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ごほうび
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リスペルが何が起きたのかについて順を追って説明していくうちに、民兵たちも落ち着きを取り戻したらしく、ツァーグ達への状況説明に加わっていく。
リスペルはあえて自身の魔法については語らなかった。
彼がツァーグに説明したのは、フントの報告の通り蟻塚らしきものが存在したこと。
その周辺をどす赤いかぼちゃの実がなる奇妙な畑が取り囲んでいたこと。
突然先遣隊の中央が爆発おそらくは爆炎の魔法に見舞われ、シュルトを始めとするボーデンの傭兵隊が戦闘不能に陥ったこと。
その後悪魔が現われ先遣隊が襲われるも、何とかそれを撃退したこと。
リスペルからの説明はそれだけで充分であった。
なぜならば目撃者である民兵たちが、リスペル達の活躍を先を争うかのように本隊のメンバーへと語ってくれたからだ。
意識を失ったシュルトに代わり、隊長補佐のリスペルが冷静かつ的確な指示を隊に出したこと。
塵の霧と点火という、魔術をかじった者ならだれでも知っている初級魔法を二人の術者が同時に使用することにより、大爆発を引き起こし反撃できたこと。
突然現れた悪魔に対してもリスペルは冷静に相手の動きを鈍らせる泥の霧を駆使し、一方で黒髪の少年が若草の少女に肉体強化呪文を唱えたこと。
何より圧巻であったのは、若草の少女が青白く光る細身の剣で目にも止まらぬ速さで悪魔を切り飛ばしてしまったこと。
民兵たちは状況を語りながら自らも思い出すかのように興奮していったのである。
「ツァーグさん、リスペルはすげえよ!」
「何と言ってもナイちゃんの剣術にたまげたぜ!
「俺達はあの三人に助けられたようなもんだ!」
こうして兵たちはリスペルたちに対し興奮しながら口々に称賛を贈ったのである。
なので民兵たちと、その話をたまげながら聞いている本隊の連中は気づかなかった。
蟻塚の陰から人影がそっと移動したことに。
その後、先遣隊は怪我人の搬送を優先させるために街に戻り、本隊にリスペルたち三人を加えた一団で畑と蟻塚の探索を始めた。
畑は黒く焼け焦げ動くものはなく、そこに実っていたというどす赤いかぼちゃの実と奇妙な化物は消え失せていた。
この現象は多分悪魔の死体と同様に魔界に送還されたのではないかと推測された。
また、蟻塚の残骸から魔法陣のような図形が描かれているのが発見されたが、これは多分悪魔召喚用の祭壇だろうというツァーグの判断により、床ごと粉々に破壊された。
その後、しばらく探索を続けていく中で、リスペルは蟻塚の深部で小さな箱を見つけた。
そこにクラウスが興味深そうに駆け寄ってくる。
「ねえツァーグさん、これ開けてみてもいいかな?」
クラウスの屈託のない笑顔に毒を抜かれながらもツァーグは念を押す。
「罠の恐れはないですか?」
するとクラウスは他者に聞かれないようにツァーグにだけそっと囁いた。
「罠感知には引っ掛かっていないよ」
そうだった。
このガキは猫を被ってはいるが、その実力は導師級をも軽く凌駕するとんでもないガキであることを、ツァーグは失念していた。
「ならば開けて御覧なさい」
「わかった」
クラウスは頷くと、バッグから愛用の盗賊道具を取り出し、器用に鍵を解除していく。
その様子を、このガキは盗賊技能も持っているのかとツァーグはあきれながら、リスペルはクラウスの器用さに感心しながら見つめている。
かちり。
箱はすぐに開いた。
楽しげに箱を空けたクラウスは、中に一個の指輪が入っているのを見つけた。
「ねえツァーグさん。鑑定してもいい?」
「好きにしてください」
あきれ顔のまま投げやりな返事をしたツァーグであるが、すぐにその表情は一変した。
「へえ。これは『大魔導の指輪』だよ」
