ほもむかしばなし

halsan

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ほもたろう

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 昔々あるところに、おじいさんとおじいさんが住んでいました。

 おじいさんたちが仲良く川に洗濯に行くと、川上から大きなホモがどんぶらこ、どんぶらこと流れてきました。

「これはおいしそうなホモだ」

 おじいさんたちは協力してホモを拉致すると、家に連れて帰って掘ってみました。

 するとホモは小さな赤ちゃんとなりました。

 おじいさんとおじいさんは決めました。
 
「ホモが小さくなったから、この子は『ほもたろう』と名付けよう」

 ふたりはほもたろうを大切に育てました。
 
 ほもたろうはおじいさんとおじいさんの寵愛ちょうあいを受けて、みるみる大きく育ちました。
 
 するとある日、ほもたろうは突然こう言いだしました。
 
「おじいさん、おじいさん。これからぼくは鬼が島に行ってオニとハッテンしてくるよ」

 ほもたろうからの突然の申し出に、おじいさんとおじいさんは困惑しましたが「可愛いホモには旅で掘らせろ」ということわざに従い、ほもたろうをこころよく送り出すことにしました。
 
 ほもたろうが鬼が島に向かって行くと、イヌがほもたろうに歌を歌いながら近づいてきました。
 
 ほーもたろさん ほもたろさん
 おこしの立派な いちもつを
 一突きわたしに くださいな
 
 和歌のたしなみがあるほもたろうは、イヌの歌に対し歌で返しました。
 
 突ーきましょう 突きましょう
 これから鬼との ハッテンで
 突いていくなら 突きましょう
 
 こうしてほもたろうにぱんぱんされたイヌは、ほもたろうの下僕になりました。
 
 しばらく歩いていると、今度はキジが歌を歌いながら近づいてきました。
 
 ほーもたろさん ほもたろさん
 おこしの立派な いちもつを
 一突きわたしに くださいな
 
 これはいわゆる「天丼てんどんオチ」かと、いぶかしんだほもたろうですが、様式美とばかりにキジの歌に対しても同じ歌で返しました。
 
 突ーきましょう 突きましょう
 これから鬼との ハッテンで
 突いていくなら 突きましょう
 
 こうしてほもたろうにあんあん言わされたキジは、ほもたろうの下僕になりました。
 
 さらにしばらく行くと、次はサルが歌を歌いながら近づいてきました。
 
 ほーもたろさん ほもたろさん
 おこしの立派な いちもつを
 一突きわたしに くださいな
 
 さすがに「三段オチ」はしつこいかと一瞬いっしゅん躊躇ちゅうちょしたほもたろうですが、覚悟を決めてサルの歌に対しても同じ歌で返しました。
 
 突ーきましょう 突きましょう
 これから鬼との ハッテンで
 突いていくなら 突きましょう
 
 こうしてほもたろうにあうあう言わされたサルは、ほもたろうの下僕になりました。
 
 イヌとキジとサルを下僕にしたほもたろうは「五人囃子ごにんぷれい」をひそかに画策しながら鬼が島へと渡りました。
 
 ほもたろうが鬼が島に着くや否や、待ってましたとばかりにオニが襲いかかってきました。
 
「やらないか」

「がってんしょうちのすけ」

 オニの誘いに待ってましたとばかりに乗ったほもたろうは、イヌ、キジ、サルとともにオニを迎え撃ちました。
 
 哀れオニは、足を犬のいちもつでこすられ、顔をサルのいちもつでこすられ、頭をキジのいちもつでこすられてしまいました。
 
 まさかの同時侵攻ギャングバングに悶絶するオニに向かって、ほもたろうは伝家の宝刀を引き抜き、背後から止めとばかりにオニを掘ったのです。
 
 ほもたろう一味にすっかり蹂躙じゅうりんされたオニは、その場で荒い息を吐きながら土下座をしました。
 
「ごめんなさい。もう最初からタチを主張するなんて生意気なことは致しません」
 
「わかればよろしい」

 オニを掘って満足したほもたろうは、オニに背を向けました。
 
 するとオニは懇願こんがんしました。
 
「どうか私も連れて帰ってください」

 こうしてほもたろうは、イヌ、キジ、サル、オニを引き連れて、おじいさんとおじいさんが待つ家へと帰ったのです
 おじいさん二人を交えた「七人の侍ななにんぷれい」への期待に胸を膨らませながら。

 めでたしめでたし。
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