転生令息は攻略拒否！？～前世の記憶持ってます！～

第三章 ゲームの世界の再現？いえ、リアルです。

ドキドキの時間

そして、またアリスと2人きりの時間ができてしまった。

「ねぇジョーン、今更なんだけど、聞きたいことが・・・」

改まって言うアリスに、僕はなんとなく防音結解を張った。

「どうしたの？アリス」

「ディオスハイド男爵令嬢とは、どういう関係なの？」

その言葉に、僕は息を飲んだ。

そして、結解を張っていてよかったとも思った。

「どう言えばいいんだろう。・・・妹のような存在、かな」

ほぼ間違ってはいない、かな。

妹だし。前世のだけど。

「そう、ですよねぇ。最近仲良さげにしていたので少し羨ましかったですぅ」

そう言って申し訳なさそうに、ふにゃっと笑うその顔に心が痛んだ。

「そう思わせたのはゴメン。でも、僕はアリスが誰よりもすきだから。そんな辛そうに笑わないで」

そんな風に笑わないでほしい。そんな気持ちでいっぱいになった僕は、自分が何を言ったかまで思わなかった。

アリスの顔が真っ赤になって、恥ずかしそうに照れるまでは。

「私も、ジョーンがすきです。だから、今まで以上に頼ってほしいです。困った時とかはカノジョの私にも相談してほしいですぅ」

僕の事がもっともっと知りたい、と言われては、話さないでいることが難しくなってきた。

今度、じっくり話そうと思ったけれど、信じてくれるだろうか。