異世界スペースNo1(ランクB)

マッサン

文字の大きさ
27 / 37

9 無限 3

しおりを挟む
 凱旋したジン達を、領主が格納庫にまで出てきて出迎えた。
 機体から降りてきたジン達に、嬉しさと心配の入り混じった顔で話しかけてくる。
「なにやらドえらく苦戦していたようですな。これほどの激戦は今までありませんでしたぞ」
 頷くジン。
「ああ。最強の敵と戦っていましたからよ」
 いつの世も貧乏は恐るべき脅威である。改造費用を捻出するためのこの戦いは避けられない天王山だったのだ。

 そんなジン達の側を、足音を忍ばせて通ろうとする者があった。
 クロカだ。
 ジンと目があうと、彼女は目と歯を剥いた。
「話しかけるな! 今日はもう寝る! 絶対にだ! 絶対にだからな!」
 ジンは何も言っていないのにそういきり立ち、彼女は格納庫から走って出て行ってしまった。

「つっても資材回収班は出動させてもらにゃあよ」
 頭を掻きながら呟くジン。
 だがそれに答える声が後からかかる。ヴァルキュリナがブリッジから降りてきたのだ。
「それならもう作業を始めている。ジン……もし彼らが貴方を嫌っても、恨んでも、そこは受け入れてくれ」

 街のすぐ外、ジン達が戦っていた場所は一面が巨大蟻の屍で埋まっていた。
 比喩などではなく、本当に一面敷き詰められ、小さな山がいくつも出来ていたのだ。
 倒した数は一千体を超える。
 そして回収班はこの中から利用できる資材をより分け、持ち帰らねばならない。
 今日、彼らに寝る時間は無いだろう。

 だからと言ってなんと理不尽な事か。
 十時間を超える戦闘も、回収班の夜なべも、あくまで機体強化のため……ひいては明日の勝利のため、黄金級機ゴールドクラス設計図を王都へ届けるためである。それが味方から疎まれるとは。
「戦いとは孤独なものだぜ……」
 呟くジン。その後ろでダインスケンが「ゲッゲー」と鳴いた。

 まぁジンとて、一方的に決められた強制長時間労働は理屈うんぬんに関わらず嫌なものだと、日本の中年労働者だった時代によく理解はしているのだが。

(まぁ恨まれるのは良しとしても、だ)
 ジンは長時間の戦闘でずいぶん傷んだ自機を見上げた。
「改造やスキル獲得は明日まわしか」
 せっかく必要な資金は稼いだというのに残念な話である。
 その傍で「ふう」と溜息をつくナイナイ。
「最後の方は敵を倒しても経験値が1点しかもらえなかったね……」
「敵とのレベル差が開いちまったからな。片手でひねれる雑魚をいくら蹴飛ばしても、技量の向上にはそうそう繋がらないからよ」
 もちろんそれも昔プレイしていたゲームで知った事である。
 まぁ実際にやってみて、途中から流れ作業になっていた事でよく実感できはしたが。

 そんなジンのためになる言葉に、ゴブオが愚かしくも口を挟む。
「アニキ……戦闘中と言う事が変わってませんかい?」
「そうか? 両立する事しか言ってないと思うが。まぁ矛盾がおきた時はだいたい新しい方が正しいと思っとけ」
 何を言ったかあんまり覚えていないので、ジンは物分かりよくそう言っておいた。
 すると今度はリリマナが抗議する。
「そんなの、後だしし放題じゃン!」
 ジンは肩をすくめた。
「あらかじめ全ての真理を見通せる天才様のお理屈は俺には不要って事だからよ」


 そして翌日。ジン達は食堂で朝食を摂りながら、改めて今後の予定を話し合った。

「で、2~3日はここに滞在するだと?」
 スプーンを片手に問うジンに、ヴァルキュリナは頷く。
「そうだ。一日仕事でフル稼働させていた修理・補給装置の整備。集めた資材による改造作業、保守点検。各自の疲労の回復。おそらく二日でここを発てるが、一応の予備日を見ると三日だ」
 ジンは周囲を見渡した。
「そう言うならまぁ仕方ねぇか。なら操縦者側の能力を確認したい。あれだけ敵を撃墜すればCOCPもかなり手に入っただろ。スキルの獲得もしないとな」
 パンの切れ端をのみ込んでから、ナイナイは小首を傾げる。
「僕はそこら辺、よくわからないなぁ。ジンが決めてよ」
 ダインスケンもそれに続いて「ゲッゲー」と鳴いた。
「そう言うなら、まぁ考えてみるか……」
 答えながらジンは頭の中でいくつかプランを練る。