「何ですって!」
大魔導の指輪とは、装着者が魔法を使用する場合、その必要精神力を5減じるという、とんでもない魔道具である。
ツァーグもその存在は知識としてもってはいたが、現物を見るのは初めてだ。
ところがクラウスが見せた次の反応にツァーグはさらに驚いた。
「これはリスペルが見つけたものだからリスペルのものだね。はい」
クラウスは笑顔のまま指輪を取り出すと、あっけにとられているリスペルの右手を取り、その中指に指輪をはめてしまう。
その当たり前のように流れる動作にツァーグは慌てた。
「ちょ……」
「え?」
「何か問題ある?」
問題だらけである。
正直なところ、ツァーグもこの指輪が欲しい。
それはそうだ、大魔導の指輪は必要精神力6までの魔法なら精神力1で撃てるという、魔術師垂涎のアイテムなのだから。
これをクラウスが占有しようとしたならば、あれこれと理由をつけて接収してしまうことも可能だったろう。
しかしクラウスは、よりによってツァーグの愛弟子であるリスペルに指輪を渡してしまった。
さすがに弟子に贈られた品物を横取りするというのはバツが悪すぎる。
なのでツァーグは咳払いを一つするとクラウスにこう申し出た。
「クラウス。君も魔術を扱うであろうに、この指輪をリスペルに渡してもいいのか?」
これはツァーグの作戦だ。
ここでクラウスがやっぱりやめと言い出してくれれば当初の目論見通り、なんだかんだ理由をつけてクラウスから指輪を取り上げることは可能。
クラウスがごねたら買取を提案してもいいだろう。
ところがクラウスからの反応はツァーグの予測とはまるで違った。
「いいよ。ボクも一個持ってるから」
はあ?
「大魔導の指輪の効力は重複しないのさ。だからボクが二個持っていても無駄なの」
はあ。
何だよこのガキ、どれだけボンボンなんだよ。
ということでお宝はリスペルのものとなった。
まあ仕方がないか。
民兵たちからの報告によれば、リスペルは複数の「霧の魔法」を駆使したという。
それらは多分クラウスから借りたノートで学んだ術であろう。
それに新たな魔法を学ぶには既にピークを過ぎてしまった自分が持つよりも、愛弟子が持った方が、大魔導の指輪は生きるのかもしれない。
ツァーグはリスペルに一瞬目をやると、その口元を緩め、ひとり呟いた。
「前線は後進に任せるとしましょうか」
こうしてツァーグはリスペルが所有者となることを認めることにした。
ぺろりと舌を出したクラウスと、申し訳なさそうな表情のリスペルに気づかないままに。
リスペルはあえて自身の魔法については語らなかった。
彼がツァーグに説明したのは、フントの報告の通り蟻塚らしきものが存在したこと。
その周辺をどす赤いかぼちゃの実がなる奇妙な畑が取り囲んでいたこと。
突然先遣隊の中央が爆発おそらくは爆炎の魔法に見舞われ、シュルトを始めとするボーデンの傭兵隊が戦闘不能に陥ったこと。
その後悪魔が現われ先遣隊が襲われるも、何とかそれを撃退したこと。
リスペルからの説明はそれだけで充分であった。
なぜならば目撃者である民兵たちが、リスペル達の活躍を先を争うかのように本隊のメンバーへと語ってくれたからだ。
意識を失ったシュルトに代わり、隊長補佐のリスペルが冷静かつ的確な指示を隊に出したこと。
塵の霧と点火という、魔術をかじった者ならだれでも知っている初級魔法を二人の術者が同時に使用することにより、大爆発を引き起こし反撃できたこと。
突然現れた悪魔に対してもリスペルは冷静に相手の動きを鈍らせる泥の霧を駆使し、一方で黒髪の少年が若草の少女に肉体強化呪文を唱えたこと。
何より圧巻であったのは、若草の少女が青白く光る細身の剣で目にも止まらぬ速さで悪魔を切り飛ばしてしまったこと。
民兵たちは状況を語りながら自らも思い出すかのように興奮していったのである。
「ツァーグさん、リスペルはすげえよ!」
「何と言ってもナイちゃんの剣術にたまげたぜ!
