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花火大会

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花火大会8時58分
春樹が口を開く。暫くぶりの敬語が口を衝いて出る。

「詩先輩の事、好きだったんですよね。」

突然の告白に狼狽えている詩を横目に春樹は続けた。

「これから先、また機会があれば話してな。」

春樹は分かっていた。詩に気持ちを伝えるのは迷惑をかける事、詩は自分を想っていない事、2人の関係はここから薄れていく事を。そしてまた詩も、全てを理解していた。遠くで花火の轟音が響く。
詩は一言
「ありがと」
この一言にどれだけの重みがあっただろうか。叶わぬ恋と分かっていながらも、素直に気持ちを伝えてきた後輩をどうして可愛がらずにいられるだろうか。
いつも遠慮など知らぬような後輩が、切ない気持ちを押し堪えている様子は詩にとって、とても直視できるようなものでは無かった。
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みんなの感想(3件)

けけけ
2023.08.28 けけけ

うちの学校の部活も思い出します

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悪魔
2023.08.27 悪魔

ぶっちゃけしょーもない

解除
悪魔
2023.08.27 悪魔

才能無いわこれ

解除

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