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第14話
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気がつくと寝台の上だった。体を起こし、周りを見る。寝台の周りには可愛らしい動物のぬいぐるみが何体も置かれていた。
部屋の机でフェリクスが読み物をしているのに気付く。
「あの、旦那様……」
恐る恐る声を掛けると、フェリクスは手に持っていた書類からセルウィリアに視線を向けた。
「気が付いた? 無理させてごめんね」
彼の言葉に先ほどまでの事を思い出す。ぼっと火が付くように顔が赤くなった。
「腰は大丈夫?」
フェリクスは寝台に近付き、セルウィリアの腰をさする。恥ずかしくてセルウィリアは、話題を変えようと部屋を見回した。
「あの、どうして寝台にぬいぐるみがあるのですか?」
聞くと、今度は彼が恥ずかしそうにする番だった。照れくさそうに笑い、セルウィリアから視線を外す。
「実は一人で寝るのが子どもの頃から怖くてさ。イェリンに頼んでぬいぐるみを作ってもらったんだ。寝台に飾っていないと眠れなくなっちゃって。こうやって出張中でもぬいぐるみを数体持って行くんだ。……幻滅した?」
フェリクスは上目遣いでセルウィリアを見やる。その様子がまるで子どものようで愛らしく思えたセルウィリアは、思わず彼の頭を撫でた。
「誰にも苦手な事はありますよ、旦那様」
「君にもあるの?」
「えぇ、もちろんですわ。言いませんけど」
「どうしてさ、僕は苦手なこと言ったじゃないか」
子どものように駄々をこねるフェリクス。それが面白くてセルウィリアはクスクスと笑っていた。
笑いながらセルウィリアは不思議な気持ちになる。
嫁ぐ前は離縁をしてもらう為に頑張ろうと思っていたくらいなのに、今はこの仮初の妻としての生活が板についてきたような気がしていた。進んで離縁してもらいたいと思っていない自分が大きくなってきている事に気付いた。
ぬいぐるみがないと怖くて一人で眠れないという夫を見ると、守ってあげたくなるような愛おしい感情を抱く。この感情の名前を自分はまだ知らないが、離縁する事になったらきっと寂しいと思うのだろう。
(あら……もしかしてわたくしは離縁されたくないと思っているのかしら)
ちくりと痛む心。思わず胸に手を添えると、フェリクスが怪訝そうにこちらを見ていた。どうして心がざわつくのだろう。離縁すれば自由になれるはずなのに。嫌だと思っている自分がいるなんて知らなかったし、信じられなかった。
セルウィリアが帝都にやって来てから数日後。皇女マルグリットが開催する舞踏会にフェリクスと参加する事になった。
フェリクスは昼から仕事を休み、セルウィリアを連れて帝都の仕立屋にやって来ている。帝都にやって来る時、舞踏会に参加する為の衣服を持って来ていなかったのだ。それを知ったフェリクスは、君に似合うドレスを探そうと言って皇族御用達の仕立屋へと連れてきた。
セルウィリアは自身の見目に興味がない上に、お洒落にも疎かった。神代だった頃は、毎日着るものは決まっていたし、用意された衣服を着るしかない。セルウィリアにとって、苦痛ではなかったが、自分で選べる今はどのようなものを見繕えば良いのか分からない。
「気になるものは無かった?」
店の中を見渡すも、答えを出さないセルウィリアに、フェリクスは気遣うように問う。そういうわけではない、と首を横に振ると理由を知りたがるように彼は片方の眉を上げる。
「今まで自分で選んでこなかったので、どのような服を選べば良いのか分からなくて……」
正直に言うと、フェリクスは目を丸くした後、パァッと笑顔になって店主と顔を見合わせた。どこか嬉しそうである。
「それなら僕が君に似合う服を選んでも良いかな?」
「ええ、もちろんですわ。むしろ、そうしていただけると助かります」
フェリクスの申し出を快く受け取ると、彼は店主と共に様々な服を手に取り、セルウィリアに合わせていく。これでもない、あれでもないと言いながら選ぶ彼の表情は明るい。彼の無邪気な顔を見ると、気持ちが温かくなる。