「昨日稼いだCOCP? だいたい一万だね」
 うんざりした顔で答えるクロカ。
 格納庫で朝一番につかまった彼女は、不機嫌を隠そうともしない。
 もちろんそんな事は全く気にせず、ジン達三人はその使い道を相談し始める。
「アイテムの作成もあるから、全部スキルの習得に使うわけにもいかねぇな。安くて有用な物を全員に配る方針で考えたい所だが……そのためにも今のステータスを見せてくれるか」
 ジンが頼むと、クロカは黙ってバインダーを操作した。表面にメニュー表が映る。

「ねぇねぇ、前から思ってたけど、どうしてこの板にはまず僕の顔が映るの?」
 ナイナイが訊いた。
 メニュー表にはナイナイの顔がバストアップで映されているのだ。
 訊かれたクロカは「ん?」と訝しむ。
「敵の撃墜数がこの部隊トップだからだけど。知らなかったのか? 他のメンバーが……今、200と数十機。ナイナイだけ400オーバーしてるから、順位はもう変わらないだろうね」
 ジンは「ふむ」と呟く。
 これも昔プレイしていたゲームと同じシステムだ。
「あざといカワイイ服に着替えたら、この画面も変わるのか?」
 ちょっとした疑問を訊いてみるジン。クロカは肩を竦める。
「登録してある画像を変えればな。で、どんな変態スケベ衣装にするんだ?」
「しないよ! ジンはすぐ変な事言う」
 むすっとふくれるナイナイ。
「案が歪められてから俺に怒られてもな……」
 微妙に納得いかないジン。

 ジンが怒られる事で微妙に機嫌が治ったのか、クロカはかろやかな操作でバインダーにジンのステータスを映した。


ジン=ライガ
レベル30
格闘203 射撃198 技量220 防御182 回避118 命中142 SP120
ケイオス5 底力7 援護攻撃1 援護防御1 H&A
【スカウト】【ウィークン】【ヒット】【プロテクション】


「おお、一気にレベルが8も上がったな! ケイオスレベルも5になったか。だがスピリッコマンドに新習得は無いな……」
 喜び半分、がっかり半分のジン。
 実はかつてない大量の敵を倒した事で、何か物凄いチートが発揮されブッ壊れキャラになれる事を少し期待はしていたのだが。
 確実に強くはなったものの、割と地味な成長である。


ナイナイ=テインテイン
レベル30
格闘187 射撃203 技量215 防御160 回避142 命中147 SP120
ケイオス5 底力5 援護攻撃1 援護防御1
スピリットコマンド【フォーチュン】【トラスト】【コンセントレーション】【フレア】


「僕もナントカコマンドが4つのままだね。ジンと同じだ」
 自分の能力を確認するナイナイ。
 ジンは微妙に疑わしい目つきで表示された数値を眺める。
「ケイオスレベルも同じペースで成長か……なーんか俺ら三人、妙にお揃いになっているような気がするんだがよ」
 ダインスケンも「ゲッゲー」と鳴いた。


ダインスケン
レベル30
格闘205 射撃187 技量215 防御165 回避147 命中142 SP120
ケイオス5 底力6 援護攻撃1 援護防御1
スピリットコマンド【ヒット】【フレア】【アクセル】【ダイレクトヒット】


「こいつもケイオスレベル、コマンド数が同じか。エースボーナスまで同じ……こりゃ偶然じゃねぇな」
 そう呟くジンだが、ならばなぜこうなっているのかはわからない。
「お揃いならいいじゃない?」
 ナイナイは嬉しそうだった。

