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1章
9話
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作戦を練り直さなければならない。
印刷した一帯の地図を、繋げた机の上に広げた。拡大版も並べる。
「取り敢えず、北の頂点を1として時計回りに、5まで……」
唯一の宮司を中心に話が進んでゆく。
「あ、2番はチェーン展開しているコンビニが、4番のこっちは、建設会社の建物があったかと」
「3番のここは普通の住宅ですね」
「5番のここは、知り合いの婆さんの一人暮らしだなぁ」
「1番はよく分からないマルチ系新興宗教の施設だ……」
「マルチ」「マルチかぁ」「マルチはなぁ」
皆々様の表情が曇る。
自衛隊の小隊長をしている服部三等陸尉は「どうやばいんですか?」と聞いた。
「頭がおかしい」「話が通じない」「よくわからんことを言ってゴミを投げつけて来る」「関係ないのに近隣住民の方からお寺の方にまで苦情が……」
出るわ出るわの愚痴。遠い目をしている人もちらほら。
「分かり合える相手ではないのは理解出来ました」
「しかも、不格好な何かが狂信者の信仰心で生まれている。それも弱く無くて、下手をしたらその辺の仏様よりも強いという……」
「そうそう。その跡地にも嫌に強力な変なのが残っていたりな」
「私の所も変な呪いをかけられて苦労しました」
「儂の所も……」
「そっちもか……」
どこも大変なようだ。「全力で叩き返したがな」と僧侶たちは笑い合っている。
「じゃあ、そこの新興宗教の方々は会話による平和的な退去が望ましいですが、適当なカバーストーリーで冤罪を仕立てるか、国の方でナイナイしてもらえませんか?」
「少年。それは自衛隊に暗殺をしろと?」
「公安だろうがどうでもいいんですが、神社を建てた後、安全に維持が出来なければ意味がありません。お話を伺っていると強制的に土地を取り上げたところで厄介なことは続きそうですから」
「話は分かるがなぁ」
「テロ等準備罪や外患誘致罪なんかの疑いで公安と粛清したことにすればよいのでは?宗教活動で稼いだその資金が北にでも流出していたとかこじつけて。最悪、その神とやらを殺して、信者も洗脳して土地や教団ごと乗っ取ります」
自衛官たちは迷っていたが、検討はするようだ。
「真田君。洗脳が出来るような者は身内にいないのだが?」
「大丈夫です。最近できるようになりました。練習中ですけど」
最近手を出している魔法・魔術に洗脳系のものもある。魔術だと薬物を使ったものが代表的だが、魔法の方でも精神や肉体に干渉することで発動するそういった魔法がある。
僕も使役系の魔法の一環で練習していた。
魔法系は体外魔力と体内魔力を練り合わせる所から始まるので奥が深く、腕の方は未熟だ。少し触ったくらいしかものにできていない。
絶句している人たちは放置だ。
「あ、皆さんには使っていませんからね?神仏の守護が働いたりしていて効きづらいはずですから。というか、僕らのやろうとしていることも傍から見たらカルト染みています。今更です」
そんなことを言ったせいなのか、手を合わせて神仏に感謝している者もちらほら。
「まあ、そうなったら真田君に頼むとしよう」
「で、他の4ヵ所についてだが……」
僧侶の一人が切り出す。
確かにそちらの方が問題だ。
「3番と5番の民家はいくらでもどうにかできよう。2番のコンビニと4番の建設会社の建物は政府に交渉してもらうしかあるまい」
その後の話し合いで半ば強引に話し合いが進んだ。
既に引っ越し業者等の手配すら済んでいる
15時くらいに話し合いは終わり、僕が15億の金を経費として出すことでどうにか話はまとまった。
その後は分担してお金を持ち、土地の確保などに動いていた。
宮司も、寺社庁の方と交渉し、宮司か権宮司と呼ばれる階級でそれなりに経験と力がある者を手配していた。
