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運命構築篇
第58話 父親殺し
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「ごめんくださーい!」
扉をたたきながらシノアが大きめの声で呼びかける。
シノア、アルクそしてミーシャの三人はミーシャの容態を錬金術師に見せるため、彼女の家を訪れていた。
もっとも入手が困難なラフレルはすでに入手済み。あとは薬を作ってもらうだけだ。
自然とアルクはそわそわしており、扉が開くのが待ち切れない様子だ。
「はいはい…おや~よく来てくれたねぇ」
シノアの呼びかけにようやく扉が開かれ、いかにも人の良さそうな顔をした老婆が出迎えてくれた。
この家の主こと、錬金術師である彼女はミーシャを一目見ただけで、どれほど病が進行しているのかを悟り三人を家に招き入れた。
「さ、男性2人はここで待っといておくれ。女の子は私の部屋にいらっしゃい。体を見てあげるよ」
家に入ると早速、指示を飛ばす老婆。アルクにラフレルの用意を告げると、ミーシャと共に部屋へと消えてしまった。
シノアが訪れてから約3時間ほどが経過していたため待ちくたびれていたのだろう。
「なんていうか…ようやく終わるんだね…」
シノアからラフレルを受け取りながら言葉をこぼすアルク。
実の妹が獣化病にかかって半年、ようやく解放されるのだ。もう妹の苦しんでいる姿を見なくていい―それが彼にとってどれほどの救いであるかは、言葉で言い表せなくとも、彼の震える手を見れば明らかだ。
シノアは震える彼の手を静かに握り優しく語り掛ける。
「もう少しですよ。あと少しでまた幸せが訪れる」
その言葉に感極まったのか、アルクは涙をこぼしそうになる。しかし、ギリギリのところで堪えシノアに言葉を返した。
「あぁ…本当に君には世話になったよ。このお礼はどうしたらいいんだろうね」
「お礼なんてとんでもないですよ。妹さんの命を救うお手伝いが出来ただけで、僕も救われた気分です」
クスクスと笑いながら告げるシノアを少し眩しそうに見つめるアルク。
それから二人はしばらく談笑し世間話を楽しんだ。
アルクがシノアの恋人の有無について妙に気になっていたようだが、きっと気のせいだろう。
ちなみにアルクの年は今年で21だ。この世界の結婚適齢期は15~25といわれており、アルクはちょうど折り返し地点といえる。さらに余談だが、シノアがいるサンタルチアは同性婚が認められている。もしかしたらアルクもそれを狙って…やぶさかではないな。
◇◇◇
「キャーー!!」
世間話に花を咲かせていたシノアとアルクだったが、ミーシャがいるはずの錬金術師の部屋から悲鳴が聞こえたことで話を中断し、立ち上がった。
「ミーシャ?!」
「様子を見に行きましょう!」
入り口のドアを開けようとドアノブをひねるが一向に開く気配はなく、アルクの心拍は上昇する。
「クソっクソっ!なんであかないんだ!」
「アルクさん、どいてください」
シノアの意図を察したアルクはドアから一歩下がり顔を押さえる。シノアはアルクが身構えたことを確認するとドアに回し蹴りをお見舞いし、木っ端微塵に砕き割った。刑事ドラマで犯人の部屋に突撃する際、現世なら肩、もしくは足でドアを開けるのだが、異世界は蹴破るスタイルのようだ。
「ミーシャ!」
シノアとアルクが部屋に入ると、そこにはミーシャが床にしゃがみこみ震えており、その視線の先には血まみれの老婆が倒れていた。一見すると暴走したミーシャが老婆を殺害したように見えるが、そこにはいくつかおかしな点が隠されていた。
「ミーシャちゃん!大丈夫?怪我はないかい?」
「う、うん…きゅ、きゅうにおばあちゃんがたおれて…ちがいっぱい…」
シノアの腕にしがみつき震えるミーシャの身体には血痕どころか、老婆の髪すら付着していない。
もし、本当に老婆を暴走して殺害してしまったのだとしたら、全身に返り血を浴びているはずだ。
「アルクさん、ミーシャちゃんを」
「あ、あぁわかった」
違和感を覚えたシノアは老婆の死体を注意深く観察し、その傷口に不可解な点を発見した。
(おかしい…この切り口はよく砥がれた鋭いナイフによるものだ…)
