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第33話
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サーラが率いるフォルトゥス族の戦士達は、強靭な脚力を持つ馬に乗って次から次へとサビア軍を倒し始めた。
望遠鏡を使って戦況を確認していたハルハーンは、フォルトゥス族が連合軍に加勢する事で大きく状況が変わることを悟る。
苦い思いを押し込みながら、スィフィルに軍を撤退しろと指示を出した。
一騎当千とも呼ばれるシュトルツ族達。エゲリアの最新型の兵器。そして、大陸最強の戦闘民族フォルトゥス。
数だけで勝負をしようとしたサビアが勝てる見込みはない。
「撤退してしまえば連合軍に対し、我が軍が敗北したということになります」
スィフィルは納得出来ないのだろう。指示を出してもすぐには従わなかった。
「お前も見ただろ。フォルトゥス族が加わった。このまま粘ってもいずれサビアが不利になる。損害が大きくなる前に撤退するのも作戦だ。全軍に撤退の指示を出せ」
スィフィルは悔しげに唇を噛んだ。くるりと振り返ると、撤退の指示を出せと指揮を取り始めた。
サビア軍に撤退を告げる銅鑼が鳴り響く中、ハルハーンはスィフィルに笑って告げる。
「なに、他にもやりようはあるさ」
*
戦場に銅鑼が鳴り響く。サビア軍は、銅鑼が鳴るのと同時にすぐに撤退して行った。
去り際は鮮やかで、あっという間にスフェールの方へ引き返していく。
彼等の様子を見ていたシュトルツ族、エゲリア、フォルトゥス族の連合軍は喜びの声をあげた。
シュトルヴァ領を守りきったのだ。
フォルトゥス族の伝統的な戦闘服に身を包んだサーラが馬から降りて白銀の獅子の元へやって来た。
「貴方はブレイブね」
彼の獣化を見たのは初めてのはずだが、サーラにはブレイブと分かった。
美しい毛並みを撫でながらサーラはブレイブに額を近づける。ブレイブも猫のようにゴロゴロと喉を鳴らす。
「とても綺麗な姿。貴方のもう1つの姿はこんなにも神々しいのね」
ブレイブが喉を鳴らすのを止め、くつくつと笑った。
「あまり褒めないでくれ。恥ずかしいだろ」
彼の言葉にサーラは笑った。
「まさかお姫さんがフォルトゥス族を連れて戦場に来て、剣を振るうなんて想像もしなかった」
「幻滅した?」
「いいや、その逆だ。また惚れたよ。俺の奥さんは強いんだなぁって」
サーラは悪戯っぽく笑う。
「ブレイブより強いかもよ?」
白銀の獅子は勝ち気そうな瞳にサーラを映す。
「族長をやる程だから俺も強いぜ」
「どっちが強いか今度勝負してみましょうか」
「望むところだ」
サーラとブレイブが楽しげに話す中、呆れたような声が頭上から振ってきた。
「イチャイチャしてるところ悪いけど、早く宴会の準備に入ろうぜぇ。ってか、オレ怪我してるから早く手当てしてもらわなきゃだし」
オオタカの姿をしたリアンがふわりとブレイブの背中にとまった。
「いててて! リアン、爪が刺さってる!」
「え?」
じゃれ合う彼等を見ながらサーラは声をあげて笑った。
(わたしの居場所はここだ)
サーラの頬を涼しげな風が撫でていく。
望遠鏡を使って戦況を確認していたハルハーンは、フォルトゥス族が連合軍に加勢する事で大きく状況が変わることを悟る。
苦い思いを押し込みながら、スィフィルに軍を撤退しろと指示を出した。
一騎当千とも呼ばれるシュトルツ族達。エゲリアの最新型の兵器。そして、大陸最強の戦闘民族フォルトゥス。
数だけで勝負をしようとしたサビアが勝てる見込みはない。
「撤退してしまえば連合軍に対し、我が軍が敗北したということになります」
スィフィルは納得出来ないのだろう。指示を出してもすぐには従わなかった。
「お前も見ただろ。フォルトゥス族が加わった。このまま粘ってもいずれサビアが不利になる。損害が大きくなる前に撤退するのも作戦だ。全軍に撤退の指示を出せ」
スィフィルは悔しげに唇を噛んだ。くるりと振り返ると、撤退の指示を出せと指揮を取り始めた。
サビア軍に撤退を告げる銅鑼が鳴り響く中、ハルハーンはスィフィルに笑って告げる。
「なに、他にもやりようはあるさ」
*
戦場に銅鑼が鳴り響く。サビア軍は、銅鑼が鳴るのと同時にすぐに撤退して行った。
去り際は鮮やかで、あっという間にスフェールの方へ引き返していく。
彼等の様子を見ていたシュトルツ族、エゲリア、フォルトゥス族の連合軍は喜びの声をあげた。
シュトルヴァ領を守りきったのだ。
フォルトゥス族の伝統的な戦闘服に身を包んだサーラが馬から降りて白銀の獅子の元へやって来た。
「貴方はブレイブね」
彼の獣化を見たのは初めてのはずだが、サーラにはブレイブと分かった。
美しい毛並みを撫でながらサーラはブレイブに額を近づける。ブレイブも猫のようにゴロゴロと喉を鳴らす。
「とても綺麗な姿。貴方のもう1つの姿はこんなにも神々しいのね」
ブレイブが喉を鳴らすのを止め、くつくつと笑った。
「あまり褒めないでくれ。恥ずかしいだろ」
彼の言葉にサーラは笑った。
「まさかお姫さんがフォルトゥス族を連れて戦場に来て、剣を振るうなんて想像もしなかった」
「幻滅した?」
「いいや、その逆だ。また惚れたよ。俺の奥さんは強いんだなぁって」
サーラは悪戯っぽく笑う。
「ブレイブより強いかもよ?」
白銀の獅子は勝ち気そうな瞳にサーラを映す。
「族長をやる程だから俺も強いぜ」
「どっちが強いか今度勝負してみましょうか」
「望むところだ」
サーラとブレイブが楽しげに話す中、呆れたような声が頭上から振ってきた。
「イチャイチャしてるところ悪いけど、早く宴会の準備に入ろうぜぇ。ってか、オレ怪我してるから早く手当てしてもらわなきゃだし」
オオタカの姿をしたリアンがふわりとブレイブの背中にとまった。
「いててて! リアン、爪が刺さってる!」
「え?」
じゃれ合う彼等を見ながらサーラは声をあげて笑った。
(わたしの居場所はここだ)
サーラの頬を涼しげな風が撫でていく。
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