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口止め料
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しおりを挟む摩耶は、泣きじゃくる礼子をなだめるように言った。
「分かったわ。礼子がそこまで言うのなら、誰にも言わないでおいてあげる。」
「ほ、ほんと?」
礼子の顔に安堵の表情が浮かぶ。
「ただし。。口止め料を払ってもらうわ。」
摩耶は、すかさず彼女に答えた。
「口止め料って。。い、幾らくらい?」
「お金はいらないわ。その代わり、あと21球だけこれを続けたいの。どう?嫌とは言えないと思うけど。」
礼子は、辛そうな表情でしばらく黙っていたが、やがて静かに頷いた。
「わ、わかったわ。あと21球受けるわ。でも、一つだけ教えて。」
「何かしら。」
「なぜ、私をこんな目に遭わせるの?私、あなたに何かした?」
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