「次、私ね!」
「はいな。了解」
 リリマナにせがまれ、クロカはそのステータスを映し出す。


リリマナ レベル30 SP89 スピリットコマンド【サーチ】【ガッツ】【ウィークン】【フォーティテュード】【エナジー】

【サーチ】隠された物のあるMAP上のポイントを発見する。
【ガッツ】自機のHPを最大値の30%回復する。
【ウィークン】敵1体の気力を10低下させる。
【フォーティテュード】次に被弾した攻撃のダメージを87.5%軽減する。
【エナジー】操縦者の気力を10上昇させる。


「やった! 私はコマンド5個目だァ!」
 はしゃぐリリマナ。宙でジンを見下ろし、勝ち誇って胸を張った。
 それを見上げて考えるジン。
(やはり個人差はあるんだよな……それが当然か。ならなぜ俺ら三人はこんなに共通点が多い?)
 かといってステータスやコマンドの内容まで同じわけではない。だがその半端さが逆におかしい気がしていた。


ヴァルキュリナ
レベル30
格闘199 射撃183 技量211 防御178 回避114 命中138 SP120
ケイオス3 指揮官3 援護防御2
スピリットコマンド【プロテクション】【ホープ】【エフォート】【チアー】

【プロテクション】短時間の間、被ダメージを75%軽減する。
【ホープ】味方一機に有効。HP50%回復、状態異常を解除。次に倒した敵からの獲得資金と経験値が200%になる。
【エフォート】次に倒した敵からの獲得経験値が200%になる。
【チアー】味方一機に有効。気力を10上昇させる。


「おお! 味方の気力増加! 支援能力に拍車がかかったか!」
 目を輝かせるジン。
「しかしこの世界じゃ、隣接する4機を激励するわけじゃねぇのか。まぁ離れた所にいる奴に使える事を活かして……」
 ジンは腕組みして考え出すが、彼が何を言っているかイマイチわからず、周りの者は首を傾げる。


クロカ レベル30 SP89 スピリットコマンド【アナライズ】【フォーサイト】【ヒット】【アクセル】【ディスターブ】

【アナライズ】敵1機に有効。短時間の間、被ダメージが110%、与ダメージが90%になる。
【フォーサイト】味方一機に有効。一度だけ敵の攻撃を確実に回避する。
【ヒット】次の攻撃を確実に命中させる。
【アクセル】短時間、自機の移動力を増加する。
【ディスターブ】短時間、敵全ての最終命中率を半減させる。


「クロカもコマンドを5個覚えているね。私のライバルかな」
 リリマナが嬉しそうに言う。
「おう、優秀なのは間違いねぇ。流石だ。俺の頭も思わず下がるからよ」
 物理的には下げずに言うジン。
「そ、そうか? まぁそうかもな」
 それでもクロカは嬉しそうに照れ笑いを隠し切れない。

「ところで優秀なクロカさんよ。グレートエースってのはどんな効果があるんだ?」
 ジンが訊くと、クロカはバインダーを何回かタップした。
 それは用語や項目の解説を呼び出すための操作であり……表示された解説をクロカは説明する。
「60機撃墜してエースになると、エースボーナスを得たな? 実はそれに加えて、初期気力が5、敵を撃墜した時の獲得資金が10%上がるんだが……」
 そこで一度ジン達を見渡し、それから続きを読み上げた。
「80機以上撃墜したグレートエースになると、初期気力がさら5、獲得資金がさらに10%上がる。合計10上昇と20%増加になるわけだ」