シノアの考察通り、老婆の身体を引き裂いたその傷口はきれいにすっぱりと切れており、魔物の爪や牙で傷付けられたとは思えない。明らかに人の手によるものだ。
そこでシノアは室内に微かな殺気と気配を感じ、隠していた小ぶりのナイフを投げた。
「ッ―誰だ!」
すると、シノアのナイフが突き立てられた壁から称賛染みた口笛の音が聞こえ、その男は現れた。
「ほっほーまさか気づかれているとは思わんかったわ。腕が立つとは聞いていたんやが、まさかここまでとはなぁ…」
嫌らしい笑みを浮かべ、シノアに話しかけた謎の人物はゆっくりとシノアたちまで近付き、老婆の直前で立ち止まる。
そして、片脚を老婆に乗せるとご自慢のスキンヘッドを一撫でし、愚痴のようにべらべらと話し始めた。
「まったく、めんどくさいこって。この村の村長はホンマ人使い荒いわ~前の村長を殺す依頼やら、わしらは暗殺者ギルドちゃうねんぞってな」
「待て…待ってくれ…前の村長…そんな父さんは…不慮の事故で死んだって…」
その言葉に反応したのはシノアではなくアルクだ。そう、アルクとミーシャはこの村の一つ前の村長の子供なのだ。4年前に不慮の事故で唯一の肉親であった父を失い、それ以来二人で支え合って生きてきた。
アルクの独り言を聞き驚いたのか、スキンヘッドの男はさらに口を滑らせる。
「おやおや~?もしかしてお子さんでっか?こりゃどうも!アンタんとこのオヤジさん殺したのワシでっせ?」
ケラケラと笑いながら告げる男だったが、だんだんとシノアから放たれ始めた殺気を感じ取り、急いで取り繕い始める。
「おっと待ってな!ワシは別にアンタとやり合おうなんて思ってへんよ。ただ、下準備しに来ただけやねん」
「下準備?」
「せやせや」
ドスの聞いたシノアの声に男は何度もうなずき、片脚を乗せていた老婆を蹴り飛ばすと指を一つ鳴らした。
「ラフレルを手に入れるための下準備をな!」
男の指の合図で錬金術師の家の壁は崩壊し、完全に崩れ落ちた。外界との遮断がなくなった部屋は、もはや部屋と呼べるものではなく、完全に外だ。
突然の家の崩壊や眼を刺す眩い日の光に動転するシノアだったが、周囲の喧騒の内容が聞こえ始めると、怒りに震えることとなった。
「見よ!善良なる村人たちよ!あれが異形の娘の姿だ!」
村長の煽り立てるような声に村人からは悲鳴が上がる。中には過激なことを叫ぶ者もおり、まるで魔女裁判でも見ているかのようだ。
「しかも!彼らは私が冒険者に依頼して取ってこさせたラフレルを強奪した!」
その言葉に村人たちのブーイングは高まり、農具を武器代わりに持つ者も出始めた。
「彼らは一族全てが罪人である!よって、ここに神の裁きを下すべきだ!」
勇ましい村長の発言により、村人たちはいきり立ち武器を構える。
ミーシャを抱くアルクは、怯える妹を決死の覚悟で守ろうと周囲を睥睨していた。
だが、その必要はない。
「神の裁きですか…面白い。まずは僕に下してみるといい」
イヤリングを赤黒い刀に変えながらシノアがつぶやく。
そう、彼らは死神を敵に回したのだ。
扉をたたきながらシノアが大きめの声で呼びかける。
シノア、アルクそしてミーシャの三人はミーシャの容態を錬金術師に見せるため、彼女の家を訪れていた。
もっとも入手が困難なラフレルはすでに入手済み。あとは薬を作ってもらうだけだ。
自然とアルクはそわそわしており、扉が開くのが待ち切れない様子だ。
「はいはい…おや~よく来てくれたねぇ」
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実の妹が獣化病にかかって半年、ようやく解放されるのだ。もう妹の苦しんでいる姿を見なくていい―それが彼にとってどれほどの救いであるかは、言葉で言い表せなくとも、彼の震える手を見れば明らかだ。
シノアは震える彼の手を静かに握り優しく語り掛ける。
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「あぁ…本当に君には世話になったよ。このお礼はどうしたらいいんだろうね」
「お礼なんてとんでもないですよ。妹さんの命を救うお手伝いが出来ただけで、僕も救われた気分です」
