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第1章 皇女は旅立つ
一期一会って大切だよねぇ。 さん!
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いやー、美形の泣き顔って悲壮感凄まじいな!まるで私が彼を苛め抜いた悪女のようだ。
って自分、悪役ヒロインですやん!?
どうも。悪女なルーナエちゃんです☆
目を覚ました従者君に「おはよー」と気さくに話しかけたら、勢いよく飛び起きて号泣しちゃいましたテヘペロ。
どうすれば!?私の責任ですか!えーまだ苛めてないよ?二重でクッキリした黒い瞳を見開き、ホロホロ泣く従者君。
「………うぅっ。皇女殿下の艶やかな御髪が、御髪が、酷いです。うぐっ。あれほど見事な赤い御髪を切断する蛮行、許しません」
なんですかああああ!?このキャラクター濃すぎるよ!!
え?え?従者君ってこんな性格だった?記憶と違うのですけど!?
「………わたくし、アモル・アネーロの名にかけて敵を排除いたします。お許しを皇女殿下」
私の足元に洗礼された動作で片膝を地面につけ、頭を深く下げる様に思わず見惚れる。
ないわあああああ!!なんですか!この状況はーー(泣)
「お待ちなさい!敵が誰か判明していないわ。せめて調べてから殺してちょうだい」
「素晴らしい判断でございます!必ずや、敵の詳細な情報を掴み、確実に抹殺いたします」
はあ!?言葉がお嬢様口調なんですけど!!
え?一人のときは普通に喋れたよね?下品な言葉も連呼して平気だったよ!?
気合いを入れて叫ぶか。この先、永遠にお嬢様言葉とか泣けるから。シンドイって!!マジ無理です。
「なんでやねん!私は自由をエンジョイするのでござるうううううう」
あースッキリした。
お腹に力を込めて喋ったおかげで、随分と声が響いたなぁ。
従者君、目を見開いて口がポカーンと開いてるwwwww。ウケる!
でも美形のアホヅラって全然間抜けじゃない。美形は美形だ。凄いな!!
彼の猫耳はピンっ!と張り詰め、ブワッと広がっていた尻尾はクタッと地面に張り付いた。
そんなに衝撃的な言葉だったかなぁ?
「………こ、皇女殿下?そっそのお言葉遣いは?あ、あの………え??」
わー見事に混乱してる。
そりゃあ、10年間見守ってきた姫様がご乱心したら無理もないかー。私は私なのだけどね?
ようやく、私は皇女で元日本人だった整理がついた。
そう。私の前世は平凡な日本人女性。
年齢は22歳独身。
仮想世界ゲームで有名なプレヤーに上り詰め、複数のスポンサーが付き、やっと自分で稼げるようになった。
無職から有名企業の商品モニターに選ばれたのだ。仮想世界で私が企業から支給された商品を持つと、数多のプレヤーが注目する。
まぁ、歩く看板だね。けど有名なプレヤーが使う商品とか物って、凄まじい人気が出たのよ?
「貯金が!コツコツ貯めてたのに!!心配かけた叔父さんと旅行へ行く計画がパーじゃ!」
もう前世のことだけどな!どうにも出来ないし!!
だから今世は自由に生きてやる!
仮想世界の力を引き継いだのだから。
強い力があれば私は私として生きられる。抑えつける楔はないのだから。
「ほら!いつまで硬直してるの。早く国境を越えちゃうよ!!暗殺者なんて存在に頭を悩ませる暇があるなら冒険しないと」
そんでしょ?
こんな素敵なファンタジー世界で私達は生まれたのだから。
楽しまないとでしょ!
って自分、悪役ヒロインですやん!?
どうも。悪女なルーナエちゃんです☆
目を覚ました従者君に「おはよー」と気さくに話しかけたら、勢いよく飛び起きて号泣しちゃいましたテヘペロ。
どうすれば!?私の責任ですか!えーまだ苛めてないよ?二重でクッキリした黒い瞳を見開き、ホロホロ泣く従者君。
「………うぅっ。皇女殿下の艶やかな御髪が、御髪が、酷いです。うぐっ。あれほど見事な赤い御髪を切断する蛮行、許しません」
なんですかああああ!?このキャラクター濃すぎるよ!!
え?え?従者君ってこんな性格だった?記憶と違うのですけど!?
「………わたくし、アモル・アネーロの名にかけて敵を排除いたします。お許しを皇女殿下」
私の足元に洗礼された動作で片膝を地面につけ、頭を深く下げる様に思わず見惚れる。
ないわあああああ!!なんですか!この状況はーー(泣)
「お待ちなさい!敵が誰か判明していないわ。せめて調べてから殺してちょうだい」
「素晴らしい判断でございます!必ずや、敵の詳細な情報を掴み、確実に抹殺いたします」
はあ!?言葉がお嬢様口調なんですけど!!
え?一人のときは普通に喋れたよね?下品な言葉も連呼して平気だったよ!?
気合いを入れて叫ぶか。この先、永遠にお嬢様言葉とか泣けるから。シンドイって!!マジ無理です。
「なんでやねん!私は自由をエンジョイするのでござるうううううう」
あースッキリした。
お腹に力を込めて喋ったおかげで、随分と声が響いたなぁ。
従者君、目を見開いて口がポカーンと開いてるwwwww。ウケる!
でも美形のアホヅラって全然間抜けじゃない。美形は美形だ。凄いな!!
彼の猫耳はピンっ!と張り詰め、ブワッと広がっていた尻尾はクタッと地面に張り付いた。
そんなに衝撃的な言葉だったかなぁ?
「………こ、皇女殿下?そっそのお言葉遣いは?あ、あの………え??」
わー見事に混乱してる。
そりゃあ、10年間見守ってきた姫様がご乱心したら無理もないかー。私は私なのだけどね?
ようやく、私は皇女で元日本人だった整理がついた。
そう。私の前世は平凡な日本人女性。
年齢は22歳独身。
仮想世界ゲームで有名なプレヤーに上り詰め、複数のスポンサーが付き、やっと自分で稼げるようになった。
無職から有名企業の商品モニターに選ばれたのだ。仮想世界で私が企業から支給された商品を持つと、数多のプレヤーが注目する。
まぁ、歩く看板だね。けど有名なプレヤーが使う商品とか物って、凄まじい人気が出たのよ?
「貯金が!コツコツ貯めてたのに!!心配かけた叔父さんと旅行へ行く計画がパーじゃ!」
もう前世のことだけどな!どうにも出来ないし!!
だから今世は自由に生きてやる!
仮想世界の力を引き継いだのだから。
強い力があれば私は私として生きられる。抑えつける楔はないのだから。
「ほら!いつまで硬直してるの。早く国境を越えちゃうよ!!暗殺者なんて存在に頭を悩ませる暇があるなら冒険しないと」
そんでしょ?
こんな素敵なファンタジー世界で私達は生まれたのだから。
楽しまないとでしょ!
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