「本当は生地を一から選んで仕立ててもらいたいのだけどね。時間が無いから既製品から選ばせてもらったよ」
熟考の末、フェリクスは熟成された葡萄酒のような黒に近いような赤色の生地で作られたドレスを選んだ。セルウィリアは、舞踏会に着ていくには地味すぎるのではないかと思ったが、よく見てみると、薄い金色の糸で刺繍が施されている。細かな部分まで丁寧に職人が糸を通している一級品であった。
そして、フェリクスが選んだのは糸と同じ色で作られた薔薇を象ったヘッドドレスだった。神代だった頃、白薔薇を象ったヘッドドレスをよく身に着けていたのを思い出す。
フェリクスが選んだ衣装に身を包み、試着室から出てみると、彼は店主と共に感動したようにため息をついた。
「すごく似合っているよ。とても素敵だ!」
拍手をする勢いでフェリクスは褒めてくれた。その瞳は嘘偽りないように、煌めいている。セルウィリアは、照れくさいやら恥ずかしいやら、何となく彼とは視線を合わせないようにした。
「じゃあ、店主殿。この一式を買うよ。このまま着ていくから」
「かしこまりました、お客さま」
フェリクスが小切手を取り出し、金額を書き、店主へと渡す。商品の購入が済んだ後、セルウィリアの手を引いてフェリクスは店を出た。
店の前には既に馬車が停まっている。おそらく、セルウィリアが試着している最中に用意したのだろう。彼の手際の良さにセルウィリアは驚いた。
馬車に乗り込み、舞踏会の開催場所である宮殿へと向かう。既に何人かは到着していて、宮殿の前には豪華な馬車が数台並んでいた。豪奢な意匠が施されている馬車ばかりである。格式の高い貴族たちなのだろう。
「孤児院に援助をしてくれそうな人にコンタクトを既に取ってあるんだ」
降りる直前の馬車の中でフェリクスは窓を見つめながら、セルウィリアに話す。
あれからフェリクスの方で既に協力してくれる人を探してくれていたのか、と嬉しくなった。
「一人はモルガン女帝陛下の兄であるルドゥー公爵。彼は、慈善活動に熱心だと有名な人でね、君の孤児院の話をしてみたら是非援助させてくれと言ってくれたよ」
「まぁ、とてもありがたいですわ。舞踏会でお会いしたらお礼を言わなければ」
「もう一人がヴェンティス公爵。あのヴェンティス商会の社長を務めているんだ。若いが、事業は軌道に乗っていて資金はたっぷりあるはず。ただ、孤児院の話はまだ出来ていなくて今日の舞踏会で時間を少しくれと話を付けてある。そこで、資金援助の交渉をする感じかな」
ヴェンティス商会は帝国一の商会である。幅広く展開しており、帝国内にある品はほとんどヴェンティス商会から流通しているものらしい。皇族とも関わりが深い公爵家でもあるため、資金援助を取り付けられればかなり心強いだろう。
セルウィリアは、淡々と説明するフェリクスに心から感謝した。
「旦那さま、本当にありがとうございます」
そう言った自分は、きっと笑みを浮かべていただろう。そんな気がした。
****
フェリクスが妻の為に、苦手なあのヴェンティス公爵と交渉の場を設けようとしたのは自分でも驚きだった。出来れば、公爵とそっと関わらずにいられたら良いと思っていたくらいだし、ましてや当初は離縁をしようとしていたセルウィリアの為にここまで動けるのが自分でも分からないくらい不思議だった。
何故だかは分からないが、彼女の為なら何でも出来る気がする。それは、確信に近い感情だった。
だから、セルウィリアからお礼を言われた時は嬉しかったし、今までの自分の行動が認められたような気がして幸せな気持ちにもなった。
でも、それより。
「旦那さま、本当にありがとうございます」
当たり前のようにお礼を言った彼女のなんと美しい笑み。乾いた土地に咲く一輪の花のように鮮やかで気高くてとても美しい。今までたくさんの貴族令嬢達と関わってきたフェリクスでも、こんな美しい表情をする人は見た事がない。
ギュウッと心臓が握られるように苦しく、痛くなった。気付かぬうちに胸元の服を掴んでいた。ドッ、ドッ、ドッ、と一定の間隔で強く鼓膜に響く鼓動の音。
(僕の妻は可愛すぎるのでは……?)
