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深く、浅く。。

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「うぁぁあ~っ!痛いぃ~っ!」

由香里が泣き叫ぶのも構わず、摩耶は容赦なく彼女の背中に爪を立て、時には素早く浅く、時にはじっくりと深く、彼女の肌をえぐった。

直接素手でいたぶるのは、道具を使うのとはまた違った醍醐味がある。
特に、柔らかい肌に爪を深く食い込ませる時の興奮は格別だった。

「お、お願い。。やめて。。痛い。。本当に痛いよ。。もう許して。。お願いだから。。」

大人びた雰囲気の由香里が、苦痛に身を震わせ、涙で顔をグシャグシャにして許しを請う姿は、たまらなく魅力的だった。彼女の背中には、無数の引っかき傷が出来ており、深いものは血が滲んでいた。

「わ、私大会に出るのやめる!」

由香里は泣きじゃくりながら摩耶に訴えた。
摩耶は彼女の肩を撫でながら優しく囁きかけた。

「だめよ、せっかくのチャンスじゃない。あなたは大会に出るの。いい?」

そう言うと、摩耶は再び両手を彼女の肩に乗せ、ゆっくりと爪を立てた。

「い、嫌、もう嫌だ!」

由香里が怯えながら、自分の背中を振り返る。


「あなたはね。。」

摩耶は彼女の肩に爪を強く食い込ませた。
そして、彼女を躾るように強い口調で話しかけながら、わざと、ゆっくりと腰の方に向かって背中を引き裂いた。

「あぁぁぁぁ~っ、痛いぃぃぃ~っ!あっ、あっ、あっ!あぁぁぁ~っ!」

由香里は腹の底から絞り出すような呻きを上げた。

「いい?由香里!あなたはねっ!わ・た・し・の!」

更に由香里の背中を掻きながら話し続ける。

「あぁ~っ!やめてぇ~!」

今度は悲痛な叫びを上げる由香里。。

「私の言うことだけ聞いていればいいのよっ!」

摩耶は言い放つと、最後に一気に腰まで引き裂いた。
由香里は体を大きく仰け反らせ、苦悶に身をよじったが、すぐにグッタリとなった。

薄暗い体育倉庫は、急に静かになり、由香里の啜り泣く声だけが聞こえていた。
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