「俺達はあの三人に助けられたようなもんだ!」
こうして兵たちはリスペルたちに対し興奮しながら口々に称賛を贈ったのである。
なので民兵たちと、その話をたまげながら聞いている本隊の連中は気づかなかった。
蟻塚の陰から人影がそっと移動したことに。
その後、先遣隊は怪我人の搬送を優先させるために街に戻り、本隊にリスペルたち三人を加えた一団で畑と蟻塚の探索を始めた。
畑は黒く焼け焦げ動くものはなく、そこに実っていたというどす赤いかぼちゃの実と奇妙な化物は消え失せていた。
この現象は多分悪魔の死体と同様に魔界に送還されたのではないかと推測された。
また、蟻塚の残骸から魔法陣のような図形が描かれているのが発見されたが、これは多分悪魔召喚用の祭壇だろうというツァーグの判断により、床ごと粉々に破壊された。
その後、しばらく探索を続けていく中で、リスペルは蟻塚の深部で小さな箱を見つけた。
そこにクラウスが興味深そうに駆け寄ってくる。
「ねえツァーグさん、これ開けてみてもいいかな?」
クラウスの屈託のない笑顔に毒を抜かれながらもツァーグは念を押す。
「罠の恐れはないですか?」
するとクラウスは他者に聞かれないようにツァーグにだけそっと囁いた。
「罠感知には引っ掛かっていないよ」
そうだった。
このガキは猫を被ってはいるが、その実力は導師級をも軽く凌駕するとんでもないガキであることを、ツァーグは失念していた。
「ならば開けて御覧なさい」
「わかった」
クラウスは頷くと、バッグから愛用の盗賊道具を取り出し、器用に鍵を解除していく。
その様子を、このガキは盗賊技能も持っているのかとツァーグはあきれながら、リスペルはクラウスの器用さに感心しながら見つめている。
かちり。
箱はすぐに開いた。
楽しげに箱を空けたクラウスは、中に一個の指輪が入っているのを見つけた。
「ねえツァーグさん。鑑定してもいい?」
「好きにしてください」
あきれ顔のまま投げやりな返事をしたツァーグであるが、すぐにその表情は一変した。
「へえ。これは『大魔導の指輪』だよ」
「何ですって!」
大魔導の指輪とは、装着者が魔法を使用する場合、その必要精神力を5減じるという、とんでもない魔道具である。
ツァーグもその存在は知識としてもってはいたが、現物を見るのは初めてだ。
ところがクラウスが見せた次の反応にツァーグはさらに驚いた。
「これはリスペルが見つけたものだからリスペルのものだね。はい」
クラウスは笑顔のまま指輪を取り出すと、あっけにとられているリスペルの右手を取り、その中指に指輪をはめてしまう。
その当たり前のように流れる動作にツァーグは慌てた。
「ちょ……」
「え?」
「何か問題ある?」
問題だらけである。
正直なところ、ツァーグもこの指輪が欲しい。
それはそうだ、大魔導の指輪は必要精神力6までの魔法なら精神力1で撃てるという、魔術師垂涎のアイテムなのだから。
これをクラウスが占有しようとしたならば、あれこれと理由をつけて接収してしまうことも可能だったろう。
しかしクラウスは、よりによってツァーグの愛弟子であるリスペルに指輪を渡してしまった。
さすがに弟子に贈られた品物を横取りするというのはバツが悪すぎる。
なのでツァーグは咳払いを一つするとクラウスにこう申し出た。
「クラウス。君も魔術を扱うであろうに、この指輪をリスペルに渡してもいいのか?」
これはツァーグの作戦だ。
ここでクラウスがやっぱりやめと言い出してくれれば当初の目論見通り、なんだかんだ理由をつけてクラウスから指輪を取り上げることは可能。
クラウスがごねたら買取を提案してもいいだろう。
ところがクラウスからの反応はツァーグの予測とはまるで違った。
「いいよ。ボクも一個持ってるから」
はあ?
「大魔導の指輪の効力は重複しないのさ。だからボクが二個持っていても無駄なの」
はあ。
何だよこのガキ、どれだけボンボンなんだよ。
ということでお宝はリスペルのものとなった。
まあ仕方がないか。
民兵たちからの報告によれば、リスペルは複数の「霧の魔法」を駆使したという。
それらは多分クラウスから借りたノートで学んだ術であろう。
それに新たな魔法を学ぶには既にピークを過ぎてしまった自分が持つよりも、愛弟子が持った方が、大魔導の指輪は生きるのかもしれない。
ツァーグはリスペルに一瞬目をやると、その口元を緩め、ひとり呟いた。
「前線は後進に任せるとしましょうか」
こうしてツァーグはリスペルが所有者となることを認めることにした。
ぺろりと舌を出したクラウスと、申し訳なさそうな表情のリスペルに気づかないままに。
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