神山透は答えるのだった。
『同じシチュエーションでホテルに行った紺野洋子と私だけれど、紺野洋子は特別だから、その後手を出さなかった。』
……えっと、じゃあ私は?
私は、特別じゃないから、手を出してもよかった、ってこと?
初めて付き合ったのは学生時代。
交際相手より研究に没頭しすぎでいたら振られたこと。
社会人になりたてで友人の紹介で断りきれずに交際を始めたけれど、仕事を覚えるのに精一杯でいたら、いつの間にか自然消滅していたこと。
……どうやらこちらが思っていた程、キラキラした恋愛にはご縁はなかった様子である。
「そういう山本さんはどうなんです?」
神山透から水を向けられたので、過去の交際相手を思い出す。
学生時代に仲のよかったグループ内でなんとなく交際が始まったけれど、お互いそれ程好きな訳ではなくアッサリ解消となったこと。
社会に出てから友人の付き合いで、合コンに参加して仲良くなって連絡先を交換した人と付き合うことになったこと。
……私も、大した恋愛遍歴じゃねえな。
かい摘んで説明すると、なぜかイケメンは不機嫌になり「山本さんも合コンとか出るんですか?その後こんな感じでお持ち帰りされちゃったりするんですか?」とか、とんでもない言いがかりをつけながら、下腹部の敏感な部分をグリグリ擦り、濡れたその中を指でぐちゃぐちゃにかきまわす。
そんなことをされてしまえば私も思わずあんあん言っちゃって、話が一旦中断してしまったのはご愛嬌である。
しばらくした後、先程より体をぎゅうぎゅうと背後からホールドされた状態ながらも尋問再開。
お次は神山透の社内恋愛事情を聞いてみよう。
「営業部には若くて可愛い娘が沢山居ますけど、紺野さん以外に好きになった人はいるんですか?」
「うーん。確かに中には営業部内で交際して結婚する人もいるようですけど……。一緒に働く仲間のことを、僕は基本的に恋愛の対象としたことはありませんね。」
おや。営業部には社内でも選りすぐりの美人達が在籍していると専らな噂なのだが、神山透は会社での出会いには興味が無いとでも言うのだろうか。
「いちいち誰と付き合いたい、とか気にしていたら仕事になりませんし。それに若くて可愛いなんてのは永遠に続くものではありませんから、別にそこに魅力は感じませんかねえ。……僕はどちらかというとそういうものより、一緒にいて楽しかったり居心地が良かったりする人が好ましいし、お付き合いもしたいなって思ってますよ。」
後は色々相性が良かったりとか、ね?
取ってつけたような甘い声で囁くと、耳をペロリと舐めながら私の胸の頂をそっと指で撫でつけて、神山透は再び自身の熱い昂りを私にグリグリと押し付けてくる。
「ひゃぁ、んっ!……だ、だめですって!まだ、話は途中なんですからあっ!」
思わずビクリと反応してしまうが、いかんいかん。またこれではまた流されてしまう。
神山透の手を胸から無理矢理外すと、悪さができないように指と指を絡ませ厳重に拘束してみせる。
「じゃあ神山さんて、社内恋愛には全く興味が無いんですか?」
「社内で好きな人の顔が見れたら嬉しいと思いますけれど、ちょっと照れくさいような恥ずかしいような気もしますよね。……だから、毎回山本さんを社内で見かける度になんだかドキドキして顔がにやけちゃって困っちゃってるんですよね。」
仕切り直しとばかりに再度質問を投げかけると、どこか面映そうにしたイケメンは、首筋にぽすりと顔をうずめてくる。
いや、我々はセフレ関係なので社内恋愛とはまた別の話では?と思いながらも、そんなことを言われると、なんやかんやでこちらも胸の奥がむずかゆくなるような、ふわふわした気持ちになってしまう。
「そう言えば、紺野さんとはなんとなく付き合うことになったって仰ってましたけど、付き合う決め手って何かあったんですか?」
少なくとも同じ部署内での恋愛はするつもりはないと言い切るこのイケメンはどうしてその考えを変えて、紺野洋子と付き合うことにしたのだろうか。
その決定打を知りたくて聞いてみると、神山透はちょっと黙った後、恐る恐ると言った口調で、「えーと…怒りません?」と言うのだった。
紺野洋子との交際の経緯について、どうして私が怒ることがあるというのだろうか。人様の過去の恋愛事情に興味はあっても、どうのこうのと口出しする程無粋じゃないぞ。
不思議に思いながらも怒らないから言ってみるよう促すと、神山透は迷った末に何か決意した様な表情で布団から抜け出して、居住まいを正してこちらを見つめてくる。
突然の改まった態度になんとなくこちらもベットの上で正座になると、イケメンはため息をひとつついた後、ちらちらとこちらの様子を伺いながら交際のきっかけとなった出来事を話し始めるのだった。
……その説明がかなりしどろもどろであった為、要約してみると「あるプロジェクトの成功祝いの宴席で、うっかり飲みつけないワインを口にしてしまったところ以降の記憶をすっかり無くし、気がついたらホテルのベッドの上で、その隣には紺野洋子がいた。それが交際のきっかけだった。」ということだった。
『酒で失敗して、気がついたらホテルにいた。』
えーと、どっかで聞いたようなシチュエーションだなコレ。
っていうか、私の時と全く一緒じゃないか。
誰かー!この人前科2犯です!!
……まあ、神山透の酒癖が悪いことはわかった。
交際の決め手は判明したものの、だったらあの日の紺野洋子の愚痴は一体何だと言うのだろう。
「じゃ、紺野さんが給湯室で話してた、神山さんが何もしてこないっていうのは……?」
「そうですね。その日のホテルで何かしたかはともかくとして、その後彼女には何もしてません。」
「それはどうして?」
思わず聞くと、
「……彼女は特別だったから、ですかね。」
言いにくそうに私から目を逸らして、神山透は答えるのだった。
『同じシチュエーションでホテルに行った紺野洋子と私だけれど、紺野洋子は特別だから、その後手を出さなかった。』
……えっと、じゃあ私は?
私は、特別じゃないから、手を出してもよかった、ってこと?
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