 ふむ、と納得するジン。
「この世界だとそういう効果か。なるほどな……」
 そう呟きながら、各人が習得すべきスキルは何か考えていた。

 その考えも、すぐにまとまりつつあったのだが。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

天才王子、引き篭もる……いや、引き篭もれない

戯言の遊び
ファンタジー
平穏に暮らしたいだけなのに、なぜ問題が山積みなんだ……!?」 辺境に飛ばされた“元サラリーマン王子”、引き篭もるつもりが領地再生の英雄に――! 現代日本で社畜生活を送っていた青年・レオンは、ある日突然、 中世ヨーロッパ風の王国「リステリア」の第五王子として転生する。 怠惰で引き篭もり体質なレオンは、父王により“国の厄介払い”として 荒れ果てた辺境〈グレイア領〉の領主を任される。 だが、現代知識と合理的な発想で領内を改革していくうちに、 貧困の村は活気を取り戻し――気づけば人々からこう呼ばれていた。 『良領主様』――いや、『天才王子』と。 領民想いのメイド・ミリア、少女リィナ、そして個性派冒険者たちと共に、 引き篭もり王子のスローライフ(予定)は、今日もなぜか忙しい! 「平穏に暮らしたいだけなのに、なぜ問題が山積みなんだ……!?」 社畜転生王子、引き篭もりたいのに領地がどんどん発展していく! ――働きたくないけど、働かざるを得ない異世界領主譚! こちらは、以前使っていたプロットを再構成して投稿しています 是非、通学や通勤のお供に、夜眠る前のお供に、ゆるりとお楽しみ下さい

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

チート魔力を持ったせいで世界を束ねる管理者に目を付けられたが、巻き込まれたくないので金稼ぎします

桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。 交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。 そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。 その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。 だが、それが不幸の始まりだった。 世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。 彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。 さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。 金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。 面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。 本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。 ※小説家になろう・カクヨムでも更新中 ※表紙:あニキさん ※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ ※月、水、金、更新予定!

盾の間違った使い方

KeyBow
ファンタジー
その日は快晴で、DIY日和だった。 まさかあんな形で日常が終わるだなんて、誰に想像できただろうか。 マンションの屋上から落ちてきた女子高生と、運が悪く――いや、悪すぎることに激突して、俺は死んだはずだった。 しかし、当たった次の瞬間。 気がつけば、今にも動き出しそうなドラゴンの骨の前にいた。 周囲は白骨死体だらけ。 慌てて武器になりそうなものを探すが、剣はすべて折れ曲がり、鎧は胸に大穴が空いたりひしゃげたりしている。 仏様から脱がすのは、物理的にも気持ち的にも無理だった。 ここは―― 多分、ボス部屋。 しかもこの部屋には入り口しかなく、本来ドラゴンを倒すために進んできた道を、逆進行するしかなかった。 与えられた能力は、現代日本の商品を異世界に取り寄せる 【異世界ショッピング】。 一見チートだが、完成された日用品も、人が口にできる食べ物も飲料水もない。買えるのは素材と道具、作業関連品、農作業関連の品や種、苗等だ。 魔物を倒して魔石をポイントに換えなければ、 水一滴すら買えない。 ダンジョン最奥スタートの、ハード・・・どころか鬼モードだった。 そんな中、盾だけが違った。 傷はあっても、バンドの残った盾はいくつも使えた。 両手に円盾、背中に大盾、そして両肩に装着したL字型とスパイク付きのそれは、俺をリアルザクに仕立てた。 盾で殴り 盾で守り 腹が減れば・・・盾で焼く。 フライパン代わりにし、竈の一部にし、用途は盛大に間違っているが、生きるためには、それが正解だった。 ボス部屋手前のセーフエリアを拠点に、俺はひとりダンジョンを生き延びていく。 ――そんなある日。 聞こえるはずのない女性の悲鳴が、ボス部屋から響いた。 盾のまちがった使い方から始まる異世界サバイバル、ここに開幕。 ​【AIの使用について】 本作は執筆補助ツールとして生成AIを使用しています。 主な用途は「誤字脱字のチェック」「表現の推敲」「壁打ち(アイデア出しの補助)」です。 ストーリー構成および本文の執筆は作者自身が行っております。

異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』 見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装… 俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。 突然の事で戸惑うクラスメート達… だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。 「またか…」 王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。 そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。 そして俺はというと…? 『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』 「それよりも不知火君は何を得たんだ?」 イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。 俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。 その場にいた者達は、俺の加護を見ると… 「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。 『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』 王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。 まぁ、その方が気楽で良い。 そして正義は、リーダーとして皆に言った。 「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」 正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。 「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」 「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」 「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」 「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」 「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」 「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」 「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」 俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。 「その…鎧と剣は?」 「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」 「今迄って…今回が2回目では無いのか?」 「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」 俺はうんざりしながら答えた。 そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。 いずれの世界も救って来た。 そして今度の世界は…? 6月22日 HOTランキングで6位になりました! 6月23日 HOTランキングで4位になりました! 昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°. 6月24日 HOTランキングで2位になりました! 皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m

処理中です...