フェリクスが知らない感情に出会った瞬間だった。
部屋の机でフェリクスが読み物をしているのに気付く。
「あの、旦那様……」
恐る恐る声を掛けると、フェリクスは手に持っていた書類からセルウィリアに視線を向けた。
「気が付いた? 無理させてごめんね」
彼の言葉に先ほどまでの事を思い出す。ぼっと火が付くように顔が赤くなった。
「腰は大丈夫?」
フェリクスは寝台に近付き、セルウィリアの腰をさする。恥ずかしくてセルウィリアは、話題を変えようと部屋を見回した。
「あの、どうして寝台にぬいぐるみがあるのですか?」
聞くと、今度は彼が恥ずかしそうにする番だった。照れくさそうに笑い、セルウィリアから視線を外す。
「実は一人で寝るのが子どもの頃から怖くてさ。イェリンに頼んでぬいぐるみを作ってもらったんだ。寝台に飾っていないと眠れなくなっちゃって。こうやって出張中でもぬいぐるみを数体持って行くんだ。……幻滅した?」
フェリクスは上目遣いでセルウィリアを見やる。その様子がまるで子どものようで愛らしく思えたセルウィリアは、思わず彼の頭を撫でた。
「誰にも苦手な事はありますよ、旦那様」
「君にもあるの?」
「えぇ、もちろんですわ。言いませんけど」
「どうしてさ、僕は苦手なこと言ったじゃないか」
子どものように駄々をこねるフェリクス。それが面白くてセルウィリアはクスクスと笑っていた。
笑いながらセルウィリアは不思議な気持ちになる。
嫁ぐ前は離縁をしてもらう為に頑張ろうと思っていたくらいなのに、今はこの仮初の妻としての生活が板についてきたような気がしていた。進んで離縁してもらいたいと思っていない自分が大きくなってきている事に気付いた。
ぬいぐるみがないと怖くて一人で眠れないという夫を見ると、守ってあげたくなるような愛おしい感情を抱く。この感情の名前を自分はまだ知らないが、離縁する事になったらきっと寂しいと思うのだろう。
(あら……もしかしてわたくしは離縁されたくないと思っているのかしら)
ちくりと痛む心。思わず胸に手を添えると、フェリクスが怪訝そうにこちらを見ていた。どうして心がざわつくのだろう。離縁すれば自由になれるはずなのに。嫌だと思っている自分がいるなんて知らなかったし、信じられなかった。
セルウィリアが帝都にやって来てから数日後。皇女マルグリットが開催する舞踏会にフェリクスと参加する事になった。
フェリクスは昼から仕事を休み、セルウィリアを連れて帝都の仕立屋にやって来ている。帝都にやって来る時、舞踏会に参加する為の衣服を持って来ていなかったのだ。それを知ったフェリクスは、君に似合うドレスを探そうと言って皇族御用達の仕立屋へと連れてきた。
セルウィリアは自身の見目に興味がない上に、お洒落にも疎かった。神代だった頃は、毎日着るものは決まっていたし、用意された衣服を着るしかない。セルウィリアにとって、苦痛ではなかったが、自分で選べる今はどのようなものを見繕えば良いのか分からない。
「気になるものは無かった?」
店の中を見渡すも、答えを出さないセルウィリアに、フェリクスは気遣うように問う。そういうわけではない、と首を横に振ると理由を知りたがるように彼は片方の眉を上げる。
「今まで自分で選んでこなかったので、どのような服を選べば良いのか分からなくて……」
正直に言うと、フェリクスは目を丸くした後、パァッと笑顔になって店主と顔を見合わせた。どこか嬉しそうである。
「それなら僕が君に似合う服を選んでも良いかな?」
「ええ、もちろんですわ。むしろ、そうしていただけると助かります」
フェリクスの申し出を快く受け取ると、彼は店主と共に様々な服を手に取り、セルウィリアに合わせていく。これでもない、あれでもないと言いながら選ぶ彼の表情は明るい。彼の無邪気な顔を見ると、気持ちが温かくなる。
「本当は生地を一から選んで仕立ててもらいたいのだけどね。時間が無いから既製品から選ばせてもらったよ」