クスクスと笑いながら告げるシノアを少し眩しそうに見つめるアルク。
それから二人はしばらく談笑し世間話を楽しんだ。
アルクがシノアの恋人の有無について妙に気になっていたようだが、きっと気のせいだろう。
ちなみにアルクの年は今年で21だ。この世界の結婚適齢期は15~25といわれており、アルクはちょうど折り返し地点といえる。さらに余談だが、シノアがいるサンタルチアは同性婚が認められている。もしかしたらアルクもそれを狙って…やぶさかではないな。
◇◇◇
「キャーー!!」
世間話に花を咲かせていたシノアとアルクだったが、ミーシャがいるはずの錬金術師の部屋から悲鳴が聞こえたことで話を中断し、立ち上がった。
「ミーシャ?!」
「様子を見に行きましょう!」
入り口のドアを開けようとドアノブをひねるが一向に開く気配はなく、アルクの心拍は上昇する。
「クソっクソっ!なんであかないんだ!」
「アルクさん、どいてください」
シノアの意図を察したアルクはドアから一歩下がり顔を押さえる。シノアはアルクが身構えたことを確認するとドアに回し蹴りをお見舞いし、木っ端微塵に砕き割った。刑事ドラマで犯人の部屋に突撃する際、現世なら肩、もしくは足でドアを開けるのだが、異世界は蹴破るスタイルのようだ。
「ミーシャ!」
シノアとアルクが部屋に入ると、そこにはミーシャが床にしゃがみこみ震えており、その視線の先には血まみれの老婆が倒れていた。一見すると暴走したミーシャが老婆を殺害したように見えるが、そこにはいくつかおかしな点が隠されていた。
「ミーシャちゃん!大丈夫?怪我はないかい?」
「う、うん…きゅ、きゅうにおばあちゃんがたおれて…ちがいっぱい…」
シノアの腕にしがみつき震えるミーシャの身体には血痕どころか、老婆の髪すら付着していない。
もし、本当に老婆を暴走して殺害してしまったのだとしたら、全身に返り血を浴びているはずだ。
「アルクさん、ミーシャちゃんを」
「あ、あぁわかった」
違和感を覚えたシノアは老婆の死体を注意深く観察し、その傷口に不可解な点を発見した。
(おかしい…この切り口はよく砥がれた鋭いナイフによるものだ…)
シノアの考察通り、老婆の身体を引き裂いたその傷口はきれいにすっぱりと切れており、魔物の爪や牙で傷付けられたとは思えない。明らかに人の手によるものだ。
そこでシノアは室内に微かな殺気と気配を感じ、隠していた小ぶりのナイフを投げた。
「ッ―誰だ!」
すると、シノアのナイフが突き立てられた壁から称賛染みた口笛の音が聞こえ、その男は現れた。
「ほっほーまさか気づかれているとは思わんかったわ。腕が立つとは聞いていたんやが、まさかここまでとはなぁ…」
嫌らしい笑みを浮かべ、シノアに話しかけた謎の人物はゆっくりとシノアたちまで近付き、老婆の直前で立ち止まる。
そして、片脚を老婆に乗せるとご自慢のスキンヘッドを一撫でし、愚痴のようにべらべらと話し始めた。
「まったく、めんどくさいこって。この村の村長はホンマ人使い荒いわ~前の村長を殺す依頼やら、わしらは暗殺者ギルドちゃうねんぞってな」
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その言葉に反応したのはシノアではなくアルクだ。そう、アルクとミーシャはこの村の一つ前の村長の子供なのだ。4年前に不慮の事故で唯一の肉親であった父を失い、それ以来二人で支え合って生きてきた。
アルクの独り言を聞き驚いたのか、スキンヘッドの男はさらに口を滑らせる。
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ケラケラと笑いながら告げる男だったが、だんだんとシノアから放たれ始めた殺気を感じ取り、急いで取り繕い始める。
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「下準備?」
「せやせや」
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「ラフレルを手に入れるための下準備をな!」
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