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VIPルーム

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セクション96の一番奥に位置する部屋、「VIPルーム」と書かれた分厚い扉の向こうで2人の女が向き合ってソファーに座っていた。

「それでは、よろしくお願いします。」

ドア側に座っていた若い女は、畏まって深々と頭を下げた。

向かい側に座っている年配の女は、嫌みな程タバコの煙を部屋中に充満させ、表情も変えずに言った。

「分かったわ。私はあの子に何の遺恨もないけど、面白そうだから貴女の話に乗るわ。その代わり。。楽しませて頂戴ね。」

女はテーブルの下でそっと拳を握りしめた。

これであの生意気な小娘も終わりだ。
せいぜい、自分を敵に回した事を後悔するがいい。。

香奈恵は、自分の勝利を確信して残酷な笑みを浮かべていた。

そんな彼女を、中年の女は冷ややかに見つめていた。

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