熟考の末、フェリクスは熟成された葡萄酒のような黒に近いような赤色の生地で作られたドレスを選んだ。セルウィリアは、舞踏会に着ていくには地味すぎるのではないかと思ったが、よく見てみると、薄い金色の糸で刺繍が施されている。細かな部分まで丁寧に職人が糸を通している一級品であった。
そして、フェリクスが選んだのは糸と同じ色で作られた薔薇を象ったヘッドドレスだった。神代だった頃、白薔薇を象ったヘッドドレスをよく身に着けていたのを思い出す。
フェリクスが選んだ衣装に身を包み、試着室から出てみると、彼は店主と共に感動したようにため息をついた。
「すごく似合っているよ。とても素敵だ!」
拍手をする勢いでフェリクスは褒めてくれた。その瞳は嘘偽りないように、煌めいている。セルウィリアは、照れくさいやら恥ずかしいやら、何となく彼とは視線を合わせないようにした。
「じゃあ、店主殿。この一式を買うよ。このまま着ていくから」
「かしこまりました、お客さま」
フェリクスが小切手を取り出し、金額を書き、店主へと渡す。商品の購入が済んだ後、セルウィリアの手を引いてフェリクスは店を出た。
店の前には既に馬車が停まっている。おそらく、セルウィリアが試着している最中に用意したのだろう。彼の手際の良さにセルウィリアは驚いた。
馬車に乗り込み、舞踏会の開催場所である宮殿へと向かう。既に何人かは到着していて、宮殿の前には豪華な馬車が数台並んでいた。豪奢な意匠が施されている馬車ばかりである。格式の高い貴族たちなのだろう。
「孤児院に援助をしてくれそうな人にコンタクトを既に取ってあるんだ」
降りる直前の馬車の中でフェリクスは窓を見つめながら、セルウィリアに話す。
あれからフェリクスの方で既に協力してくれる人を探してくれていたのか、と嬉しくなった。
「一人はモルガン女帝陛下の兄であるルドゥー公爵。彼は、慈善活動に熱心だと有名な人でね、君の孤児院の話をしてみたら是非援助させてくれと言ってくれたよ」
「まぁ、とてもありがたいですわ。舞踏会でお会いしたらお礼を言わなければ」
「もう一人がヴェンティス公爵。あのヴェンティス商会の社長を務めているんだ。若いが、事業は軌道に乗っていて資金はたっぷりあるはず。ただ、孤児院の話はまだ出来ていなくて今日の舞踏会で時間を少しくれと話を付けてある。そこで、資金援助の交渉をする感じかな」
ヴェンティス商会は帝国一の商会である。幅広く展開しており、帝国内にある品はほとんどヴェンティス商会から流通しているものらしい。皇族とも関わりが深い公爵家でもあるため、資金援助を取り付けられればかなり心強いだろう。
セルウィリアは、淡々と説明するフェリクスに心から感謝した。
「旦那さま、本当にありがとうございます」
そう言った自分は、きっと笑みを浮かべていただろう。そんな気がした。
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フェリクスが妻の為に、苦手なあのヴェンティス公爵と交渉の場を設けようとしたのは自分でも驚きだった。出来れば、公爵とそっと関わらずにいられたら良いと思っていたくらいだし、ましてや当初は離縁をしようとしていたセルウィリアの為にここまで動けるのが自分でも分からないくらい不思議だった。
何故だかは分からないが、彼女の為なら何でも出来る気がする。それは、確信に近い感情だった。
だから、セルウィリアからお礼を言われた時は嬉しかったし、今までの自分の行動が認められたような気がして幸せな気持ちにもなった。
でも、それより。
「旦那さま、本当にありがとうございます」
当たり前のようにお礼を言った彼女のなんと美しい笑み。乾いた土地に咲く一輪の花のように鮮やかで気高くてとても美しい。今までたくさんの貴族令嬢達と関わってきたフェリクスでも、こんな美しい表情をする人は見た事がない。
ギュウッと心臓が握られるように苦しく、痛くなった。気付かぬうちに胸元の服を掴んでいた。ドッ、ドッ、ドッ、と一定の間隔で強く鼓膜に響く鼓動の音。
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