とんでもない行動力であった。
印刷した一帯の地図を、繋げた机の上に広げた。拡大版も並べる。
「取り敢えず、北の頂点を1として時計回りに、5まで……」
唯一の宮司を中心に話が進んでゆく。
「あ、2番はチェーン展開しているコンビニが、4番のこっちは、建設会社の建物があったかと」
「3番のここは普通の住宅ですね」
「5番のここは、知り合いの婆さんの一人暮らしだなぁ」
「1番はよく分からないマルチ系新興宗教の施設だ……」
「マルチ」「マルチかぁ」「マルチはなぁ」
皆々様の表情が曇る。
自衛隊の小隊長をしている服部三等陸尉は「どうやばいんですか?」と聞いた。
「頭がおかしい」「話が通じない」「よくわからんことを言ってゴミを投げつけて来る」「関係ないのに近隣住民の方からお寺の方にまで苦情が……」
出るわ出るわの愚痴。遠い目をしている人もちらほら。
「分かり合える相手ではないのは理解出来ました」
「しかも、不格好な何かが狂信者の信仰心で生まれている。それも弱く無くて、下手をしたらその辺の仏様よりも強いという……」
「そうそう。その跡地にも嫌に強力な変なのが残っていたりな」
「私の所も変な呪いをかけられて苦労しました」
「儂の所も……」
「そっちもか……」
どこも大変なようだ。「全力で叩き返したがな」と僧侶たちは笑い合っている。
「じゃあ、そこの新興宗教の方々は会話による平和的な退去が望ましいですが、適当なカバーストーリーで冤罪を仕立てるか、国の方でナイナイしてもらえませんか?」
「少年。それは自衛隊に暗殺をしろと?」
「公安だろうがどうでもいいんですが、神社を建てた後、安全に維持が出来なければ意味がありません。お話を伺っていると強制的に土地を取り上げたところで厄介なことは続きそうですから」
「話は分かるがなぁ」
「テロ等準備罪や外患誘致罪なんかの疑いで公安と粛清したことにすればよいのでは?宗教活動で稼いだその資金が北にでも流出していたとかこじつけて。最悪、その神とやらを殺して、信者も洗脳して土地や教団ごと乗っ取ります」
自衛官たちは迷っていたが、検討はするようだ。
「真田君。洗脳が出来るような者は身内にいないのだが?」
「大丈夫です。最近できるようになりました。練習中ですけど」
最近手を出している魔法・魔術に洗脳系のものもある。魔術だと薬物を使ったものが代表的だが、魔法の方でも精神や肉体に干渉することで発動するそういった魔法がある。
僕も使役系の魔法の一環で練習していた。
魔法系は体外魔力と体内魔力を練り合わせる所から始まるので奥が深く、腕の方は未熟だ。少し触ったくらいしかものにできていない。
絶句している人たちは放置だ。
「あ、皆さんには使っていませんからね?神仏の守護が働いたりしていて効きづらいはずですから。というか、僕らのやろうとしていることも傍から見たらカルト染みています。今更です」
そんなことを言ったせいなのか、手を合わせて神仏に感謝している者もちらほら。
「まあ、そうなったら真田君に頼むとしよう」
「で、他の4ヵ所についてだが……」
僧侶の一人が切り出す。
確かにそちらの方が問題だ。
「3番と5番の民家はいくらでもどうにかできよう。2番のコンビニと4番の建設会社の建物は政府に交渉してもらうしかあるまい」
その後の話し合いで半ば強引に話し合いが進んだ。
既に引っ越し業者等の手配すら済んでいる
15時くらいに話し合いは終わり、僕が15億の金を経費として出すことでどうにか話はまとまった。
その後は分担してお金を持ち、土地の確保などに動いていた。
宮司も、寺社庁の方と交渉し、宮司か権宮司と呼ばれる階級でそれなりに経験と力がある者を手配していた。
とんでもない行動力であった。
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