【R18】エデンブリッジ公爵夫人の新婚生活

十井 風

文字の大きさ
10 / 18

第10話 触れ合い ◆

しおりを挟む
「新婚生活はどうかしら?」
 今日はリアの姉ディアナに誘われて、彼女の屋敷でお茶会をしていた。
「順調よ、お姉様」
 しかし、ディアナはリアの悩みを見透かしたように笑って言った。
「夜の方は?」
 それについては順調、とは言えないが前進はしているはずだ。ディアナにそう伝えると、彼女は何かを考えるように唸った。

「どうして入らないのかしらね? 緊張が解けてないとか」
「それはあるかもしれないわ。でも、最近は慣れてきてはいるの」
「もっと触れ合わないといけないんじゃないかしら」
 抱擁や口づけは毎日シグルドがしてくれるし、暇さえあればいちゃいちゃしている。しかし、ディアナは足りないと首を横に振った。

「一緒にお風呂に入るとか、肌と肌の濃密な触れ合いが大事なんじゃないかしら」
「い、一緒にお風呂に入るですって? そんな恥ずかしいこと……」
「そこよ! 夜伽には多少の羞恥心は必要だけど、時には邪魔になることだってある。自分を曝け出して乱れまくれば充実した夜を過ごせるわ」
 色香の漂う姉の言葉は説得力がある。きっと夫に毎夜抱かれているのだろう。人に求められる女性の美しさがそこにあった。
「快楽の底に落ちなさい。きっと、あなたたちの関係性も変わるはずだわ」
「わ、分かったわ。やってみる」


***

 姉の屋敷からエデンブリッジ領までは馬車で半日ほどだ。シグルドの出迎えには間に合わなかったが、夕食を共にすることは出来た。
「シグルド様」
 耳にまで届くほど心臓が強く打ち始める。何度も裸を見ているはずなのに、お風呂に入りませんかと誘うことはかなり緊張する。
 リアは唾をごくりと飲み込む。
「今日は、一緒に……お風呂に入りませんか?」
 シグルドはびっくりしたようで目を丸くする。無言の状態がいたたまれなくなって、慌ててリアは否定した。
「や、やっぱりおかしいですよね、一緒に入るなんて。今日は止めておきましょうか」

 シグルドはリアの手を握り、首を横に振った。
「いや、あまりにも嬉しくて言葉が出なかった。俺の妻が湯浴みを共にしようと誘っているなんて、可愛すぎる」
 後半は彼の心境が出ていたが、承諾してくれたのなら一緒に入ろうと思ったのだった。

 普段、リアが使っているのは奥方専用の浴室だ。今日は、シグルドが使っている当主専用の風呂場で湯浴みをすることになった。奥方専用の浴室もかなりの広さがあるが、当主専用はその倍以上の広さがある。1人で入るには広すぎて使いきれないだろう。
「うふふ、シグルド様と一緒にお風呂に入れるなんて嬉しいです」
「俺も可愛い奥方にここまで尽くしてもらえて嬉しいよ」
 リアは泡立った彼の背中を流しながら告げる。明るいところで全裸を見られるのが恥ずかしいので、濡れても良い布を着用しているが、シグルドは全裸だった。彼の肉体をまじまじと見られる機会なので、リアは気恥ずかしいのをいつの間にか忘れて、シグルドの体を視線だけで堪能していた。
(シグルド様の筋肉って美しいのね……)
 暗闇で見る彼の体も奇麗だが、明るい場所で見るのとでは印象が違った。

「次は俺の番だ。リア、座って」
 シグルドの体についた泡を全て流し終えると、今度は彼が石鹸を持つ。
 リアは言われた通り、浴室に置いてある小さめの椅子に座る。すると、体を巻いていた布を取られた。
 いきなりの事だったので、リアは体を隠す暇が無かった。露わになった胸をシグルドが手で洗う。いやらしい手つきで胸を触っていく。
「シグルド様、ちゃんと洗ってくださいっ」
 抗議すると、悪戯っ子のように彼は笑う。手を泡だらけにしながら胸を揉んでいく。
「こうやって洗っているんだ」
 そう言いながら、指は突起した花蕾の方へと向かう。泡で滑りやすくなっていつも以上に感じる。

「もうシグルド様ったら」
 くすぐったさもあってリアは思わず笑ってしまう。シグルドも楽しそうに体を洗っている。
「お返しですわ」
 リアはシグルドの膨らんだモノを掴むと、手を動かし始める。
「あぁ、やめなさい、リア」
 シグルドは困ったように笑いながら制止させようとする。そして、彼女の耳元まで顔を近づけ囁いた。
「続きはベッドでしよう。な?」
 低く甘い声にじわりと蜜壺から蜜が流れていく。リアは熟れた果実のように顔を赤くし、無言で頷いた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

新人メイド桃ちゃんのお仕事

さわみりん
恋愛
黒髪ボブのメイドの桃ちゃんが、働き先のお屋敷で、旦那様とその息子との親子丼。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

狼隊長さんは、私のやわはだのトリコになりました。

汐瀬うに
恋愛
目が覚めたら、そこは獣人たちの国だった。 元看護師の百合は、この世界では珍しい“ヒト”として、狐の婆さんが仕切る風呂屋で働くことになる。 与えられた仕事は、獣人のお客を湯に通し、その体を洗ってもてなすこと。 本来ならこの先にあるはずの行為まで求められてもおかしくないのに、百合の素肌で背中を撫でられた獣人たちは、皆ふわふわの毛皮を揺らして眠りに落ちてしまうのだった。 人間の肌は、獣人にとって子犬の毛並みのようなもの――そう気づいた時には、百合は「眠りを売る“やわはだ嬢”」として静かな人気者になっていた。 そんな百合の元へある日、一つの依頼が舞い込む。 「眠れない狼隊長を、あんたの手で眠らせてやってほしい」 戦場の静けさに怯え、目を閉じれば仲間の最期がよみがえる狼隊長ライガ。 誰よりも強くあろうとする男の震えに触れた百合は、自分もまた失った人を忘れられずにいることを思い出す。 やわらかな人肌と、眠れない心。 静けさを怖がるふたりが、湯気の向こうで少しずつ寄り添っていく、獣人×ヒトの異世界恋愛譚。 [こちらは以前あげていた「やわはだの、お風呂やさん」の改稿ver.になります]

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて

アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。 二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――

処理中です...